もく窓

~良い映画と究極の手抜き料理を探して~  

葉桜の季節に君を想うということ

2007年07月30日 | 
 歌野 晶午著  初版2003年
お~、まさかこうだったとは!
悪徳商法やヤクザについて色々と勉強させていただきながら読み進み、最後でビックリさせられて、最初のページへ戻って確認してしまいました。
「葉桜の季節・・・」、ロマンティックな題名だと思っていたら、葉桜に別の意味を込めていたんですね~。なかなか良く出来た面白い小説で、お暇な時にお薦めです。
この本は繰り返し読んだり手元に置いておきたいなどとは思いませんが、忘れられない一文がありました。

『鼓動が聞こえる。耳で聞いているのではなく、体が感じている。肌から肌へと伝わってくる。生きていることを実感する。単調な響きの繰り返しが心地よい。母親の胎内にいた時はきっと、毎日がこんな感じだったのだろう。
このまま眠ってしまいたい。そして次に目覚めた時、赤子として生まれ変わっていて、人生を一からやり直せるのなら、どれほど幸せなことだろう―――。』著書より




世界中がアイ・ラブ・ユー

2007年07月28日 | 映画 TV・DVD
 お気に入り度:?   ウッディ・アレン監督 1996年
映画に入り込めませんでした。
そのうち面白くなるかもしれないと我慢して観ていましたが、途中でリタイア。

下手な歌と、平凡な振り付けの踊りは「マッチポイント」を作った監督作品とは思えませんでした。とってもガッカリ~。でも、いつか最後まで観てみよう。違う感想を持つのかもしれない。
歌って踊るエドワード・ノートンに驚きました。


笑の大学 (舞台版)

2007年07月22日 | 映画 TV・DVD
 お気に入り度:銅 出演:西村雅彦、近藤芳正 1998年パルコ劇場にて収録
面白すぎる!舞台版のほうがさらに可笑しいじゃないか。私は何回笑ったことか。
舞台版と映画版、軍配をどちらに上げるか私も一晩ゆっくり考えました。
で、先に、これを読んでるあなたの予想は、予想を聞かせてください!
(笑)西村雅彦さん風に読んで頂けたでしょうか。

面白かったですネ~。上手い役者さんの熱演を堪能しました。
西村雅彦さんが持つ独特の雰囲気と近藤さんの汗を流しながらの掛け合いは漫才のようであり映画版よりも笑わせてもらいました。机と椅子二つ、二人の役者さんだけでこんなに面白い舞台が出来るんですネ。
舞台版と映画版、セリフは全部同じです。それなのに味わいが違うんですね~。驚きです。

最後の召集令状の下りは舞台版でも映画版でも泣かされましたが、近藤芳正よりも映画版の稲垣吾郎のほうがよけい可哀そうだったのは何故でしょう。もちろん演出の違いがあるのですが稲垣君が近藤芳正よりも若かったからでしょうか。
向坂「生きて、帰って来い。お国のために死ぬなんて口にするんじゃない。君は自分で書いてるじゃないか。死んでいいのはお肉のためだけだ。」
椿「気に入ってくれたんですね。」
向坂「大好きなんだ。」
この会話は文字にすると一字一句違いがないですが、映画版では泣かされ、舞台版ではドッと笑いが起きています。この後、映画版はお辞儀をして帰ってゆく椿と見送る向坂で終わります。が、舞台版は向坂がまた脚本の手直し案を出します。

舞台版には映画版でカットされていたネタが三つありました。
一つめはは武蔵とオツウのカラスの夫婦ネタですが、西村雅彦演じる向坂の奇人ぶりがよく出ていました。シジュウカラの雛に目を細めてピィーちゃんと声を掛ける向坂からは、また別の一面が見られ面白かったです。
二つめは大黒屋光太夫ネタ。長い過酷な漂流の後に流れ着いたのは異国の地。茫然としていた時のバカバカしい大笑い。笑うことで気持ちをリセットし生きる勇気を取り戻す。このネタは、こういう時代だからこそ笑いをという椿の信念と笑いの効用をとてもよく表現していたので映画にも入れておいてほしかったな。
そして三つめは最後の最後の手直し案。座薬のシモネタ~。これは映画ではカットされてて、ヨカッタ、ヨカッタ。

笑ったのは舞台版、泣いたのは映画版。どちらも素晴しかったので迷いますが、なんとなく温かみのある映画版に、サルマタシッケイを映像で見せてくれた映画版に、軍配を上げたいです♪。


