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思いつくままに…

開始

2014年07月27日 | 知りたい

やがて、案内員が「午餐会」の開始を触れ回り
大広間への案内が始まった

出来るだけぶつかったり擦れ違ったりしないように
タイミングとルートに工夫が施されていた

大広間に入ると
最前列に十数人が真一文字に並ぶ上座が有り
その前に大きな円卓が二三十個ほどよく並んでいた

十五分程すると
円卓の客が座り終わり
それを見計らって
国王夫妻とその家族が
横一文字のテーブルに入って来た

本日の誕生祝賀会の当の本人である
アッシシ王子も前触れに続いて
国王の隣に着席した

そして、ミミ王女と紹介されて
東洋系の婦人が着席した

健一の妹優香ではないかと期待されるヤングレディーだ

エミ王女一行の円卓は最前列の中央部なので
そこに着席する健一の位置から
注目のミミ王女は遠くはなかった

すっかり大人のヤングレディーを
一目見ただけでは
あの日の優香だとは見定められなかった

少し様子を見続けて
小さい頃の癖が一つ二つ出ないか

そして、その後のダンスパーティーで
話しかけてみよう
昔の写真を見せてみよう
と健一は目論んでいる


(続く)
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優香

2013年05月11日 | 知りたい

母真佐からの小包が届いたのは、それから一週間程してからであった

開けると

妹の優香の身の回り品や子供の頃から大事にしていたもの、そして十枚ほどの写真が同封されていた

これで、準備は整った

後は、自分の覚悟と度胸が要求される…


王宮ではエミ王女一行の訪問準備が始まった


お付きの女性随行員が十名ほど、男性随行員が数名、そして警護人が男女合わせて二十名ほど、となった

健一は比較的自由に行動出来るようにと、随行員の末席に位置づけられた


情報部員が得た写真が回って来た

民族衣装を着て、顔は目の部分を除いてベールで覆われているので、何とも判別が難しい

ただ、目元は東洋人のものだ…


ちよも随行して、エミ王女と健一との間の連絡員として、また必要に応じて日本語の通訳として役立つようにと、王女のそば近くに居る事になった

予期せぬ事になったちよに健一は

「断ってもいいんだよ」と言った

「大丈夫です」と気丈な返事が返って来た


有り難かった…


(続く)
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「 妹 」 (2)

2013年04月05日 | 知りたい

エミ王女が戻るのを待ち切れない健一は

モハメッドに連絡を取った


「判った、取り敢えず情報部に調べさせる」

「頼む、もし妹ならどうにかしてやりたいのだ」

「幸い、隣国から亡命した者もうちの情報部に居る」

「エミ王女のプロポーズ拒絶の事も有って、デリケートな時期なので、十分注意してくれ」

「判った、今度は君に恩返しをする番だ」


と、快く引き受けてくれた


もう、モハメッドとは切れない仲になりつつあるように感じた


一方で、近くにいるちよに聞いた


「ちよは、神隠しにあった私の妹の事は知っているかい?」

「はい、勿論でございます、村中総出で一晩中探し回りましたね…」

「うん、それがこの隣国に居るかも知れないのだ」

「そのようなお話しのようでございますね」

「うん」

「そうであったら、宜しいですね!」

「うん」


健一は、生き別れになった日の事を振り返って、胸が締め付けられる思いがした

が、一方では、隣国にいるのが妹であって欲しいと祈り

一縷の望みに明るくもなった


(続く)
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「妹」

2013年03月27日 | 知りたい

二人がエミ王女の部屋に行くと

「健一、思い出した事が有るの…、 忘れない内にと思って、来てもらったの、ご免なさい」

「ああ、いいえ、気にしないで」

「見合いをした例の王子に招かれて隣国に行った時の事なんです、私より一つ二つ年若の娘さんが居たの…」

「その人が日本人だったのですか?」

「そうはハッキリしないんだけど、顔は私に似て東洋人である事は間違いないわ」

「名前は聞きましたか?」

「ええ、でも、その時は、こちら風の名前で答えました」

「日本語は理解しましたか?」

「ええ、でも、ほんの一言だけ…、私も健一から聞く前だったから、想像だにしなかったものだから…」

「なんて言って、なんて答えたの?」

「元気が無いようだけど、大丈夫?」と言ったら、ただ「ええ」とだけ

「それでも、内容は理解したようだし、答え方も日本人らしい相づちだね」

「ええ、そうでしょう!」

「もう少し思い出す事は有りませんか?」

と聞いたところで、国王の使いが来て

「エミ王女、国王がお呼びです」

との事で、話しは中断した…


(続く)
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「刀が無い!」

2012年03月21日 | 知りたい
介錯を命じられたのに
「刀が無い!」「刀が無い!」
と探し回っている

「名家なのに、刀が無い訳がない!」と言って、焦っている

ふと目を覚ますと、夢だった

どうして、そんな夢を見たのか、分からない

時代劇も沢山視るので、その影響だろう

それにしても「夢」は何故見るのだろう

時には、突拍子もない「夢」も見る

入院中に、拘束されて、安定剤を打たれていた時には
「追いかけられて、テロリストに殺されそうになって、逃げ回っていて、
しかも、縛られていた両腕を必死に外そうとして」大声を挙げていたそうだ

もちろん、タマには、現実以上に楽しい夢も見る
嬉しい限りだ…

どんな人でも夢を見るのだろうか?

悟りを開いた人はどんな夢を見るのだろう…
人に言えないような夢は見ないのだろうか?

どんな「夢」を見るかによって
悟りを開いているかどうかを判断したら、どうだろう…

何かの電気コードを付ければ、パソコンに録音録画出来る時代が来るのだろうか…?
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