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モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

イボタノキにウラゴマダラシジミ、イチモンジチョウ、ウスバシロチョウ。ショッキングピンクのシモツケ咲く。変形菌のタマツノホコリ(妻女山里山通信)

2025-06-07 | アウトドア・ネイチャーフォト
■21年間(私は20年目)続いたこのgooブログが、11月18日に閉鎖されます。早速、FC2にこれまでの記事をすべて移しました。9月末まで両方に同じ記事をアップします。10月からはFC2だけになります。こちらをクリックで見られます。モリモリキッズ」。  

 イボタノキが咲き始めたと虫仲間からの情報で山へ。梅雨入り前の貴重な晴れの日なので早朝から洗濯三昧の後で出発。イボタノキといえばウラゴマダラシジミ。ただイボタノキはそこら中にあるので三ヵ所ほどに絞って登りました。下界は30度でしたが山上は23度。ただ少し蒸し暑い。

 やっと一頭見つけたウラゴマダラシジミですが止まらない。待っても待っても止まらないのです。やっとイボタノキの中の方に止まったところを撮影。撮影できたのはこのワンカットだけ。3時間ほどねばったのですがシャッターチャンスは二度と訪れませんでした。幼虫の食草はイボタノキ。成虫もイボタノキやクリで吸蜜するので、その近くで見られることが多い蝶です。

 イボタノキで吸蜜するイチモンジチョウを発見。表に出てきてくれないかなあと念じます。

 イチモンジチョウ(一文字蝶)アゲハチョウ上科タテハチョウ科。幼虫の食草は、スイカズラ科のスイカズラやタニウツギ、ヤブウツギなど。妻女山山系のものは、オレンジ色の斑紋がありのですが、これは擦れてほとんど消えています。

 イボタノキで吸蜜するウスバシロチョウ。交尾を終えてスフラギスをつけたメスを探したのですが出会えませんでした。この後、白い大きな蝶が来て止まりました。すぐに飛び去ったので撮影も捕獲もできなかったのですが、特定外来生物の春型の白いアカボシゴマダラだったかも知れません。近年妻女山山系でも見られるようになり生態系が壊れると危惧しています。

 イボタノキ(水蝋樹)はウラゴマダラシジミの食草です。

 イボタノキにカイガラムシの仲間のイボタロウムシが樹皮に寄生し、白いロウ状物質であるイボタ蝋が取れ、家具の艶出しとか薬とかに利用されてきました。

 オオカバフスジドロバチ。竹やすき間などに泥で巣を作り、煙突状の入口をつけるハチ。そんなわけで陣場平入り口のインセクト・ホテルにも竹筒を置いたのですがお気に召さなかったようで。青虫や蜘蛛を食べる狩蜂の一種です。

 シモツケ(下野)バラ科シモツケ属。別名は、キシモツケ(木下野)。シモツケの葉は、卵形や披針形ですが、シモツケソウの葉は掌状に5~7に深裂します。シモツケソウは、バラ科シモツケソウ属。どちらも葉の縁に鋸歯があります。

 シモツケの花のアップ。ショッキングピンクが森の中でも際立って目立ちます。しかし、吸蜜に来る昆虫は少なめ。

 ヒメキマダラセセリ。ビュンと素早く飛んでいく小さなセセリチョウ。ウツボグサやアザミで吸蜜しますが、今はどちらもない。何で吸蜜しているのでしょう。獣糞も吸います。

 陣場平。今日はサンコウチョウの鳴き声はしませんでした。ハルゼミとエゾハルゼミの合唱が凄かった。中国原産のガビチョウの鳴き声も煩い。近年異常に増えてきて心配です。

 貝母(ばいも)の実は次第に種が大きくなってパンパンに膨らんできました。茎は枯れていますが実に水分は吸い上げているので倒れません。種が枯れて弾けるのは梅雨明け後です。

 山蕗の葉にヤマトシリアゲ。2億5000万年前のベルム期から生息していた古い起源の昆虫。青虫や毛虫を捕まえて体液を吸います。

 伐採された丸太にタマツノホコリ(玉角埃)ツノホコリ科ツノホコリ属。ツノホコリの変種。別名は、タマサンゴホコリ。ツノホコリに似ていますが、子実体は蜂の巣状。担子体は群生し、外生胞子を作る変形菌はツノホコリ属のみです。

「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
 『アマゾンひとり旅』を掲載中。■ブラジル料理を2回に渡って掲載。ブラジル音楽も。最近大流行りの南米文学(ラテンアメリカ文学)の紹介。『百年の孤独』『族長の秋』『蜘蛛女のキス』など。■モリモリキッズ・スペシャル をクリック!!!

「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」 ムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログ。世界中からアクセスがあります。70年代の美大生の赤裸々な日々。ロンドンでQueenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話など。

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YouTubeはこちらをクリック。米子大瀑布、絶滅危惧種のナミルリモンハナバチ・キバネツノトンボ・北信流など。これからどんどんアップしていきます。
もう一つの古いチャンネルはこちら。76本のトレッキングやネイチャーフォト(昆虫や粘菌など)、ブラジル・アマゾン・アンデスのスライドショー

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあり、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。
詳細は、
『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、ツイッターをフォローしてダイレクトメールを送ってください。gmailのurlをお送りします。その後フォローを外してください。
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キバネツノトンボの産卵ラッシュは終わっていた。15個の卵塊を確認。ヤマホタルブクロ、ミヤマウグイスカグラ、エゴノキ。淡竹とサバ水煮缶(妻女山里山通信)

2025-06-05 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 キバネツノトンボの産卵ラッシュが見られるのではと登りましたが、なんと終わっていました。前々日は一時豪雨でかなり降りました。前日は午前中は曇り、午後は晴れたのですが強風でこれは産卵はないなと思って登らなかったのですが。どうやら風が止んだ夕方に一斉に産卵したようです。意表を突かれました。

 数えると卵塊の数は15ありました。ピンク色のものも少しあったので今朝産んだ個体もいたようです。

 途中で二重に産み付けていますが、下から産んでいってこのままだと穂先まで行ってしまうなと思って一部二重に産み付けたのではと考えています。穂先はこの先枯れると開いて落ちてしまうので。

 強風で真横に倒れた茎にも産んでいます。一本の茎に3匹で産んでいるものもありました。次は幼虫が出てくるところを撮影できると嬉しいのですが。タイミングが難しい。

 ヤマホタルブクロ(山蛍袋)が咲いています。

 ヤマホタルブクロの花の中。父は子供の頃にホタルを入れて遊んだことがあると話していました。

 ヤブヘビイチゴ(藪蛇苺)。イチゴはそれ自体は偽果で痩果(そうか)。本当の果実は表面の粒々。無毒ですが無味無臭。中国では、ジャモ(蛇苺)といい全草を熱、咳、のど、痔の薬。抗がん活性作用もあるらしい。

 エゴノキの残花。実にはエゴサポニンが含まれ有毒です。白い吊り花がたくさんうつ向いて咲く姿は慎ましく美しい。

 ミヤマウグイスカグラの赤い実。甘く美味しいのですが、これは多雨のせいか水っぽい味でした。

 カモガヤ。メリケンカルカヤの隣に群生地があるのですが、キバネツノトンボはこの茎には産卵しません。長野県の小学生の花粉症の7割がこの花が原因とされています。有害帰化植物です。

 足元に小さなニホンアマガエルが。近づくと逃げるのではなく背中を向けます。回り込むとまた回って背中を向けます。

 妻女山展望台から北アルプス。この冬は積雪が多かったのですが白馬三山も雪が消えてきました。右手前は茶臼山。その右奥は虫倉山。里山の緑もずいぶん濃くなりました。

 松代方面。根子岳と四阿山はほとんど雪が消えています。

 信州は淡竹(はちく)の季節。北信の高い山では根曲がり竹、里山では淡竹。アクが少なく調理しやすい。サバの水煮缶詰と味噌汁、若竹煮、天ぷら、肉詰めフライ、中華おこわなどに。

「淡竹の中華おこわ」。うるち米:1合、もち米:1合、豚こま:150g、淡竹:100g、人参:1/3本、切り干し大根:少々、長ネギ:少々、えのき茸:少々、スナップエンドウ:3つ、干しエビ:少々。材料をゴマ油で炒める。調味料:中国醤油、鶏ガラ出汁、味醂、酒、臭豆腐、五香粉、キビ糖、塩。

