モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

BABYMETAL三昧の日々(妻女山里山通信)

2020-04-30 | BABYMETAL・LOVEBITES・ジャズ・宮本佳林・クラシック
 里山保全やトレッキングとたまに空いてる時間に買い物に行く以外時間を持て余すので、好きなJuice=JuiceとBABYMETALとQUEENを聴きまくっています。宮本佳林ライブツアー〜Karing〜のDVDも届きました。動画は、YouTubeに飛んで大画面で御覧ください。その2はBABYMETAL特集です。

BABYMETAL - NO RAIN, NO RAINBOW 【Live Blu-ray/DVD 「LEGEND - S - BAPTISM XX -」】

「二度と会えないけれど〜」ここ数年何人もとても大事な人を亡くした私の心に染みる曲です。

BABYMETAL - AKATSUKI「アカツキ、紅月」 Live combination

ツインギター。

BABYMETAL Arkadia ( 最高音質ver. )

もちろんアルバムは買いました。

BABYMETAL - INTRO / Da Da Dance / Gimme chocolate!! / Shanti Shanti Shanti - LONDON - 23/02/2020

降臨した歌とダンスの女神たち。

(4K) 2020 ROR ~BABYMETAL~

何も言うことはありません。

BABYMETAL - Distortion (OFFICIAL)

オフィシャルMV。

BABYMETAL - Catch Me If You Can「かくれんぼ」Full Live compilation

ユイチャン…。愛おしい。

Sakura Gakuin 2011 Nendo - Akogare no Friends "Yui's Depression" (憧れのFRIENDS 〜水野由結の憂鬱〜) (60fps)

この時すでにBABYMETALの一員です。笑うしかない動画。


ヘドバンのSPINOFF09「日本が世界に誇るメタル」が届きました。なんとBABYMETALと人間椅子の特集です。見応え読み応えのある内容です。本の背景は、YUIMETALがいた頃に三人で描いたイラストがプリントされたフード付きパーカーです。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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Juice=Juice『ポップミュージック』他、Juice=Juiceだらけの動画記事(妻女山里山通信)

2020-04-30 | BABYMETAL・LOVEBITES・ジャズ・宮本佳林・クラシック
 里山保全やトレッキングとたまに空いてる時間に買い物に行く以外時間を持て余すので、好きなJuice=JuiceとBABYMETALとQUEENを聴きまくっています。宮本佳林ライブツアー〜Karing〜のDVDも届きました。動画は、YouTubeに飛んで大画面で御覧ください。その前に、アップフロントグループのテレワーク合唱を。「愛は勝つ」「泣いていいよ」「負けないで」

アップフロントグループ テレワーク合唱「愛は勝つ」「泣いていいよ」「負けないで」

辛い時だからこそ、歌や芸術や自然に親しむことを忘れずにいたい。

Juice=Juice『ポップミュージック』(Juice=Juice [Pop Music])(Promotion Edit)

有線で一位獲得。70年代後半から80年代を知る人には、懐かしい曲調。耳に残る。

【特別企画 #02】ひなフェス2020 Juice=Juiceプレミアム LIVE&ハロー!キッチン/高木紗友希のボーカルREC/tiny play back/井上玲音と電話!MC:金澤朋子

最初の『ポップミュージック』は、MVとは衣装が違うけど、これもいい。

Juice=Juice『好きって言ってよ』(Juice=Juice [Tell me that you love me.])(Promotion Edit)

いい歌。歌詞もいい。

Juice=Juice「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?

女性に受ける歌詞というのは分かる。せつない歌だね。歌いだしの佳林ちゃんが凄くいい。

Juice=Juice「プラトニック・プラネット」

正直こんな教養が必要なアイドルソングも珍しいが、最強の良曲。毎日聴いている。このコスチュームは最高に可愛いし、この佳林ちゃんは最高に可愛い。「ひとそれ」が女性に人気なのは分かります。フェミニストですから応援します。このプラプラは、男性の心にしみる曲ですね。「絶対あなたじゃなきゃやだよ」こんな風に言われたいでしょう?

メロディーズ / Juice=Juice 金澤朋子 高木紗友希 植村あかり

こんな色っぽいメロディーズは、初めて聴いた。最高!

Juice=Juice宮本佳林とアンジュルム竹内朱莉のインスタライブ2020/04/23

ハイボール吹いた。可愛すぎる。佳林ちゃん本当にいいこだなあ。おでん食べたい。

Juice=Juice工藤由愛・松永里愛 初★質問50!答えちゃいますPart.1

いやあ、Juice=Juice最強だね。

Juice=Juice宮本佳林・段原瑠々のフリートークと謎ゲーム!

こういう作り話って、想像力と創造力がないとできないんですよ。二人の才能の凄さを垣間見た気がします。Juice=Juiceってやはりすごいグループですね。ってコメントしたら、ライクがたくさん。

井上玲音 Juice=Juice加入スペシャル

宮本佳林ちゃんの卒業は悲しいが、れいれいの加入は最強ですね。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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妻女山陣場平の貝母を発見してからの保全活動の歴史。今年も満開です(妻女山里山通信)

2020-04-29 | アウトドア・ネイチャーフォト
 前の記事で、陣場平の2008年9月の写真を載せましたが、今回は写真を増やして陣場平の保全活動の歴史をたどってみようと思います。酷い藪の中に咲く貝母を発見したのは、2009年の4月2日でした。その時は名前が分かりませんでした。そして、父に薬草じゃないか。昔、川中島の薬草問屋が畑を借りて栽培していたと言われ。それから調べてやっと中国原産の貝母(和名:編笠百合)と分かり、4月13日に撮影。ブログ記事にはバイモと記してあります。貝母がとても貴重なものと分かり、世話役をしていた父に、集落の重鎮達に整備の許可を得てもらい、ひとりで藪の除去を始めました。そして3年後、ログハウスのKさんと友人のMさんや高校時代の友人達がやりたいと参加し、2012年5月4日に「妻女山里山デザイン・プロジェクト」の活動が始まりました。そんなわけで、現在の状態になるまで13年かかったのです。

 前回載せた2008年9月6日の陣場平入り口の林道から見たカットです。現在は右から少し左上へ貝母の群生地へ通じる小道があります。左には問題の帰化植物オオブタクサが。左の木はオニグルミなんですがヤマフジやミツバアケビ、ヤエムグラ、ヤマガシュウなどが大量に絡みついています。酷い藪の状態です。9月なので貝母は消えています。3月から6月までのスプリング・エフェメラル、春の妖精とか春の儚い命と呼ばれます。

 2009年4月2日の陣場平。まだ芽吹き前です。菱形基線測点から現在の西側からの入り口の方を見たところです。つる植物が大量に絡んでいます。ここから立ち枯れの木の伐採や灌木の伐採をひとりで始めました。前年は、父が30年近く放置していた林道入口にある広い我が家の山の整備をしていました。

 2009年5月28日の陣馬平入り口。貝母の群生地は、この左奥なんですが、ここから入っていくのは、この季節はかなり困難です。

 同日の別のカットですが、昼でも森の奥が真っ暗なのが分かると思います。こんな森には、鳥も昆虫も来ません。

 2009年11月18日の陣場平。三つ前のカットとそう変わりないと思われるかもしれませんが、立ち枯れの木を伐倒したり灌木を切ったりという作業をしたのです。まだ絡みつくつる植物を処理しきれていません。根本が直径50センチもあるヤマフジを切ったりしています。

 2010年4月24日の貝母です。左の丸い群生が最初に発見した貝母です。周りを切り開いたら周囲にも小さな群生があることが分かりました。この時、これはいけるかもと思いました。ネットで検索しても貝母の群生地は出てこないので、保護活動をする意味はあると思いました。ただご覧のように周囲はまだ荒れています。