ダイ・ハード4.0

2007年07月21日 | 映画館
 お気に入り度:鉄
すご~いアクションシーンの連続で笑っちゃう楽しい映画でした~♪。
マクレーン以外に魅力のある登場人物がいなかったのが残念で、お気に入り度が1ランク下がってしまいました。
大画面で観て良かった映画でした~。

 お気に入り度:銅 に変更です。



理想の女

2007年07月16日 | 映画 TV・DVD
 お気に入り度:銅  マイク・バーカー監督 2004年
大満足  オスカー・ワイルドの戯曲「ウィンダミア卿夫人の扇」を読みましたが、これは舞台をアマルフィにした映画のほうに軍配を上げます。
良く出来ているストーリーに素敵なロケーション、粋な会話をたっぷり楽しめました。スカーレット・ヨハンソンの足ブラブラは可愛いですね~。若さと純情さを見事に表現していてニクイ演出でした~。

敢えて難を言えば、ヘレン・ハント、素敵ですが声がイマイチ。キャサリン・ゼタ・ジョーンズ姉御で観たかったな。


プロデューサーズ

2007年07月15日 | 映画 TV・DVD

 ランク:石   スーザン・ストローマン監督 2005年

 一人でレンタルDVDを観ていると、隣の部屋からが来て数分一緒に観る。
 面白いか?
 ウ~~ン、ユマ・サーマンが出てるって言うから、、。
 は隣の部屋へ戻る。

 再びが隣の部屋から来る。
 よくこんなお下劣なのを観ていられるな。
  、 、 、 、 、 確かに 、 、 
   確かに、観ないほうがいい映画だわ。
   ありがとう。言ってもらわなければ我慢しながら観ていたわ。
   アー、ホントに良かった、途中で止めて。
   DVD止めた途端に爽やかな気持ちになったわ。
   この気持ちを例えるとしたら、、そうねぇ、、
   道を歩いていて犬のフンがあるのに気付かなくって
   踏んづけそうになった直前に横にいたあなたが手を引っ張って
   避けてくれたって感じかしら。
 うん、ちょっと下劣な例えなうえにピントがずれてるけど、、、 
   良かったな犬のフン踏まないで。



 「プロデューサーズ」 メル・ブルックス監督 1968年
  


ドリームガールズ

2007年07月14日 | 映画 TV・DVD
お気に入り度:銀   ビル・コンドン監督 2006年

口髭で品のない人が出てきたなぁと思っていたら、よく見たらコラテラルでは知的で素敵だったジェイミー・フォックスではないですか! 驚きました~。役者ですネ~。キャデラックのディーラーでしたのでコラテラルの夢を叶えたのかと嬉しくなっちゃいました。
このジェイミー・フォックス演じるカーティスはキャデラックを全て売り払いドリームガールズのプロモーションに懸けるのです。一歩踏み出すんですネ。金儲けのためだけではなく、黒人の地位向上を目指しています。
ジェニファー・ハドソン演じるエフィーが嬉しくて堪らないのに怒ってる振りをして、カーティスがキング牧師の演説レコードを出したことを喜ぶシーンがあります。音楽界で成功し黒人の地位の向上・平等の達成に貢献しようとするカーティスの姿はキング牧師の非暴力主義に通じます。白人社会に受け入れられるようにドリームガールズを美しく洗練させてゆき音楽界の頂点に立ち巨万の富も得ます。
が、カーティスがそのために捨てたものは、、。得たと思われたものは、、。
カーティスを愛したエフィー。カーティスが愛したディーナ。
二人の歌姫の異なる魅力に圧倒されながら観終えて、花火大会のあとのような寂しさを覚えた映画でした。
エディ・マーフィー演じるジミー、最初はミスキャストかと思いましたがすぐに笑い泣かされました。適役だったと思います。