「淡竹と鯖の水煮缶詰の味噌汁」。とにかく淡竹は採ってきたらなるべく早く茹でること。保存は冷凍で。材料は、淡竹、サバの水煮缶詰、タマネギ。今回はオリジナルで酒粕を入れました。体にもよくコクが出ます。

「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
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キバネツノトンボの驚愕の産卵シーン。なんとメリケンカルカヤではなくニガナで産卵。コミスジの日向ぼっこ(妻女山里山通信)

2025-05-28 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 久しぶりの五月晴れ。そろそろキバネツノトンボの産卵が見られるのではと妻女山へ。しかし、産卵場所を探して飛び回っているメスはたった1匹です。産卵に適したメリケンカルカヤ(米利堅刈萱)を探してあちこち止まってはみるもののなかなか満足するものは見つからない様子。で、あるニガナの茎に止まりました。疲れたので休憩かなと思っていたら、なんとそこで産卵をし始めました。

 こんなことは初めてです。今まで止まり歩いていたメリケンカルカヤは全部気に入らなかった? 面白い個体です。ただメリケンカルカヤがない場合は、緊急避難的にニガナやブタナなど他の植物に産卵することもあるそうです。
 16都道府県でレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている希少なキバネツノトンボ(黄翅角蜻蛉)。メリケンキバネツノトンボはトンボの仲間ではなく、アミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科ツノトンボ亜科の昆虫です。

 お腹を曲げて右、左と順番に産み付けていきます。曲げるのがきつくなると少し上に登ります。

 最初はとっ散らかっていますが、やがてきれいに整列して産めるようになります。

 卵が産み付けられる瞬間。卵は茎に接着するための粘液でコーティングされています。

 疲れたのか少し休んでいます。

 すぐに産卵を開始しました。少しずつ腹部が痩せていきます。

 茎の上部を見るとメリケンカルカヤではなくニガナだと分かります。上部にには黄色い花が咲いています。

 上のカットの続きなのですが、反対側ではなく同じ側のさっき産んだ卵の下に産み付けています。上の茎が二股に別れていて上に登れなくなったからでしょうか。卵の数に対して尺が足りなかったようです。なんだかどじなお母さんです。

 もうひとつ産んだところで翅を広げました。産卵終了の合図です。しばらくこのまま休んでいて飛び立ちました。その後5mぐらいの高さをホバリングしたり飛び回ったり。これは虫を捕食する行動です。産卵してお腹がすいたのでしょう。結局、10分かかって57個の卵を産みました。平均は60個から80個ぐらい。最高は120個という個体がいました。いずれにせよ全員初産で産婆さんもいないし全部ひとりでやらないといけないわけで、野生の動物は皆そうですが、偉いなって思います。
 産卵は、メリケンカルカヤが密集しているところや日陰の茎には産卵しません。似ているカモガヤは茎に葉が巻き付いていて太いので産卵しません。撮影は一箇所でしていますが、生息はメリケンカルカヤがある数カ所で確認しています。

 ニガナの花に小さなハナアブ。花が10ミリぐらいなので5、6ミリの小さなハナアブ。未同定。

 同じくニガナで吸蜜するミナミヒメヒラタアブのオス。極小で動きが速いので撮影が大変ですが、まず存在に気がつくのが難しいのです。

 やはりニガナで吸蜜するウスバシロチョウ。止まっている茎が細いので何度かずり落ちながら必死に吸蜜していました。今年はウスバシロチョウの発生も少なめです。春が寒かったためか、食草のシロヤブケマンの生育が悪かったためか。

 日向ぼっこをするコミスジ。近寄るとすぐ逃げるので気配を殺してゆっくりと近づきます。気温の低い日が続いたので久しぶりの日向ぼっこが気持ちよさそう。

 サンショウ(山椒)の実が大きくなりました。お椀一杯ほど採取。採取には皮の手袋と枝を引き寄せるフックが必要です。コウナゴと煮物にします。山椒のピリッとした爽やかな風味とコウナゴの濃いめの出汁がよく合います。

 積雲が発達して少し夏めいた空。夕方から曇り空で週末はまた雨になる予報です。

 善光寺平は「麦秋(ばくしゅう)」の季節。小津安二郎監督の名画『麦秋(麥秋)』を思い出します。

■麦秋(ばくしゅう) 小津安二郎監督  原節子 笠智衆 淡島千景 三宅邦子 菅井一郎 東山千栄子 杉村春子 1951年製作


■キバネツノトンボの産卵 2025【4K】:YouTubeでフルサイズでご覧ください。


「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
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キバネツノトンボ飛び回る。ハルジオンで吸蜜するウスバシロチョウ。不思議な生態のアリノスアブの一種。キツネアザミとミヤマナルコユリ(妻女山里山通信)

2025-05-21 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 最高気温の予報が33度。キバネツノトンボとウスバシロチョウの撮影に妻女山へ。陣場平は風もあって23度。ただその風のために撮影はなかなか難しいものとなりました。

 16都道府県でレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている希少なキバネツノトンボ(黄翅角蜻蛉)。キバネツノトンボはトンボの仲間ではなく、アミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科ツノトンボ亜科の昆虫です。

 アップにするとなかなか迫力のある面構え。

 オスの尾部には丸いハサミが見えます。これでメスの尾部を掴んで交尾をします。

 必死に探してやっとひとつ産卵してある茎を見つけました。産卵はメリケンカルカヤの茎にします。初めてなので下はとっ散らかっていますが、すぐに綺麗に2列に産み付けています。77個ぐらい産みました。産卵シーンの写真と動画は、2023年5月のアーカーイブに載せています。

 ただ舞っているのはほとんどがオス。メスはほとんどいません。出現はこれからでしょう。

 妻女山里山デザイン・プロジェクトが保全活動をしている貝母の群生地がある陣場平。山上の群生地は日本でここだけです。この陣場平は第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣とした場所です。我が家の祖先は武田と真田の家臣でしたが。林源次郎寛高は真田幸村の影武者のひとりでした。大阪夏の陣で討ち死にしています。「月日星ホイホイホイ」とサンコウチョウが樹冠で鳴いています。ハルゼミとエゾハルゼミの鳴き声が響きます。

 エノキ(榎)の実。エノキはオオムラサキの食樹です。子供の頃、このエノキの実でイノミ鉄砲を作って遊びました。

 キツネアザミ(狐薊)。アザミとつきますが、アザミではなくキク科キツネアザミ属の2年草です。消炎などの薬草です。古代に農耕と共に中国から渡来した史前帰化植物。江戸時代には、化粧道具に似ていることから狐の眉掃とか眉掃薊と呼ばれていました。

 アリノスアブの一種。激しく細かに顎を動かしていて、やはり泥を舐めている様にしか見えません。不思議な生態です。この土の壁の上部の尾根には水脈が通っており常に水が染み出しています。それが泥を溶かしている様です。壁に開いた穴はアリノスアブが食べてできたもの。塩分やミネラルが得られるのでしょうか。この生態は探しても出てきません。新発見?

 ハルジオンで吸蜜するウスバシロチョウ。ユーラシア大陸や北アメリカに広く分布する寒冷な気候に適応した蝶で、氷河期の生き残りといわれます。

 今年は何故かヒレアザミが咲かないのでハルジオンだけが頼りです。

 翅は透けていて向こう側のハルジオンが見えます。

 東京と神奈川から団体さんが斎場山と天城山(てしろやま)ハイキングに訪れました。今日は斑尾のペンションに泊まって明日は沼の原湿原へ行かれるとか。沼の原湿原は私も大好きで何度も訪れて記事にしています。
 満開の貝母はアーカイブから毎年の4月をクリックするとご覧いただけます。

 アカネ(茜)の葉先。根が赤いことからアカネ。古くから使われてきた染料です。日の丸の赤はこの染料を使います。
「あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」大海人皇子が蒲生野で狩りをしたときに、額田王が詠んだ歌:万葉集
(あかね色をおびる、あの紫の草の野を行き、その御料地の野を行きながら、―野の番人は見ていないでしょうか。 あなたは袖をお振りになることよ)
  葉の上になにか昆虫がいます。カゲロウの一種?

