モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

いよいよ私の『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林が発刊されます(妻女山里山通信)

2015-06-22 | アウトドア・ネイチャーフォト
現在好評発売中です◉本の内容については、こちらをご覧ください。マクロ写真や、下にあるようなパノラマ写真も何点も載っています。『真田丸』関連の山もたくさん紹介しています。歴史めぐりにもぜひ。
 『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信) 
Amazonでもお買い求めいただけます。なか見!検索をクリックで20ページほどがご覧いただけます

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 週末、発刊される自著の最終校正を前に、早朝妻女山へ。久々の梅雨の中休みで朝から強い日差しが。ここのところ雨模様の日ばかりで、出るに出られず。といっても連日の校正作業でどっち道出られなかったのですが。翌日曜も雨ということで、仲間とやっている椎茸のホダ木の地伏せのブルーシートを外しに行きました。久しぶりに見たホダ木は、ゴムタケが発生しているし、シロアリとカマドウマがうじゃうじゃいるしと大変な状況でした。農薬使うわけにいかないし、調べたら青森ヒバのヒバ油がいいというのですが、結構高いし。とりあえず野ざらしにしてやれば、天敵が来るでしょう。天敵は、クロアリ、クモ、カエル、ツバメ、センザンコウ、ツチブタ。最後の二つはさすがにいませんが、前の四つに頑張ってもらいましょう。

 いよいよ長いこと執筆してきた『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林が7月10日に発刊されることになりました。 福祉に使われることのない消費税込1728円です。Amazonでも買えるようになりますが、できれば地元の書店に注文してお求めください。お勧めの38山、74コースで、超初心者からベテランまでのコースが載っています。信州の里山は、地元の人だけでなく、首都圏からも多くの人が訪れます。今まで紹介されたことがない山やコースが、これから山歩きを始めたい初心者向けから、ベテラン向けまで、色々載っています。
 コース地図は、国土地理院の地形図を認証を得て私自身が作図しました。シンプルで非常に分かりやすいものとなっています。イラストや略図、立体地図ではないので、ベテランの登山家からも非常に分かりやすいとご意見をいただいています。各コースの標高差が書いてあるので、特に初心者にはコースを選ぶ目安になると思います。下山後の立ち寄り温泉もお役に立つでしょう。

 文章は、ほとんどが書き下ろしですが、単にコースガイドではなく、生態系や歴史、さらに麓の里人の想いにまで言及して書いています。特殊な技法を駆使したパノラマ写真から高精細のマクロまで、花や蝶だけでなく菌類や粘菌まで。バリエーション豊かな写真も豊富です。
 さらに、厳選した10本のコラムが実は隠れた売りなんです。「みすずかる信濃の国の鉄バクテリアがずくを出す」とか、「怪しくも美しい粘菌も宇宙船地球号の乗組員」とか「猫にマタタビ、熊に石油」とか、何それ!という読んで面白くためになるコラムを揃えました。もちろん、里山の素晴らしさだけでなく、放射能や農薬などによる里山の危機についても触れています。

 あとがきからの抜粋です。「里山の魅力は豊かな自然と歴史。そして出合いのときめき。動物に合う、蝶に合う、花に合う、巨樹に合う、歴史に合う、そして人に合う里山歩き。」「この本は、里山に登りたい人はもちろん、山が好きでも行けない人、山に行けない日などに読んでいただけると幸いである。」観ても読んでも面白い本だと自負しています。『ヤマノススメ』ではまった山ガールにも、熟年の里山好き山野草好きにも、トレランやサイクリストにも、歴女にも、子連れのファミリートレッキングの家族にも。実は、私のサイトは色々な里山趣味の人からのアクセスがあるのです。色んな楽しみ方があっていいのです。ちなみに表紙カバーの背にあるベニテングタケののイラスト、毒キノコですが欧州では幸福の象徴、信州でも塩漬けで毒抜きして食べる友人知人が何人もいます・・。お勧めはしませんが。本の詳細はまた後日アップします。


