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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

妻女山陣場平の貝母(編笠百合)はつぼみになりました。紅梅は三分咲き、ダンコウバイは満開です(妻女山里山通信)

2025-03-27 | アウトドア・ネイチャーフォト
 二日続けて飛びまくった黄砂がやっと落ち着いたので久しぶりに貝母の群生地がある妻女山陣場平へ登りました。貝母はつぼみになっていました。例年より五日ぐらい遅いでしょうか。山のあちこちでダンコウバイが満開。堂平大塚古墳の紅梅は三分咲きです。鞍骨山への途中に寄る方も増えてきます。当地は午後2時ごろから強風が吹き荒れることが多いので、それまでに下山することをおすすめします。危険な倒木や落枝が起きます。 3月に寒の戻りがあったので貝母の開花は少し遅れそうです。10日過ぎになるでしょう。

 貝母(ばいも)のつぼみ。奈良時代に入ったといわれる薬草(毒草)です。万葉集にも一首詠まれています。4月の茶花です。江戸時代は薬草として今よりも一般的で知られていたのでしょう。

 昨年より一週間ほど遅れているでしょうか。それでもこの暑さ(麓は28.2度)。貝母は暑さに弱いので心配ですが、週末から平年並みに戻るので大丈夫でしょう。山上は20度でした。

 一番成長が早い場所は40センチぐらいになっています。あと10日ぐらいで咲き始めるでしょう。貝母は下から上へ咲いていきます。つぼみが下を向き始めたら咲く合図です。

 上の入り口のベンチから。貝母は最終的には、70〜80センチになります。それは壮観です。山上の群生地は日本でここだけです。この陣場平は第四次川中島の戦いで上杉謙信が本陣とした場所です。我が家の祖先は武田と真田の家臣でしたが。林源次郎寛高は真田幸村の影武者のひとりでした。
偽造の感状書。真田幸村の影武者として討ち死にした先祖。保科正之に仕えた先祖。林采女(妻女山里山通信)

 山蕗も出始めました。これは雌花。右下は雄花。ビタミン竹輪とかき揚げにします。

 一角にあるセリバオウレン。もう残花に近く結実しているものもありました。

 山のあちこちでダンコウバイが満開です。妻女山山系で最も早く咲く樹木の花です。

 花柄(かへい)が無いのがダンコウバイ。あるのがアブラチャンです。アブラチャンは鞍骨山まで登ると見られます。

 堂平大塚古墳の紅梅が咲き始めました。

 三分咲きです。例年より一週間ほど遅れています。

 陣場平入り口の貝母。ニホンカモシカによって食べられています。ここは彼らの通り道(獣道)なのです。ほかの草が芽吹き始めると食べなくなります。毒草ですが、少しならデトックスになるのでしょうか。筋肉弛緩剤と同じ成分なので食べてみようとか思わないでください。

 カワラタケ。右上は以前採ったコフキサルノコシカケとマンネンタケ。三つとも制癌作用があるといわれています。煮出して飲用します。

 妻女山展望台から善光寺平。飯縄山と戸隠連峰は前日は黄砂で見えませんでした。麓の畑では長芋の収穫が終わろうとしています。春掘りの長芋は水分が抜けて濃厚で美味です。とろろはもちろん、海老真薯とかお好み焼きにすると美味です。
 千曲市森のあんずの里で「あんず祭り」が始まりました。咲き始めた様です。来週中頃から週末にかけて満開になるでしょう。信州の春は駆け足で通り過ぎていくので花時のチェックを。

 昨年4月19日の満開の貝母。昨年の見頃は4月10日から23日でした。開花状況は当ブログで掲載して行きます。


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咲き始めたというセツブンソウを見に倉科の杉山の群生地へ。積雪で見られるのはわずか、見頃は来週(妻女山里山通信)

2025-03-21 | アウトドア・ネイチャーフォト
 千曲市のサイトで咲き始めたと出たので行ってみました。最高気温は17度。ただし、19日にかなりの名残雪が降ったので雪の下かまだ咲いていないかだろうと思いました。谷筋で杉林なので思った以上に雪が残っていました。見頃は来週でしょう。妻女山陣場平の貝母も雪で潰されてしまったのではと心配です。

 セツブンソウ(節分草)は、キンポウゲ科セツブンソウ属で、本州の関東地方以西に分布する高さ10センチほどの小さな多年生草本。花の直径は1から2センチ。花びらに見えるのは萼です。先が黄色く見えるのが退化して蜜腺になった花びら。千曲市が長野県の北限といわれています。