 ミヤマナルコユリ(深山鳴子百合)。花が葉の下に隠れているので知っていないとなかなか見つけにくいかも知れません。

 翌日の夕方は激しい雷雨でした。そのためか翌々日は薄曇りの晴れでしたが山上は20度ぐらい。昆虫の活性は高くはありませんでした。陣場平のウスバシロチョウは吸蜜する花がないので体力不足かやたらと葉の上で休憩しています。スフラギスをつけたメスも見られません。

 メタリックブルーの尾が美しいのはニホントカゲの幼体です。やはり気温が低いのかたびたび日向ぼっこに出てきました。週末はまた雨模様。キバネツノトンボの産卵ラッシュは来週でしょう。

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ウスバシロチョウ舞う。スフラギスをつける瞬間。アオオサムシとナミルリイロハラナガハナアブ。ニガナとオオアマナ咲く(妻女山里山通信)

2025-05-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 九州南部が梅雨入りしたという驚きのニュースが流れた午後、温泉の帰りに妻女山の陣場平へ。前回撮影できなかったウスバシロチョウを求めて登りました。陣場平は貝母のために有害帰化植物のハルジオンはすべて抜いてしまうため咲いている堂平大塚古墳へ。

 ハルジオンで吸蜜するウスバシロチョウ(薄羽白蝶)。妻女山山系のあちこちで見られます。シロチョウといいますが、シロチョウ科ではなくアゲハチョウ科です。ウスバアゲハといった方がいいかも。アイボリーホワイトと透けた翅が美しい。

 ウスバシロチョウ属は,ユーラシア大陸や北アメリカに広く分布する寒冷な気候に適応した蝶で、氷河期の生き残りといわれます。飛ぶのは華麗ではなくパタパタと舞い、舞い上がるとスーっと滑空する感じ。

 このカット、吸蜜している蝶の翅の間からもう1頭の触覚が見えます。交尾を終えたオスです。吸蜜しているメスにスフラギス(交尾後付属物)を付けている最中です。その瞬間を初めて撮影しました。メスの尾部に見えるラベンダー色のもの(灰色に見える)がそれです。これで他のオスと交尾ができないようにするのです。

 リュウキュウツツジ(琉球躑躅)はほぼ満開。純白のツツジは清楚で華やかです。

 リュウキュウツツジは、300年前ぐらいの江戸時代に作られた園芸種です。平戸ツツジともいいます。

 アオオサムシ(青歩行虫、青筬虫)。コウチュウ目オサムシ亜目陸生オサムシ類 オサムシ科オサムシ亜科の肉食の昆虫。ミミズやカタツムリなどを食べますが、熟れた桑の実も食べます。天敵はカラスやタヌキなど。

 第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣とした妻女山陣場平。妻女山里山デザイン・プロジェクトが保全活動をしている貝母(ばいも)の群生地があります。山上の群生地は日本でここだけです。奈良時代に入った薬草でかなり強い毒草です。

 実のついていない貝母は黄色く枯れ始めました。頭上でサンコウチョウの鳴き声がします。カッコウの初鳴きも。ハルゼミが鳴き始めました。麓は29度、山上は25度です。

 アカネ(茜)の葉先。根が赤いことからアカネ。古くから使われてきた染料です。日の丸の赤はこの染料を使います。
「あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」大海人皇子が蒲生野で狩りをしたときに、額田王が詠んだ歌:万葉集
(あかね色をおびる、あの紫の草の野を行き、その御料地の野を行きながら、―野の番人は見ていないでしょうか。 あなたは袖をお振りになることよ)
 小さなアリが見えます。2〜2.5ミリぐらいです。アメイロアリでしょうか。

 ギンラン(銀蘭)ラン科キンラン属。前回はひと株だけでしたが今回は6つ咲いていました。週末の雨でまだ出るかも知れません。花に緑のハダニがいるようです。Spider miteといわれ糸を出して移動したり網を張ります。

 蕾ではなく、これで満開です。ギンランは、「菌根菌」という菌類と共生する特殊な生育形態をもっていて、特に菌に対する依存度が強く、「外生菌根菌」は特殊な土壌にのみ生息するため、この花を採取して移植しても家で育てる事は不可能です。環境省の絶滅危惧II類(VU)-2012年レッドデータ。長野県では準絶滅危惧種に指定。

 ヘビイチゴ(蛇苺)は、ウスバシロチョウは吸蜜しません。ヘビイチゴは陣場平の日の当たる場所に、ヤブヘビイチゴは半日陰に見られます。葉は、ヤブヘビイチゴは先が尖り、ヘビイチゴは全体が丸い印象。果実はヘビイチゴに艶がなく、ヤブヘビイチゴにはあります。果実は無味無臭ですが無毒。解熱や神経痛の生薬として用いられます。

 山蕗の葉の上に10ミリに満たないハラナガハナアブを発見。ナミルリイロハラナガハナアブかも知れません。クヌギの樹液を食べます。

 サンショウ(山椒)の実。まだ2ミリもありません。大きくなったら縮緬山椒を作ります。

 ガマズミの実。これも花が散ったばかりでまだ小さい。赤い実でルビー色のガマズミ酒を作ります。

 立ち枯れの赤松にマンジュウドロホコリ(饅頭泥埃)。赤松に発生する粘菌(変形菌)です。メタリックな色で見つけやすい。発生初期は白色で中はクリーム色。やがて写真のように銀色になりシワが出来ます。内部はコーヒー色のゲル状です。時間が経つとチョコレート色になりココアパウダーのような胞子を飛ばします。
粘菌(変形菌)図鑑。妖しく奇妙で美麗なマクロの世界。ツノホコリ、キフシススホコリ、マメホコリ、クダホコリetc(妻女山里山通信)

 招魂社の境内にニガナ(苦菜、黄瓜菜)の群生地があります。

 ニガナ(苦菜)。花弁が7枚以上はハナニガナといいます。薬草のひとつで、ビタミンC、カロチン、カルシウムが多く含まれ、腹痛や下痢、胃腸炎などに用いられました。

 オオアマナ(大甘菜)の花が咲いていました。明治時代に入った帰化植物が野生化したものの様です。別名は、ベツレヘムの星。毒草です。花言葉は潔白、純粋、無垢、才能。キバネツノトンボが3匹舞っていました。

 妻女山展望台後ろの四阿から茶臼山と右奥に虫倉山。左奥の北アルプス白馬三山は霞んでいます。明日は未明から雨になる予報です。しかし、もう梅雨入りとは。


「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
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『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあり、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。
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『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます

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わずかひと株のギンラン。リュウキュウツツジが咲き始め。貝母の陣場平にはウスバシロチョウ。ボロボロのルリタテハ(妻女山里山通信)

2025-05-14 | アウトドア・ネイチャーフォト
■21年間(私は19年間)続いたこのgooブログが、11月18日に閉鎖されます。早速、FC2にこれまでの記事をすべて移しました。9月末まで両方に同じ記事をアップします。10月からはFC2だけになります。こちらをクリックで見られます。モリモリキッズ」。写真をクリックで大きくなりレンズマークをクリックで最大に。  

 3月が異常に寒く雪も雨も少なかったために、この春は植物も昆虫も例年とは異なる様相を見せています。その影響は5月になってもいろいろなところで見られます。妻女山陣場平の貝母(ばいも)は成長が遅く伸びませんでした。ヤマザクラ、カスミザクラ、オオヤマザクラも花つきが悪くウワミズザクラに至っては咲かない木もありました。越冬したヒオドシチョウやルリタテハも少なく、テングチョウの群れやミヤマセセリもあまり見られません。5月になっても五月晴れの日はわずかです。そんな珍しい晴天の日に登ってみました。

 ギンラン(銀蘭)ラン科キンラン属。あちこちに小さな群生地があるので回ってみましたが、咲いていたのはこのひと株だけ。こんなことは初めてです。これから咲き出すのかこれで終わりなのか。

 白い花は蕾ではなく、これでもせいいっぱい咲いている状態です。ギンランは、「菌根菌」という菌類と共生する特殊な生育形態をもっています。特に菌に対する依存度が強く、「外生菌根菌」は特殊な土壌にのみ生息するため、この花を採取して移植しても家で育てる事は不可能です。

 ハモグリバエの仲間の被害に遭うことがあるようです。林床の藪を刈って明るくしてやることも必要。環境省の絶滅危惧II類(VU)-2012年レッドデータ。長野県では準絶滅危惧種に指定。採取は厳禁。

 堂平大塚古墳のリュウキュウツツジ(琉球躑躅)が咲き出しました。例年より1週間ほど遅めです。

 リュウキュウツツジは、300年前ぐらいに作られた園芸種です。琉球といいますが、沖縄とは直接関係なさそうです。平戸ツツジともいいます。

 妻女山里山デザイン・プロジェクトが保全活動をしている貝母の群生地がある陣場平。山上の群生地は日本でここだけです。この陣場平は第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣とした場所です。我が家の祖先は武田と真田の家臣でしたが。林源次郎寛高は真田幸村の影武者のひとりでした。大阪夏の陣で討ち死にしています。