映画とは関係ないのですがキング牧師の言葉です。
「人は兄弟姉妹として共に生きていく術を学ばなければならない。さもなくば、私たちは愚か者として滅びるだろう」

コラテラル

2007年07月10日 | 映画 TV・DVD
お気に入り度:銀   マイケル・マン監督 2004年
面白かったです~。銀髪のトム君、素敵でした~。初めてトム・クルーズをカッコイイと思いました。
ロサンゼルスのタクシードライバーの一夜の出来事なので、タクシーの中での会話が映画の半分を占めています。この会話が面白い!! 
タクシードライバーのマックス(ジェイミー・フォックス)に非難された殺し屋ヴィンセント(トム・クルーズ)は「ルワンダでは一日に何万人にも殺された。ナガサキ、ヒロシマ以来の記録だ。それを聞いて瞬き一つしたか?アムネスティやオクスフォムやグリンピースやらに参加したか?」と反論します。「チャップリンの殺人狂時代」の『一人殺せば犯罪者だが、百万人殺すのは英雄だ』を連想する考えさせられる名セリフでした。
夢に向かって堅実に日々を送っていると自負していたマックスはヴィンセントとの会話を通して、気持ちが揺らいできます。一歩踏み出さない、踏み出そうともしなかった自分に気付きます。知的で真面目なマックスが苦悩する演技は見応えがありました。ジェイミー・フォックス、素敵です~。
この映画、観ているとマックスに感情移入し、トム君によって思わぬ事態に巻き込まれたうえに痛いところをチクチクと突っつかれてしまいます。(笑)
後半でタクシーが横転してからはアクション映画として楽しめました。地下鉄の後部に張り付いているトム君を見たときはターミネーターかと思いました。(笑)
急所を数センチも違わずに撃ちぬく腕のヴィンセントが地下鉄での撃ち合いでは何故か外します。
ヴィンセントの言葉「地下鉄で死んだ男がいる。誰もそれに気付かない。」

L.A.の夜が明けて新しい一日が始まるラストシーンで映画は終わりました。


深沢亮子 トリオの調べ

2007年07月08日 | 音楽
東金文化会館大ホール  14:00開演
深沢亮子(P) 恵藤久美子(Vn) 勝田聡一(Vc)

クライスラー:ベートーヴェンの主題によるロンディーノ
マスネ:タイスの瞑想曲
ショパン:チェロとピアノのためのソナタ 三楽章
ポッパー:ガヴォット
モーツァルト:ピアノソナタ イ長調 「トルコ行進曲付」
     ― 休憩 ―
ドヴォルジャーク:ピアノ三重奏曲4番ホ短調「ドゥムキー」

深沢亮子さん、七十才とは思えぬ美しさでした。


陽のあたる場所

2007年07月07日 | 映画 TV・DVD
お気に入り度:銀  ジョージ・スティーヴンス監督 1951年
主演 モンゴメリー・クリフト 、エリザベス・テイラー

貧しい環境で育った野心溢れる青年という設定は「マッチポイント」と同じですが、マッチポイントのクリスは陽のあたる世界に惹かれ、それを手に入れるために女性に近づくのですが、この映画のジョージは陽のあたる世界にいた女性・アンジェラに惹かれ、アンジェラがいるから陽のあたる世界を望むのです。
どちらの映画でも男は妊娠した彼女から迫られて、犯行へと走りますが、二人の運命は大きく違います。
ラストで、収監されているジョージの所へアンジェラが会いに来ます。アンジェラはジョージに変わらぬ愛の言葉を告げます。正に陽のあたる場所で育った汚れを知らぬ天使です。そしてその言葉を聞いたジョージは気付くのです、僕は罪を償うべきだと。
マッチポイントのクリスの身勝手さは恐ろしいほどでしたが、ジョージには同情の余地がありました。届かぬ星、高嶺の花と思い、遠くから見つめていたアンジェラの方から近寄ってきたのですから。

映画の中から、瞬きしてると見逃しちゃうシーンを二つ。
最初のシーンで道路脇に立っていたジョージは、車で通りかかったアンジェラを見かけてるんですね。高級車を運転している美しいアンジェラを目に留めてます。
もう一つ、ラストでアンジェラが面会に行った時に、後ろの方に監視員と共に父親が立っています。落ち込んでる娘を見るに見かねて面会を許し、一緒に付いて来たのでしょう。世間体よりも娘の気持ちを大事にしている父親にぐっときちゃいます。この父親の下で育ったのでアンジェラは天使のようなのでしょう。

この映画は何と言っても、光り輝くばかりに美しく可憐なエリザベス・テーラーあってのものです。観ている間中、後年のリズの容貌と8回の離婚暦がチラついて余計に感慨深いものがありました~。




みずがめ座のらせん状星雲NGC 7293

2007年07月07日 | 雑記
友人が送ってくれた写真です。
上の写真はハッブル望遠鏡が撮った9枚の写真をNASAが合成したもので、
神の目と言われ、見ると望みが叶うそうですヨ~。(笑)
少なからずヤマシイことのある私としては
天上から大きな瞬きしない神の目が見てると思うと
なんだかチョット怖くて願いごとなど出来ませんでした。

