ロビーカーの最後尾から青函トンネルをつぶさに見た
これまでは、部屋の小さな窓から見ていたので、一方側だけで、覗ける範囲も限られていたので、一瞬一瞬の様子だけだった
それが180度の視界で連続して見えた
思っていたよりもずっと大きくて広い
基本的には円筒で、地下鉄がチューブとも呼ばれるのと同様だ
ところどころに測道も有り、万が一に備えているのかと思った
新幹線用のレールも出来ていると聞いていたので、どれかなと思って見ていたが分からなかった
最深部に来るとライトの色が変わった
意外だったのは、大半が真っ暗で、要所要所に明かりがついているといった状態だった
それでも、飽きずに、機関車を取り替えた青森駅から、トンネルに入る前から、2時間ほど見続けた
トンネルを出ると、雪国ではなく、明るく白んできた林の中だった
これまで数往復はしたが、いつも不安だった
トンネルに水が入って来たら、電車が動けなくなったら、どうしょう?
今回つぶさに見た事によって、そのような心配が払拭された感じがした
思えば、青函連絡船も荒天には弱かった
ソ連に攻められたら、逃げ切れない
そんな悪条件に備える為にもトンネルを掘ったのだった
映画「海峡」を再び思い出した
多くの犠牲者に思いを馳せて
堅牢なトンネルに感謝した