 今年は貝母が咲いた頃に気温が低めだったのでハナアブやミツバチがたくさん訪れなかったため実が少なめです。

 実がついていない貝母は下から枯れています。実がついている貝母は実が成長し切るまでは枯れません。梅雨明け頃に枯れて弾けて種を飛ばします。

 陣場平周囲の森の中のヤマツツジも咲き始めました。これもやや遅め。

 ホタルカズラ(蛍葛)。ムラサキ科ムラサキ属の多年草。つぼみや咲き始めは赤紫で、開くと青くなります。名前は蛍の光に見立てたもの。

 そこへ越冬したルリタテハが舞ってきて日溜まりに止まりました。翅がボロボロです。氷河期の生き残りのウスバシロチョウも6頭ほど舞い始めましたが、吸蜜する花がないのでどこにも止まりません。春型のキアゲハも少なめです。

 陣場平の下の入口の小道。樹冠でサンコウチョウが盛んに鳴いています。

 コバノガマズミやガマズミの花もそろそろ終わりです。秋になる赤い実でガマズミ酒を作ります。抗酸化作用が強く老化防止になります。

 桐の花が咲き始めました。右奥は武田信玄のノロシ山。躑躅ヶ崎館まで狼煙で情報を送りました。約2時間で届いたとか。常時20人ほどが常駐していたといわれています。拙書でも紹介していますが、郭や空堀の遺構があります。

 クサノオウ(瘡の王)。道の脇に咲いているので遠足に来た児童が触ることがありますが毒草です。草汁に触れるとかぶれるので要注意です。ハナアブの一種がいます。

 シナノタンポポ(信濃蒲公英)は、在来種カントウタンポポの亜種で、ともに染色体数が2倍体なので受粉しないと種子ができません。外見上は、写真のように総苞片全体の大きさが太く、外総苞片と内総苞片の先端の小角突起とが全く無く、緑色した外総苞片と内総苞片の色の濃さが薄いなどの特徴があります。これは茎の長さが40センチぐらいあります。最大では80センチのを見つけたことがあります。

 妻女山展望台から西に北アルプスの白馬三山。手前に茶臼山、右奥に鬼女山姥伝説の虫倉山。

 北に左に戸隠連峰と戸隠富士の異名を持つ高妻山。右に飯縄権現を祀る飯綱神社が鎮座する飯縄山。飯縄権現(飯綱大明神)は、管狐(くがきつね)を使って術を行う飯縄遣(いいづなつかい)の仏神。山岳信仰が発祥といわれる神仏習合の神です。その姿は白狐に乗った烏天狗で、大日如来の化身の不動明王のさらなる化身といわれています。上杉謙信の兜の前立てがそれです。千曲川のドロヤナギの緑が濃くなりました。ハリエンジュ(ニセアカシア)の花は今年はまだ咲いていません。

 東に根子岳と四阿山。手前左は奇妙山。四阿山は真田の修験の山で、山頂には麓の山家神社の奥宮が二つあり、真ん中には最古の石の祠があります。麓の神社には、真田幸隆が奉納した奥宮の漆塗りの扉が現存します。拙書では四阿山と真田の関係を詳細に記しています。菅平牧場から四阿山、根子岳をまわるループコースは拙書でも紹介していますが、大人気です。奇妙山は本来は帰命山で、本名を仏師岳(仏師ガ岳)といい古代は修験の山で、戦国時代以前の山城の跡もあります。

 まだ細いのですが山蕗を採りました。干しホタルイカと煮物に。干しホタルイカは古くから海なし県信州のお馴染みの食材で、本当に美味い出汁が出ます。山椒の若葉も入れて煮ました。汁も美味です。

「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
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堂平大塚古墳のレンゲツツジが満開。陣場平の貝母は散って実が大きくなり始め。ガマズミ、クヌギ、ヤマフジの花(妻女山里山通信)

2025-05-05 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 そろそろ堂平大塚古墳のレンゲツツジ(蓮華躑躅)が咲いているだろうと登りました。貝母(ばいも)の花は散って実がなっています。今年は例年に比べるとやや遅めです。

 レンゲツツジ(蓮華躑躅)。レンゲツツジは、花、蜜、葉に毒があります。嘔吐、痙攣、麻痺、呼吸困難などの症状を起こす神経毒で大変危険です。 この蜜を吸った蜂のハチミツでの中毒例もあります。致死量は体重1kgあたり0.3mgで、なんと青酸カリの約15倍の強さ。猛毒です。吸うのはもちろん庭木では絶対に植えてはいけません。

 レンゲツツジには上の様に赤みが強いものと、この様に黄みが強いものがあります。

 長野県には、湯の丸高原をはじめレンゲツツジの群生地が各地にあります。見頃は6月中旬からです。

 ヤマツツジ(山躑躅)もあちこちで咲き始めました。子供の頃、このツツジの甘い蜜を吸いました。

 ホタルカズラ(蛍葛)。ムラサキ科ムラサキ属の多年草。つぼみや咲き始めは赤紫で、開くと青くなります。蛍の光に見立てた名前は素敵です。虫に食べられています。

 貝母の群生地がある陣場平へ。川中島の戦いで上杉謙信が七棟の陣小屋を建てて本陣とした場所です。関連記事は右上の検索窓に「川中島の戦い」と入れて、ウェブをプルダウンしてこのブログ内でにしてから検索ボタンを。

 貝母の花びらはほとんど散りました。今年はニホンカモシカの母子に貝母が食べられて大変でした。子が独立して他へ行ってくれるのを待つしかありません。

 貝母の実は奥に見えるものは5ミリぐらい。手前のものは10ミリぐらいです。最終的には30ミリぐらいになります。

 さく果といってホウセンカの様に割れて種が飛び散ります。その時に東風(こち)が吹くことが多いので西へ増えていきます。発見から16年目。最初四畳半ぐらいだったものがここまで増えました。もちろん大変な保全活動が必要でした。特にヨシとノイバラ、帰化植物の除去は大変でした。

 貝母の葉にミスジシリアゲ。シリアゲムシ目シリアゲムシ科。死んだ昆虫の体液などを吸います。2億5000万年前のベルム期から生息していたシリアゲムシ目に属する非常に起源の古い昆虫です。もうすぐウスバシロチョウやコミスジなどが舞い始めます。

 ヤマフキ(山蕗)。まだ茎が細く食べ頃ではありません。ヤマフキは皮をむく必要がなく、アク抜きも一度茹でこぼせば食べられます。干しホタルイカやソフトニシンと煮ると絶品です。

 サンショウ(山椒)の雌株。実山椒とイカナゴで縮緬山椒を作ります。

 日当たりの良い林道沿いのコバノガマズミが咲き始めました。秋になる赤い実でルビー色のお酒が作れます。抗酸化作用が強く老化防止になります。

 クヌギ(椚)の花も満開です。クヌギの幼木にはよく虫こぶ(ゴール)が見られます。

 ヤマフジ(山藤)のふさがあちこちで見られます。綺麗ですが、太くなると直径50センチにもなり、樹木に巻き付いて枯らして倒してしまいます。私が貝母を見つけたときも、山藤が倒した木でできたギャップに貝母が咲いているのを見つけたのです。よって、陣場平のヤマフジは大きくなる前に伐採しています。

 妻女山展望台から北アルプスの白馬三山。左から尖った白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳。手前は茶臼山。右奥は虫倉山。GWは旅行しないが8割とか。地方では畑仕事で忙しい。そのためホームセンターやJA、種苗屋さんの駐車場はほぼ満車です。私もミニトマト、ルッコラ、バジル、パクチー、カモミール、マリーゴールドなどの苗の植え付けや種蒔きをします。

 左に戸隠連峰と高妻山(戸隠富士)。右に飯縄山。上杉謙信の甲の前立ては白虎に乗った烏天狗。飯綱神社の祭神です。武田信玄も戦勝の神として尊崇していました。手前に冬季長野オリンピックの開閉会式をしたスタジアム。右に長野パルセイロのホームスタジアム。千曲川手前の長芋畑は収穫が終わって種芋の植え付けが始まっています。