 節分草は早春に咲き、2、3ヵ月でその年の生活サイクルを終え消えてしまう植物で、スプリング・エフェメラル(Spring Ephemeral、春の妖精、春の儚い命)と呼ばれます。セツブンソウの種は、アリが巣に運んで発芽する虫媒花。アリ散布植物で、日本には200種以上あります。スミレやニリンソウなどもそうです。

 日当たりの良い雪が溶けた場所だけ咲いていました。

 逆光に光るセツブンソウ。ガクについた水滴が凍って光っています。

 アリ散布植物は、セツブンソウ属やカタクリ属以外にスミレ属、イチリンソウ属、フクジュソウ属、ミスミソウ属、キケマン属、クサノオウ属、エンレイソウ属などがあり、自然界におけるアリの働きの重要さが分かります。

 日本には、アリが絶滅すると絶えてしまう植物が200種以上あるのです。たとえばカタクリの胡麻より小さな種にはエライオソームというアリの餌となる物質がついていて、アリは種ごと巣に運びます。そして、エライオソームを取った後、種を巣の外に捨てるのですが、それが種蒔きになるのです。

 咲き始めた蕾(つぼみ)ですが、残雪で寒くて開くのを躊躇している様に見えます。

 群生地の入り口。日が差しても杉林なのでなかなか雪が消えません。セツブンソウの保全活動をされているSさん夫婦と男性二人、女性二人が訪れました。

 帰りに1キロほど離れた三滝に寄ってみました。今年はマイナス10度になる様な日はなかったので氷爆は見られませんでした。

 セリバオウレンがやっと咲きました。髻山(もとどりやま)の見頃は月末からでしょう。妻女山陣場平の貝母の見頃は、4月の10日から20日頃かと思います。

 6日後の上と同じ株。中央にかたまっていた雄しべが抜け落ちて退化した赤い雌しべが見える雄花。左下には雌しべのある両性花が見えます。元の中央の雄しべの役割はなんなのでしょう。なぜ抜け落ちたのでしょう。不思議です。しかし、よく見ると抜け落ちたのではなく開いた様です。開いている雄しべの数が増えています。花粉が露出すると開く様です。面白いシステムです。

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貝母の成長を見に妻女山陣場平へ。続々芽吹いています。福寿草と北アルプス絶景(妻女山里山通信)

2025-03-10 | アウトドア・ネイチャーフォト
 3月3日ひなまつりの日に寒の戻りで雪が降りました。妻女山は消えましたが倉科のセツブンソウ群生地は残っています。まだ咲いていません。見頃は来週以降でしょう。今年は春が遅れています。豪雪の十日町から男性がひとり鞍骨山登山に訪れました。鏡台山から子連れの熊が下りてくる頃なので注意してくださいと伝えました。3月下旬すぎるとダンコウバイやキブシが咲きはじめます。花粉はやや多いの予報でしたがほとんど感じませんでした。杉の樹冠に花が少し見える程度なので今年は昨年同様少なめだと思います。

 15センチぐらいに成長した貝母。これが一番大きな株です。奈良時代に唐から入った薬草で万葉集にも一首詠まれています。

 落葉を押し上げて成長。日が当たっていなかったのでアントシアニンで赤茶色になっています。日が当たると光合成で緑色に。

 早いものは葉が開いてきました。ここはニホンカモシカの通り道なので新芽が食べられるおそれがあります。毒草なのに平気な様です。デトックスになるのでしょうか。

 ベンチの手前にも。陣場平全体で芽吹きが始まりました。踏むといけないので群生地には入りません。これだけの群生地は日本でここだけです。満開の様子は4月の記事を。

 堂平大塚古墳のフクジュソウ。たくさん咲き始めています。

 今日はセイヨウミツバチが訪れていませんでした。下界は12度まで上がりましたが、山上は6度です。

 妻女山展望台から鹿島槍ヶ岳。右に影になった深いカクネ里の谷が見えます。谷の下には平家の落人が隠れたとか。

 白馬鑓ヶ岳と杓子岳。手前の尾根の上には信里小学校の校舎が見えます。

 右に白馬岳。手前は崩れてしまった茶臼山の南峰。手前に茶臼山自然植物園や動物園があります。

 戸隠富士の異名をもつ高妻山。手前は戸隠連峰。 南面は急峻な崖で積雪がありません。

 飯縄山。晴れるとスノーシューで登る人もいるでしょう。ショートスキーで滑り下る人もいるかも。

 根子岳と四阿山。GWごろはまだ冬山装備が必要です。春の兆しを見つけたら写真を追加します。


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『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、
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