モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

早春賦。春を探しに妻女山の陣場平へ。福寿草満開、山蕗の芽吹き(妻女山里山通信)

2021-02-21 | アウトドア・ネイチャーフォト
 早春賦の歌は、「春は名のみの風の寒さや」で始まりますが、今日の長野市の最高気温はなんと18度と4月の気候でした。福寿草が満開かなと堂平大塚古墳へ。暖かな日だったのでハイカーもいました。知り合いにも邂逅。信州の春も間近です。

 堂平大塚古墳の斜面に咲く福寿草。妻女山山系の春を告げる花です。セイヨウミツバチが吸蜜に訪れていました。

 堂平大塚古墳。横穴式で、古墳時代末期のものです。

 ログハウス裏の斜面にも福寿草の群生地があります。

 ログハウスから西の眺め。右に鹿島槍ヶ岳、左に爺ヶ岳。眼下に千曲川の流れ。

(左)ログハウスで昼食。セブンイレブンで買ったタイ料理のガパオ風ライス。風ってつくのは、なにか本物とは違うのでしょうね。でも美味でした。(右)第四次川中島の戦いで上杉謙信が七棟の陣小屋を建てたという陣場平へ。私が仲間と貝母の群生地の保護活動をしている台地です。

 陣場平。早ければ貝母の芽吹きが見られるのですが、まだでした。でもまもなく発芽します。満開は、4月15日頃から。それは見事です。全国でこれだけの群生地はここだけです。マスコミでも紹介されて、当ブログでも毎年紹介しているので、満開の頃には何百人も訪れます。

(左)美しいウスタビガ(薄手火蛾、薄足袋蛾、学名:Rhodinia fugax)の繭。中の蛹は晩秋に羽化して空っぽです。(右)山蕗。出始めでまだ15ミリぐらいです。

(左)髻山から移植したセリバオウレン。3月下旬に咲きます。(右)菱形基線測点。

 ご天上から見る斎場山(旧妻女山)。

 ヤマコウバシ。他の広葉樹が落葉しても、芽吹くまで枯れ葉が落ちません。そのため落ちないことから、受験生のお守りにもなっています。

 長坂峠に戻って斎場山へ。古代科野国の大王の古墳です。

 円墳の山頂は平らです。ここに上杉謙信が盾を敷き、周りに陣幕を張り本陣として謡曲を奏でたとか。

 妻女山展望台から善光寺平の眺め。右に拙書でも紹介の飯縄山。左に戸隠連峰。眼下に千曲川と長芋畑。さて、温泉に入りに行きましょう。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

別所温泉の安楽寺へ。国宝の八角三重塔に参拝。日野出食堂で馬肉蕎麦。別所駅で北条まどかに邂逅?(妻女山里山通信)

2021-02-16 | 歴史・地理・雑学
 仕事休みの日に、久しぶりに別所温泉へと向かいました。安楽寺へ国宝の八角三重塔に参拝するためです。上田丸子線を南下したのですが、本郷を過ぎて右折するところを見失い、拙書でも載せている独鈷山の麓まで行ってしまいました。ここから別所温泉へ向かうルートも行ったことがあるのですが迷いました。グーグルマップを見ているのになぜ?面倒なのでナビは使わなかったのです。ということで戻ってああここだと思い出し、やっと別所温泉へ。

 国宝の八角三重塔。参拝者は私一人。何度目でしょう。しかし、誰もいない一人きりは初めてです。祈り、思う存分楽しみました。中国風な建築様式は、鎌倉時代末期のもので、非常に美しく希少なものです。塩田平には、もう一つ国宝の大法寺三重塔は拙書の子檀嶺岳(こまゆみだけ)のページに載せています。ここへは、梅か枝垂れ桜が咲く頃に訪れたいと思います。

 初層と二層。初層の下には裳階(もこし)があります。屋根を支える複雑な蟇股(かえるまた)に目を奪われます。よく見るとかなり虫に食われています。国宝なので勝手に防虫剤や防腐剤を塗布することはできないのでしょうけれど、このままでいいのかなと心配になります。日本最古の禅宗様式建築物です。

 雲が激しく流れる晴天に塔の九輪(五大如来と四大菩薩)の上部にある水煙(水烟:すいえん)。本来は火焔(かえん)なのですが、木造ですので忌避して水煙と呼ばれます。ただただ美しい。なぜこの塩田平に国宝が二つもあるのか。北条氏の庇護があったからなのですが、信州の鎌倉といわれるこの地の歴史は、拙書でも子檀嶺岳の語源や独鈷山の歴史と共に記していますが、調べれば調べるほど、訪ねれば訪ねるほど奥深いものを感じます。当ブログでは、塩田平についてたくさん記事にしています。右上のブログ内検索で「塩田平」と記入して検索してみてください。

 北向観音の入り口の門の向かい側の小路を入るとすぐに崇福山の門が。この先150mに駐車場があります。

 山門を登っていく途中で正午になり、鐘楼から鐘の音が聞こえてきました。低い鐘の音が体の底に染み込みます。

(左)元禄年間に塩田平に四国八十八箇所霊場の仏様が迎えられ、お遍路さんで賑わったそうです。(右)見事な高野槇(こうやまき)。

 本堂とその内部。荘厳ながらなんとも穏やかな佇まいでした。世の中の平穏、己や家族一族の無事を願う心は昔も今も変わりません。

 拝観料300円を払って八角三重塔へ。安楽寺開山の禅師と二世の禅師の像。重要文化財。もともとは臨済宗でしたが、桃山時代に曹洞宗に転じたとあります。

 ここに参拝する前に近くの日野出食堂で昼餉。いつもは馬肉うどんなのですが、今回は馬肉蕎麦。ここのは砂糖甘くないので一番好きです。店の左隣に二台分の駐車場があります。それ以外は、向かいの石湯のもの。別所温泉の立ち寄り湯は、大湯、大師湯、石湯とありますが、一番小さなこの石湯が私は一番好きです。食堂の向こうには、昨秋に息子達と泊まった上松やがあります。会席料理やアメニティ含めてとてもいい旅館でした。