 妻女山登り口の上杉謙信槍尻ノ泉近くに毒草のクサノオウ(瘡の王)の群生地があります。小学生の遠足のコースなので触らないように注意が必要です。

 コシアブラと干しホタルイカの炊き込みご飯。山の幸と海の幸のマリアアージュ。両者ともかなり味も香りも強いのでかなり個性的な炊き込みご飯です。もちろん馬鹿旨。

 山菜の天ぷら。左からウド、コゴミ、コシアブラ、山椒の若葉。信州人のソウルフード・ビタミン竹輪のアオサ海苔天。半分は後日に卵とじ丼にします。春の滋味を堪能。

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 インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。掲載の写真は有料でお貸しします。他のカットも豊富にあります。お問い合わせください。
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西山へコシアブラハンティング。ウコギもゲットで夜はコシアブラとウコギ飯。ヤマツツジ、カキドウシ、ウバユリ、リンゴの花(妻女山里山通信)

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 最高気温が28度の予報の中西山へコシアブラハンティングにでかけました。山上は24度でしたが激しく動くと汗がでるのでナマケモノの様にゆるゆると動いて薮山へ。それでもすぐに喉が渇いて持ってきたタンポポ茶がどんどん減っていきます。

 道のない薮山を進んでコシアブラ(漉油・金漆)を発見。気温が急激に上昇したのでアッという間に開いてしまいました。これぐらいなら充分に食べ頃です。ウコギ科コシアブラ属で別名はゴンゼツ。放射性プルームが流れた長野市北部の山間部のコシアブラは、放射能が高く採取や販売が禁止されていました。現在は分かりません。

 こんな薮山です。地形を完全に把握しているので迷うことはありません。このカットでもコシアブラが写っているのですが分かるでしょうか。タラの芽と違ってコシアブラは他の樹木も芽吹いてくるので「コシアブラ目」がないと探し当てられません。ウグイスとシジュウカラの鳴き声がします。

 あるところでウコギ(五加木)を発見。南信ではお馴染みですが北信では珍しい。山形県の米沢地方では、米沢藩九代藩主「上杉鷹山」が奨励したことで普及しました。米沢のは中国原産のヒメウコギです。これは日本原産のヤマウコギでしょう。

 花柄に毛がないのでヤマザクラ。

 善光寺平が見える場所。遠く横手山や笠ヶ岳が見えます。疲れたので休憩。

 日当たりのいい場所のヤマザクラはもう散って葉桜に。単独ハイクの男性二人と邂逅。その後で女性ひとり入った三人組に邂逅。GWは混んでいない里山ハイクをおすすめします。妻女山から鞍骨山(鞍骨城跡)もおすすめ。

 右に白馬三山の白馬鑓ヶ岳と杓子岳。眼下には里山の原風景が広がります。間の谷には犀川が流れています。

 タチツボスミレ(立坪菫)があちこちに咲いています。葉に赤い斑入りです。

 ヤマツツジ(山躑躅)は咲き始め。連休の終わり頃には山中を赤く染めるでしょう。躑躅は読めるけれど書けない漢字のひとつです。『和名類聚抄』(わみょうるいじゅしょう)の「羊この葉を食せば躑躅(てきちょく)として斃(たお)る。 ゆえに名づく」に由来します。躑躅には歩みを止めてしまうという意味があります。万葉集では、若く美しい男女の象徴として10首詠まれています。

 カキドウシ(籬通し)。 シソ科で別名をカントリソウ(疳取草)といい、小児の疳(かん)を治すのに用いられた民間薬。生薬名はレンセンソウ(連銭草)で、利尿、解毒、消炎作用、抗潰瘍作用、抗菌作用があるとされています。

 ウバユリ(姥百合)の群生地。ユリ科ウバユリ属の多年草で花は美しい。花が満開になる頃には葉が枯れてくるので歯のない姥に例えられた名前。オオウバユリは高さ2mぐらいになり花も大きく見栄えする。

 ヤマフキ(山蕗)の種。ヤマフキは皮を剥く必要がなく、一度茹でこぼして干しホタルイカやソフトニシンと煮ると絶品。

 菜の花の向こうに大池。右奥に冠着山(姨捨山)、左奥に大林山。手前はワイン用のブドウ畑。近くにワイナリーがあります。

 下る途中のリンゴ畑。品種は分かりませんが秋映えかな。

 帰りに妻女山展望台に寄りました。何人か鞍骨山へ登った様です。茶臼山と右奥に神城断層地震で山頂が4割崩壊した神話の山、虫倉山。

 マルバアオダモが咲いていました。

 今回収穫したコシアブラ。コシアブラ飯とウコギ飯を作りました。残りは天ぷらやハンバーグ、炊き込みご飯にします。ハンバーグは鶏ひき肉が合います、信州糀味噌を混ぜコシアブラはみじん切り。ゴルゴンゾーラとかブルーチーズ系を少し入れるのもあり。


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妻女山SDPの作業は堂平大塚古墳で。灌木と帰化植物の除去と階段の設置。帰りにサンコウチョウが目の前に出現!(妻女山里山通信)

2025-04-27 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 27日(日)は、妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業でした。晴天で寒かった前日とは異なり最高気温が27度の夏日。しかし山上は23度ぐらいで爽快でした。今日も貝母(ばいも)を見に2グループほどが。

 陣場平の貝母もそろそろ終わりです。ただ探すとまだしぼんでいない花もあります。今年は3月が寒かったため咲くのが5〜7日ほど遅かったので27日でもなんとか見られました。例年の見頃は、10〜20日です。開花情報はブログでお知らせします。

 このカットでもまだ開いている花が見つけられると思います。皆さんに貝母は咳止めや止血などの薬草ですが、成分は筋肉弛緩剤と同様でかなり強い危険な毒草と説明すると驚かれます。日本三毒草は トリカブト、ドクゼリ、ドクウツギですが、他にも気をつけたい有毒植物はたくさんあります。
 身近なところで、フクジュソウ、スイセン、スズラン、ヒガンバナ、ヨウシュヤマゴボウ、キョウチクトウ、チョウセンアサガオ、アジサイ、レンゲツツジ、イヌサフランなど。特にレンゲツツジは庭木として絶対に植えてはいけません。

 貝母を管理する妻女山SDPの面々。今回はひとり体調不良で欠席。代わりに息子が来てくれました。私ともうひとりも自律神経失調症で半病人です。春は冬の疲れがどっと出ます。今日は最低気温が2度で最高気温が27度。そりゃあ体もぶっ壊れます。

 陣場平の上の入り口から林道方面。木々が芽吹いてすっかり初夏の趣です。まもなくカッコウやホトトギスも鳴くでしょう。

 我々が藪を切開ったことで昔あったアカネ(茜)も復活しました。根が赤いことからアカネ。古くから使われてきた染料です。日の丸の赤はこの染料を使います。
「あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」大海人皇子が蒲生野で狩りをしたときに、額田王が詠んだ歌:万葉集
(あかね色をおびる、あの紫の草の野を行き、その御料地の野を行きながら、―野の番人は見ていないでしょうか。 あなたは袖をお振りになることよ)

 堂平大塚古墳へ。腐ってしまったログハウスの階段をN氏が作ってくれました。現場で組み立てます。枝垂れ桜も葉桜になりました。

 完成。強度も充分。持ち主の故Kさんも喜んでくれるでしょう。我々の活動を重機を出して手伝ってくれました。グループが古墳を見学に来たので私は抜けて説明をしました。古代科野のクニから中国の春秋戦国時代の呉越の話まで。

 灌木の伐採と立ち枯れのセイタカアワダチソウを刈りました。

 清々しました。遠く北アルプスが見えます。

 仁科三山の爺ヶ岳。左に蓮華岳。

 昼はパエリア。むき海老、ヤリイカ、モンゴイカ、アサリ、タラ、ピーマン、オリーブ。洗米2合を炒めて、別の鍋で具を炒めて合わせて炊き上げます。パエリアは蓋はしません。炊きあがりはアルデンテで。馬鹿旨でした。

 A氏が描いた左は長野市松代の東条の杏の花。右は長野市山間部芋井地区泉平の素桜神社の神代桜。国指定の天然記念物で、推定樹齢1,200年のエドヒガンザクラ。スサノオノミコトが差した杖が大きくなったとの伝説があります。

 古墳の下や陣場平でウワミズザクラが咲き始めました。東北地方では青い実を塩漬けして食べるそうです。とてもサクラに見えませんがひとつの花をアップにすると紛うことなきサクラの形です。初夏の爽風に花穂が揺れる様はそれは美しい。

 帰りにひとりで再び陣場平へ。こんな風に探せばまだ開いている花もあります。4月30日までは気温が低めの予報なので、貝母の花も持つかもしれません。まだ見ていないという方はぜひおいでください。妻女山駐車場の奥の右の林道を登って15分。林道入口に地図があります。峠を左へ300mほどで陣場平。上の入り口と下の入口があります。時間は10時から午後2時までがお勧めです。
 下っていく途中でなんと車の前に真っ青な美しいサンコウチョウが飛び出しました。思わずワーッ!と声をあげてしまいました。距離は2〜3mぐらい。こんなに間近で見たのは初めてです。本当に美しい青い鳥です。なにかいいことがありそう。幸せを運ぶ青いハチがナミルリモンハナバチ(ブルービー)ならサンコウチョウは幸せを運ぶ青い鳥です。絶滅危惧種のナミルリモンハナバチは昨年の8、9月の記事にアップしてあります。
ナミルリモンハナバチの記事


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最高気温28度。貝母は下からしぼみ始め、カスミザクラ、ヤマザクラ、オオヤマザクラは満開。花桃も(妻女山里山通信)

2025-04-22 | アウトドア・ネイチャーフォト
■21年間(私は19年間)続いたこのgooブログが、11月18日に閉鎖されることになりました。過去記事含めて完全にアクセスが不可能になります。 早速、FC2にこれまでの記事をすべて移しました。アーカイブスとして利用してください。こちらをクリックで見られます。「モリモリキッズ」。写真をクリックで大きくなりレンズマークをクリックで最大に。
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 22日(土)は最高気温が27.8度。貝母は暑さに弱いので、下からしぼみ始めています。ただ明日からはそう気温が高くないのでなんとか持つかも知れません。

 貝母の葉先が丸まっているのは、この時期に発生する爆弾低気圧の暴風から身を守るために互いに巻き付いてスクラムを組んでいなすためとお話しています。この写真でそれがよく分かると思います。今日も午後2時すぎから強風が吹き始めました。貝母の見学は、10時から午後2時までが最適です。

 貝母は下から咲き始め、下からしぼみます。初めての方は凄いですね、もっと小さな群落かと思っていましたと。毎年来られている方は、今年は背が低いとか花がだれかに食べられていると。ニホンカモシカの母子の話をするとみなさん驚かれます。

 昨年と一昨年前の記事を見ていただくと分かるのですが、今年は少し迫力に欠けます。それでもこれだけの群生地は日本でここだけですので、楽しんでいただけた様です。藪の中の四畳半ほどの貝母からここまでするのに16年かかりました。
 初めて来られた方は、こんな近くにこんないいところがあるなんて知らなかったと。里山の魅力に気が付かれた様でなによりです。これから樹木では、ウワミズザクラ、ヤマツツジ、ヤマフジ、ツクバネウツギ、ガマズミ、ネジキなどが咲きます。草本では、ホタルカズラ、ヒレアザミ、クサノオウ、ギンランなどが咲きます。ウスバシロチョウや色々なシジミチョウも舞います。鞍骨山(鞍骨城跡)へもここから約60分で登れます。

 貝母だけでなく今年はカスミザクラ、ヤマザクラ、オオヤマザクラも花つきが悪く華やかさがありません。

 カスミザクラ。花柄に微毛があります。ヤマザクラはありません。もうすぐウワミズザクラも咲き始めます。

 オオヤマザクラ(ベニヤマザクラ)。山梨とかでは樹高30mの巨木も見られますが、妻女山山系では大木はありません。

 東南の隅から見ると凄く旺盛な群落に見えます。成長した貝母をニホンカモシカは食べません。

 鞍骨山(鞍骨城跡)への道。陣場平から60分ほどです。今日もひとグループが向かった様です。象山へ下りるループコースもお勧めです。

 右下へ300m下ると堂平大塚古墳。GWはツツジが満開になります。

 古墳脇の花桃が咲きました。

 別の種類の花桃。何年か前に大鹿村へGWに行ったときは、村中が満開の花桃に包まれていました。

 花桃の樹下にムスカリ。ツルボ亜科ムスカリ属の植物の総称で、別名はブドウヒアシンス(葡萄風信子)。花言葉は、「明るい未来」「夢にかける思い」。原産地は地中海沿岸。ムスカリとは麝香(じゃこう)のこと。

 サンショウ(山椒)の若葉。山椒味噌を作ります。夏には青い実で縮緬山椒を。

 妻女山山系では総苞が閉じているシナノタンポポ(信濃蒲公英)が見られます。最高では草丈80センチのものを発見したことがあります。花もミニひまわりぐらい大きなものでした。

 ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)。夏になる赤い実は甘くて美味。子供の頃のおやつでした。

 妻女山松代招魂社の八重桜も満開です。以前この花びらを集めて塩漬けにし、桜茶を作ったことがあります。

 展望台下から見上げる長坂峠。ヤマザクラやカスミザクラが満開です。手前はケヤキの春紅葉。この時期は、樹種によって若葉の色が違うので色とりどりで美しい。

 25日(金)、 短い時間ですが昼近く陣場平へ登ってみました。ちょうど下りてきた男性と邂逅。貝母の話や陣場平や堂平大塚古墳の歴史などを話しました。彼の話では佐久から来た女性たちが貝母を見てから鞍骨山へ向かったそうです。貝母は写真の様にかなりしぼみ始めました。今週末まででしょう。最適な見頃はだいたい4月10日〜20日です。

 群生地の南側に種が飛んでたくさん芽生えています。数年後には見事に花咲くといいのですが。

 陣場平や林道沿いにクサボケ(草木瓜)が満開です。足元に朱色の明かりが灯る様。イカリソウも咲き始めました。GWのツツジ(躑躅)が楽しみです。

モリモリキッズ・スペシャルのブログで、最近大流行りの南米文学(ラテンアメリカ文学)の紹介を始めました。『百年の孤独』『族長の秋』『蜘蛛女のキス』など。注目作品ばかり。

「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
 引き続き『アマゾンひとり旅』を順次掲載中。■ブラジル料理を2回に渡って掲載。ブラジル音楽も。。■モリモリキッズ・スペシャル をクリック!!!

「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」というムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログは世界中からアクセスがあります。この文章をクリックで見られます。ロンドンに5週間住んでいて、Queenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話。70年代の美大生の赤裸々な日々が見られます。

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『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、
『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

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松代夢空間「花と歴史のハイキング2025」。貝母は見頃、カスミザクラ、ヤマザクラ、ズミも咲きました。春爛漫(妻女山里山通信)

2025-04-19 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 19日(土)の妻女山陣場平の貝母(ばいも)は見頃です。午前中、私がガイドをして20名様を案内しました。他にもグループやカップルで大勢訪れてくれました。最高気温が28度と暑い日でしたが、尾根に乗ると気持ちのいい爽風が吹いていました。

 貝母は普通は花びらが6枚、雄しべが6本なのですが、突然変異で花びらが多いものが見られます。最高は花びらが9枚。熱心に探すと見つかるかも知れません。右下の葉が丸まって手を繋いでいます。

 最初に長坂峠へ、そこからすぐの斎場山へ。古墳(円墳)なので山頂は円形で平らです。第四次川中島の戦いで上杉謙信が最初に本陣とした場所です。古代科野のクニのお話をしました。

 次に大きなイノシシのヌタ場へ。これだけ大きな泥浴び場をイノシシが鼻で掘ったのです。泥をこすりつけた木も説明しました。かなり獣害駆除をしたのでもう100キロを超えるようなオスはいません。

 次に堂平大塚古墳へ。前の記事で載せた満開の枝垂れ桜が見事です。歴史の話をして戻ります。

 上杉謙信が7棟の陣小屋を建てて本陣とした陣場平。貝母の発見から大変だった開墾、手のかかる保全作業などの話をしました。その後は自由に鑑賞と撮影タイム。下を向いているので撮影が大変なのですがコツを伝授。いい写真はSNSにアップしたりテレビ局に送っていただいてかまいません。

 原産地の中国でもこの時期は爆弾低気圧が発生します。それを丸まった葉でスクラムを組んで防風をいなすのです。貝母は、25日ぐらいまでなんとか持つかも知れません。かなり強い毒草なのに毎日ニホンカモシカの母子に食べられてしまうのですが、他の植物が芽吹いたのでもう大丈夫でしょう。万葉集に一首ある話はひとつ前の記事に載せています。

