テレビがやらないニュース(旧エコドライブ日記)

テレビがスルーするネットのニュースを集めて紹介しています。

コメントする方は名前を書いて下さい。

武田邦彦さんのブログ 春休みの終わり・・・判断-2

2011-03-27 21:52:39 | ニュース
武田邦彦さんのブログです。

今回は政府が発表した放射性物質飛散予想システム(SPEEDI)の結果について
解説しています。

武田さんは事故直後から、風と汚染の関係を説明し、飛散の予測を公表して欲しいと
言っておられましたが、依然政府は飛散予測のデータを継続的に公表してくれません。

国会で福島瑞穂に質問されて、公開に前向きな姿勢を見せたものの、
あまりの数値の高さを前に公開方針を撤回してしまいました。

当ブログでも風と汚染の関係についてまとめた記事を書いていて、
武田邦彦さんが説明する動画を掲載しています。
非常に分かりやすいので、ぜひご覧ください。

東電は放射性物質の飛散状況を隠すことを決定したようです2011-03-24 14:25:12
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/311be68cd0766b394d0c8cde6d8a391a

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原発 緊急情報(35) 春休みの終わり 判断-2

春休みの終わりにどう判断すべきすべきかという参考にしていただくために、緊急情報34で、簡単な計算を紹介いたしました。

その後多くの方からご質問を受けたので、一部、ご返事申し上げます

・・・・・・・・・

福島県の海岸線、及び茨城県の北部の海岸線まで、政府から発表される放射線の値が少し低くても、お子さんのいる家庭は避難したほうがいいとわたくしは考えています。

実は、次の図を見ていただくとわかります。

(クリックで拡大)

この図は3月23日に原子力安全委員会から発表された図ですが、原発から漏れて出るのは「光のように四方八方に行く放射線」ではなく、ホワッと上空に上がって風で飛んでいく放射性物質(粒子)です。

この図ですと、北北西と南に放射性ヨウ素が飛んでいます.

そしてその濃度は、1歳児の甲状腺の場合、いわき市や伊達市で100マイクロ シーベルトの及んでいて、発表される放射線量の50倍にもあたります。

この測定は事実ですから。もしこの地域に1才から5才程度のお子さんを持ちの人は、甲状腺が異常をきたす可能性が高いので、赤ちゃんのことを考えれば、是非とも移動してもらいたいとわたくしは思っています。

その点でぎりぎりの境界を決めるのが大変に難しいのです。

おもに風向きによりますが、風向きが少し変わりますと、汚染の領域が変化すると思われるからです。

・・・・・・

第2番目はテレビでも報道しているように福島原発のところにある「放射能が極めて高い水」のことです。

このことについて、原子力保安院等は「びっくりした。どこから来たかを調査する」と言ってますけども、予測できることで、すでにわたくしのブログでは、織り込み済みで計算方法を書いています。

1週間程前から原子炉には継続的に水が注入されました。その一部は空気中に水蒸気となって飛散し、それが継続的な空間の汚染源になっています。

原子炉建屋の床にたまった水は、原子炉、格納容器、貯蔵プール等を通って下に落ちていますから、相当濃い放射性物質を含むと考えられます。

テレビでは、通常の原発中の水の1000万倍と言っていましたが、それぐらいは当然考えられます。特にびっくりする値ではありません。

わたくしは「原子炉が沈静化したので、福島原発から漏れる放射線は今後は2倍程度の範囲に収まるだろう」と言っているのがこのことです。

ただ少し気がかりなのが2号機の下で測定した水の中に含まれている放射性物質の一部が核分裂が継続した場合に存在するものを含むからです。

これが、地震前のものなのか停止後のものなのかが問題ですので、今後も注意していきたいと思います。

いずれにしても、現在、原発にちかいところで放射線があまり減らないのは、半減期で減る分だけ新たに福島原発から流れてくるからです。

これがどのくらいで収まるかということですが、現在の状態ですと4月中旬ぐらいには収まるというふうに考えています。

そうすると、その後は10分の1まで減少しますから、先ほどの計算でおおよその被ばく量が計算できるということになります。

・・・・・・・・・

福島県沖の海も汚染されていますが、これも当然のことです。保安院は「測定したら汚染がわかった」と言っていますが、福島原発から空に上がった放射性物質は西方に流されて太平洋に行っているわけですから、当然その下の海は汚れます。

また、冷却のために海水を大量に原子炉建屋内に入れたわけですから、その水が海に戻れば、これも当然放射性物質を伴います。

また保安院はどういう根拠があるかわかりませんが、「汚染された海から取れた魚も大丈夫だ」と言っています。そんなことは現在の段階でわかる人は1人もいないと思ます

放射性物質で汚染された海で取れる魚は、原則として汚染されています。汚染されている魚を食べていいかどうかはその魚の放射性物質の濃度によりますから、その値がない内に安全だということは、なんと言うことでしょう.

