武田さんはおそらく腹に据えかねたのでしょう。記事の最後に"つい執筆"と書いています。
今回の記事で批判されているのはNHKに出演した「東大教授」と民放に出演した
「ある解説者」の2人です。
おそらくNHKの東大教授は中川恵一さん 東京大学医学部 医学部 准教授
民放の「ある解説者」は伊藤哲夫さん近畿大学原子力研究所教授です。
念のために言っておきますが、これは私が勝手に思っているだけで、この2人が名指し
されたわけではありません。
この2人が出演した番組は私も見ていて、感想も書いていますからよろしければそちらもどうぞ。
中川さんが出演した番組のを見た私の感想はこちら。
乳幼児の健康なんてどうでも良い(東京大学 医学部 中川恵一准教授)2011-03-22 08:40:35
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/f9c79e3a0d933866398c616e70351630
伊藤さんが出演した番組のを見た私の感想はこちら。
〔再掲〕ミヤネ屋(21日)がムチャクチャなことを〔記事追加〕2011-03-21 22:58:01
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/9bdbd3ab9de51a1beb101d731a197f1f
枝野とIAEAの発表の違い(今日もミヤネ屋はすごいな)2011-03-22 15:11:30
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/6d810d201b7a116115d10e6a8ecb5a32
武田先生はこの2人の発言について、"やや犯罪"とか、"この解説者の言うことを信じれば、
放射線の疾患になる人が出てくるでしょう"など、かなり強めの言葉で批判しています。
武田さんらしからぬ言葉を使うところをみると、相当怒っていらっしゃるようです。
テレビに登場する解説者の情けない発言に、武田さんはプライドを傷つけられたのでしょう。
よくよく考えると、「基準値をオーバーしていますが微量ですから健康への影響はありません」と
解説することは、「漏れちゃいましたけど、ちょっとぐらい良いよね?」と言っているような
ものです。それを見た武田さんが"恥ずかしい"と思うのは当然です。
今日もこの後、何人かの専門家がニュース番組に出演するでしょう。
彼らにプライドはあるのでしょうか。
______________________________________
ショート警報 かけ算のできない東大教授
食品で、危険な兆候が見られましたので、言葉足らずですが短い警告を出したいと思います。
福島原発事故の最初の段階に福島市で1時間に20マイクロ(シーベルト、後は省略)の放射線が観測されました。
これに対して、テレビに出ていた東大教授が、「1回のレントゲンで600マイクロだから、それの30分の1。まったく問題がない。」
と発言しました。
東大教授は「かけ算」ができないのです。
20マイクロは1時間あたりですから、30時間たつと600マイクロになります。従って、福島市に住んでいる赤ちゃんは1ヶ月に24回のレントゲンを受けることになります。
このようなことをこんコメントするというのは、わたくしはやや犯罪とも言える気がします。
・・・・・・・・・
本日、似たような事が民放でありました。
民放のある解説者がほうれん草の汚染について解説をし、「ほうれん草の汚染が基準値を超えているといっても、100ミリなるまでに80キロ程のホウレンソウたくなけれいけない。」
といってほうれん草の安全性を強調していました。
もともと100ミリ等という基準値はありませんし、ホウレンソウ等の食品中の放射性物質の規制が厳しいのは、原発から放射線が漏れるような時にはほうれん草だけが汚染されているわけではないのです。
また、ホウレンソウの中にはヨウ素だけではないので、30年の半減期を持つものが多く、ヨウ素の半減期を言っても意味がないのです。この解説者の言うことを信じれば、放射線の疾患になる人が出てくるでしょう.規制値は規制値なのです。
東大の先生が「かけ算ができない」とすれば、この解説者は「足し算ができない」といえます。
・・・・・・・・・
このところ情けない解説が続くので原子力の技術者としてのわたくしの信念を申し上げます。
科学技術は人類に貢献するために行うのであって、決して人類の健康を損なっては、やるべきではないのです。
わたくしたち原子力に携わる技術者は原発から出る放射線を絶対に基準内に収めなければなりません。むしろ、自然放射線と違わないぐらいに減らして十分に安全な状態で原子炉を運転し、エネルギーを供給することこそが、わたくしたち技術者のプライドなのです。
この期に及んで、放射線の規制値の解釈をごまかし、被曝する量があたかも少ないようなことを言う原子力関係者がいることは本当に恥ずかしいことです。
わたくしたちは福島で失敗し、信頼を裏切ったのです
せめて正しい情報を伝えるべきです。また、農作物が売れなくなって農家の方は大変でしょうが、魂のある農家の方なら自分の作ったもので消費者が健康を害することを望むでしょうか?
