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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

フレンチの高級食材アミガサタケの仲間オオズキンカブリタケ(妻女山里山通信)

2010-04-22 | 男の料理・グルメ
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 大きな木の下に見慣れないキノコを見つけました。名前は分からなかったのですが、形と質感からアミガサタケの仲間だろうとすぐに思いました。トガリアミガサタケは、以前たくさん採って食べたことがあるからです。帰って調べてみるとオオズキンカブリタケ(大頭巾被り茸)と判明しました。食菌です。しかし、当地でもその見てくれからか、このキノコを食べる人はまずいないと思います。ですからたくさん生えていても採られる心配は全くありません。

 アミガサタケの仲間ですが、アミガサタケのように傘と軸が一体となって繋がっておらず、軸に傘が乗っかった状態です。そこで大頭巾を被った茸という名前になったのでしょう。
 外見は写真の通りですが、香りはというと秋のシメジやジコボウ(ハナイグチ)などとは全く異なるコクのある匂いです。和風というよりは洋風のこってりした濃厚な香り。なんでもロケット燃料と同じ成分が含まれるとかで、気を付けないと調理中に具合が悪くなる人もいるとか。

 このオオズキンカブリタケですが、抗酸化作用や脂肪蓄積抑制作用などがあるようです。美味しいだけでなく健康にもいいとなれば、たくさん見つけたいところですが、なかなかありません。見つけたら場所を覚えて置いておくより仕方がないですね。たぶん毎年でるでしょうから。山桜の側に出るというのですが、今回は山桜からは7~8m離れていたので、両者の関係は微妙です。このキノコ、軸が蝋細工のようで非常にもろく、すぐに折れてしまいます。採ったら持ち運びには最新の注意が必要です。乱暴に扱うとバラバラになってしまいます。

 アミガサタケは、フレンチの高級食材で、乾燥したモノが結構な値段で売られています。日本では生はほとんど流通していません。春のキノコということもあるかもしれません。タマゴタケと同様に和風の料理にあまり向かないというのも注目されない理由かもしれません。しかし、フレンチやイタリアンで使われるように、このキノコはバターやクリームとの相性が大変良く、独特の風味と相まって大変美味なのです。

 ただし、水溶性の微毒があるので、一度茹でこぼしてから調理します。クリーム煮、リゾット、パスタなどに向いています。今回はシンプルに野良坊菜とバターソテーにしました。野良坊菜は、東京の多摩地域の五日市辺りの伝統野菜です。一時絶滅しかかって幻の野菜といわれましたが、最近人気が高まり栽培も盛んになってきました。息子に種を送ってもらい昨秋に蒔いておきました。春にとうだち菜を食べるのです。アブラナ科の野菜で菜花の仲間ですが、菜花の中では一番美味しいと思います。信州でうまく育つか心配でしたが、それは杞憂でした。たいへん甘く美味しいお菜ができました。3月から5月ぐらいの野菜がない時期に非常に重宝しています。

★新信州郷土料理は、MORI MORI RECIPE(モリモリ レシピ)をご覧ください。山菜・キノコ料理、内臓料理、ブラジル料理、エスニック、中華の込み入った料理などの「男の料理レシピ集」です。特に本格的なアンチョビーの作り方を載せているのは、当サイトだけだと思います。手作りオイルサーディン、手作りソーセージもお薦めです。山菜料理も豊富です。豆料理もたくさんあります。

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