むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦唐何連歌(巻9、平成29年2月11日満尾)

2018年02月10日 | 作品集

初折表    
発句 ひと枝は春待たで咲け軒の梅 南天  
やがて聞こゆる庭のさゝ鳴き 路光  
第三 白雪のわづかに残る池辺にて 梅豊  
第四 歌よむ袖にうららなる風  
第五 おぼろ月手にとるばかり出でにけり かず  
第六 霞の奥は近き山の端 初瀬  
第七 たどりこし岩根の果てに関ありて 直人  
第八 雨なほつらき肩の負 和雄 おひずり
初折裏    
第一 暮れつ方旅の思ひを宿の湯に  
第二 波間にゆるる沖のつり舟 純一  
第三 涼しくもうたたねさそふ風吹きて 春華  
第四 この世のちの世空さかひなし かず  
第五 たえだえに聞こゆる琵琶の音やいづこ 初瀬  
第六 まだ見ぬ人に恋やあるべき 直人  
第七 さむしろの片敷く袖をぬらす露  
第八 萩のそよぎも知らず覚えず 南天  
第九 松虫のすだくひと夜を旅行きて 梅豊  
第十 伊勢の宮居を照らす望月 純一  
第十一 千早振る神代ごころの瑞牆に 和雄  
第十二 ただよひくるは甘き梅が香 直人  
第十三 咲きそめし花や乙女のけふならむ 初瀬  
第十四 笑みのあふるる春の野遊び 素拙  
名残折表    
第一 天の原八重九重に雲湧きて  
第二 それと見し間に閉づるかよひぢ 純一  
第三 やりきれぬ想ひ留むる儚さに 結賀  
第四 袖に涙の更に降りけり かず  
第五 短か夜の別れを告ぐる鳥もうし  直人  
第六 さだめもなきは時の流れか 初瀬  
第七 名にしおふいにしへの塚苔むして 南天  
第八 法のたふとさ語り伝へよ 和雄  
第九 雪積もるわがたつ杣の頂に 純一  
第十 四方見渡せる国のまほろば  
第十一 遠近にかまどの煙りたなびきて 素拙 をちこち
第十二 やどりせむとていざやいそがむ 初瀬  
第十三 高窓をさし入る月のさやけさに 和雄  
第十四 錦の如くもみぢ葉の映ゆ 純一  
名残折裏    
第一 山の端を一つら渡る雁の声 路光  
第二 湧き立つ霧に峰ぞ隠るる 素拙  
第三 舟影は夕べの浦を過ぎゆきて 直人  
第四 ただ降る雨に琴やかなでむ 梅豊  
第五 伏庵も住めば楽しきものと知れ 路光  
第六 はつかに芽ぐむ庭の芝草 和雄  
第七 酌み交はす花の宴ははてもなし 純一  
挙句 桜舞ひ散る風のやさしさ 梅豊  

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