農家も技術者もプライドがあります。
(平成23年3月22日 午後5時 つい執筆)武田邦彦
______________________________________________
当ブログの武田邦彦さん関連記事まとめ(リンク集)
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/6a193f9b1db6fea5c154ce23cc3bb9db
今回の記事で批判されているのはNHKに出演した「東大教授」と民放に出演した
「ある解説者」の2人です。
おそらくNHKの東大教授は中川恵一さん 東京大学医学部 医学部 准教授
民放の「ある解説者」は伊藤哲夫さん近畿大学原子力研究所教授です。
念のために言っておきますが、これは私が勝手に思っているだけで、この2人が名指し
されたわけではありません。
この2人が出演した番組は私も見ていて、感想も書いていますからよろしければそちらもどうぞ。
中川さんが出演した番組のを見た私の感想はこちら。
乳幼児の健康なんてどうでも良い(東京大学 医学部 中川恵一准教授)2011-03-22 08:40:35
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/f9c79e3a0d933866398c616e70351630
伊藤さんが出演した番組のを見た私の感想はこちら。
〔再掲〕ミヤネ屋(21日)がムチャクチャなことを〔記事追加〕2011-03-21 22:58:01
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/9bdbd3ab9de51a1beb101d731a197f1f
枝野とIAEAの発表の違い(今日もミヤネ屋はすごいな)2011-03-22 15:11:30
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/6d810d201b7a116115d10e6a8ecb5a32
武田先生はこの2人の発言について、"やや犯罪"とか、"この解説者の言うことを信じれば、
放射線の疾患になる人が出てくるでしょう"など、かなり強めの言葉で批判しています。
武田さんらしからぬ言葉を使うところをみると、相当怒っていらっしゃるようです。
テレビに登場する解説者の情けない発言に、武田さんはプライドを傷つけられたのでしょう。
よくよく考えると、「基準値をオーバーしていますが微量ですから健康への影響はありません」と
解説することは、「漏れちゃいましたけど、ちょっとぐらい良いよね?」と言っているような
ものです。それを見た武田さんが"恥ずかしい"と思うのは当然です。
今日もこの後、何人かの専門家がニュース番組に出演するでしょう。
彼らにプライドはあるのでしょうか。
______________________________________
ショート警報 かけ算のできない東大教授
食品で、危険な兆候が見られましたので、言葉足らずですが短い警告を出したいと思います。
福島原発事故の最初の段階に福島市で1時間に20マイクロ(シーベルト、後は省略)の放射線が観測されました。
これに対して、テレビに出ていた東大教授が、「1回のレントゲンで600マイクロだから、それの30分の1。まったく問題がない。」
と発言しました。
東大教授は「かけ算」ができないのです。
20マイクロは1時間あたりですから、30時間たつと600マイクロになります。従って、福島市に住んでいる赤ちゃんは1ヶ月に24回のレントゲンを受けることになります。
このようなことをこんコメントするというのは、わたくしはやや犯罪とも言える気がします。
・・・・・・・・・
本日、似たような事が民放でありました。
民放のある解説者がほうれん草の汚染について解説をし、「ほうれん草の汚染が基準値を超えているといっても、100ミリなるまでに80キロ程のホウレンソウたくなけれいけない。」
といってほうれん草の安全性を強調していました。
もともと100ミリ等という基準値はありませんし、ホウレンソウ等の食品中の放射性物質の規制が厳しいのは、原発から放射線が漏れるような時にはほうれん草だけが汚染されているわけではないのです。
また、ホウレンソウの中にはヨウ素だけではないので、30年の半減期を持つものが多く、ヨウ素の半減期を言っても意味がないのです。この解説者の言うことを信じれば、放射線の疾患になる人が出てくるでしょう.規制値は規制値なのです。
東大の先生が「かけ算ができない」とすれば、この解説者は「足し算ができない」といえます。
・・・・・・・・・
このところ情けない解説が続くので原子力の技術者としてのわたくしの信念を申し上げます。
科学技術は人類に貢献するために行うのであって、決して人類の健康を損なっては、やるべきではないのです。
わたくしたち原子力に携わる技術者は原発から出る放射線を絶対に基準内に収めなければなりません。むしろ、自然放射線と違わないぐらいに減らして十分に安全な状態で原子炉を運転し、エネルギーを供給することこそが、わたくしたち技術者のプライドなのです。
この期に及んで、放射線の規制値の解釈をごまかし、被曝する量があたかも少ないようなことを言う原子力関係者がいることは本当に恥ずかしいことです。
わたくしたちは福島で失敗し、信頼を裏切ったのです
せめて正しい情報を伝えるべきです。また、農作物が売れなくなって農家の方は大変でしょうが、魂のある農家の方なら自分の作ったもので消費者が健康を害することを望むでしょうか?
農家も技術者もプライドがあります。
(平成23年3月22日 午後5時 つい執筆)武田邦彦
______________________________________________
当ブログの武田邦彦さん関連記事まとめ(リンク集)
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/6a193f9b1db6fea5c154ce23cc3bb9db