14日は、黄砂も飛ばずピーカンの晴天になるとの予報でした。そうなったら、ほぼ360度のパノラマが望める聖山でしょう。北アルプスはもちろん、北信五岳がすべて見渡せ、志賀高原から菅平、浅間山まで、南は八ヶ岳連峰や美ヶ原、中央アルプスも見えます。なんと拙書に載っている山の殆どが見えるのです。この山は快晴の日に登ることをお勧めします。
(左)登山口の三和峠。まず一つ目の急登。(右)二つ目の厳しい急登をこなして風越へ。直登の急坂を振り返ったところ。下りは滑って転ぶと危ないので、左の森の中を歩いたほうが楽です。
(左)尾根に乗るとほとんど高低差のない気持ちのいい登山道が。白樺と右手には落葉松の林。秋にはノコンギクやサラシナショウマの群生も見られます。(右)辛夷(コブシ)の花。
(左)タチツボスミレ(立ち坪菫)の群生が登山道のあちこちに見られます。(右)ウバユリ(姥百合)の若葉。
(左)標高が高いので、まだクサボケ(草木瓜)が咲いていました。この実は地梨といって強壮、鎮痙、鎮咳、利尿に効く果実酒になります。(右)アブラナ科のタネツケバナ(種漬花)の一種。
(左)30〜40分で聖峠。山頂までは15〜20分。右は種池からの遊歩道、左は坊平からの塩の道(松本街道)が合流します。(右)ここから山頂の尾根への最後の急登が始まりますが、直登ではなくつづら折れなのでそう大変ではありません。
(左)ニリンソウ(二輪草)の群生地がありました。(右)ムラサキケマン(紫華鬘)の群生地もあちこちに。
(左)エンレイソウ(延齢草)(右)白花のミヤマエンレイソウ(深山延齢草)。黒い果実は食用に、根茎は薬草で毒草。別名は、タチアオイ。
(左)ウスバサイシンがあちこちに。もしかしてヒメギフチョウに出会えるかもと期待が膨らみます。しかし、遅すぎるか。(右)ユキザサ(雪笹)。雪の結晶の様な美しい純白の花を咲かせます。北海道ではアズキナという山菜。
(左)山頂の尾根に乗りました。あと7分で山頂です。左に登ると四阿が。(右)コハウチワカエデ(小葉団扇楓)。別名はイタヤメイゲツで、紅葉が綺麗なので庭木としてよく用いられます。
(左)ミツバツチグリ(三葉土栗)。春のバラ科の黄色い花は、他にキジムシロ、ツルキンバイ、ヘビイチゴ、オヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴなどがあり、同定がなかなか難しい。(右)フデリンドウ(筆竜胆)。ここで下りてきた二人の男性と邂逅。花の名前を教えて拙書も紹介し、URLカードも渡しました。
(左)ナツヅタ(夏蔦)と思ったのですが、葉の形が違います。これはツタウルシ(蔦漆)の若葉ですね。ウルシ科の中で毒性が最強なので絶対に触ってはいけません。(右)オオカメノキ(大亀の木)。別名は、虫が好むのでムシカリ(虫狩)スイカズラ科 ガマズミ属。ここで以前出会ったことがある拙書の読者と邂逅。
(左)ヒゲネワチガイソウ(髭根輪違草)ナデシコ科ワチガイソウ属の多年草。センボンヤリやセンブリと間違えそう。(右)大きなブナの木が見えると山頂はすぐ先。
山頂からは期待通りの絶景が。仁科三山。左から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳。鹿島槍ヶ岳の右手には、平家の落人が隠れたというカクネ里があり、上部の雪渓は2018年に長野県初の氷河であると認定されました。
南東を見ると筑北村の坂井で、修那羅峠へ続く12号線。修那羅山安宮神社の石神仏群が有名です。右の台形の山は、拙書の表紙になっている青木村の子檀嶺岳(こまゆみだけ)。本では、その難解な名前の由来を記しています。その向こうは独鈷山。右は、八ヶ岳からの長い尾根。中央の奥には金峰山。
南西の眺め。筑北村の坂北方面。松本へ抜ける峠や、古い善光寺街道も越えています。右手には安曇野が見えています。蛇行する長野自動車道。松本へ行くときは、たいてい403号の下道を使っています。
北東の眺め。善光寺平(長野盆地)が見えます。私がホームフィールドとしている斎場山や陣馬平、鞍骨山も。善光寺平南部では、南から北へ何本もの尾根が伸びているのです。
山頂から西へ100mほど下ると、白馬三山(白馬鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳)のパノラマがよく見えます。手前の里山は深いですね。大姥山とか長者山とかが見えているはずなんですが分かりません。白馬三山の下には白馬村や青木湖があり、手前の谷には犀川が流れ、国道19号も通っているのですが。山しか見えません。
