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寝室のエアコンの設定温度

2010-07-09 00:48:26 | 夏の寝具・夏の眠り

 7月4日の日経・SUNDAY NIKKEI 12面に「蒸し暑い夏 これで快眠」という特集記事がありました。
 その記事をそのまま引用します。

 寝室 20~26度で涼しく快適
  くて寝苦しいときはエアコンで寝室の室温を調節しよう。室温が高いと体温が下がりにくく、眠れない原因になる。睡眠環境としては室温20~26度、湿度50~60%が望ましいとされる。白川理事は「室温28度、湿度70%を超えると寝つきが妨害され、中途覚醒(かくせい)も増える」と話す。
 室温を下げるには寝る30分~1時間ほど前にエアコンをつけておく。エアコンの注意点は、風を直接身体にあてないこと。(中略)扇風機で気流を作るのもいいが、28度を超えると効果が薄い。
 エアコンの設定温度と枕元の温度は異なることが多いため、温湿度計が枕元にあると正確な状態がわかる。「寝付いてから2時間ほどで急激に体温が下がるが、それまではエアコンをつけておいた方がよく寝れる」(白川理事)以下略・・・
 
 中見出しの「20~26度で涼しく快適」・・・・・この文章には、ちょっと落とし穴があるような気がします。

 寝床内気候® と言えば「ふとんの中の温度が33℃±1℃、湿度が50%±5(10)%」のことであり、この環境が快眠にとって最適であると言われていいます。(学会等でも定説となっている)。
 人は寝初めに体温を下げようと、汗をかきます。一晩に人はコップ一杯の汗をかくと言いますが、初めの数時間に多くの汗をかき、体温の低下をもたらします。体温の低下によって睡眠の質が良くなります。体温と言っても深部体温のことで、効果的に下げるために、手足に熱(エネルギー)を移動させ、手足が暖かくなって入眠がスムーズに行われます。
 特に重要なノンレム睡眠の3・4段階(徐波睡眠)は睡眠の前半にしかも初めの3時間で一晩の内に出る徐波睡眠の80~90%が出現します。「ぐっすり眠る」ということは、初めの3時間に効果的に体温を下げることでもあります。
 つまり、初めの数時間の吸湿性が睡眠の質を左右することにもなりかねません。パジャマ・シーツ類によって眠りの質が変わってきます。

 新聞の中見出しのように、実際20度~26度で寝られる方もいらっしゃるとは思います。が、家庭でも空調設備の完備した方ならともかく、大部分の方は「寒い!」と思われるでしょう。逆にこの室温で休もうと思えば、パジャマと夏布団(どちらかと言えば全身を覆うことのできる肌ふとん)とを着て寝る必要があるでしょう。ホテルでベッドメイキングしていれば、保温機能は上がるから、少なくとも空調設定温度は25℃前後にするビジネスマンは多いと思います。

 熱帯夜(「夜間(夕方から翌朝まで)の最低気温が25度以上をいう)は、体温と室温との差が殆ど無いため、体温の低下がスムーズにいかないから寝苦しいことになります。明け方になって25℃程度まで気温が下がるから夜明けごろから深い眠りに入ることになります。
 初めに熟睡を得るためには、エアコンをかけてやる必要があります。エアコンで部屋の温度を下げるということは、同時に湿度を下げ汗の蒸発をスムーズにさせるのです。上手に使えば、エアコンは決して身体に悪い訳ではありません。
 また、活動している日中時と夜間基礎代謝量のみ消費状態である睡眠時とでは、エアコンの働かせ方(設定温度)が異なるのは当然の事だと思います。


 快適に寝るために、室温がたとえば24℃であったとすれば、寝床内温度との差は9℃もあります。この9℃を埋めてやるにはどの程度の寝具類を用意するのが良いかということである。人はその人の基礎代謝量によって産生する熱量が違うから簡単に答えは出てこない。モデル化して考えてみよう。

 話が逸れます。・・・・・ まず、クロー値の話から・・・・・。
 裸体状態で暑くも寒くも無い状態があったとします。室温を徐々に下げていきます。その時1枚の布(クローという単位の語源は1Cloth布からと言われている)をまとうことによっ快適さを得ることができた時その布の保温効果を1クローとします。(今は科学的に定義されていますので、この後の説明はある意味間違いとも言えますが、話を解かり易くするためにあえて勝手に使います。)

 具体的に言うと、夏のパジャマは約0.5クロー、タオルケットで1クロー前後、羽毛肌ふとんで約3クロー前後(合いで5クロー前後冬で6~7クロー前後になると思います)、真綿ふとん(150~200g/㎡程度)で2.5クロー前後となるでしょうか(実験はしてません爺の経験から推測)
 人によって熱産生量が違うこともあるので(暑さ寒さの)感じ方もちがってきます。1クローでおよそ1.5℃程度カバーできると思われます。


 夏の寝室を24℃に設定(今回は細かい湿度変化は考えない・・・極端な高湿度・低湿度を除く)したとすれば、6クロー程度が欲しくなる。パジャマ0.5+羽毛肌ふとん3クロー=3.5クロー程度となる。一般に布団カバー(1~2)クローがあるので、ト-タルでは5~6クローとなる。
 つまり、室温24度程度ならパジャマを着て、肌ふとんを着て寝なければならない訳だ。

 だが、今の話は湿度は考えていない。日本の気候のように湿度が高かったりすると「蒸れ」を生じ、快眠は得られない。快適に眠るためには湿度も考えなければならない。寝床内気候の湿度は50%±5(10)%が理想だ。だが、現実爺の今の寝室は室温26.7℃湿度67%と表示されている。概ね快適だが、場合によってはパジャマだけで寝ている時も多い。ふとん類を着ないと24℃は寒いこととなる。室温と湿度によっては、ふとんを蹴って寝ている方もある。蹴れば少し寒く感じる、だが着れば暑く感じる・・・困ったものだ。

 先日も書いたが、ジェルパッドなどは寝つきを良くするためには重宝だが、その人の産生熱を朝まで吸収できるだけの吸熱効果があれば良いが、一旦温まってしまうと吸湿部分が全くないから返って暑く特に蒸れを感じて目が覚めてしまうことになる。
 ジェルパッドの類にこそ、綿や麻のシーツなど吸湿性の優れたものが必要となりますね。


 逆に、パジャマとタオルケットで休んでいる方は1.5~2クロー程度だから、室温は3℃程度低くすれば良いこととなる。つまり29~30℃でも良いという計算になる。だが、白川理事は「室温28度、湿度70%を超えると寝つきが妨害され、中途覚醒(かくせい)も増える」と話す。逆に、そこで爺は経験と独断で、除湿機能を上手く使うことをお薦めする次第だ。28℃の設定であっても「除湿」も同時に行われているから、実質室温は27℃以下にも相当することになろう。
 高齢で痩せ気味の方は熱産生が低いので、健常者が思うほど暑さを感じない方もいる。また、エアコンは身体に悪いと言って、寝る前にOFFにする方も多い。 

 室温を下げることに抵抗があるならば、湿度を下げることを薦める訳である。

 

 

寝具業界に48年。名ばかりの71歳の社長です。
 ボケ防止のために、資格を取っています。ご相談はメール・電話でお気軽にどうぞ!
睡眠改善インストラクター …… 日本睡眠改善協議会
中級・睡眠環境診断士    …… 日本睡眠環境研究機構
上級・睡眠健康指導士    …… 日本睡眠教育機構

 

 

 

 ああ~・・ぐっすり寝たー!

 

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