上手に眠れば元気になれる・・・ オーダー枕とベッドの快眠ひろば

寝具の商品情報から正しい使い方まで。健康的に上手に眠る(科学的?)サイト。ふとん屋の爺の「寝言戯言独り言・趣味」の話。

なぜ「真綿ふとん」って、言うの?・・・歴史は面白い。

2016-06-19 09:54:32 | 真綿ふとん&羊毛・もめんその他

 若い方の中には「真綿ふとん」を「しんわたふとん」と言う方もある。初めて「しんわたふとん」と言われた時は、正直何のことか分からなかった。いろいろ話を聞くうちに、それが「まわた」布団であることが分かり、かつ、そこには誤解があることが判った。その誤解は寝具業界の宣伝不足かもしれません。

 読み方の間違いを問題とするのではなく、そもそも「真綿(まわた)とは何ぞや」である。誤解の多くは「真綿」をもめん綿100%の事とか、高級な「純もめん綿」と思っていたようです。

 

 絹(シルク)なのだから「絹わた」で良い筈だ。何故「絹」が「真綿」なのか…。歴史を知ればある程度理解できるかと思われます。

 

 【木綿わたの歴史】  もめん綿(棉)が日本に初めて伝わったのは、およそ8世紀末1,200年余り前(奈良時代後半)であったとか…。木綿わたが伝わるまで「わた」とは、絹のことでした。西尾市の天竹神社に崑崙人(現在、インド人とされているが、ベトナム人であるとかアフリカ人であるとか…。また、ペルシャ人とも。大まかにいえば、中国から見てタクラマカン砂漠の先に住む人々の総称とも…諸説多々)が漂着した時に「棉の種」を持ち込み、伝来したとか…。でも熱帯の植物であるが故、そのまま「棉」は定着せず、日本からはいったん消えたと聞いている。鉄砲の伝来と一緒に「棉」が二度目の伝来となり、栽培が盛んになって来た。つまり、「棉」とは、火縄の原料であり、軍事物資でした。

長篠の戦の屏風

 棉(わた)が伝えられる前、貴族など身分の高い人々は着物に「絹」を入れた。絹と言ってもお蚕さんから得られる糸の始めと終わりは、いわば「クズ」の部分であり、それを着物の中に入れたと聞いている。つまりは「中わた」は、屑とはいえ絹そのものであるという事です。貴族のふとんと言われるのもそんな歴史からだと思われます。

 戦国の世が終わり、火縄銃の火縄としての軍事物資「もめん綿」の役割は終わり、武士や裕福な町人が「もめん綿」を布団の「中わた」に使うようになったようです。絹のわたと木綿の綿とを区別するために「絹わたを真綿」と呼び、「コットンを単に綿というようになった」と聞き及んでします。(爺は歴史家ではありませんから間違っているかも・・・)

 そんな「真綿ふとん」は「絹」ですから価格はある程度高いのは分かるような気がする。

 

  日本への養蚕技術が伝わったのは紀元前200年くらい、稲作といっしょに中国から伝えられたといわれています。養蚕によって絹糸・絹織物が作られるようになりました。税として朝廷に集められ租庸調の代品としても養蚕は奨励されたのでしょう。生産量が増えました。と同時に、絹糸を作るにあたって「くず糸」や「くず繭」も増えました。それらを「中わた」として利用する事により、蒲団(と言っても、着物に綿=絹を入れたもの)が広まったと思われます。

 真綿は単に高価という訳ではありません。寝具としては、結構優れていると思います。

(A)吸湿性がたいへん良く、夏場の寝具としては快適である。吸湿性の良さは、羊毛>(≒麻)>レーヨン>木綿の順だそうだ。それでいて、(B)保温力もまあ良い。羊毛>アクリル>ポリエステル>ナイロン>>レーヨン>麻>木綿の順となるそうだ。さらに、静電気が起きにくいのでホコリが寄らず衛生的であるなど、多くのメリットがある。

 もっと普及してもよいのだが、高価であるだけでなく、いわゆる「打直し」ができないので、リフォームするのに制約が多いことが、デメリットである。

 かって、家庭や寝具店では、もめん綿を「引き真綿」で包んで仕立てることが多かった。理由は、(a)綿切れを防ぐことと、(b)わたホコリの発生を抑える、などがあった。布団の中わたとしての「もめん綿」は、主に紡績工場からの落綿(糸を紡いだ残り綿)であったが、それよりも高価であったため、「打直し」が再三再四行われ、繊維が短くなりホコリの原因であった。昭和30~40年代には日本も裕福になってきたからか、インド・パキスタン・USAなどから輸入した原綿が、そのまま製綿されるようになり、また、生地も良くなりホコリが出にくくなった。前回の東京オリンピック前後から、引き真綿の利用は少なくなっていったと記憶している。

 中国旅行をしたお客様が、時々真綿ふとんを買ってみえます。仕立てて欲しいと持ち込まれます。もちろんお請けいたしますが、問題も多くあります。まず、寸法が日本の規格ではないため、ありえないサイズになることが多々あります。ですから、カバーまで別注サイズとなり、意外と高く付きます。大きいサイズであれば、切り落とすなどして日本のサイズにすることもあります。

 国産の絹は、しっとりしてますが、中国産の真綿ふとんはどことなく「ガサツ」です。お蚕さんの育つ気候の違いでしょうか。でも、お蚕さんの品種改良は日本でも昔から行われてきました。さらに、日本のみならず世界中で、品種改良がおこなわれています。

  真綿ふとんとは、絹の「わた」が入ったふとんです。 話が脱線しました。真綿ふとんがもっと安価に普及すると良いですね。

 

***************************************************** 

 ああ~・・ぐっすり寝たー!

  

オーダーメイド枕ならWatakeiへ

 

固すぎたBEDマットをソフトにしたい・・・天使のオーバーレイ

吸湿発散性に優れたオーバーレイです。

  

 

 愛知県内でベッドをお探しなら、Watakeiまで! 

   コイル系・ノンコイル系、比較試し寝ができます。 

 ハイクラスHOTELのベッド以上に、あなたのベッドの寝心地が良くなる・・・・・

 ダウンピローもオーダーできます。

    ホームページはこちらです → 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Watakeiのセミオーダー枕・・... | トップ | 夏用の敷パッド類に要求され... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

真綿ふとん&羊毛・もめんその他」カテゴリの最新記事