 2010年7月25日の陣場平。既に貝母は消えていますが、この雑草。特に有害帰化植物のオオブタクサの繁茂が目立ちます。除伐をしたらヨシとノイバラが侵入して来ました。これが大変な事態を引き起こすことになるのです。

 2012年4月29日の貝母です。この頃はひとりで始めた保全活動もかなり進んで、貝母もこんなに増えました。

 2012年5月4日。実は私のたったひとりの里山保全活動を見ていた人がいました。堂平大塚古墳とログハウスの持ち主の今は亡きKさんでした。その後知り合い。何しているのと聞かれて話すと手伝うよと。そして高校時代の友人達も参加して、妻女山里山デザイン・プロジェクトの活動が始まりました。これは最初の活動で、陣場平すぐ下のカラコギカエデとダンコウバイで真っ暗だった森を伐採した作業です。Kさんがグラップルを動かして伐採を補助。明るいギャップができました。鳥や蝶が舞う空間ができました。Kさんは自費で、ここまで来る林道の整備もしていました。

 2014年4月23日の陣場平の貝母。仲間の活動もあってここまで増えました。ただし左奥にヨシが見えます。その中にはノイバラの群生も。これが数年後に大繁殖して貝母の群生地を侵し始めました。そこで仲間を集めて除去作業をしました。ヨシは3センチの地下茎でも出てきます。ノイバラも地下茎。これをすべて掘り出しました。多い時は10人ぐらい集まりました。
 その後、ハルジオンがはびこり、これをすべて抜き取りました。ヨシは絶滅できましたが、ノイバラとハルジオンはできていません。今年も仲間を集めて除去作業をしました。大変です。
 6月末ごろには、また仲間を集めて貝母の球根の植え付け作業をする予定です。数年後には現在の二倍に群生地がなることを計画しています。なんとか今週末ぐらいまでは見頃といえます。少人数でおいでください。


 GW初日29日の妻女山は、陣場平の貝母を観に来た人、鞍骨山まで登る人とたくさんの方が来ました。でも時間差があるので三密にはなりません。百名山やアルプスではなく、こんな時こそ里山歩きをおすすめします。ただ、里山は枝道や作業道、獣道がたくさんあり迷いやすいのです。ということで地形図も掲載の拙書をおすすめします。宣伝です(笑)。写真の桜は、陣馬平入り口の山桜。

 これは小道を歩いて貝母の群生地の入り口に咲くカスミザクラ。同じ頃に咲くウワミズザクラはどうしたのでしょう。おかしな春です。しかも、1993年と同様にフィリピンの火山が大噴火。インドネシアの火山も。米が大不作で、タイ米を輸入してしのいだあの夏が再び来るかもしれません。加えてコロナウィルス。国民の命を最重要と考える心ある政権を作らないと日本は滅びるかもしれません。ゴミやカビ、虫が入った役立たずの布マスクに466億円。PCR検査にたったの49億円。アメリカはじめ世界に70兆円をばらまいた現政権。その金があったら教育も医療も福祉も全部無料にできます。いい加減に目を覚ましましょう。覚醒しましょう。

 貝母は、枯れ始めました。4月の最高気温が低かったので花が長持ちしました。明日以降はかなり気温が上がるので一気に枯れ始めると思います。今年はたくさんのセイヨウミツバチが受粉に来たので、たくさん種ができることを期待しています。6月には枯れて溶けるように消えますが、妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーを集めて、有害帰化植物の除去と、周囲の球根を掘り出してヨシを除去した空き地に植える作業をします。

 邂逅した皆さんには拙書の紹介いと共に、このブログのURLカードもお渡ししています。自然写真と歴史がメインです。しかし、左のカテゴリーに「ジャズ・BABYMETAL・JuiceJuice・アイドル・フォーク」というのがありますが、なんとこのカテゴリーの記事で、290万ほどもあるgooブログのアクセスランキングで194位になったことがあるのです。オーマイガーでした(笑)。同時に学生時代にアルバイトをしていた作家村上春樹さんの国分寺のジャズ喫茶「ピーター・キャット」のことを書いたフォトエッセイ「国分寺・国立70sグラフィティ」には、世界中からアクセスがあります。70年代のカウンターカルチャーの真っ只中の東京と、その時代が生き生きと描かれていると好評を得ています。と同時に日本が失ってしまったものも。32本のフォトエッセイをお読みいただけます。左のブックマークから行けます。また、グルメの書籍を作っていた関係で、土井善晴さん、平野レミさん、ジュディ・オングさんとも仕事をさせていただきました。MORIMORIレシピというオリジナル・レシピのサイトもアップしています。母体は、CAPINOというサイトです。現在は、ブログとツイッターに主力を移しています。saijouzanというYou Tubeのサイトもリンクしています。1930年代の日本は、世界から20万近くのアクセスがあります。ツイッターをされている方は、勝手にフォローしてくださって結構です。情報や質問などは、左のメッセージからお願いします。

妻女山里山デザイン・プロジェクトの活動は、■MORI MORI KIDS Nature Photograph Galleryのトップページの一番下、妻女山SDPの各ナンバーをクリックしていただくとご覧いただけます。16以降はこのブログでアップしています。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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妻女山里山デザイン・プロジェクトの危険な倒木処理.。貝母は満開(妻女山里山通信)

2020-04-25 | アウトドア・ネイチャーフォト
 25日土曜日の週末。天気もいいので、貝母を観に来られれる人やハイカーも多いと予想し、倒木処理をするために早く集まりました。作業は危険なものでしたが、40分ほどで無事に終了、その後は、車で陣場平へ登り、ノイバラの除去をしました。大変な作業です。

(左)斎場山や陣馬平へ向かう林道入り口にある登山ノートの箱の下にある地図を新しくしました。(右)さて問題の掛かり木になった現場です。まずよく観察してどう切っていくかを決めます。

(左)慎重に切っていきます。こういう場合、まず上側を四分の一ほど切り、下から切り上げるのが鉄則なのですが、下から切り、上を切り始めたのでチェーンソーの刃が挟まって動かなくなりました。撮影しながら、これはやるなと思っていたのですが、やはり。県林連に努めている長男に、また講座を開いてもらいましょうか。(右)次にその向こうの落葉松ですが、ヤマザクラを倒しているので危険です。ます覆いかぶさっている落葉松を雑載。

(左)次にヤマザクラ。圧がかかっているかも知れないので、切ったら跳ねる可能性もあります。慎重に伐採しました。(右)玉切りしながら落として行きます。堂平大塚古墳のログハウスのKさんが来ましたが、待ってもらいました。

(左)無事に処理できました。(右)陣陣場平へ登って、ヤマクワでノイバラの除去をします。地下茎があるとまたでてくるので、それも引きずり出します。大変な作業です。

 それで、仲間から最初に私が一人で始めた頃のことを聞かれたので、2008年9月の写真を掲載します。陣場平を林道から撮影したものです。こんな感じの酷い藪で、現在バイモが咲く陣馬平の中へはとても入れない状態でした。これをひとりで伐採や除去をし始めました。酷い藪の中で咲く四畳半ほどの貝母を発見したのは、2009年のGW。なんとか形になったのは2009年の晩秋でした。その後、仲間が加わってくれて整備が急速に進み、現在に至っています。

(左)陣場平東側のノイバラを除去しています。(右)10時過ぎに作業は終了。ティータイムです。私はチャイを持っていって皆に振る舞いました。ご夫婦や若い女性三人組などが訪れたので案内しました。皆が帰った後にログハウスへ、作業に来ていたKさんと歓談しながらまったりと昼餉。

 昼食後は陣場平へ戻ってひとりで作業。西側の入口の林の中から見る群生地。

 穂先まで開花してきたので満開と言っていいでしょう。

 セイヨウミツバチがたくさん来ています。たくさん受粉してくれると種がいっぱいできます。貝母を増やしてくれる影の功労者です。ラウンドアップの様なネオニコチノイド系の農薬を散布すると、中枢神経がやられミツバチやハナアブ、昆虫は全滅します。その次は人類の滅亡です。