下の二枚はアマチュアカメラマンが国内で写したものです。惑星状星雲は恒星の末期の姿だそうです。
http://www.astroarts.co.jp/news/2003/05/15helix/index-j.shtml

恒星は質量の大きさにより晩年の姿が違うのだそうで、太陽も超新星爆発を起こさずに、外層部は惑星状星雲となり中心部は白色矮星となるんだそうです。
あまりに壮大で理解出来ませんが、爆発など起こさず、太陽と同じく神の目ような晩年を迎えたいものです。



やまももパン 再チャレンジ

2007年07月03日 | 手抜きで手作り
先日作ったやまももパン、どうも色もイマイチ、味もハッキリしないので、今回は濃いままのジュースを使って再チャレンジ。
写真(左)は二次発酵の前できれいな色なのですが、焼きあがると(右の写真)薄い色になってしまいました。味はかなり甘酸っぱく感じて
でもレーズンかナッツなどを入れたほうが良いかも、、何かちょっと物足りない、、。

ハイ、一句

2007年07月02日 | ハイク

 梅の葉落ちツワブキに秋陽こぼれり       2007.10.30

 息子よ!母からのメール無視するな       2007.10.2

 雨予報重い腰上げ青菜の種蒔く         2007.9.26

 荒れた畑でニガウリだけ頑張ってる       2007.9.25

 柚子の樹に実だけ残れり台風一過        2007.9.8

 嵐去り一面の青き落ち葉            2007.9.7

 断続的大雨の合間にも虫鳴けり         2007.9.6

 太った秋刀魚に庭の青ミカンをギュッと絞る   2007.9.5

 スズムシかなマツムシかな他の虫たちよちょっと静かにしておくれ  2007.8.31

 朝の涼しき風にコーヒーを淹れる    2007.8.29

 早すぎるじゃないか老親残して孫も見ずして  2007.8.23

 先月は笑っていた方を送る          2007.8.23

 先祖送り子ら帰り暑さ峠越え         2007.8.18

 子七つ我六つ半時見上げしペルセウス流星群  2007.8.13

 鶏頭の入りし花買い墓掃除          2007.8.12

 夏空に干し梅香り放ち色付く         2007.8.9

 ○十才記念登山 三日後に出る筋肉痛      2007.8.8

 高原のキャベツ畑を走り抜ける         2007.8.5

 友集いて学生時代にもどる夏の山荘       2007.8.4

 子供巣立ち スーパーの大玉西瓜を見て過ぎる   2007.8.3

 蒸し暑くて汗だくだく駄句だ          2007.8.2

 ヒグラシの声して短夜明けゆく         2007.7.31 

 羽青し雷雨過ぎし水溜まりに蝉         2007.7.30

 見上げれば緑葉の中に丸き青柚子        2007.7.29

 この暑さを待っていましたと百日紅咲く     2007.7.27

 一風呂浴びて夕風涼しき縁側          2007.7.26

 夏空に伸び過ぎた草うなだれている       2007.7.24

 梅雨空と見比べている山の地図         2007.7.23

 休んでしまっても また始めればいいさとビリー軍曹  2007.7.22

 台風で倒れし花 空へ向って咲けり      2007.7.19

 避難所の体育館で幼子を擁く女(ひと)    2007.7.18

 雨予報の地震被災地            2007.7.17

 台風一過 地震のニュース飛び込んでくる   2007.7.16

 台風のニュース聞きし雨の休日       2007.7.15

 刈り込んだ山椒から新しき芽          2007.7.14

 梅雨空の下 赤い花咲いている         2007.7.13

 親の訃報告げし 友のメール           2007.7.12

 ケータイ慣れぬ父からの間違い電話        2007.7.11

 訪問者あり 朝一番に開けしブログ          2007.7.10

 ウッカリじゃしょうがないさと独り言        2007.7.9

 濡れた笹飾り 片付ける              2007.7.8

 トトトトトッ、トトトトトッ、コゲラ来たり       2007.7.7

 茄子(ナスビ)の 花も紫              2007.7.6

 梅雨晴れの洗濯も楽し              2007.7.5

 雨の中飛んでいる 白い蝶            2007.7.4

 早起きして 昼寝してる              2007.7.3

 雨を良いことに洗濯をさぼる          2007.7.2

友人と尾崎放哉の話をしていて、俳句を作ってみようと突然考えた。
お菓子と同じく、下手でいいから作り続けること。
三日坊主に終わらせないこと。
目標、100日100句。できれば一年。