むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦何草連歌(巻6、平成28年11月12日満尾)

2018年02月10日 | 作品集

初折表

   
発句 白萩の散りて明るき狭庭かな 路光  
やがて静けき宵の露寒 初瀬  
第三 淋しげに色なき月ののぼりきて 梅豊  
第四 山の端近く秋の身にしむ かず  
第五 さを鹿の霧に消えゆく野辺の道 素拙  
第六 旅の中空袖を吹く風 初瀬  
第七 木の間より見えくる沢の涼しげに 梅豊  
第八 水を掬ひてしばし休まむ 素拙  
初折裏    
第一 波に跳ね白銀ひかる魚の影 かず  
第二 たづねてみばや市の賑はひ 初瀬  
第三 初雪を踏みしめゆかむもろともに 梅豊  
第四 歌詠む筵香りただよふ 素拙  
第五 薄色の指貫高く鞠をけり かず  
第六 ほほを染めつつ眺む御簾内 初瀬  
第七 けふこそと思ひのたけを文とせむ 素拙  
第八 ちぎり叶へと清水の寺 梅豊  
第九 いかばかりうれしかるらむ春の雨 かず  
第十 おぼろの月に雁鳴きわたる 素拙  
第十一 波の声東風吹く浦にしるべせよ 初瀬  
第十二 わらべ集ひてあそぶ永き日 梅豊  
第十三 ときどきの花散るさまぞうつくしき かず  
第十四 庵に籠りていのるゆくすゑ 素拙  
名残折表    
第一 白雲と下る山路に憂さ晴れて  
第二 一人楽しく歩みつづけむ 春華  
第三 をちこちの松虫の声すずやかに 梅豊  
第四 いづれがいづれかをる八千草 初瀬  
第五 流れくる霧にまがきも消え失せて 直人  
第六 酒にわれかの足のあやふさ 南天  
第七 年経りて道ならぬ恋今更に  
第八 ふたしへ心あるぞかなしき 初瀬  
第九 旅衣舟ゆく先はなほ知れず 梅豊  
第十 磯馴の松に立てる白波 直人  
第十一 住吉に平らかなれと詣で来て  
第十二 天ぎる雪も恵みなるやも 初瀬  
第十三 風いたみ雲間に冴ゆる月の夜に 直人  
第十四 童駆け抜けのこる静けさ 春華  
名残折裏    
第一 垣の内琴の爪音かそけくて  
第二 やや涼しげにそよぐ竹の葉 南天  
第三 かはせみをうつす水面のうるはしや 初瀬  
第四 川遊びする夏の楽しみ 春華  
第五 見あぐれば雲のひとひら高峰に 梅豊  
第六 のどけき村に立つ夕霞 直人  
第七 歌筵咲き盛る花寿ぎて  
挙句 笑みのこぼるる袖に春風 素拙  

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