庭に来し すずめかはゆや みのうへを ちゅんちゅんわれは ちひさきといふ
*やあ、これはかわいいですね。すぴかの歌です。彼はこういうのが上手だ。
しかしこれは真実を言い当てています。雀というのは面白い鳥で、自分で、自分が小さいということがわかっているのです。本当ですよ。それで人を少し馬鹿にしてもいるのです。
人里に住んでいて、人の近くにいつもいるくせに、人が近寄って行くと逃げていく。かわいい鳥だが、見ているとちょっと嫌な感じがするでしょう。それはいつでも、雀が人間を冷ややかに見ているからです。
動物の魂というのも、馬鹿ばかりではないのですよ。わかることはわかる。そしてかなりの影響力を、人間の及ぼすのです。
この後に、もう一つありましたね。
庭に来し すずめかなはぬ 人を見て ちゅんちゅんなれも ちひさきといふ
まさにこのとおり。雀はこんな風に人間を見ているのです。そして愚弄とまではいかないが、かなりきついことを、人間に言っているのですよ。どんなことを言っていると思いますか?
そんなことばかりしていると、ひどいことになるよと、言っているのです。ばちがあたるよと。
本当ですよ。嘘だと思うなら、新しい感性を広げて、雀を見てごらんなさい。きっとそんな風に言っているような感じがするはずです。
このように、動物というのも、いろんなことを考えている。そしていろんなことをしているものなのです。なかなかに侮れない。
それなりの感性も持っていますから、人間が奢っていじめすぎると、大変なことになることもある。馬鹿にしてはいけません。
鶏などはもう、人間に奉仕したくないと思っているのです。毎日卵を産まされて、全部人間がとっていく。肉を与えても、感謝もしない。暴力的にむさぼりとられているうちに、鶏の魂の中に、もういやだという感情が生まれたのです。
ですから、近い未来のうちに、人間はもう養鶏をやめねばなりません。それは約束しなさい。今当然のように食べている卵も、だんだんと食べられなくなってくるでしょう。
すぐにでもやめたほうがいいのだが、なかなか現実的にはうまくいかないものがある。つらいことでも我慢してやってくれる人が今は誰もいないからですが。
このツケはいつか、高いものとして人間に返って来るのです。人間はそんなこともまだわからないから。
雀に小さいと言われるのです。