サントリーホール 14:00~ P席1000円
14時05分、開演時間を少し過ぎたのに始まらないね~と話していたら、客席のライトダウンと同時に少年たちがグレゴリオ聖歌を歌いながら舞台へ登場し、ざわついていた会場がピタリと静まり返りました。
少年たちの後に続いて出てきた指揮者イコチェア氏はそのままピアノの前に座りグレゴリオ聖歌への拍手を入れさせず、すぐに『おお、運命の女神よ』に入りました。この曲は普通は混声合唱で力強く劇的に歌われます。少年たちが歌うと迫力には欠けますが、『♪~おお、運命の女神よ。まるで月のように満ちたり欠けたり、その姿は移り変わる。意地悪い目つきをしたり愛想良く微笑むこともある。呪わしい人生よ。非情な虚しい運命よ。、、、~♪』と、あどけない少年達が澄んだ美しい声で歌うと、何か感慨深いものを感じました。
指揮者イコチェア氏はペルー人で作曲もするそうです。今日の公演もイコチェア氏が作った曲が2曲入っていました。
また、オーストリア民謡の「雪が溶けて緑が萌え出て」のときには6人の少年たちがチェックのシャツを着てダンスを披露してくれました。チェックのシャツに着替えるために一つ前の曲は6人欠けていたのですが、そのときに後ろ向きになり「あなたが谷を通り抜けると」を歌ってくれました。イコチェア氏の粋な計らいに感謝感激です。P席万歳
今回の日本の曲は「ふるさと」「千の風になって」アンコール曲の「浜辺の歌」の3曲でした。
私、「千の風になって」という曲が嫌いでした
。秋川雅史が押しつけがましく歌うのを聴いて変な曲だなぁと思っていたのですが、少年たちが押しつけがましくなく、そよいで行く風のように優しくサラリと歌うのを聴いて、初めて素敵な歌だと感じました。歌い方によって曲の感じが変わるものですネ。
今回のアンコールは3曲。最後の曲は、、、指揮者イコチェア氏が「一歩進んで前ならえ」とアルゴリズム行進を始め、少年たちが続きました。笑いと拍手の渦のフィナーレでした♪
翌日5月4日のBプログラム公演は皇后さまがお見えになったとニュースで知り、驚きました。Bプログラムは皇后さまが作詞された曲が入っていたのですネ。イコチェア氏と少年達、皇后さまの前でもアルゴリズム行進をしたのでしょうか
【Aプログラム】
グレゴリオ聖歌:キリエ“Rex Virginum”
C.オルフ:「カルミナ・ブラーナ」より ”おお運命の女神よ”
T. L.ヴィットーリア:闇となりぬ
H.パーセル:来たれ、汝ら芸術の子よ
F.メンデルスゾーン:我が魂よ、我が主をほめ讃えよ
F.シューベルト:詩篇 23
Z.コダーイ:アヴェ・マリア / 天使と羊飼い
A.I.イコチェア:グラシアス アディオス
G.ヴィルト:ミゼレ メイ
A.I.イコチェア:詩篇 61
* * * 休憩 * * *
J.シュトラウスII:ポルカ「ハンガリー万歳」
R.シューマン:流浪の民
F.シューベルト:嵐にひるがえる旗
A.ピアソラ:天使の死
[世界の民謡]
アイルランド:ダニー・ボーイ
ウズベキスタン:Schoch va gado(王と物乞い)
ブルガリア:Dilmano Dilbero
チリ:Yo vendo unos ojos negros(黒い瞳売ります)
作詞岡野貞一、作曲高野辰之:ふるさと
作詞作曲不詳、日本語訳詞新井満:千の風になって
オーストリア:あなたが谷を通り抜けると、雪が溶けて緑が萌え出て、森のハンス
J. シュトラウスII:「浮気心」/「酒・女・歌」より“喜びのワルツ”