 貝母三兄弟。下から見ると和名の編笠百合という名前の意味が分かります。4月の茶花です。この後、赤ちゃんを連れた若夫婦や若いカップル、熟年の男性などと邂逅。陣場平の貝母を紹介しました。きっと喜んでもらえたと思います。私の本やブログも紹介しましたが、若い頃アイドル雑誌のデザインやアイドルの撮影のディレクションをしていたことは話せなかったですね。原宿の編集デザインプロダクションで、アートディレクターやデザインプロディーサーをしていました。そんなわけでアイドルオタクです(笑)。左のカテゴリーから「ジャズ・BABYMETAL・JuiceJuice・アイドル・フォーク」をクリックしていただくと記事が読めます。

 帰りに高速のトンネル手前で見上げる斎場山。木々の芽吹きも始まりました。ここから信州の春は一気に初夏へと向かいます。

 堂平大塚古墳手前の倒れた桜。倒れても根が土中にあるので普通に咲いています。山仲間で大切な友人だった故Kさんが植えたものでしょう。ソメイヨシノではありません。寒桜でしょうか。中心の紅色が美しい桜です。

(左)古墳の脇に咲く花桃。(右)なんでしょう。これも桜ですかね。

(左)古墳の斜面にたった一輪咲くスミレ。周りはタチツボスミレだけです。園芸種でしょうか。(右)ヤマツツジも咲いています。周囲の里山でも咲き出しました。

(左)ヒメオドリコソウ。(右)ウスタビガの繭。これは羽化した後で空でした。別名吊りカマス。

 ヤマザクラ(山桜)。日本に自生するサクラ属の基本野生種の一つ。古い種で、桜といえば日本神話にある木花開耶姫(コノハナノサクヤヒメ)ですね。

(左)ミヤマハコベ (深山繁縷) 。あまりに小さい花なので気づかない人がほとんどでしょう。(右)タネツケバナ(種漬花)の一種。これも小さすぎて見向きもされない野草です。
 日曜日は、八ヶ岳山麓から来たお姉さん、拙書を持った山城が好きなお兄さん、なんと象山から鞍骨山経由で陣馬平に来たお父さんとモーニング娘のほまちゃんに似た可愛い娘さんなどと邂逅しました。貝母は、今月いっぱいぐらい楽しめそうです。なるべく少人数でおいで下さい。
桜図鑑:380種の桜の情報:桜がたくさん咲いていますが、桜の同定は非常に難しいのです。


 陣場平の少し下で採ったノビル(野蒜)のおやきを作りました。ノビルは有史以前に中国から帰化した植物で、「古事記」にも登場するなど昔から利用されてきました。皮は幻のイガチクオレゴンに長芋、出汁粉、卵。具はノビルはみじん切りして鶏ひき肉、信州味噌、出汁粉、味醂で練ります。ノビルは栄養も豊富な他に薬効もあり、強壮、食欲増進、健胃、鎮咳、整腸、保温、虫さされに効果があるといわれています。ノビルの味噌焼き、ノビル餃子も馬鹿旨です。
ノビルのおやきのオリジナルレシピ

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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妻女山陣場平 4月23日の貝母は満開。カタクリ・キブシ・ニワトコ(妻女山里山通信)

2020-04-23 | アウトドア・ネイチャーフォト
 不安定な天気で、午前中だけ晴れました。今日はカタクリの群生地まで足を伸ばしました。

 ほぼ満開です。先端の花も開き始めました。最高気温が高くないので、来週まで楽しめそうです。

 今週末は最高の見頃になるでしょう。セイヨウミツバチがたくさん舞っています。

 天城山への登山道と林道の分岐の手前からの眺め。眼下に上信越自動車道と松代パーキングエリア。千曲川の流れ。遠くにエムウェーブが白く光っています。その右奥に高社山。

カタクリ(片栗)ユリ科。別名カタゴ、カタカゴ(堅香子)、ハツユリ(初百合)。種にアリが食料とするエライオソームという物質がついているため、アリによって運ばれるアリ散布植物です。
「もののふの 八十娘(やそおとめ)らが 汲み乱(まが)ふ 寺井の上の 堅香子(かたかご)の花」 (万葉集/大伴家持)

 花は温度により開閉します。17-20度で開花し、25度では完全に反り返るといいます。気温はそれほどなくても、直射日光に当たると温度が上昇するようです。

(左)コクサギ(小臭木)ミカン科。小さな臭い木という名前ですが、柑橘系の爽やかな香りです。雌雄異株。葉はコクサギ型葉序と呼ばれ、枝の片側に2ずつ交互に互生します。クサギ(臭木)はクマツヅラ科。実は黒褐色で5ミリほど。有毒です。ミカンがなるわけではありません。葉には殺菌作用のあるアルカロイドを含むので地方によっては家畜小屋に敷いたりするそうです。
(右)ニワトコ(接骨木:Sambucus sieboldiana)スイカズラ科ニワトコ属。本州から南西諸島に分布する落葉低木。神事に用いた木幣をニワトコ から作ったことから宮仕う木といわれる。果実は焼酎に漬け、果実酒の材料にされる。果実にはキイロチビハナケシキスイの幼虫が寄生することが多い。また、ニワトコフクレアブラムシやカメムシがよくつきます。民間薬にも用いられます。

(左)キブシ(木五倍子)キブシ科。雌雄異株の落葉低木。江戸時代には、タンニンを含む果実がおはぐろ用の五倍子(ふし)の代用として使われました。
(右) モミジイチゴ(紅葉苺)バラ科。まだ咲き始め。露に時期になるオレンジ色の実は、キイチゴの中で一番美味しいと思います。

 林道から北の眺め。戸隠連峰や飯縄山が見えます。

 左に戸隠西岳。中央に高妻山。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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妻女山陣場平 4月21日の貝母は満開。カスミザクラが開花。シナノタンポポを探して(妻女山里山通信)

2020-04-21 | アウトドア・ネイチャーフォト
 午前中は晴れて気温が20度ぐらいになるということで、久しぶりに貝母が咲く陣馬平へ。旧知のS夫妻とO夫妻に久しぶりに邂逅しました。色々話をし、里山保全に協力もしていただいたので、お土産に我々が育てている原木椎茸をお土産に持っていってもらいました。今回が4度目ですというご婦人にも邂逅。今日は鞍骨山にも何組も登った様です。カタクリが咲いていたとか。

 貝母はほぼ満開ですね。それでもまだてっぺんには開いていないものも。ここ数日の最高気温が高くなかったためでしょう。明日からも低めなので、本当の満開は、この週末になると思います。丸太のベンチもあります。新型コロナウィルスの蔓延で自粛の日々。ストレスも溜まります。ここに来て、ボーッと過ごすのもいいと思います、ただ少人数でおいで下さい。

 群生地の西の落葉松やカスミザクラなどの林内から見る群生地。ここのものは自然に増えたものです。

 南のオオヤマザクラ(ベニヤマザクラ)越しに見る群生地。左奥のクマノミズキの周りは山蕗の群生地なので貝母はありませんが、その右の侵入してきたヨシやノイバラを除去した空き地に、この7月に球根を植える予定です。数年で、群生地は2倍に広がると思います。有害帰化植物のオオブタクサやハルジオンは除去しなければなりません。里山保全は大変です。

(左)あちこちで咲き始めたカスミザクラ。ウワミズザクラはまだですね。(右)あちこちでミヤマウグイスカグラが満開です。よく見ると、花や花柄、葉に毛があります。なのでミヤマとつきます。

(左)花の下の総苞が反り返っていないのでシナノタンポポ。セイヨウタンポポとの交雑種が増えているので貴重です。(右)ヤマブキ(山吹)。七重八重の歌で有名な太田道灌の逸話は有名です。このブログでも過去に詳しく記しています。