 ついで別所線の終点、別所駅へ。駅員のお姉さまが別所線のキャラクターの北条まどかの格好です。素晴らしい。もうすぐ電車来ますよと教えてくれました。そしたら、「北条まどか公式@別所線にのろう」さんからこんなリプライが。「この方の服装は私のコスプレではなく、別所温泉駅の駅長さんの制服なんですよ😉鉄道むすめの「八木沢まい」ちゃんが、別所温泉駅の制服を着ているので、良かったら見て見てくださいね♡」ということだそうです。

 来ました。一昨年の台風19号で壊れた千曲川の橋梁は、3月28日に開通の予定です。長かったですね。でもこれで復活です。地元の方たちもやっと一安心ですね。

 駅にある丸窓電車。私が中学の時に松代中学へ通っていた長野電鉄屋代線(河東線)の古い車両は、大正10年と書いてあった記憶があります。小さいけれどアルミではなく鉄の塊なので重いのです。懐かしいです。

(左)駅から見る左に拙書にも載せている烏帽子岳。手前の日帰り温泉の旗は、別所温泉 相染閣 あいそめの湯。入館料500円。5分ほど歩きますが、 大湯は150円。オススメです。(右)知り合いの女子高生が、上田のドンキホーテには、ブラジル食材がありますよということで、帰り道なので寄りました。左下の缶詰はベトナムの鰯のトマト煮。その右はパッションフルーツのジュース。ペルー産。オリーブオイルはスペイン。右手前の瓶詰めは、やっとブラジル産のパルミット。ヤシの芽です。美味しいです。右はこれ安いねと購入したモエシャンドンのシャンパン。外国人のお姉様方との打ち上げパーティーに持っていきましょう。最高気温は8度になった様ですが、寒風が強く思いの外寒い日でした。しかし、最高のミニ・トリップでした。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茶臼山動物園バウワウ(妻女山里山通信)

2021-02-07 | アウトドア・ネイチャーフォト
 小春日和の週末、ふと思い立って茶臼山動物園へ行きました。在京時代、息子達が小さかった頃は帰省しても訪れたことはありませんでした。東京には上野動物園や多摩動物園がありますしね。寒風もなく暖かな日だったので、赤ちゃんや幼児を連れた家族がたくさん訪れていました。

 茶臼山動物園南口。北口は標高が低い所にありケーブルカーで入場します。こっちから行けばよかった。理由は最後に。

 入場して最初にライオンのつがい。気持ちよさそうに寝ています。私も眠い。ちょっと疲れています。

 フラミンゴ。フラミンゴは生まれた時は白いのです。餌を食べることによってピンク色になるのです。キリン。多摩動物園だとキリンの顔が目の前で、餌をあげられるので、本当に間近で見られます。

 動物園から見る根子岳と四阿山。両山とも拙書で紹介していますが、本当に魅力あふれる亜高山です。

(左)ニホンカモシカ。妻女山で普通に見ているので特に感慨深いものはありませんが、我が家の山に塒(ねぐら)があった時は、家族の生態をずっと追い続けました。なにもない冬に何を食べているのかを発見した時は本当に彼らの生命力に驚かされました。(右)ニホンザル。子供達の遊び方は、人間のそれと変わりませんね。遊びの重要さが分かります。

 アルパカ。隣には可愛い赤ちゃんを連れた若い夫婦もいたのですが、なぜか私の方に寄ってきました。ボリビアに行った時にアルパカに遭遇しました。チチカカ湖へ行く途中で、たくさんのリャマを連れた少女にも出会いました。アルパカの毛で作られたペルー製のカーディガンは、私のお気に入りです。

 大きな亀。ブラジルのアマゾン河口の大都市ベレンの日系人のペンションに投宿していた時。庭に大きなつがいの陸亀がいて、昼寝をしていると交尾して甲羅がガツンガツンという音が子守唄だったことを思い出します。

(左)オランウータン。人間に最も近い哺乳類ともいわれます。こんな狭い檻に閉じ込められていたら気が触れると思いました。現在、広いオランウータンの森を建設中です。(右)ウォンバット。私もめちゃくちゃ眠いので、温泉に入って帰ることにしました。茶臼山動物園、ほのぼのとしていました。もう少し見せ方に工夫があってもいいかなと。正月に行った小諸動物園の方が、動物との距離が近かったですね。さて、茶臼山動物園というとレッサーパンダですよね。なぜか行かれませんでした。園内には地図もあるのですが、実際は山の斜面にあるのに平面図なので、感覚がつかみにくいのです。インフォーメーションデザインは私もいくつも作りましたが、ここのそれは最低ですね。非常に分かりにくい。今どきですから三次元イラストにすべきですね。矢印の標識も距離が書いてなく分かりにくい。多摩動物園はずっと広いのですが、迷ったことはないですね。
 茶臼山動物園では、雷鳥の飼育をしています。これは絶滅を防ぐために極めて重要なことです。

 信里小学校の正門前からの白馬三山。アンテナの右に白馬鑓ヶ岳、右へ杓子岳。その右に白馬岳。こんな風景が普通に見られる信州です。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせか、メッセージからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする