ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

なぜ、図書館カフェが賑わうと嬉しいのか 気仙沼図書館関係

2023-08-04 10:01:16 | エッセイ
ー気仙沼人はセンスが良いー
 先日、気仙沼図書館のカフェ・エスポアールで時間を過ごした。図書館夏休み行事のお化け話の会に、妻が参加していて、迎えに行きがてらである。
 玄関横のスペースのカフェコーナーも、相応に賑わっていた。アイスコーヒーを飲んで、本を読みながら、しみじみと嬉しさを味わった。
 震災後の図書館再建にあたって、地区館である本吉図書館長、そしてⅠ年間のみの気仙沼図書館長として、計画作りの実務を担当したものとしての感慨である。
 当時、新興大手書店が、指定管理を受けて賑わいのある図書館をつくるということで話題になっていた。気仙沼においても、民間活力を導入し、スタバなど人気のある大手のカフェを併設し、市外から観光客も呼び込める目玉にしようという動きはあった。しかし、一方、図書館界においては、安易に市外の企業に運営を委ねることの弊害も取り沙汰される状況ではあった。
 そういうなかで、なんとか、市内外の専門家の力を結集して、市民のためになる図書館を創っていきたいという思いをもって、実務に当たっていた。
 館内のカフェについては、全国的なチェーン店に頼る必要はなく、むしろ、地元の経営者に委ねたほうが絶対良い物ができると確信していた。気仙沼人は、センスが良いのである。
 ま、そういうことで、市外大手企業への安易な民間委託に頼ることなく、図書館が、そして、館内のカフェが賑わっているというのは、私としてたいへんに有り難く、嬉しいことなのである。
 図書館学の齊藤誠一先生が、「ふつうの図書館」こそが市民のためになるのだとおっしゃったような意味での「ふつうの図書館」が実現しているのだ、と言っていいと思っている。
 気仙沼湾を見下ろし、大島亀山、最近では三陸道の気仙沼ベイブリッジや、大島架橋も眺望できるこの図書館のロケーションは、昔も今も絶景である。
 ここで、合わせて、このブログで図書館関係について書いたものをまとめておく。


次は、このブログではないが、巻頭エッセイを書かせていただいた。

次は、私の文章ではないが、当時岡本信氏のARGに在籍していた野原海明氏のルポ。後半に私のことも紹介いただいている。



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