 久しぶりに斎場山へ。山頂は、古代科野国の古墳(円墳)です。里俗伝では、第四次川中島合戦の際に、上杉謙信がここに本陣を構え、盾を敷き、陣幕を張り鼓を鳴らして謡曲を吟じたといわれています。五竜願塚古墳の記述もありますが、これは間違い。斎場山古墳です。

(左)そこから100mほど尾根を西へ歩くと御陵願平。転訛して五竜眼平とも。よく見ると二段になっています。里俗伝では、往古ここに会津比売神社があったとか。上杉謙信が庇護していたために、武田信玄に焼かれ、その後麓に隠れるように再建されたとか。現在は、上信越自動車道の薬師山トンネルの松代側の入り口の裏にひっそりと鎮座します。祭神の会津比売命は、大国主命のひ孫で、夫は崇神天皇に初代科野國造に任命された神武天皇の後裔といわれる武五百建命(たけいおたつのみこと)といわれています。(右)斎場山から見る陣馬平と天城山(てしろやま)。
■科野国造 武五百建命と妻 会津比売命の家系図(諸説あり)
神武天皇--神八井耳命--武宇都彦命--武速前命--敷桁彦命--武五百建命--健稲背
          大国主命--建御名方富命--出速雄命--会津比売命(出速姫神)

 会津比売神社はいわゆる式外社(しきげしゃ・『延喜式』神名帳に記載の無い神社)ですが、「国史現在社」です。「国史現在社」とは、式外社ですが、『六 国史』にその名前が見られる神社のことを、特に国史現在社(国史見在社とも)と呼びます(広義には式内社であるものも含む)。『六国史』とは、『日本書紀』、『続日本紀』、『日本後紀』、『続日本後紀』、『日本文徳天皇実録』、『日本三代実録』。
 『延喜式』神名帳の選定には政治色が強く反映されているそうですが、『延喜式』が平安中期に編纂されるずっと前に無位だったということは、それ以前に国府の埴科からの移動や仏教伝来による神格の低下、諏訪系統の勢力が衰えたなどの理由があったのかもしれません。

(左)御陵願平から斎場山へ戻る途中にある巨大なイノシシのヌタ場。冬の猟期に追われたイノシシが、氷を割ってここで火照った体を冷やすこともあります。(右)泥あびしたイノシシは、周囲の木に体を擦り付けます。それを追っていくと、どこにねぐらがあるのか分かります。ねぐらは、ここの麓ではなく、その先の尾根の深い谷にあります。

(左)あちこちにシロバナケマンが咲いています。(右)やや赤紫のものも。ただ、本当に紫のものは。妻女山山系にはありません。氷河期の生き残りといわれるウスバシロチョウの食草です。6月にこの山系のあちこちで見られます。

(左)ウバユリ(姥百合)の若葉。ここから花が咲くまでに7年かかります。(右)出会った女性が見つけたクロモジ。高級な爪楊枝になります。山で箸を忘れた時に、この枝を切って箸を作ったことがあります。

 招魂社の近くに咲くカスミザクラ。

 山菜の季節も始まりました。天ぷらやおひたしでいただきます。里山の恵みです。

 先程ツイッターで、ブルー・コメッツのリーダー、ジャッキー・吉川さんが亡くなったというツイが流れてきました。ショックです。在京時代、ご夫妻が隣に住んでいらして、小さかった息子たちを可愛がってくださいました。信州の野菜をあげたり、番屋漬けの塩鮭を頂いたり。我が家と同様に里山歩きが大好きな方でした。思い出がたくさんあります。ご冥福をお祈りします。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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妻女山陣場平 4月17日の貝母はほぼ満開。蝶が舞い西洋蜜蜂が盛んに吸蜜(妻女山里山通信)

2020-04-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
 15日に続いて最高気温が20度の晴天。風もなく穏やかな日でした。何組もの方が訪れてくれましたが、皆さん少人数で、時間差もあったので密になることもありませんでした。風がほとんどないので、セイヨウミツバチがたくさん飛来してあちこちで吸蜜。小さな羽音があちこちから聞こえました。蝶は、ヒオドシチョウ、ルリタテハ、春型のキアゲハ、テングチョウ、モンシロチョウが見られました。

 北から南の方のカット。ここのところの暖かさでほぼ満開になりましたが、てっぺんにはまだ蕾(つぼみ)が見えます。今年はけっこう長く咲いていそうです。奥にオオヤマザクラ(ベニヤマザクラ)が咲いています。カスミザクラとウワミズザクラはまだつぼみ。

 南から北を見たカット。3月29日の上雪で潰されたり倒れたりしているので、例年より草丈が10〜30センチ低いのです。いつもなら高さも高く揃っていてもっと迫力があります。来年に期待しましょう。でも、これはこれで綺麗です。

 南東から北西を見たカット。群生地の中のノイバラやヤマフジは切ります。ハルジオンやヒメジョオンは、30センチぐらいになったら根っこごと引き抜きます。ヒオドシチョウとキアゲハが縄張り争いをしています。

 貝母の花の中。雌しべは先が3つに分かれています。雌しべの根本にある六角形の緑色の部分は、将来種になるのでしょう。

(右)吸蜜するミツバチ。脚に花粉がたくさんついています。たくさん受粉してくれるでしょう。(左)あちこちでクサボケ(草木瓜)も咲き出しました。

 ログハウスの枝垂れ桜も満開です。古墳の脇の花桃も咲いています。

 帰りに林道下の斜面に、見慣れない花が見えました。下りてみるとなんとクリスマスローズが。なぜこんなところに咲いているのでしょう。株ではふえないので、どこからか種が舞って来たのでしょうか。不思議です。

 陣場平へ向かう下から二番目の先に落葉松4本の倒木が。誰かが中途半端に切っていますが、これでは車は通れません。困りましたね。前日の突風で倒れた様です。掛かり木になっているので、処理はかなり危険です。どうしましょう。上の掛かり木は、根本から玉切りしていって引きずり落とすしかないでしょう。明日は大雨らしいし、来週もぐずつき気味、次の週末まで無理かな。(25日の朝に仲間を集めて作業をします。最高気温が低いので、週末まで貝母は見頃です。三密はありませんが、できるだけ少ない人数で来てください)

 麓のヤマブキ(山吹)も咲き始めました。季節は春から初夏へとせわしなく移っていきます。

 翌日は一日中雨。家にこもって画像編集や動画編集をしました。寒いので昼は「苧環蒸し(小田巻き蒸し)」を作りました。聞き馴染みのない料理だと思いますが、大阪の方なら分かるでしょう。簡単に言うとうどんの入った茶碗蒸しで、大阪の船場あたりでよく食べられていたちょっと豪華な料理です。丼の底で渦を巻くうどんの様子が、紡いだ麻糸を玉のように巻いた苧環(おだまき)に似ていることから「おだまき蒸し」の名がついたと言われています。今回の具は、紅ズワイガニ(缶詰)、菜花、長ネギ、シメジです。牡蠣やアサリ、エビなどの出汁が出る海産物を使うと美味です。ちなみにうどんは地粉ゆめせいきの生うどんをあらかじめ茹でておきました。

陣場平への行き方とその保全活動については、以前の記事を御覧ください。
「妻女山」「妻女山 行き方」「妻女山 地図」「斎場山」「さいじょざん」「さいじょうざん」(妻女山里山通信)
妻女山里山デザイン・プロジェクトは掛かり木処理とノイバラの除去(妻女山里山通信):ひどい藪だった2008〜2009年の陣場平の写真がご覧いただけます。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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妻女山陣場平 4月15日の貝母は八分咲き。天候を考慮すると明後日午前中までが見頃です(妻女山里山通信)

