マダム・クニコの映画解体新書

コピーライターが、現代思想とフェミニズムの視点で分析する、ひと味違う映画評。ネタバレ注意!

愛さえあれば/素の大切さ

2013-06-20 | 映画分析
 2012年 デンマーク/監督 スサンネ・ビア  デンマークのシリアスドラマの鬼才スサンネ・ビアが、イタリア・ソレントを舞台に大人のためのラブコメディを作った。  原題は『坊主のヘアドレッサー』。がん治療で頭髪が抜け、ヘアーウィッグが手放せない女性美容師が主役だけに、常に死の影がつきまとう辛口の内容だ。  「素のままであること=坊主」と「表面を整えること=ヘアドレッサー」 という2つの矛盾を生 . . . 本文を読む