 カスミザクラ。ヤマザクラ、オオヤマザクラも咲き始めました。その後にウワミズザクラも咲きます。

 昔、リンゴの台木に使われたズミも咲きました。サンコウチョウがさえずっていました。

 遠目で見ると霞がかかったように見えるのでカスミザクラの名前があります。

 ムラサキケマン。ウスバシロチョウの食草です。5月半ばから舞い始めます。

 シロヤブケマン。妻女山山系ではこちらが主です。これからイカリソウ、ミヤマナルコユリ、ホタルカズラなどが咲きます。カッコウやホトトギスも来るでしょう。

 林道脇のあちこちに咲いているミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)。夏になる赤い実は甘くて美味。子供の頃のおやつでした。

 林道脇や陣場平の片隅に咲いている鮮やかな朱色のクサボケ(草木瓜)。別名は地梨。実は和木瓜といい攪乱や暑気あたりに用いられ、滋養強壮、利尿作用、鎮静作用があります。薬用酒は疲労回復や整腸に。

 下山して妻女山松代招魂社。拝殿は老朽化で危険なので解体されました。残念ですが再建の予定は今のところありません。

 中腹の桜並木も満開です。散り始めて風が吹くと桜吹雪が舞います。

 上杉謙信槍尻ノ泉。ソメイヨシノに加えてレンギョウも満開です。ヤマブキも咲き始めました。春爛漫。千曲川の河川敷の畑では桃の花が満開です。明日の長野マラソンは桜吹雪と桃の花の中を走ります。

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貝母は見頃。25日ぐらいまで花盛りでしょう。20日(日)は長野マラソンで岩野橋と赤坂橋が通行止めです(妻女山里山通信)

2025-04-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 17日(木)の妻女山陣場平の貝母(ばいも)の開花状況。大勢訪れてくれました。花が少ないように見えるのはニホンカモシカの食害なのです。母子で朝食に来るのですが、子供は2歳になって食べざかり。本当にこんな毒草を食べて大丈夫なのかと思います。食べるのは若葉のつぼみだけ。大きく育った花は食べません。

 貝母の花の中。雌しべの付け根が濃い緑で膨らんでいますが実になる部分です。花が散ると大きくなり始め、最終的には直径30ミリほどの糸巻き状になります。枯れるとさく果なので弾けて種を飛ばします。

 上の入り口からの眺め。手前の貝母に花がないのはニホンカモシカに食べられたからです。今年は3月が寒かったので成長しませんでした。草丈が例年の半分かそれ以下です。

 万葉集に一首詠まれていると言われます。
「時々の 花は咲けども 何すれぞ 母とふ花の 咲き出来ずけむ」丈部(はせつかべ・はせべ)真麻呂(万葉集)
 これが貝母のことであるという説があります。丈部真麻呂は、遠江国山名郡(現在の静岡県袋井市)で徴兵され九州に派遣され国境警備にあたった兵士・防人(さきもり)でした。
 意味は、季節ごとに花は咲くのに、どうして母という花は咲かないのだろうか(咲くのだったら摘み取って共に行くのに)。防人の旅立ちは2月。まだ貝母は咲いていない。防人というのは、21歳から60歳までの健康な男子が徴兵されました。任期は三年で、延長もされたそうです。食料・武器は自弁で帰郷は一人で帰るため、途中で野垂れ死ぬ者も少なくなかったとか。人民には重い負担になったようです。

 上の方の2〜4つほどがまだつぼみです。週末にはかなり開くでしょう。午後になると強風が吹くことが多いので撮影するなら午前中がおすすめです。

 日当たりの良い東南の場所は満開に近い状態です。私が2009年の4月に藪の中のギャップに貝母を見つけたのがこの辺りです。四畳半か六畳ぐらいしかありませんでした。そこからここまでするのに16年かかっています。毎年落枝の片付けや帰化植物の除去、球根の移植作業など手入れはけっこう大変です。連休前に妻女山里山デザイン・プロジェクトの面々を集めて保全作業をする予定です。里山保全に関心がある大学生とかが手伝ってくれると嬉しいのですが。

 5月半ばから舞い始めるウスバシロチョウの食草のシロヤブケマン。今年は3月の冷え込みで咲いているものが少なめです。

 中央にあるクマノミズキから樹液が出始めました。小さな虫たちが集まって舐めに来ます。無害なので人も舐められますが、メープルシロップのように甘くはありません。

 ヤマエンゴサクの花も次々に咲いています。ただ昨年よりはやはり少なめです。

 堂平大塚古墳の枝垂れ桜もほぼ満開。

 八重の花。まだつぼみのものも。

 艶やかです。貝母は4月の茶花ですが、梅は入っていますが桜は茶花ではありません。豪華絢爛過ぎますね。

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貝母が開花。16日から25日ぐらいまでが見頃でしょう。ヤマザクラ、カスミザクラ、オオヤマザクラも咲き始めたら桃源郷(妻女山里山通信)

2025-04-12 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 やっと貝母(ばいも)が咲き始めました。12時すぎに訪れ3時頃までいましたが、その間にも次々と開いていきました。明日は冷たい雨になるので一休みですが、16日(水)からはいい天気が続くので見頃になります。来週末からはヤマザクラ、カスミザクラ、オオヤマザクラも咲き始め桃源郷の様になるでしょう。
 16日(水)は晴れでしたが強風でした。17日(木)は穏やかになるのでオススメ。22日(火)までは傘マークがないので絶好の貝母日和です。20日(日)は、長野マラソンのため岩野橋と赤坂橋が10:00〜13:00まで通行止めになります。松代大橋や篠ノ井橋に迂回してください。

 貝母の花。和名は編笠百合といいますが、花びらの内側を見るとその理由が分かります。

 上の入り口のベンチから。3月が寒かったので草丈が低めです。ヒオドシチョウとルリタテハも舞い始めました。来てくれたみなさんが気がついた様ですが、かなりの貝母の茎の上がありません。誰か持ち帰ったのかと思った方もおられた様ですが、ニホンカモシカの母子が食べたのです。貝母が芽吹く頃は他の植物がまだ芽吹かないので餌食になるのです。子供も2歳になったので食欲旺盛です。天然記念物ですから追い払うわけにもいかず。ただ摘み取られた貝母は花は咲きませんが、その分球根に栄養が回るので球根が大きくなります。今日はニホンカモシカに邂逅した方もおられた様で、まあ温かい目で見守ってやってください。しかし、かなり強い毒草なのになぜ大丈夫なのでしょう。若芽の頃は毒が少ないのでしょうか。不思議です。

 日当たりのいい場所の貝母は60センチぐらいあります。まだ成長します。

 貝母の花びらは6枚、雄しべは6本ですが、稀に7枚以上、最高で9枚の花びらもあります。

 貝母の花は下から咲いていきます。一番上まで咲くまでには一週間ほどかかります。サンコウチョウも鳴くでしょう。

 その慎ましい花姿から33種ある茶花に選ばれています。江戸時代はもっと一般的だったのでしょう。

 現在は里山でこれだけの群生地があるのは国内でここだけだと思います。咳の薬ですが、かなり強い毒草であることも話しています。よって持ち帰りは厳禁です。

 3時間の滞在中でもどんどん開いていきました。万葉集に一首詠まれているのですが、満開になったら紹介します。今日は12人ほど訪れてくれました。保全が大変なこともお話しています。ここまでになるのに15年かかっています。

 ヒナスミレ(雛菫)の様です。画像検索でヒナスミレを見ると分かりますが、地方により変異が大きく、変種や交雑種もあるのでスミレの同定は大変です。

 アリによって種を運んでもらって増えるアリ散布植物のひとつです。

 カタクリやニリンソウもアリ散布植物で、日本には200種以上あります。アリさんは偉いのです。

 小さな小さな群生地なので、注意して見ないと見つけられないと思います。

 駐車場のソメイヨシノもあっという間に満開になりました。貝母の陣場平へは右の林道を登ります。林道入り口に地図があります。長坂峠と陣場平入り口に看板があるので見落とさないでください。約20〜40分で着きます。

 ヤマブキ(山吹)も咲き始めました。「七重八重 花は咲けども 山吹の 実の(箕)ひとつだに なきぞ悲しき」兼明親王(かねあきらしんのう)。太田道灌の逸話で有名です。


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ヤマエンゴサクが開花。ハナヤスリの芽吹き。スミレ、シュンラン、ミヤマウグイスカグラ、ニワトコ、タチツボスミレ。謎の石碑。白馬三山(妻女山里山通信)

