ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

ペテン師みたいな 

2015-08-02 22:44:06 | 2015年4月以降の詩

夢を見ているわけではない

朝起きて顔を洗って

パンを焼いて食べて

家を出る

 

まっとうな勤労生活

 

だが

夢を語る仕事

ではあった

 

何か

現にここにあるものではないもの

すでに実現したものではなく

ほっといても実現するものでもなく

夢を語ることなしには

実現しないようなこと

 

実現できるかできないか危ういもの

 

だから

すべてが実現するわけではない

語っただけのもの

実現しなかったもの

夢物語で終わったもの

 

ペテン師のような

巧く行けばしめたもの

巧く行かないときだってあるさ

みたいな

でもね

途方もない法螺話

ではない

もちろん

途方もない法螺話

だって世の中には必要なもの

だけど

 

ひとつのものごとに関わる多数の人々

そのすべての条件をクリアし

そのすべての理想を叶える

そうしてこそ

ものごとは実現する

 

最大公約数とか

最小公倍数とか言っても

言葉の比喩に過ぎないが

条件が必須の条件か否か

理想が必然の理想か過大な理想か

そのあたりの見極めを付けることで

実現するものが変わってくる

様々な関係者の条件が揺るぎないものか

妥協できるものか

その見極めを付けることで

成果は大きく変わる

 

現に与えられた条件の内側内側だけで実現できるもの

もう一方で

少しづつボトルネックをクリアすることで

実現できるもの

 

ほんの数か所ボトルネックを広げるだけで

たくさんの人々が悦ぶかたちが実現できるなら

そこを構想できるなら

そのほうが良いに決まっている

 

そんな夢を描くことが

ときどき

ペテン師まがいの所業になる

場合もある

 

でもね

ことは

始めなければ

決してゴールには辿り着かないものさ


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