(左)なんと帰路に友人のお姉さん夫婦と邂逅。色々奇遇が重なったトレッキングでしたが、最後に凄いものが待っていました。なんと目の前をヒメギフチョウが舞って行ったのです。風が強くなって地面に降りてもすぐ飛び立ってしまいます。やっと一枚撮影。出会えたのはこの一頭だけでした。時期的には遅すぎると思っていたので、本当に幸運でした。(右)普通は沢筋に見られるミズが尾根筋に散見されました。
(左)下山して聖湖から古峠を経由して冠着山(姨捨山)へ。尾根に咲いていた満開のズミ。(右)東山道支道の古峠越えの説明。東山道は、五畿七道の一つ。本州内陸部を近江国から陸奥国に貫く行政区分、および同所を通る古代から中世にかけての幹線道路を指す。 つまり当時の高速道路。東山道には、駅伝制により30里(約16 km)ごとに駅馬(はゆま)10頭を備えた駅家(うまや)が置かれていたそうです。
この後、冠着山を巻いて、戸倉上山田温泉へ。
知る人ぞ知る日本歴史館前から見る右に五里ヶ峯と眼下に善光寺参り精進落としの湯、戸倉上山田温泉。撮影地のすぐ上には、男根と女陰が祀られた澳津神社があります。パワースポットで、男根女陰がリアルです。日本より海外で有名な川崎の「かなまら祭」と同様に、ここにも芸者衆などが男根神輿をかつぐ祭があります。拙書では京ヶ倉で写真と共に記していますが、古代から少子化は村の絶滅を意味していました。男根女陰崇拝は、縄文時代からあります。
温泉街は、新型コロナウィルスの影響で、閑散としています。県内の方はぜひ訪れてください。最高の温泉です。同級生がやっている「国楽館 戸倉ホテル」は、レトロでリーズナブル。毎年ここに泊まって新年会をしています。知り合いの微笑の国のタイ人の女性がやっているタイスナック「マリン」もお薦めです。私が大好きなタイ料理も頼めます。ブラジル人やボリビア人、タイ人やフィリピン人の女性と接する機会が多いのですが、彼女たちは本当に明るくて優しくて癒やされます。ポルトガル語と英語ももっと精進しなければ。タイ語は難しい。
いつもの万葉超音波温泉に入ってゆるゆると帰路につきました。右上の検索から、聖山と入れてプルダウンでブログ内検索を選ぶと当該記事が出ます。真冬の霧氷のトレッキングは最高でした。ぜひ御覧ください。
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★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
(左)登山口の三和峠。まず一つ目の急登。(右)二つ目の厳しい急登をこなして風越へ。直登の急坂を振り返ったところ。下りは滑って転ぶと危ないので、左の森の中を歩いたほうが楽です。
(左)尾根に乗るとほとんど高低差のない気持ちのいい登山道が。白樺と右手には落葉松の林。秋にはノコンギクやサラシナショウマの群生も見られます。(右)辛夷(コブシ)の花。
(左)タチツボスミレ(立ち坪菫)の群生が登山道のあちこちに見られます。(右)ウバユリ(姥百合)の若葉。
(左)標高が高いので、まだクサボケ(草木瓜)が咲いていました。この実は地梨といって強壮、鎮痙、鎮咳、利尿に効く果実酒になります。(右)アブラナ科のタネツケバナ(種漬花)の一種。
(左)30〜40分で聖峠。山頂までは15〜20分。右は種池からの遊歩道、左は坊平からの塩の道(松本街道)が合流します。(右)ここから山頂の尾根への最後の急登が始まりますが、直登ではなくつづら折れなのでそう大変ではありません。
(左)ニリンソウ(二輪草)の群生地がありました。(右)ムラサキケマン(紫華鬘)の群生地もあちこちに。
(左)エンレイソウ(延齢草)(右)白花のミヤマエンレイソウ(深山延齢草)。黒い果実は食用に、根茎は薬草で毒草。別名は、タチアオイ。
(左)ウスバサイシンがあちこちに。もしかしてヒメギフチョウに出会えるかもと期待が膨らみます。しかし、遅すぎるか。(右)ユキザサ(雪笹)。雪の結晶の様な美しい純白の花を咲かせます。北海道ではアズキナという山菜。
(左)山頂の尾根に乗りました。あと7分で山頂です。左に登ると四阿が。(右)コハウチワカエデ(小葉団扇楓)。別名はイタヤメイゲツで、紅葉が綺麗なので庭木としてよく用いられます。
(左)ミツバツチグリ(三葉土栗)。春のバラ科の黄色い花は、他にキジムシロ、ツルキンバイ、ヘビイチゴ、オヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴなどがあり、同定がなかなか難しい。(右)フデリンドウ(筆竜胆)。ここで下りてきた二人の男性と邂逅。花の名前を教えて拙書も紹介し、URLカードも渡しました。