 作業の前に、朝日を浴びる川中島のパノラマを展望台から撮影。犀川の谷に雲がかかっています。少しアングルを下にし過ぎて、飯縄山の山頂が切れてしまいました。ずいぶんと緑が濃くなりました。忙しくて野菜の種が芽吹いたり苗を植えた畑は草だらけです。図らずも不耕起栽培、無除草栽培、無化学肥料栽培、無農薬栽培になっています。昨年のヒユナが勝手に生えてきました。まもなくゴーヤも勝手に生えてくるでしょう。究極の手抜き栽培を目指しています。

 松代方面。逆光でシルエットです。ビニールハウスが眩しい。何を作っているのでしょう。ハウス栽培は露地物と違って促成栽培ですので、農薬や化学肥料をバンバン使います。見てくれのいい野菜は一番危ないんです。露地物も有名産地の形が揃った野菜は、間違いなくF1種(一代交配で種が採れない)ですから、同じです。特に早生種は、栄養も1/2か1/3しかありません。カスを食べているようなものです。ましてや工場生産の野菜など笑うしかありません。消費者も賢くならないと、次に来るのは危険極まりない遺伝子組み換え作物です。郷土料理、伝統料理、和食文化が終わります。

 ヤマホタルブクロもこれが最後です。ほとんど咲き終わりました。檜林の林下にオオホウライタケ。毒はないようですが、美味しくないのでしょう、誰も採りません。赤松の松枯れ病が問題になっていますが、この東向きの斜面の一角だけは赤松の幼木がたくさん生えているのです。地形的に排気ガスが当たらないためだと思います。松枯れ病の深刻な問題については、一つ前の記事にたくさんリンクがあります。

 コムラサキの花が咲き始めました。秋に成る実は、ムラサキシキブよりたくさん付きます。オカトラノオの白い花穂が咲き始めました。根本から先端に向かって開いていきます。この花が咲き出すと、夏が近いなと思います。真っ赤な実は、ミヤマウグイスカグラのもの。ナツグミの実と違って渋みはありません。子供の頃の山のおやつでした。

 例年よりかなり早く羽化が始まったオオムラサキ。一部では樹液も出始めましたが、多くは地面に染み込んだ雨水や猪の糞を吸っています。今年が大量発生の年で、早く出て出続けるのか、早く出て早く終わってしまうのか、非常に気がかりです。ただ、ゼフィルスは本当に激減しました。また数年前までは見かけたニホンミツバチも全く見なくなりました。千曲市によるネオニコチノイド系農薬の空中散布が始まってからの現象です。

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■『国分寺・国立70Sグラフィティ』村上春樹さんの国分寺「ピーター・キャット」の想い出。はてなブログに移動しました。順次アップしていきます。ブックマークの更新をお願いします。ミラーサイトでは32本の記事が全部読めます。お好きな方をお読みください。
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なんと14日にオオムラサキ初見! しかもメスも(妻女山里山通信)

2015-06-16 | アウトドア・ネイチャーフォト
 驚きました。椎茸のホダ木の点検に行った6月14日にオオムラサキを初見。しかも、オスだけでなくメスも舞っていました。つまり、メスより1周間から10日早くオスは羽化するので、6月の5日頃には、オスの羽化が始まったということになります。例年は、6月末。早くても20日頃です。今年の羽化の早さは、異例中の異例です。一体何が起きているのでしょうか。終齢幼虫の目撃数が多かったので、今年は何年ぶりかに大発生するかもとは書いたのですが、まさかこんなに早く羽化が始まるとは思いませんでした。

 この頃のオオムラサキは、まだ樹液が充分に出始めていないので、地面に染み込んだ雨水を吸ったり、猪の糞を吸ったりします。この個体は、地面の水分を吸っていました。地面に染みこむことで、多少のミネラルや塩分は得られるのでしょう。まだ縄張り争いも激しくないので翅が綺麗です。この翅の色は、そのものの色ではなく構造色です。

