むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦花乃何連歌(巻31、平成30年7月14日満尾)

2018年07月16日 | 作品集

初折表    
発句 ほのめきてうすき袂のほたるかな さう美  
そよと沢辺に風の涼しさ 南天  
第三 ふりむけば夏雲髙くわき立ちて 梅豊  
第四 千里遥かに続く直道 路光  
第五 色かはる山の姿をめでつるに 直人  
第六 さても届くは零余子売る声 草芳 むかご
第七 望月のよきころあひを待ちわびて 純一  
第八 御簾の内よりあまる空炷き 初瀬  
初折裏    
第一 九重にきそふ衣のきらきらし 路光  
第二 奏づる笛もさらに妙なり 和雄  
第三 外つ国に旅立つ朝を見送らむ 純一  
第四 はなむけにせよ歌のかずかず 直人  
第五 またひとつ呑めの盃めぐりきて 南天  
第六 うちつけなれど恋のいざなひ 初瀬  
第七 ふたりして紅葉やどりの峠みち 草芳  
第八 秋のしぐれの山風ぞうき 梅豊  
第九 月ははや川面の波に揺れそめて 和雄  
第十 彼の岸辺へと行く舟もがな 南天  
第十一 徒し世をかへり見すれば悔い多し 路光  
第十二 のどけき里に集ふ翁ら 直人  
第十三 花を待つ光も淡き宮居にて 和雄  
第十四 かすみたなびく武蔵野の原 純一  
名残折表    
第一 いかばかり都はるかにへだつらむ 梅豊  
第二 初雪襲ね匂ふ小車 初瀬  
第三 胸にせく籠めたる思ひ伝へばや 素拙  
第四 頼める契り忘ることなし 純一  
第五 歎く身をいづくに捨てて失せはてむ 直人  
第六 年経る軒の端に苔むし つま
第七 聞こえつる雨の音色のさびしさよ 初瀬  
第八 今宵旅寝の夢いかならむ 可矢  
第九 渡り来るひとつらの雁影みせて 素拙  
第十 ははそもみぢに風しきりなり 南天  
第十一 思ふどちたづねてもみよ秋の山 梅豊  
第十二 砧も遠き里の静けさ 直人  
第十三 地の果てに月なほ残る朝ぼらけ  
第十四 海人の小舟の波のまにまに 初瀬  
名残折裏    
第一 塩竈の煙のぼれる浜の方  素拙  
第二 うつろひやすき雲のくれなゐ 南天  
第三 くちなはの音なく寄する足下に  
第四 そよぎだにせぬささがにの糸 和雄  
第五 つれづれに文読みつぎて夜も更けぬ 可矢  
第六 寝屋うららかに過ぐるひととき 路光  
第七 散る花に心はいとどまどはれて 直人  
挙句 佐保の舞姫たづね来ぬらむ 梅豊  
       

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