・・・・・・

また、同じように福島県の作付けの問題で「土壌が汚染されているかどうかを調べる」というテレビを報道がありましたが、土壌はもちろん汚染されています

空間に放射性物質がなければ、放射線は観測されませんから、福島で放射線が観測されるということは、すでに空気中に放射性物質が存在するということになります。

放射性物質が存在すれば、それをが地面に落ちますから、土壌が汚染されます。すでに間違えなく福島県の土壌は汚染されています

どんなに怖い事実でも事実を真正面から見る勇気がこのようなときには大切です

・・・・・・・・・

毎日家にいたり、ペットボトルの水を使ったり、大変な毎日が続いていると思いますが、放射線量は最初の1ヶ月が高いのでここを何とか凌いでもらいたいとわたくしは希望しています。

マスクや浄水器、室内の空気清浄機等は効果が万全ではありませんが、若干の意味はありますので使ってください。また布団や洗濯物をできるだけ外に起こさないことも大切です。

放射性物質はいろいろな形(細かい粒子など)をしていますし、水で溶けるものや、溶けないものもあるし、拭いたら取れるものや、取れないものがありますが、ここ1ヶ月だけは少し我慢をして、できるだけあれもこれもやっておいた方がよいと思います.

・・・・・・・・・

避難も長期になってお仕事も始まったり、新学期が始まったりする人はとても迷うことではないかと思ます。

放射線は浴びた影響は「累積(合計)」が問題ですから、1週間か2週間だけやや高い放射線のところにいても、その後、低いところに移れば回復するという傾向もあります

現実の生活の中でできる事とできないことがありますが、何とか工夫していただければと思います。

その点では原子力安全委員会が継続的にSPEEDIを使って現実に風の向きで変わる放射性物質の状態を公開してくれることを強く望んでいます。

(平成23年3月27日 午後6時 執筆)武田邦彦

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当ブログの武田邦彦さん関連記事まとめ(リンク集)
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/6a193f9b1db6fea5c154ce23cc3bb9db
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今日のたかじんの委員会(11/3/27)

2011-03-27 18:50:39 | 民主党・マスコミ
今日、地震後に初めて収録された「たかじんの委員会」を期待して見ましたが、
内容を盛り込みすぎて消化不良に終わったみたいです。

動画はこちらで見られるみたいですね(いつ削除されるかわかりませんが)
http://blog.livedoor.jp/nu_net-aion/archives/3641767.html
(動画)http://himado.in/42945

このブログでも紹介させていただいている武田邦彦さんをはじめ、各方面の専門家
8名が出演され、いくつかのテーマを取り上げたんですが、時間が足りませんでしたね。

原子力の話だけでも90分では足りなかったでしょう。

この分野の専門家として呼ばれていたのが武田さんと

中村仁信(大阪大学名誉教授)さん
 放射線の専門家だそうです。

この方、冒頭で「テレビでは言えないことを言いたい」と言っておられたので、
てっきり「放射線は危険だ」というのかと思いきや、

「ちょっとぐらい放射線を浴びたほうが健康には良い」と話されていました。

その意見なら全国放送の番組でも話せるんじゃないでしょうか?

武田さんは3月25日午後8時のブログの中で
『また極端な場合には「放射線を浴びる方がいい」という専門家までいます。』と、
そういう意見を言う専門家に対する批判を書いているのですが、この方のことですね。
収録が終わった後に書き込んだ記事だと思われます。
http://takedanet.com/2011/03/281_99ab.html

放射線の危険性を否定する中村先生と武田先生の対決はしばらく続きましたが、
後のテーマがつかえているため、消化不良のまま終了しました。

中村先生は最後に「あまり危険だと思わないでもらいたい」と言ってこのコーナーは終了。

〔2011/4/17 たかじんに再び中村先生が登場→新しい記事書きました〕
武田邦彦さんのブログ 中村仁信先生へ2011-04-18 08:18:20
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/35a38294970655b6ed5dac5a5fbcfe27

