原題: THE PURSUIT OF HAPPYNESS
お気に入り度:銀
ガブリエレ・ムッチーノ監督 2006年
良い映画でした。親子愛を絡めたベタなサクセスストーリーかと思っていたら、全く違いました。
主役のウィル・スミスは「私に近い6人の他人」でシドニー・ポワチエの息子と名乗る青年を演じ、若くてスタイルが良くて洗練されていてとても魅力的でした。インデペンデンス・デイでは宇宙人を引きずっていてカッコ良かったです(笑)。しかし、この映画では演技に魅せられてしまいました。
ラストで採用を告げられたときのウィル・スミス演じるクリスの表情は、いかに彼が今まで空元気を出して頑張っていたか、そしてどん底の生活の中でどんなにか不安だったかを物語っていて秀逸だったと思います。
ウィル・スミスの演技だけでなく、この映画は本当に良く出来ていました。観終えて色々と考えてしまいました。映画の最初にクリスが言います『ジェファーソンは独立宣言の中で、われわれには生命・自由・幸福の追求の権利があると書いている。なぜ幸福のところに「追求」という言葉を入れたのだろう。誰も本当には幸せを持てないかのように。』と。
とても気に入った映画なのですが、一つだけツッコミを。
父親を知らずに育ったクリスは、そのことがトラウマとなっているかのように息子に愛情を注ぐのに、息子が母親無しで育つことに対して何も懸念してないようです。それに、奥さんに対して冷た過ぎますヨ~。奥さん、生活に疲れ果てていて可哀そうでした。出番が少なかったけど奥さんに一番共感しちゃいました。