2020-04-15 | アウトドア・ネイチャーフォト
 最高気温が21度の晴天でした。日曜日に行った保全作業の続きをしようと陣場平へ。ノイバラやハルジオンの除去や落枝、倒木の片付けをしました。その間にもたくさんの方が訪れてくれました、貝母の話や、陣場平の川中島の戦いの話、古代科野国の話などをしました。昼は堂平大塚古墳へ下って、Kさんと色々話しながら昼食。その後は戻ってまた作業。午後もたくさんの方が訪れてくれました。週末から天気が荒れそうなので、金曜日までが見頃でしょう。ただ日曜日も晴れマークが出たので大丈夫かもしれません。来週の天気予報を見ると、月曜日以外はまずまずの天気ですし、気温も急激に上がることもなさそうなので、花ももつかも知れません。

 逆光に映える貝母(編笠百合)。日当たりの良いところでは満開です。

 南側の高台からのカットがおすすめです。3月29日の上雪で、つぶされてしまい草高が低めでひとつの茎に咲く花も少なく例年より地味ですが、それでも見ごたえがあります。

 まだてっぺんは蕾のものがあります。今日明日の暖かさで一気に開くでしょう。強い草なので中に入っていただいてもかまいません。少々踏まれたくらいでは枯れません。ただかなり強い毒草なので、持ち帰りは厳禁です。

 下から撮影すると、和名の編笠百合という名前の意味が分かると思います。普通は花びらが6枚なのですが、この二輪は、花びらが7枚、雄しべも7本です。探すとこういう花も発見できます。
「時々の 花は咲けども 何すれぞ 母とふ花の 咲き出来ずけむ」丈部(はせつかべ・はせべ)真麻呂(万葉集)
 これが貝母のことであるという説があります。丈部真麻呂は、遠江国山名郡(現在の静岡県袋井市)で徴兵され九州に派遣され国境警備にあたった兵士・防人(さきもり)でした。
 意味は、季節ごとに花は咲くのに、どうして母という花は咲かないのだろうか(咲くのだったら摘み取って共に行くのに)。防人というのは、21歳から60歳までの健康な男子が徴兵されました。任期は三年で、延長もされたそうです。食料・武器は自弁で帰郷は一人で帰るため、途中で野垂れ死ぬ者も少なくなかったとか。人民には重い負担になったようです。

 日曜日に仲間がイノシシに壊された丸太のベンチを作り直してくれました。

(左)仲間がこの小さな水芭蕉みたいなのはなんだと。分からなかったのですが、今日出会った女性から、シダ植物のハナヤスリですと教えていただきました。とてもシダ植物にはみえないですね。探してください。群生地があります。(右)これも陣馬平のアブラナ科のタネツケバナの一種。小さすぎて気が付かない人がほとんどでしょう。

(左)トガリアミガサタケ。高級キノコで1キロ17000円ぐらいするのですが、食べ方に要注意のキノコです。(右)日曜の妻女山里山デザイン・プロジェクトで伐採した桐の大木です。いい材があります、タンスは無理ですが、下駄とか小物は作れます。持っていってもいいですよ。

(左)6月に出現するウスバシロチョウの食草で毒草。ムラサキケマンの仲間のシロバナケマン。(右)スミレの同定は難しいのです。交雑種もできやすく。花はタチツボスミレの様ですが、葉が違います。妻女山山系では、斑入りで毛があるアカフケタチツボスミレが見られるのですが、これはそれとも違います。悩ましい。なんでしょう。ナガバノスミレサイシンでしょうか。

(左)翌日の陣場平、オオヤマザクラ(紅山桜)が満開になりました。(右)陣場平への下の入口に咲くズミ。来週にはカスミザクラやウワミズザクラも咲くと思います。堂平大塚古墳の枝垂れ桜や花桃も見頃になってきました。

陣場平への行き方とその保全活動については、以前の記事を御覧ください。
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妻女山里山デザイン・プロジェクトは掛かり木処理とノイバラの除去(妻女山里山通信):ひどい藪だった2008〜2009年の陣場平の写真がご覧いただけます。

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妻女山陣場平 4月11日の貝母の開花状況と12日の保全作業(妻女山里山通信)

2020-04-13 | アウトドア・ネイチャーフォト
 信州の短い春も最盛期になってきました。しかし。暖冬の影響などで異変が起きています。今年はフィリピンやインドネシアの火山の大噴火で、1993年の様な冷夏、大不作になるかもしれません。米不足になり、タイ米を緊急輸入したことを覚えているでしょう。今年は、新型コロナウィルスに加えて生死を問われる様な一年になる可能性があります。

 妻女山(旧赤坂山展望台)のソメイヨシノが満開です。国道403号から妻女山入り口のカットです。例年なら近隣の小学校低学年の遠足で賑わうのですが、今年は静かです。

 11日の妻女山陣場平の貝母(ばいも・編笠百合)の様子です。何組もの方が訪れてくれました。発見から開墾、保全活動の10年の歴史を説明します。今年の貝母がもうひとつ華やかでない理由も。暖冬と3月29日の湿雪が原因です。今週末には満開になるでしょう。長野市民新聞にも紹介された様です。19日には松代夢空間のハイキングで、インタープリターとして皆さんをここに案内します。(中止になりました。貝母を見たい方は個人で訪れてください。)

 昼食と休憩は、今は亡き友人の堂平大塚古墳の横にあるログハウスで。仁科三山の爺ヶ岳と眼下に千曲川。いつ見ても心癒される景色ですが、高速道路に車が少ない。

(右)翌日12日は、妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業。朝8時半に集まって車で陣場平へ。我々は慣れていますが、一般の人は車で登るとスタックするか車が壊れるでしょう。まず、3月29日の上雪で折れた桐の大木を処理します。(左)大きな枝が二つ。下から切っていくと突然自重で落ちました。危険ですが想定していたので大丈夫。もうひとつの枝を慎重に切ります。これも突然落ちました。想定内とはいえ危険な作業です。切った枝は、一箇所に積みました。この間にも貝母の見学者が。私が案内をしました。他に二本の立ち枯れの木を伐採しました。

(左)その後は、貝母の中のノイバラの駆除をします。できる限り地下茎も掘り出します。環境省の有害帰化植物100選にもあるハルジオンのロゼットを根っこごと除去します。大変です。(右)イノシシに壊された丸太のベンチを作り直しています。景観を壊さないようにここに生えていた落葉松の倒木を使っています。

(左)陣場平へは、下と標識のある上があるのですが、下の駐車スペースがある場所の整備をしました。不法投棄のゴミを回収。倒木などを処理しました。(右)可愛い女の子二人を伴って家族が来ました。仲間のひとりが、見つけたウスタビガの黄緑の繭をプレゼント。中に蛹が入ってるみたいというとギャー!っと。でも最後はそれを持って記念撮影。将来は素敵な山ガールになることでしょう。腰掛けているのはメンバーが桐の倒木で作った丸太のベンチ。他にも数組の人たちが訪れてくれました。

 11時過ぎまで作業をして、堂平大塚古墳の横にあるログハウスへ。昼餉の準備をします。

(左)タイのおばさんにいただいた本場のトムヤムクン。激辛ですが激旨です。(右)鶏手羽先をナンプラーと牡蠣ソースに浸けて揚げたもの。これもタイ料理。美味い。

(左)牡蠣のアヒージョ。(右)赤海老のアヒージョ。生ホタルイカのアヒージョも。

(左)タラの芽の天ぷら。加えて陣場平で採ったヨモギとフキの天ぷらも。野趣豊かな滋味。(右)ノドグロのアヒージョ。半分は塩焼きにしましたが、塩焼きがベストですね(笑)。

 枝垂れ桜が咲き始めましたが、咲く順番が変です。貝母が咲く頃には、陣場平のヤマザクラ、カスミザクラ、ウワミズザクラも咲くのですが、まだ固い蕾です。オオヤマザクラは咲き始めています。植物もこの暖冬には戸惑っている様です。異常です。