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 9日は暖かく穏やかだった前日とは異なり晴れたのですが寒風が冷たい一日でした。山上は10度ぐらいですが体感気温は0度近く。貝母はまだつぼみですが、前回ヤマエンゴサクの群生地を訪れなかったので行ってみました。やはり咲いていました。途中で知り合いに出会ったのですが、驚いた、カタクリがまだ一輪しか咲いていないと言っていました。3月の寒さの影響が色んなところで出ています。貝母も遅れています。

 ヤマエンゴサク(山延胡索)は、ケシ科キケマン属の多年草。別名、ヤブエンゴサク、ササバエンゴサク。

 上の様に同じ方向を向いているのもあれば、この様にとっ散らかって咲くものも。若葉が広がる頃には地上部は枯れてなくなり、その後は翌春まで地中の地下茎で過ごすスプリング・エフェメラル(春の妖精・春の儚い命)の一種です。

 ハナヤスリ。小さなミズバショウ(水芭蕉)の様に見えます。そうは見えませんが、シダ植物です。

 成長すると葉の真ん中から胞子嚢が出てきます。それがヤスリの形に似ているのでそう呼ばれます。

 貝母のつぼみは下を向き始めました。これが膨らむと下から咲き始めます。週末ぐらいでしょうか。今年は寒さのせいでしょうかつぼみの数が例年に比べて少ない。

 陣場平の北東の隅。菱形基線測点がある手前に2年前から球根を移植しました。それが芽生えています。

 寒さのためか今年の貝母は草丈が低いのです。見頃は、15日から25日頃でしょう。当ブログでお知らせします。

 上にタチツボとか何もつかないスミレ。スミレもカタクリやニリンソウなどと同じアリ散布植物です。種につくエライオソームを求めてアリが巣に運び、不要な種を巣の外に捨てることで増えます。

 咲き始めたばかりのシュンラン(春蘭)。単子葉植物ラン科シュンラン属の蘭です。洋蘭として人気のシンビジウムの仲間。

 あちこちでミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)が咲き始めました。夏になる赤い実は甘くて美味しい。

 堂平大塚古墳の謎の石碑。ここの持ち主で山仲間で友人だった故人のKさんがログハウスを作るときに掘り出したもの。彼も不思議がっていました。勅命とか正一位とか天宮大穴郷堂平とか書いてあります。内容と風化具合から相当に古いものでしょう。彼は堂平という地名から、その昔にお堂があったのではと言っていました。
 天宮大穴郷堂平とありますが、天宮は雨宮の古名か。大穴郷(於保奈・多穴)とは、平安時代中期〔承平年間(931年 - 938年)〕に作られた辞書『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』に載る古代埴科郡七郷のひとつ。この石碑もその頃のものである可能性も。
 堂平大塚古墳の北に西へ伸びる斎場山から薬師山への尾根があり、その最西端の南の麓に古大穴神社が鎮座します。
◉古大穴神社御由緒
「創建年月不詳。江戸時代亨保12年4月(1727)諏訪大明神造立。往古は日ノ尾(南山)に鎮座という。明治3年9月(1870)拝殿再建。太古から塚穴が多く大穴郷(おおなごう・於保奈・多穴・大穴)と呼ばれていた。境内の石段の処に大きな古墳があった。よって明治13年12月(1880)社号を古大穴神社と改称。祭神は、建御名方命(たけみなかたのみこと)、八坂刀売命(やさかとめのみこと)」
 なお、尾根の北側に鎮座する上杉謙信が庇護した会津比売神社の御由緒には、森将軍塚古墳に埋葬されているという初代科野國造の武五百建命(たけいおたつのみこと)の妻とされる会津比売命(あいづひめのみこと)夫婦が、この地に住んでいたという里俗伝があります。会津比売命は、建御名方命の孫になります。建御名方命は大国主命の子ですから、つまり出雲系です。彼女の夫は大和系。古代科野のクニは、出雲系と大和系が結婚してできたというわけです。大和族は先に入っていた出雲族を恐れていたという説もあります。政略結婚だったのでしょうか。

 前回撮影したサンシュユから100mほど離れた場所にそこそこ大きなサンシュユの樹がありました。

 サンシュユの花のアップ。直径2センチぐらい。

 ニワトコ(庭床・接骨木)レンプクソウ科ニワトコ属の落葉低木。若芽は山菜。接骨木という不思議な名前は、枝や幹を煎じて水あめ状になったものを、骨折の治療の際の湿布剤に用いたためといわれます。ニワトコの杖は「宿命の杖」といい、魔法の杖といわれ、『ハリー・ポッターと死の秘宝』に登場します。

 小さなアオイスミレ(葵菫)。ただ、葉の形が少し尖っているのと上の花びらがうさぎの耳状ではないので、タチツボスミレとの交雑でしょうか。

 タチツボスミレ(立坪菫)の群生地。スミレ科スミレ属の多年草です。もっともありふれたスミレでアオイスミレより花がずっと大きい。

 コケの胞子嚢。スギゴケの仲間だと思うのですが。先っぽの三角帽子がないものは、すでに胞子が飛んだものです。

 松代方面の眺め。中央の山の麓に満開のあんずの花がたくさん咲いているのが見えます。右奥に根子岳と四阿山。拙書にも載せています。

 北アルプスの白馬三山。右手前は茶臼山の南峰。中腹にはリンゴ畑が広がります。花が咲くのはゴールデンウィーク頃。

 白馬鑓ケ岳(2,903m)と杓子岳(2,812m)。手前の里山に信里小学校とJAの建物や民家が見えます。最近ワイナリーの建物ができました。周囲には葡萄畑が広がっています。
 
 白馬岳(2,932m)。白馬岳は元は代馬岳と白馬村が申請したのですが、明治の帝国陸軍陸地測量部の地図には白馬岳と表記されていました。それ以前は西山とか嶽山とか呼ばれ正式名称は無かったそうです。その面白い顛末は、以前記事で書きました。山名などの自然地名は現在の名前になるまで色々と変遷の歴史があるのが普通です。複数あるのも当たり前です。


モリモリキッズ・スペシャルのブログで、最近大流行りの南米文学(ラテンアメリカ文学)の紹介を始めました。『百年の孤独』『族長の秋』『蜘蛛女のキス』など。注目作品ばかり。

「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
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『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、
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本の概要は、こちらの記事を御覧ください

お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄でお願い致します。コメント非公開希望の方はその旨を書いてください。
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満開のあんずの里。樹齢300年を超えると伝わるあんずの大木。在来種の古樹、レンギョウ、満開の興正寺の枝垂れ桜(妻女山里山通信)

2025-04-08 | アウトドア・ネイチャーフォト
 8日はあんず祭りの最終日。最高気温が20度。寒風もなく穏やかなお花見日和。昼過ぎから花曇りになりましたが、なんとか天気はもちました。平日ですが上平の駐車場はほぼ満車でした。

 樹齢300年を超えると伝わるあんずの古樹です。手前の栽培あんずと違って花の色もやや黄味がかったコーラルピンクです。

 前回トップに載せた在来種のあんずの花。

 その在来種の古樹。10年前に比べると樹勢が衰え花の数も少なくなりました。

 畑の斜面にこれも在来種。

 一番標高の高いあんずも満開になりました。麓とは100m以上の高低差があるので開花も遅れます。

 満開のレンギョウとあんずの花。鮮やかなコントラスト。

 禅透院の山門。山号は神龍山。在来種のあんずが何本か見られます。前回はサンシュユを紹介しました。

 興正寺の裏手からあんずの里を望む。1970年ぐらいまでは平屋の藁葺き屋根がほとんどで、屋敷に在来種のあんずの大木がたくさんあって家が見えないほどでした。集落内のあんずは本当に少なくなりました。

 興正寺山門と満開の枝垂れ桜。山門の諏訪立川流の子持ち龍については二つ前の記事をご覧ください。

 興正寺で出会った地元のおじさんは、高齢化であんずを止めてしまう家が増えていて困っていると言っていました。子供達はサラリーマンで週末にあんずをやるといっても、果樹は稲作と違って非常に手が掛かるのです。

 あんず畑から見る北アルプス。一番奥に見えているのは北アルプスの中腹です。あんず祭りが終わったら、あんずのスウィーツを買いに来ようかと思います。帰りに妻女山へ立ち寄ったら山歩きをしてきた植物の専門家の方と邂逅。面白い話ができました。


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