出口は沢山の人でごった返していました。
夫は「どうやって入口まで行けばいいのだろう!?」と思案顔です。
「どうして出口でと、約束しなかったの!?」と余計なひと言を言う私。
しかし、出口を少し行くとそこにはCさんのにこやかなお顔がありました。
『この辺一帯を「豫園」と言うのですよ。 ご主人が入口でと、言われたけどどこのことだか分からないので、取りあえずここに来ました。』とのこと。
この人混みで行き違いになったら大変なことでした。
人混みは一層酷くなっていました。
Cさんが「先ずは食事のできる所を探しましょう!」と、私たちを導きながらどんどん先を歩いて行かれます。
「こんな人出で食事ができる場所があるのだろうか?」と、少々不安です。
案の定、どこのお店の前も長い行列ができていました。
Cさんは私たちを1つの建物に案内し「ちょっと待ってて下さい。」と、中に入って行かれました。
すぐに戻ってこられ、手招きをされます。
「えっ!?だって、この行列の人を差し置いてかまわないのでしょうか?」と、思いながらも、体は喜んで中に入っていきます。
Cさんのお顔ですぐに席に着くことができました。 感謝です!
建物の上から見た人々でごった返す広場です。
私たちが入ったお店は美味しくて有名なお店だとか。
窓から下を覗くとテイクアウトの行列の人々が一杯でした。
「何が食べたいですか?」と、メニューを見せ頂きましたが、何も分かりませんので全てCさんにお任せしました。
食べたい物をチェックして来ては居たのですが、何の役にも立ちませんでした。
1品目;生姜の千切り(小皿)、胡麻餅と春巻きのようですが中の餡はは炒り豆腐のようでした。
2皿目は小龍包と並ぶ名物の“蟹粉湯包”です。
中に蟹味噌入りのスープが入っていて、それをストローで吸って飲みます。
日本人としては「勿体ない精神」が働き、皮も全部食べましたが、Cさんは残していましたね。
3皿目もスープとてもあっさりとしたお味でした。 具は野菜です。
4皿目;小龍包3種です。
1=蟹味噌。2=松茸。3=鮑で、どれも初めての小龍包です。
とても美味しかったですよ!(多分普通のに比べてお高いのでしょう!)
5皿目;海老の揚げ物と粽。
もう食べられません!って言うくらいお腹一杯になりました。
残念ながら粽はのこしてしまいました。
最後のフルーツは西瓜でした。 これはとても薄く切ってあったので1つ頂きました。
お会計は「案内をして頂いたので私たちが持ちます。」と言う夫に、彼は上海に来たのだから私が払いますと、言って譲りません。
中国人の“熱情接風”精神と、有難くごちそうになることにしました。
本当に、Cさんとご一緒できなかったら私たちは何も食べることが出来ずに帰ったことでしょう。
しかも、名物料理は頂けたし、Cさんと親しくお話しすることができました。
何て幸せ!
食事が終わって私たちは“外灘”に行く予定です。
Cさんに行き方を詳しく伺い、また、お勧めの見どころスポットも教えて頂きました。
薄暗くなった路上にはこの様な“輪タク”がたくさん走っていました。
次は夜の「外灘」です。