ナルホドその12 著者は、福音の概略の中に十字架による赦しと聖霊による回復を含み、位置づけている
最後の第10章で、著者は、福音の概略をまとめ(前半)、「福音の文化」を生み出す方法をいくつか示唆しています(後半)。
「これまでの章では福音を断片的に取り上げてきたが、いよいよここで、福音の全容を一つにまとめよてみよう。」と書き(210頁)、7頁に渡り、福音の概略を記します。
一見して、第9章の「比較その4:福音の宣言が解決する問題」で提示された物語の概要との共通性に気づかされます。「神殿」「エイコン(神のかたち)」「仕事(役割)」「治める(神の共同統治)」「簒奪(者)」「神の代理人」「祭司の王国」「王のご支配」「メシアであり主であるイエス」といったキーワードが繰り返されますが、それらは第9章の「比較その4」で語られた物語の概要と共通です。
但し、その中に、イエスの十字架の死が、「彼らが死ぬべき死を死なれた」ことであり、「イエスは彼らの罪とその罪ゆえの罰を、ご自身の双肩に負われた」と指摘します(214頁)。そして、9章の物語概要に付け加えられたキーワードがあるとしたら、「もう一度やり直す」という言葉でしょう。そのための鍵として、イエスの十字架と復活と共に、「聖霊」の働きが強調されます。
全体として、「神の国(支配、統治)」による福音理解が前面に出ていますが、その中に十字架の死による贖いや赦し、聖霊による聖化、回復が、著者なりの言葉で表現されています。
罪の赦しや聖霊による聖化を、福音の物語から排除しているわけではないと確認できて、「ナルホド」と、ホッとしました。
どうかな?その13 回復されるべきこととして、「仕事(役割)」に強調が置かれすぎているのではないか
著者が記す福音の概要において、「仕事(役割)」への強調が顕著です。「神のかたち(エイコン)」は、ほとんど即「神の代理人としての統治」に結びつけられています。回復すべきは、神の統治を受け入れると共に、神の代理人として世界を統治する役割を担うことと要約されそうです。これは、「神の国(支配、統治)」をキーワードとして福音を理解しようとしたためと理解できます。新約聖書のもう一つのキーワード、「(永遠の)いのち」から福音を理解していくと、もう少し違ったイメージが浮かび上がって来るような気がしますが・・・。
私としては、回復されるべき第一は、神と人との交わりであり、第二は人と人との交わりであり、「世界の管理」という「仕事」を考えるとしたら、第三に位置付けたいような気がします。これも、整理の仕方の問題なのかもしれませんが・・・。
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