 妻女山松代招魂社のソメイヨシノは満開です。来週は貝母も満開になるでしょう。晴れの日には保全活動とガイドで私は現地に行きます。見かけたら気軽に声をかけてください。里山は新型コロナウィルスの影響も基本的には大丈夫です。家に閉じこもっていないで里山歩きをしましょう。安全でいい山歩きをしていただけたら幸いです。
 新型コロナウィルスにかかった人の血液には抗体がほとんどできていないという驚愕の事実。免疫ができない。これではワクチンの製造も困難。このままでは人類は滅亡します。政府もマスコミもほとんどの国民も軽く見ています。自分と周りのひとをどうやって守るか全知能を発揮してください。

陣場平への行き方とその保全活動については、以前の記事を御覧ください。
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【LIVE AT HOME】LIVE AT TOKYO DOME - BLACK NIGHT

2020-04-11 | BABYMETAL・LOVEBITES・ジャズ・宮本佳林・クラシック
(1/15) BABYMETAL Live at Budokan: Black Night Apocalypse - Babymetal Death
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妻女山陣場平 4月8日の貝母の開花状況(妻女山里山通信)

2020-04-09 | アウトドア・ネイチャーフォト
 昼頃に貝母(編笠百合)の開花状況を見ようと妻女山松代招魂社奥の駐車場に着くと、陣場平から女性二人が下りて来ました。尋ねると日当たりの良いところは咲き始めましたねと。発見から保護活動への経緯を簡単にお話しました。その後、男性がひとり下りてきたので、また同じ話をしました。ついでに拙書の満開の貝母のページをお見せしました。見頃は11日(土)から19日(日)ぐらいまで。満開は15日前後でしょうと。

 日当たりの良い場所の貝母は、かなり咲き始めました。下の方から咲くので、上の方はまだつぼみです。毒草なので、全草を持ち帰るのは禁止していますが、群生地の端っこの目立たないところであれば、切り花として少しぐらい持ち帰るのは大丈夫です。4月の茶花で、その慎ましやかな佇まいが人気です。

 全体を俯瞰するとこんな感じです。三分咲きぐらいの感じでしょうか。日陰の貝母はまだつぼみです。3月29日の積雪で潰されてしまったため、今年は草丈が低いのです。今週末は花冷えになるそうなので、満開になるのは来週でしょう。12日は、妻女山里山デザイン・プロジェクトの仲間と午前中に保全活動をします。私はほぼ毎日観察に行きますので、見かけたらお気軽に声をかけてください。

 下から撮影すると、編笠百合という和名の意味が分かります。花自体に香りはありません。花びらが6枚、雄しべが6本に中央に雌しべが1本。花によっては例外もあります。

 下からの撮影は、スマホやほとんどのカメラでは、写る画像を確認しながらシャッターを切ることができません。そのため見当をつけて撮影し、画像を確認しながら何枚も撮ることです。

 これは、昨年か2、3年前の7月頃に種が弾けて飛んで発芽したものです。東風にのって西へ増えていきます。落葉松林に咲くものは、全て自然に増えたものです。

 以前、ヨシやノイバラが群生していたのを、仲間を集めて小さな根まで全て除去したところに、毎年球根を植えています。小さいのは1年目、花をつけているのは2,3年目だろうと思います。毎年、種や球根を蒔いていますが、やはり球根の方が発芽が確実な様です。

 長坂峠の分岐から林道を左へ300mほど歩くと、この標識があります。陣場平への入り口は、矢印に沿って踏み跡を50mほど歩いて落葉松林を抜けると貝母の群生地があります。

 標識の反対側には、上へ天城山(てしろやま)と右下へ堂平大塚古墳の大きな標識が立っています。古墳へは300mほど下ります。私有地につき立入禁止とありますが、古墳を見るだけなら大丈夫です。持ち主がいた場合は、見学したいと伝えてください。

 上信越自動車道の下をくぐって上杉謙信槍尻ノ泉の上部からのカット。ソメイヨシノが満開になりました。陣場平のカスミザクラやオオヤマザクラ、ウワミズザクラは、貝母が満開の頃に咲きます。ここを登っていくと、招魂社の奥に広い駐車場があります。

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春爛漫の上越市の鮫ヶ尾城跡へ。カタクリ、オオイワカガミ、ショウジョウバカマなど。ギフチョウにも邂逅(妻女山里山通信)

2020-04-08 | アウトドア・ネイチャーフォト
 昨年訪れたときに、案内所の女性に、春の花は凄いですよ。ぜひおいで下さい。と言われて楽しみにしていました。我々は、中国原産の貝母の保護活動をしていますが、ここには日本のコシノコバイモが咲きます。残念ながら、暖冬で雪がなく咲き終わっていましたが、その他の可憐な花が何種類も見られました。思いがけず誰もいない城跡の裏山へ。そこには素晴らしい春の里山がありました。花の掲載順は撮影順ではありません。

 今回はずっと下道で。北信濃と上越の春の風景を見ながらゆっくりと走りました。国道18号を北上し、北信五岳道路へ。五岳とは、北信五岳(飯縄山・戸隠山・黒姫山・妙高山・斑尾山)。これらがすべて見られるので、そう呼ばれています。正式には、上水内北部広域農道。車も少なく、ドライブしていて本当に楽しい道です。
 飯綱町の林檎畑から望む左から飯縄山、奥に戸隠連峰の高妻山と乙妻山。中央に黒姫山、右へ妙高山。その右には斑尾山が見えます。この前に林檎畑の道をたくさんの保育園児が走ってきました。このご時世に、なんともほっこりする光景でした。野尻湖湖畔のナウマンゾウ博物館や、一茶記念館、黒姫童話館などは新型コロナウィルスのために閉館中です。

 りんご街道(私の命名)から望む妙高山。5月上旬には、りんごの花が満開になります。秋にはりんごの直売所も。フジ、サンフジなどが買えます。毎日りんご一個で医者いらずは英国のことわざでしたか。

 案内所に寄って情報を。コシノコバイモは、例年の積雪があれば今頃も見られるが、今年は3月20日頃に満開で、雪がないので早々に咲き終わってしまったとか。カタクリさえもう終わりです。それでも見つけた可憐な一輪。アリが種を広めるアリ散布植物の代表格です。実は湿原から間違って鮫ヶ尾城の裏の山脈へ続く山道に入ってしまったのですが、誰もいない尾根筋には、カタクリやオオイワカガミが咲き乱れていました。ツピーというシジュウカラの鳴き声。

 ショウジョウバカマ(猩々袴)もあちこちに咲いていました。北信では、上のカタクリの様な濃いピンクの花が多いのですが、ここは白花が主でした。まれにコーラルピンクのものも。ショウジョウとは中国の伝説の生き物で、根生葉が袴に似ているとか、酒を呑んで赤くなった様が似ているという故事に由来します。

(左)エンレイソウ(延齢草)。毒草で薬草。吐く効果があり、毒を出すことから命拾いの草。白花のミヤマエンレイソウもよく見られます。(右)なんでしょうか。調査中です。花びらはマツムシソウみたいですが違います。検索したのですが出てきません。分かりました。キクザキイチゲですね。長野市ではシロバナしかないので気づきませんでした。

(左)タチツボスミレ(立坪菫)ですが、花の裏とキョ(距)が白っぽいですね。オオタチツボスミレの様です。(右)モミジイチゴ、梅雨の頃には美味しいオレンジ色の木苺が成ります。

(左)ユキツバキ(雪椿)の実でしょう。(右)ユキツバキの残花。

(左)オオイワカガミ(大岩鏡)。麓では残花ですが、鮫ヶ尾城跡の裏の山では満開でした。光沢のある大きな丸い葉の上に鮮やかな花が咲き誇っていました。この山道は、あちこちで行き止まりになったために引き返しました。遭難したら迷惑かけますしね。(右)トキワイカリソウ(常磐碇草)。花時に越冬葉が残るのが、大きな特徴です。中国植物名は淫羊藿(いんようかく)といって、性ホルモンの分泌を盛んにする強壮剤として知られます。天然のバイアグラ。