 横から見るとこんな感じです。結構長時間吸っています。中は、神社の格子に染み込んだ雨水を吸っているところ。右は、神社の屋根や木部で休むオオムラサキ。最盛期には、何十頭のオオムラサキが集まります。
 この日は、蝶好きな懐かしい人に出会えました。Yさん、Sさん、そして妻女山は初めてで、昨日下調べで私のサイトを見ましたというOさん。蝶の情報を交換しました。そして、千曲市の空中散布により、ゼフィルス(シジミチョウ)が絶滅の危機に瀕していることなどを話しました。
 もちろん、7月の第一週にでる私の本のことも。タイトルは、『信州の里山トレッキング 東北信編』です。長野の川辺書林から発刊されます。Amazonでも変えますが、できれば地元の書店でお買い求めください。既に100冊近くの予約を頂いています。単に山登りのガイド本ではなく、自然の生態系、歴史や里人の想いにまで踏み込んで書いています。パノラマ写真からマクロ写真まで、豊富に掲載されています。風景写真に花と蝶だけでなく、菌類や粘菌の写真も掲載しています。厳選した10本のコラムは面白いと思います。いずれブログでも紹介します。

 アワフキムシの泡を見つけたので、中にいる幼虫を見ました。アワフキムシはセミの仲間で、植物の液を吸って餌とし、その排泄した尿で泡を作り、その中で暮らします。泡を取ると、こんな扁平な幼虫が隠れています。日本のある地方では蛍の幼虫と間違われたり、南仏ではカッコウのつばであると言われてきました。観察後、泡は元に戻しておきました。
 中は、ハルジオンで吸蜜するシロテンハナムグリ。似たシラホシハナムグリというのがいるのですが、それは脚が短いので、これは前者でしょう。
 右はたぶんコジャノメ。ヒメジャノメかもしれませんが、翅を閉じてくれなかったので同定に至らず。しかし、少し前にこの辺りでコジャノメが大量に発生していたので、たぶんそうでしょう。

 神社の石灯籠に留まるヒオドシチョウ。翅の表は鮮やかな緋縅の緋色なんですが、開いてくれませんでした。でも、飛び立った時に鮮やかなオレンジ色が見えたので確認はできました。
 中はキタキチョウ。ハルジオンで吸蜜中。数は少なめ。右は、この時期大発生するこれはマイマイガではなく、オオヤママイマイですかね。ヤマザクラの木から大量に降りてきます。別名をブランコ毛虫。マイマイガやオオヤママイマイの駆除は、殺虫剤を使ってはいけません。必ず自分に帰ってきます。卵塊を焼くのがいいでしょう。
 それとクロメマトイがしつこく目を狙います。ゴーグルがないと今の時期の里山は歩けません。

 今の季節、花は少なめです。ヤマホタルブクロも終わりました。花期の長いハルジオンと、ニガナが咲いています。中は、帰化植物のツルマンネングサ。多摩川の河川敷でも見られます。中国、朝鮮原産で、欧米にも帰化しているようです。韓国では野草としてナムルにして食べるそうです。血液サラサラ効果、抗菌、解毒作用があるとか。今度採ってきて調理してみましょうかね。
 右は妻女山の駐車場。水たまりでなく地面に染み込んだ水分をオオムラサキは吸います。サナエトンボでしょうか、何匹も舞っていました。

 妻女山展望台から見た善光寺平。飯縄山も霞んでいます。なでしこジャパンの試合が行われたスタジアムも見えます。千曲川河川敷の緑もずいぶんと濃くなりました。堤防では除草作業が始まりました。朝からカッコウとホトトギスが鳴き比べをしています。高原みたいでいいなと思われるかもしれませんが、近くで一日中鳴かれると、もう結構と言いたくなります。贅沢な悩みですが。

 昨年、庭のデルフィニウムの枯れたものを、畑の焼却所に捨てたら、一面のお花畑になってしまいました。今は他にアマポーラとカモミールが咲いています。アイスティーと夜はそれの焼酎割りを飲みたいので、カモミールを摘みました。鎮静、消化促進、発汗作用があり、女性の生理痛を和らげる効果もあるようで、古代エジプトや古代ローマから愛飲されていたようです。

