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思いつくままに…

隣国(2)

2013年04月27日 | そう感じました…

エミ王女からの提案を有難く思い
どうしようか、と考えあぐね
モハメッドに相談しようか、と迷っていたら

「ともかく、出席の返事を出しておいたわ」

と、エミからの連絡が入った


その誕生パーティまで一か月である


驚いて、モハメッドに話すと

「う~ん、すこしリスクを伴うが、本人がそこまで決心したのなら、ともかく情報部と相談してみる」

との話しだった


この経緯を母の真佐に話して、妹かどうかを判別する助けになる情報を得る事にした

「ええ! あの大人しいエミ王女がそこまでやってくれるというの…」

と、思いがけない事態に驚きを表した


後ほど纏めて送ってくれるとの事で、第一報を終えた


それにしても、いつも気になっていた妹の消息が知れるかも知れない希望を得て

モハメッドと知り合った時の事や、その後のいろいろな出来事を思い起こして

天の配剤の妙を有難く思った


(続く)
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ベンチ

2013年04月24日 | そうなんです…

犬も食わぬ何とかの成り行きで

家では飲まない事にした


半年前にも同じ事が有って

夜遅くに近くの小さな公園のベンチに座って

コンビニで買って来たアルコール類とツマミで

我が身の哀れを思って

一人宴会をしていたら

道路沿いの後ろから

「良かったら、これ着て下さい」

と親切にダウンジャケットを渡してくれようとした品の良い婦人がいたので

「有難うございます、でも私、ホームレスでないんです」

と言うと

「分かってます、分かってます」

と繰り返して、帰っていった


そんな事が有ったので、今度また会うと、本当のホームレスになってしまうので、

別の公園ででも…、と昨日近所を歩いた時に、それとなく見たが

昔有ったベンチもなくなっていたり、

有っても、短いベンチなのに、その二三箇所に仕切りを建てて、寝転べないようにしてあった

そこまでしなくても…と、えせホームレスは真性ホームレスの事を思った
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隣国

2013年04月19日 | ありがたい!

更に二三日が経ってから

「エミ王女様がおいでになります」

との前触れが有って、

王女が健一の部屋に入って来た

「健一、良いアイデアが浮かんだの…」

「何でしょう?」

「実は隣国の王子の誕生パーティへの招待状が来ていたのを思い出したの」

「・・・・」

「私が行けば、健一が随行員の一人として隣国に行けるでしょう!」

「でも、王女はその人から逃れて日本にまで行ったのでしょう」

「ええ、でも、つい最近になって、無理やり婚姻を迫っているのは王子ではなく、その父の国王のゴリ押しだと分ったの」

「・・・・」

「王子本人は悪い人ではなさそうなの…」

「健一が妹であって欲しいと祈る人もきっとパーティーには出ると思うの…」

「・・・・」

「このチャンスを捉えましょうよ!」

「・・・・」

「ねえ!」

「有難う、少し考えさせて下さい…」


(続く)
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賭ける

2013年04月14日 | そう感じました…

一つの目標を定めて
努力する女性を追う
ドキュメンタリーを時々見る

昔は看護婦、美容師、保母、幼稚園の先生、等が多かったが
今はそれに限らない

洋菓子店経営、ロボット技師、宇宙飛行士、等々、多岐に渡る

少年たちは一般的な
つまり、一流校から一流会社
を希望するが

少女たちの目標は
より具体的な一つに絞るのも珍しくない

何であれ
賭ける姿は素晴らしい、美しい

「娘盛りを渡世に賭けて、張った体に緋牡丹揺れる」をまた観て来た

何度見ても美しい…
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「 妹 」 (3)

2013年04月10日 | そのようです…

二三日経って、モハメッドからの連絡が入った


「健一、情報部からの報告によると、例のお嬢さんは他国から来たらしい」

「そうか」

「だが、どうも子供の頃の事は思い出せないようだ」

「ええっ」

「そうなんだ、ある時点以前の事は記憶喪失に落ち入っているようなんだ」

「・・・・」

「余程の事が有って、そうなったのではないかとみられている」

「・・・・」

「だが、何かの切っ掛けで元に戻る事もよく有るらしい…」

「うん、そんな話しは聞いた事が有る」

「・・・・」

「モハメッド、私が直に会える可能性は無いだろうか?」

「うーん、健一の考えている事は解る…、何か策が亡いか、検討してみよう…」

「頼む!」

「分かった、健一から頼みだ、出来る事は何でもやるよ!」


(続く)
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