(左)ナツヅタ(夏蔦)と思ったのですが、葉の形が違います。これはツタウルシ(蔦漆)の若葉ですね。ウルシ科の中で毒性が最強なので絶対に触ってはいけません。(右)オオカメノキ(大亀の木)。別名は、虫が好むのでムシカリ(虫狩)スイカズラ科 ガマズミ属。ここで以前出会ったことがある拙書の読者と邂逅。
(左)ヒゲネワチガイソウ(髭根輪違草)ナデシコ科ワチガイソウ属の多年草。センボンヤリやセンブリと間違えそう。(右)大きなブナの木が見えると山頂はすぐ先。
山頂からは期待通りの絶景が。仁科三山。左から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳。鹿島槍ヶ岳の右手には、平家の落人が隠れたというカクネ里があり、上部の雪渓は2018年に長野県初の氷河であると認定されました。
南東を見ると筑北村の坂井で、修那羅峠へ続く12号線。修那羅山安宮神社の石神仏群が有名です。右の台形の山は、拙書の表紙になっている青木村の子檀嶺岳(こまゆみだけ)。本では、その難解な名前の由来を記しています。その向こうは独鈷山。右は、八ヶ岳からの長い尾根。中央の奥には金峰山。
南西の眺め。筑北村の坂北方面。松本へ抜ける峠や、古い善光寺街道も越えています。右手には安曇野が見えています。蛇行する長野自動車道。松本へ行くときは、たいてい403号の下道を使っています。
北東の眺め。善光寺平(長野盆地)が見えます。私がホームフィールドとしている斎場山や陣馬平、鞍骨山も。善光寺平南部では、南から北へ何本もの尾根が伸びているのです。
山頂から西へ100mほど下ると、白馬三山(白馬鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳)のパノラマがよく見えます。手前の里山は深いですね。大姥山とか長者山とかが見えているはずなんですが分かりません。白馬三山の下には白馬村や青木湖があり、手前の谷には犀川が流れ、国道19号も通っているのですが。山しか見えません。
(左)なんと帰路に友人のお姉さん夫婦と邂逅。色々奇遇が重なったトレッキングでしたが、最後に凄いものが待っていました。なんと目の前をヒメギフチョウが舞って行ったのです。風が強くなって地面に降りてもすぐ飛び立ってしまいます。やっと一枚撮影。出会えたのはこの一頭だけでした。時期的には遅すぎると思っていたので、本当に幸運でした。(右)普通は沢筋に見られるミズが尾根筋に散見されました。
(左)下山して聖湖から古峠を経由して冠着山(姨捨山)へ。尾根に咲いていた満開のズミ。(右)東山道支道の古峠越えの説明。東山道は、五畿七道の一つ。本州内陸部を近江国から陸奥国に貫く行政区分、および同所を通る古代から中世にかけての幹線道路を指す。 つまり当時の高速道路。東山道には、駅伝制により30里(約16 km)ごとに駅馬(はゆま)10頭を備えた駅家(うまや)が置かれていたそうです。
この後、冠着山を巻いて、戸倉上山田温泉へ。
知る人ぞ知る日本歴史館前から見る右に五里ヶ峯と眼下に善光寺参り精進落としの湯、戸倉上山田温泉。撮影地のすぐ上には、男根と女陰が祀られた澳津神社があります。パワースポットで、男根女陰がリアルです。日本より海外で有名な川崎の「かなまら祭」と同様に、ここにも芸者衆などが男根神輿をかつぐ祭があります。拙書では京ヶ倉で写真と共に記していますが、古代から少子化は村の絶滅を意味していました。男根女陰崇拝は、縄文時代からあります。
温泉街は、新型コロナウィルスの影響で、閑散としています。県内の方はぜひ訪れてください。最高の温泉です。同級生がやっている「国楽館 戸倉ホテル」は、レトロでリーズナブル。毎年ここに泊まって新年会をしています。知り合いの微笑の国のタイ人の女性がやっているタイスナック「マリン」もお薦めです。私が大好きなタイ料理も頼めます。ブラジル人やボリビア人、タイ人やフィリピン人の女性と接する機会が多いのですが、彼女たちは本当に明るくて優しくて癒やされます。ポルトガル語と英語ももっと精進しなければ。タイ語は難しい。
いつもの万葉超音波温泉に入ってゆるゆると帰路につきました。右上の検索から、聖山と入れてプルダウンでブログ内検索を選ぶと当該記事が出ます。真冬の霧氷のトレッキングは最高でした。ぜひ御覧ください。
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