千曲市が、16、17日にかけて松枯れ病のネオニコ農薬の空中散布を行いました。市のホームページでは、一週間は山に入るなとか、窓を閉めて外にでるなとか、出る場合は帽子・マスクをせよとか、農薬がかかった野菜は食べるなとか書いてあります。そんな危険と分かっている劇薬を空中散布しているのです。山は繋がっています。今週末には、散布を知らない長野市民が何人も山に入るでしょう。これはもう犯罪と言っていいレベルの愚行です。散布地域のゼフィルスは、ほぼ絶滅しました。いずれは人間も。
ネオニコチノイド系・グリホサート系農薬の恐怖
 金沢大学教授山田敏郎さんは、「ネオニコは、毒性が強く分解しにくく、『農薬』というより『農毒』に近い。このまま使い続け、ミツバチがいなくなれば農業だけでなく生態系に大きな影響を与える。ネオニコの危険性を多くの人に知ってもらいたい」と語っているのです。生態系には、もちろん人間も当然含まれます。
 群馬県前橋市で、松枯れ病対策としてネオニコチノイド系殺虫剤が使用されるようになった2003年以降、ネオニコチノイド系殺虫剤が原因と思われる頭痛、吐き気、めまい、物忘れなどの自覚症状や、頻脈・除脈等の心電図異常がみられる患者が急増しています。なんと日本のネオニコチノイド系農薬の残留基準は、欧米よりも緩い基準値(日本は、アメリカの10倍、欧州の100倍近い)。(青山内科小児科医院 青山美子医師)
 ネオニコチノイド剤の使用が増え始めた2006年頃から、農薬散布時に自覚症状を訴える患者が増加。中毒患者には、神経への毒性とみられる動悸、手の震え、物忘れ、うつ焦燥感等のほか、免疫系の異常によると考えられる喘息・じんましんなどのアレルギー性疾患、皮膚真菌症・風邪がこじれるなどの症状も多くみられます。日本では、果物の摂食、次いで茶飲料の摂取、農薬散布などの環境曝露と野菜からの摂取も多い。受診した患者では、果物やお茶の大量摂取群に頻脈が見られ、治療の一環で摂取を中止させると頻脈が消失します。(東京女子医科大学東医療センター麻酔科医師 平久美子氏)
 ネオニコチノイド系農薬の人体への影響として、空中散布や残留した食品の多量摂取による心機能不全や異常な興奮、衝動性、記憶障害など、急性ニコチン中毒に似た症状が報告されています。
また、ネオニコチノイド系は胎盤を通過して脳にも移行しやすいことから、胎児・小児などの脳の機能の発達を阻害する可能性が懸念されます。(東京都神経科学総合研究所 黒田洋一郎氏):ダイオキシン国際会議ニュースレターより抜粋


千曲市森の杏が最盛期、朝採り杏で焼酎漬。松枯れ病が深刻。ネオニコは農薬でなく農毒!(妻女山里山通信)
妻女山山系のゼフィルスが壊滅状態なのは千曲市による農薬の空中散布だと断言するKさん(妻女山里山通信)
松枯れ病の原因は、本当にマツノマダラカミキリのセンチュウだけなのか!?(妻女山里山通信)
松枯れの原因は松くい虫じゃなかった。大気汚染で土壌が強酸性化したことによる(妻女山里山通信)

◉必見!新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間(要保存のPDFファイル)

林野庁の、森林の放射能汚染に関するレポート。これは読んでおいた方がいい。杉はセシウムを溜めやすい
 基本的に高汚染された森林の除染は不可能だと分かる。

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卯の花や山蛍袋が咲きだして、縮緬山椒を作る雨上がりの午後(妻女山里山通信)

2015-06-05 | アウトドア・ネイチャーフォト
 真っ白な卯の花(ウツギ)の花が咲き出すと、そろそろ梅雨が近いなと感じます。長野シニア大学の二日間の講座も無事にやり終えて一安心。休憩時間や終了後には、質問攻めになるほど皆さんの向学心が強く、お陰様で大好評でした。驚きや笑いが取れたのは良かったのですが、同時に里山の危機を話さなければならなかったことには、正直複雑な想いもありました。しかし、ネオニコチノイド系農薬やグリホサート系農薬、そして放射能の問題は、避けて通ることができません。受講生の関心も非常に高いものがありました。

