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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

別所温泉の安楽寺へ。国宝の八角三重塔に参拝。日野出食堂で馬肉蕎麦。別所駅で北条まどかに邂逅?(妻女山里山通信)

2021-02-16 | 歴史・地理・雑学
 仕事休みの日に、久しぶりに別所温泉へと向かいました。安楽寺へ国宝の八角三重塔に参拝するためです。上田丸子線を南下したのですが、本郷を過ぎて右折するところを見失い、拙書でも載せている独鈷山の麓まで行ってしまいました。ここから別所温泉へ向かうルートも行ったことがあるのですが迷いました。グーグルマップを見ているのになぜ?面倒なのでナビは使わなかったのです。ということで戻ってああここだと思い出し、やっと別所温泉へ。

 国宝の八角三重塔。参拝者は私一人。何度目でしょう。しかし、誰もいない一人きりは初めてです。祈り、思う存分楽しみました。中国風な建築様式は、鎌倉時代末期のもので、非常に美しく希少なものです。塩田平には、もう一つ国宝の大法寺三重塔は拙書の子檀嶺岳(こまゆみだけ)のページに載せています。ここへは、梅か枝垂れ桜が咲く頃に訪れたいと思います。

 初層と二層。初層の下には裳階(もこし)があります。屋根を支える複雑な蟇股(かえるまた)に目を奪われます。よく見るとかなり虫に食われています。国宝なので勝手に防虫剤や防腐剤を塗布することはできないのでしょうけれど、このままでいいのかなと心配になります。日本最古の禅宗様式建築物です。

 雲が激しく流れる晴天に塔の九輪(五大如来と四大菩薩)の上部にある水煙(水烟:すいえん)。本来は火焔(かえん)なのですが、木造ですので忌避して水煙と呼ばれます。ただただ美しい。なぜこの塩田平に国宝が二つもあるのか。北条氏の庇護があったからなのですが、信州の鎌倉といわれるこの地の歴史は、拙書でも子檀嶺岳の語源や独鈷山の歴史と共に記していますが、調べれば調べるほど、訪ねれば訪ねるほど奥深いものを感じます。当ブログでは、塩田平についてたくさん記事にしています。右上のブログ内検索で「塩田平」と記入して検索してみてください。

 北向観音の入り口の門の向かい側の小路を入るとすぐに崇福山の門が。この先150mに駐車場があります。

 山門を登っていく途中で正午になり、鐘楼から鐘の音が聞こえてきました。低い鐘の音が体の底に染み込みます。

(左)元禄年間に塩田平に四国八十八箇所霊場の仏様が迎えられ、お遍路さんで賑わったそうです。(右)見事な高野槇(こうやまき)。

 本堂とその内部。荘厳ながらなんとも穏やかな佇まいでした。世の中の平穏、己や家族一族の無事を願う心は昔も今も変わりません。

 拝観料300円を払って八角三重塔へ。安楽寺開山の禅師と二世の禅師の像。重要文化財。もともとは臨済宗でしたが、桃山時代に曹洞宗に転じたとあります。

 ここに参拝する前に近くの日野出食堂で昼餉。いつもは馬肉うどんなのですが、今回は馬肉蕎麦。ここのは砂糖甘くないので一番好きです。店の左隣に二台分の駐車場があります。それ以外は、向かいの石湯のもの。別所温泉の立ち寄り湯は、大湯、大師湯、石湯とありますが、一番小さなこの石湯が私は一番好きです。食堂の向こうには、昨秋に息子達と泊まった上松やがあります。会席料理やアメニティ含めてとてもいい旅館でした。

 ついで別所線の終点、別所駅へ。駅員のお姉さまが別所線のキャラクターの北条まどかの格好です。素晴らしい。もうすぐ電車来ますよと教えてくれました。そしたら、「北条まどか公式@別所線にのろう」さんからこんなリプライが。「この方の服装は私のコスプレではなく、別所温泉駅の駅長さんの制服なんですよ😉鉄道むすめの「八木沢まい」ちゃんが、別所温泉駅の制服を着ているので、良かったら見て見てくださいね♡」ということだそうです。

 来ました。一昨年の台風19号で壊れた千曲川の橋梁は、3月28日に開通の予定です。長かったですね。でもこれで復活です。地元の方たちもやっと一安心ですね。

 駅にある丸窓電車。私が中学の時に松代中学へ通っていた長野電鉄屋代線(河東線)の古い車両は、大正10年と書いてあった記憶があります。小さいけれどアルミではなく鉄の塊なので重いのです。懐かしいです。

(左)駅から見る左に拙書にも載せている烏帽子岳。手前の日帰り温泉の旗は、別所温泉 相染閣 あいそめの湯。入館料500円。5分ほど歩きますが、 大湯は150円。オススメです。(右)知り合いの女子高生が、上田のドンキホーテには、ブラジル食材がありますよということで、帰り道なので寄りました。左下の缶詰はベトナムの鰯のトマト煮。その右はパッションフルーツのジュース。ペルー産。オリーブオイルはスペイン。右手前の瓶詰めは、やっとブラジル産のパルミット。ヤシの芽です。美味しいです。右はこれ安いねと購入したモエシャンドンのシャンパン。外国人のお姉様方との打ち上げパーティーに持っていきましょう。最高気温は8度になった様ですが、寒風が強く思いの外寒い日でした。しかし、最高のミニ・トリップでした。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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