(左)たった一輪だけ咲いていたスミレ(菫)。白花ですが、キョが紫色。オトメタチツボスミレ(乙女立坪菫)。(右)小さなヒメスミレ(姫菫)。マキノスミレもあるそうですが、見つかりませんでした。鏡台山のある場所に貴重な群生地があります。

(左)ネコノメソウ(猫の目草)。東京の山では、ヨゴレネコノメをよく見ました。種類が多く同定はなかなか困難です。(右)シソ科キランソウ属というのは間違いないでしょう。日本海側なので、ニシキゴロモ(錦衣)でしょうか。数株しかなかったので、この山系でも珍しい花かも知れません。

(左)リョウブの葉も開いていました。茹でて塩もみしてリョウブ飯が作れます。(右)キタコブシ(北辛夷)と案内所の女性は言っていましたが、花の付け根にに小さな若葉が見られません。これはタムシバ(田虫葉)ではないでしょうか。それともキタコブシは、こういう花なのでしょうか。

(左)結局この山道から鮫ヶ尾城跡へ向かう道はありませんでした。方角は分かっているので、尾根を藪こぎしました。100mほど歩くと。(右)深い堀切が2つ。間違いありません。ひとつ目は深さ4mほど。なんなく超えましたが、ふたつ目は高さ6mほど。これは無理と右にまわりました。やっと本郭へ到着。遅い昼は、道の駅あらいで買ったサバのフライのホットドック。美味です。

 ギフチョウに10頭ほど出会いましたが、活性が高くなかなか撮影できませんでした。ある場所でやっとカタクリで吸蜜する一頭を撮影できました。

 本郭から桜越しにみる上越の平野。奥に米山、左に日本海が霞んでいます。まったりと昼餉(ひるげ)。ただ風は少し冷たい。

(左)山頂に舞うヒオドシチョウ(緋縅蝶)。山城には鎧由来のこの蝶が似合います。(右)ギフチョウかと思ったのですが、春型のキアゲハ(黄揚羽)でした。ヒオドシチョウと時々縄張り争いをしていました。

 斐太遺跡。魏志倭人伝に、卑弥呼が平定する前に起きた倭国大乱の時に作られた弥生時代の住居跡です。この研究をしています。春秋戦国時代の越によって滅ぼされた呉と、後に滅びた越の人々が渡来して争ったのではと考えています。人口60万の当時の日本でいったい何が起きたのでしょう。もうひとつ別の説では、高句麗の襲来によって倭国大乱が起きたというものもあります。その歴史考察は、下記の記事をお読みください。

 宮内池から見上げる鮫ヶ尾城跡。地元の方が里山整備をしていました。帰りに道の駅あらいに立ち寄り、夕食の寿司とのどぐろの刺し身を購入。他に生ホタルイカと鮮魚ののどぐろを買いました。新型コロナウィルスの影響で、魚介類はかなり値崩れしていました。帰路も下道をゆるゆると。地元の温泉に入って帰宅しました。明日は、陣馬平の貝母の開花状況を見に行きます。
 保証のない非常事態宣言をした安倍自公政権は、国民を救う気が全くありません。新型コロナウィルスで死ぬ人より経済的困窮で死ぬ人のほうが多いかも知れません。忖度するマスゴミも本当に酷い。週末外出を控えても、平日満員電車ではパンデミックが抑えられるはずもないことは猿でも分かります。今の日本に必要なのは、覚醒と革命でしょう。ぼーっと生きていたら殺されます。自分だけでなく、子や孫の将来を考えてください。

秋の鮫ヶ尾城跡とその歴史については、以前の記事を御覧ください。
上杉謙信が築城し、景勝と景虎が争った「御館の乱」で有名な鮫ヶ尾城へ。「倭国大乱」の頃からの斐太遺跡。秋桜(妻女山里山通信)
上杉景虎が自害した御館の乱の鮫ヶ尾城跡。奴国大乱の斐太遺跡。ナウマンゾウ博物館。錦秋の苗名滝(妻女山里山通信)

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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妻女山陣場平の貝母の開花状況。数輪咲き始めました。満開は15日前後と予想(妻女山里山通信)

2020-04-03 | アウトドア・ネイチャーフォト
 長野市南部の川中島の戦いの際に上杉謙信が布陣したと伝わる陣場平。そこに私が主宰する妻女山里山デザイン・プロジェクトが保護活動をしている貝母(編笠百合)の群生地があります。奈良時代に薬草として入ってきて全国に広まったそうですが、現在これだけの群生地はここだけと思われます。信濃毎日新聞で紹介されたり、拙書や当ブログで知られて遠くは北陸や首都圏からも観に来てくださいます、本当に嬉しいことです。昔は全国各地にこの薬草畑があったようですが、現在これだけの群生地はここだけの様です。保護活動は大変ですが、それだけの価値はあると思いメンバーは活動をしています。4日(土)の状況です。 開花状況は、このブログに載せていきます。

 出発しようとしたら、数人のおばさまと小さい女の子が。斎場山と貝母を観に行くというので案内することにしました。現在の生育状況はこんなです。まだつぼみですが、10〜20日頃には見頃になると思います。拙書の読者や、以前にガイドしてもらいましたという方にも出会います。鞍骨山トレッキングの人には、ぜひ寄っていってくださいと案内もします。

 陣馬平入り口の西向きの斜面は、日当たりが良いので最初に開花します。うつむいた花のアップを見ると、編笠百合という和名の理由が分かりますね。数輪が咲き始めていました。
「時々の 花は咲けども 何すれぞ 母とふ花の 咲き出来ずけむ」丈部(はせつかべ・はせべ)真麻呂(万葉集)
 これが貝母のことであるという説があります。丈部真麻呂は、遠江国山名郡(現在の静岡県袋井市)で徴兵され九州に派遣され国境警備にあたった兵士・防人(さきもり)でした。
 意味は、季節ごとに花は咲くのに、どうして母という花は咲かないのだろうか(咲くのだったら摘み取って共に行くのに)。防人というのは、21歳から60歳までの健康な男子が徴兵されました。任期は三年で、延長もされたそうです。食料・武器は自弁で帰郷は一人で帰るため、途中で野垂れ死ぬ者も少なくなかったとか。人民には重い負担になったようです。

 自然に増えた落葉松林の貝母は、24、29日の降雪で潰されてしまいました。でも必ず復活します。枯れることはありません。

(左)群生地の全貌です。最初に私が発見した時は、ひどい藪で、それを切り払って仲間も加わって非常に厳しい保全活動をしたことなどをお話しました。毎年、種を蒔いたり球根を植えたりしています。昔ここは畑だったので周囲とは土質が異なるので無制限に広がることはないということも説明。(右)貝母を発見するきっかけとなったこの菱形基線測点についても説明しました。興味のある方は、右上で菱形基線測点でブログ内検索をしてください。

(左)貝母を食べた野生動物がいますね。おそらくニホンカモシカではないかと思われます。毒草ですが少量なら大丈夫なのでしょう。全草を持って帰ってもいいですかという方もいますが、毒草であることを説明して納得してもらっています。外れの方にある花を切り花として持ち帰るのは、大丈夫です。(右)おそらくオオズキンカブリタケ。食べないほうがいいでしょう。これも以前詳しく記事にしています。

(左)この山系で真っ先に咲くアオイスミレ。鞍骨山に行ってきた方に聞いたら、尾根筋では咲いていたとか。(右)我々が栽培している原木シイタケ。油断していたら大きくなり過ぎました。採取して干し椎茸にします。