 ウツギの花を見ると、多くの方は「卯の花の匂う垣根に~」という『夏は来ぬ』の歌を思い出すでしょう。この歌は、万葉学で知られる歌人、佐佐木信綱(1872~1963)の作詞です。卯の花に匂いはあまりないので、これは純白の花の色が映える様をいうのでしょう。古語では視覚的に映えることもにほうと言いましたから。
「霍公鳥(ほととぎす) 来鳴き響(どよ)もす 卯の花の 共にや来しと 問はましものを」万葉集
 ホトトギスのキョッキョッキョッ!という森中に響き渡る激しい鳴き声は、確かに凄いものがありますが、ウツギの花と一緒に来たのかい?と問いかける万葉人の自然や季節の移ろいに対する感性や心根の優しさが伝わってきます。
 ヤマホタルブクロの群生地が、妻女山展望台の裏にあります。毎年、梅雨明け頃に除草されてしまうのですが、毎年咲き誇ります。キキョウ科なので、根茎が残っていれば大丈夫なのでしょう。
 ヤブヘビイチゴの真っ赤な実があちこちに。無毒ですが、無味で美味しくはありません。ただ、熱や咳、喉の痛みや痔などに効く薬草です。抗がん活性作用もあるそうです。似ているヘビイチゴの実は艶がなく淡い色です。
「蟒蛇(うわばみ)の 喰う様可笑し 蛇苺」 林風
蛇は食べませんけどね。

 ゴールデンウィークには、貝母(編笠百合)が咲き誇っていた陣場平。ずいぶん緑が濃くなりました。気になるのは、昨年も除草した帰化植物のオオブタクサやヨウシュヤマゴボウが見られることです。今年も、6月下旬に妻女山里山デザイン・プロジェクトの面々で、除草作業をする予定です。

 貝母の実。中は、枯れているのが貝母。既に種が散布されているものも多く見られました。月末までには、全て溶けて消えるでしょう。その頃には、オオムラサキのオスが舞い始めます。
 右はイボタノキ。ウラゴマダラシジミの食草なんですが、林道脇にあるものは、よく梅雨明けの除草で切られてしまいます。貴重なシジミチョウの卵が、何百と一度に失われてしまいます。

 その近くの枝にぶら下がっていた、スズメガ科のエゾスズメです。幼虫の食草は、オニグルミの葉なんですが、この近くに何本もあるのです。薄暗い林下だったので、あまりやらないのですがフラッシュを焚いてみました。左が実際の色彩です。ずいぶんと色が変わるものです。まあ、これが私がフラッシュを使わない理由なんですが。それにしても綺麗なフォルムと色合いです。

 ウスバシロチョウも、ほとんどが姿を消しました。これはメスかな、メスなら交尾板がついているかなと思ったのですが、翅を閉じてくれないので確認できませんでした。せっかくと実山椒を摘みました。ちりめん山椒を作るためです。トゲがあるし、実が小さいので集めるのは結構根気が要ります。信州の方言(実は古語)でいうと、ずくがないとできません。
 右ができあがり。京都の土産の様に佃煮ではありません。煮物です。一度しか茹でこぼさないので、食べるとジンジン痺れます。これがいいのです。私の大好物です。ただ福一以降、安全なチリメンジャコやコウナゴを手に入れるのが非常に難しくなりました。無責任な極悪企業盗電を呪います。

 帰りに妻女山展望台へ寄ると、鳶(トビ・トンビ)が、畑地の獲物(野ねずみやもぐら、時には蛇や蛙)を求めて旋回していました。この日はノスリは見ませんでした。羽や体の模様や形も違いますが、鳴き声もトンビは「ぴ~ひょろろ」で、ノスリは「ぴ~え~」という感じです。

 畑に寄ってカモミールを摘みました。煮だしてカモミール・アイスティーを作ります。昔は苦手な味だったのですが、ある日突然好きになりました。今では、これの焼酎割りもよく飲みます。アマポーラも、今が盛りと咲いていますが、畑の方まで広がっていくのが頭痛の種です。
 昨年は、半分が凍みて溶けてしまったので、今年はやや多めに作ったスナップエンドウなんですが。成り過ぎて困っています。もちろん無農薬無化学肥料です。講座で3日ほど収穫をさぼっていたら、えらいことになっていました。パンパンに膨れてグリーンピースの様です。こうなると一度茹でたり蒸したりしないと使えません。しばらくスナップエンドウ三昧の日々が続きそうです。和洋中華エスニックと、なんにでも使える便利な食材ですが、ちょっとアイデアが尽きてきました。夏野菜の種も先日の雨で発芽しましたが、お湿りが足りない。まとまった雨が欲しいところです。
 そして、親戚から淡竹(はちく)が採れたから取りに来てと電話。淡竹は一度茹でこぼすだけでいいので調理が簡単。鯖の水煮の缶詰(福一以前に買ったもの)と味噌煮にするのは、この季節の信州の郷土料理。なかなか美味しくできました。もちろん筍ご飯も。筍のフライも美味です。

 雨が降るというので、急遽仕事を中止してニンジン、モロッコインゲン、トウモロコシ、フェジョン・プレッタ(ブラジルの豆)、エンサイ、ゴーヤを蒔きました。午後になってまとまった雨が降り出しました。まさに恵みの雨です。雨があがったら、向こう隣のTさんの畑にノスリが来るかもしれません。カメラをセッティングして待ちましょうか。

6月3日、長野市松代町清野大村地区の人家近くに子熊が出没。淡竹の筍を食べに来たと思われます。近くに母熊もいるはず。筍が採れる間は要注意。今週末に鞍骨山へ行く人や林道ツーリングの人は、熊鈴・ホイッスルなど必携です。淡竹は、ここだけでなく鏡台山周辺の山麓にはたくさんあります。他の山も含め注意が必要です。

ネオニコチノイド系・グリホサート系農薬の恐怖
 金沢大学教授山田敏郎さんは、「ネオニコは、毒性が強く分解しにくく、『農薬』というより『農毒』に近い。このまま使い続け、ミツバチがいなくなれば農業だけでなく生態系に大きな影響を与える。ネオニコの危険性を多くの人に知ってもらいたい」と語っているのです。生態系には、もちろん人間も当然含まれます。
 群馬県前橋市で、松枯れ病対策としてネオニコチノイド系殺虫剤が使用されるようになった2003年以降、ネオニコチノイド系殺虫剤が原因と思われる頭痛、吐き気、めまい、物忘れなどの自覚症状や、頻脈・除脈等の心電図異常がみられる患者が急増しています。なんと日本のネオニコチノイド系農薬の残留基準は、欧米よりも緩い基準値(日本は、アメリカの10倍、欧州の100倍近い)。(青山内科小児科医院 青山美子医師)
 ネオニコチノイド剤の使用が増え始めた2006年頃から、農薬散布時に自覚症状を訴える患者が増加。中毒患者には、神経への毒性とみられる動悸、手の震え、物忘れ、うつ焦燥感等のほか、免疫系の異常によると考えられる喘息・じんましんなどのアレルギー性疾患、皮膚真菌症・風邪がこじれるなどの症状も多くみられます。日本では、果物の摂食、次いで茶飲料の摂取、農薬散布などの環境曝露と野菜からの摂取も多い。受診した患者では、果物やお茶の大量摂取群に頻脈が見られ、治療の一環で摂取を中止させると頻脈が消失します。(東京女子医科大学東医療センター麻酔科医師 平久美子氏)
 ネオニコチノイド系農薬の人体への影響として、空中散布や残留した食品の多量摂取による心機能不全や異常な興奮、衝動性、記憶障害など、急性ニコチン中毒に似た症状が報告されています。
また、ネオニコチノイド系は胎盤を通過して脳にも移行しやすいことから、胎児・小児などの脳の機能の発達を阻害する可能性が懸念されます。(東京都神経科学総合研究所 黒田洋一郎氏):ダイオキシン国際会議ニュースレターより抜粋


千曲市森の杏が最盛期、朝採り杏で焼酎漬。松枯れ病が深刻。ネオニコは農薬でなく農毒!(妻女山里山通信)
妻女山山系のゼフィルスが壊滅状態なのは千曲市による農薬の空中散布だと断言するKさん(妻女山里山通信)
松枯れ病の原因は、本当にマツノマダラカミキリのセンチュウだけなのか!?(妻女山里山通信)
松枯れの原因は松くい虫じゃなかった。大気汚染で土壌が強酸性化したことによる(妻女山里山通信)

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