 妻女山松代招魂社の桜が咲いています。ソメイヨシノやヤマザクラは、まだつぼみです。なんでしょう。

 花が皆下を向いています。マメザクラとなにかの交配種でしょうか。これからソメイヨシノが咲き、妻女山に多いカスミザクラが咲き、ヤマザクラ、オオヤマザクラ、ウワミズザクラと咲いていきます。信州の春は猛スピードで駆け抜けて行くのです。

 妻女山(旧赤坂山)展望台から北の眺め。左に戸隠連峰と戸隠富士と呼ばれる高妻山。右に飯縄山。

 西方には仁科三山。左に爺ヶ岳、右に五竜岳、中央に鹿島槍ヶ岳。手前のソメイヨシノはまだつぼみですが、長野市の平地では開花宣言が出ました。森のあんずは満開です。レンギョウやユキヤナギ、モクレンもあちこちで咲いています。下山中に上越市からと拙書の読者の男性に邂逅。これから里山は賑わいます。新型コロナウィルスで世間は大騒ぎですが、静かな里山は感染の危険はほとんどないでしょう。山歩きをおすすめします。

 翌日5日(日)の開花状況です。駐車場から登り始めると、あれだけあった倒木がありません。全部切られて処理されています。まずは陣馬平へ。松代からのご夫婦に発見から開墾、保護活動の経緯をお話しました。みなさん驚かれます。花冷えの日でしたが、かなり咲き始めました。11日(土)から19日(日)ぐらいが見頃になると思います。落枝を片付ける作業をしました。

 倒木の処理は、ログハウスのKさんだろうと向かいました。やはりそうでした。ログハウスへ入るところには、コナラやクヌギ、落葉松などの倒木が散乱していましたが、ある程度片付けられていました。ログハウスでお礼を言って歓談。19日の「妻女山 花と歴史のハイキング」でこちらにお邪魔する旨を伝えました。12日の妻女山里山デザイン・プロジェクトの活動では、昼餉にこちらを使わせていただきます。先に来ていたご夫婦も素敵な場所だと感激していました。私有地立入禁止の看板がありますが、マナーを守って古墳を見学する分にはかまいません。持ち主がいた場合は見学させてくださいと言ってください。晴れていれば仁科三山と眼下に千曲川の美しい流れが見られます。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
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信州千曲市森のあんずが満開。あんず祭は中止です。人もまばら(妻女山里山通信)

2020-04-02 | アウトドア・ネイチャーフォト
 花曇りのあんずの里へ。毎年恒例のあんず祭は新型コロナウィルスの蔓延で中止です。用事を済ませて着いたのが10時半。人はほとんどいません。静かです。

 満開ですが、なにか花に勢いがないですね。やはり暖冬の影響でしょうか。寒さが美しい花を育てるのかもしれません。

 毎年新しいアングルを求めて右往左往します。このカットも青空だと絵葉書みたいになってしまうのですが、いい感じの曇り空で杏の花が静かに際立っています。樹下にはカキドウシやホトケノザ、ヒメオドリコソウが咲いています。

 杏の果実を採る新品種の左奥に、江戸時代からある在来種の大木。

 その花のアップです。花のピンクが薄く、遠目に見ると雄しべの黄色と合わさって、コーラルピンクに見えます。高校時代に教室の窓から見た森のあんずはピンクではなく、やや黄色みを帯びたコーラルピンクの風景でした、。

 あんず畑の古い樹。枝を横に這わすのは、日当たりを良くするのと収穫しやすくするためです。

 毎年必ず撮影する杏の在来種。在来種といっても色々あるのです。そういう記事もアップしています。左のアーカイブから各年の4月の記事を御覧ください。

 その花のアップ。この樹が私のお気に入りです。

 禅透院へ。在来種の向こうに鐘楼。右奥に見える黄色い花はサンシュユ(山茱萸)。ここは周回路の途中にあるので、歩いて立ち寄る人も多いのですが、この日はまばら。

 そこから母方の祖母が眠る興正寺へ。本堂から見る山門と鐘楼と枝垂れ桜。奥に見える山は、拙書でも紹介の三峯山。

 興正寺本堂内部。祖母の葬儀の時に参列しました。

 山門の子持龍。天才・立川和四郎富昌の作。一見の価値があります。和四郎富昌は八幡の武水別神社の再建中でした。そこで、森出身の弟子・宮尾八百重を案内役に住職、世話人、名主らが建築現場に赴き建築を依頼。引き受けた富昌は三月頃から、父富棟が寛政二年(1789)に建築した善光寺大勧進の表御門形式を参考に絵図面を制作。四月には八百重の家に投宿し近くの薬師山に登って酒宴を催し、満開の杏花を愛でたといわれています。夜は篝火の下で鼓を鳴らし謡曲の「鞍馬天狗」を吟じ、見事な龍を描き上げ、村人や近郷近在の話題をさらい、村では日本一の宮大工が来たと喜んだそうです。興正寺は、浄土宗西京大谷知恩院の末派で、創立年は不詳。

 彼の木彫は、京都御所の建春門の「蟇股(かえるまた)の龍」、遠州の「秋葉神社」、諏訪の「諏訪大社下社拝殿」、善光寺大勧進御用門「江梁の龍」、松代町西条の白鳥神社の「神馬」などがあります。また、同市屋代の須々岐水神社、土口の古大穴神社にも富昌の作があります。左右にある波の彫刻は、葛飾北斎の影響を受けたものともいわれていますが見事です。

 山門から見上げる枝垂れ桜。

 興正寺の上からのあんずの里の眺め。高校時代に教室から見えたあんずの里は、茅葺きが主でした。小麦色や茶色の連なる屋根とコーラルピンクの杏の花との柔らかな配色が、現在の瓦屋根などの配色とは全くことなり、とても趣がありました。

 帰路に立ち寄る岡地。西に山があって日暮れが早いので半日村と呼ばれます。花見客も訪れない穴場です。

 その山際にあるお天神さん。岡地天満宮。

 この神社には、菅原道真の木像と、法華経妙荘蔵王品一基が所蔵されていますが、菅丞相書『法華経並びに親作木像記』によると、どちらも菅原道真自作のものと伝えられています。 岡地に安置されるようになった経緯は非常に複雑です。もともとの所有者は、江戸城を築城した太田道灌(「七重八重花は咲けども山吹の実の(蓑)ひとつだになきぞ哀しき」の逸話で有名)が足利学校で学んだ折りにもらい受けたとされています。ただし、道真公からどういう経緯を辿って足利学校に所蔵されるようになったかは不明です。

 第四次川中島合戦の折に、ここ岡地には観音堂の大伽藍があったそうですが、戦火のために焼失したと縁起には記されています。その後、湯島天満宮に納めようとしたのですが、不慮の変があり果たせず、徳川家康の手に渡り、三代将軍家光へ、さらに幕府の官医であった土岐長庵の手に渡ります。土岐長庵は松代藩の真田家と懇意だったようで、真田家の菩提寺の松代長国寺(曹洞宗)に遺贈されました。更にその後しばらくは、松代の長国寺にあったとあり、長国寺十七世千丈寛厳和尚が千曲市森の岡地に華厳寺を開いて隠住したとき(1785年)に森の岡地に天満宮を造って安置したのが始まりということです。

 現在では華厳寺は檀家も途絶えて廃寺となり、天満宮だけがあります。天満宮には、かの米山一政氏が驚嘆したという平安末期-鎌倉初期の作といわれる一刀彫の像があります。さらには、幻の善光寺五重塔建立のための試作品とされる名工・立川和四郎富棟作の「惣金厨子」があります。
 またここ岡地には、正和2年(1313)3月に焼失した善光寺、金堂以下の諸堂再建工事の折、用材を伐採、「長さ十丈ばかり材木が空中を飛翔して、その工事を助けた、という「飛柱の異」という言い伝えがあります。幻の善光寺五重塔建立のための試作品とされる名工・立川和四郎富棟作の「惣金厨子」と)かの米山一政氏が驚嘆したという平安末期-鎌倉初期の作といわれる一刀彫の像があります。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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