このコーナーの間、司会の辛坊治郎はレントゲン、CTの影響や放射能の測定値を
しっかり把握して中村先生に疑問をぶつけていました。

しかし昨日の朝全国ネットで放送された「ウェークアップ」の辛坊治郎は、スタジオに
呼ばれた専門家、伊藤哲夫の話を黙って聞くだけに徹していました。

ローカル番組と全国ネットの番組ではどうしてこんなに変わってしまうのか。
その辺の事情をぜひ話してもらいたいものです。

たかじんの冒頭、勝谷誠彦は「メディアの有力者を呼び、報道内容について問い詰めたい」
と話していましたが、辛坊次郎を問い詰めた方が手っ取り早いでしょう。

~原子力の後は政治の話題。

地震発生後、民主党を痛烈に批判するテレビはこれがはじめてではないでしょうか。
民主党のダメさ加減が西日本には伝わったかも知れません。

このコーナーでは元秘書官の飯島さんが菅の過去のブログを取り上げていました。

そのブログがこれです(クリックで拡大)



本当にすぐに政権を明け渡してもらいたいですね。

この後、経済の話題になりますが、スタジオにいるのは竹中の弟子の岸とと辛坊次郎
ですから何も期待しませんでしたが、これからの道筋を示さなければいけないとかいう
話の中でTPPも道筋の一つとして出てきていました。この番組の出演者はまだTPPに
賛成しているようです。

相変わらず、経済の話題では全く共感できない番組だ。

その他、ボランティアやら防災やらレスキューやら、色々な専門家が呼ばれていたのですが、
十分に話を聞く時間も無く終わってしまいました。

番組は盛りだくさんで面白かったのですが、触れられずにがっかりしたものがあるので、
紹介させてもらいます。

______________(今日の放送についてはここまで)___________

スタジオには地震研究の専門家として木村政昭(琉球大学名誉教授)さんが呼ばれていました。



この方、以前出演した予言大会で、「富士山が噴火するかも知れない」といっておられ、

視聴者からの質問として「地震兵器HAARPは存在するのか」というものが紹介されたので、
この話題を話してくれるのかな?と期待しましたが、全く触れずに終わってしまいました。

このブログの読者の中に、今回の地震を人工地震ではないかと考えている方がおられ、
いくつかのページを紹介していただきました。

突拍子もない話のように聞こえますが、結構面白いのです。

最近、人工地震を起こそうとしている人たちがいるということと、
今回の地震が人工的におこされたものではないかという説があるようです。

その根拠となるものを紹介しますと・・・

最近、富士山で群発する地震の震源地が火口を真四角に取り囲んでいる様子を
ご覧ください。

本当に不自然です。しかも、震源地は全て道路の近く。


【富士山を囲む正方形の「震源」。人工地震の明確な証拠です。】



ここ数日の山梨県の震源の経緯度を合わせると、富士山を取り囲んで正方形になります。
静岡東部
35.3 138.7
35.3 138.8
山梨南部
35.4 138.7
35.4 138.8
人為的な形のようで、不気味です。

(ネタ元はこちら)
http://richardkoshimizu.at.webry.info/201103/article_76.html

もう一つ、地下核実験の映像です。もう地震そのものですよ。

Hydrogen Bomb Underground Test Detonation - Project Cannikin


まだ世間的には都市伝説ぐらいのものかと思いますが、
これからジワジワと話題になってくるでしょうから注目して下さい。
コメント (2)
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武田邦彦さんのブログ 春休みの終わり・・・

2011-03-27 16:56:21 | ニュース
今日、たかじんに出演されていた武田邦彦さんですが、テーマが多く、十分な討論には
なりませんでした。

今回の記事では今後、どうすればいいのかという話が出てきますが、
武田さんは放射性物質の排出は収まると考えているのでしょうか、
今後、放射線量が減少していくことを前提として計算式を紹介しています。

最近、スーパーの買い物に付き合うと、どうしても野菜の産地に目が行くようになりました。
関東地方の野菜を選ぶときにはちょっと考えますね。

放射能漏れが早く収まれば、全てが杞憂に終わるのでしょうが、
この先、放射能問題がいつまで続くかはまだ分かりません。

選べるうちは安全な方を選んでおいた方が良いと私自身は思ってます。
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原発 緊急情報(34) 春休みの終わり、簡単に判断すると

春休みも終わりに近づき子供を持たれる多くの家庭の方は、これからどうしようかと思案しておられると思います。

先日示した被曝量の表はかなり複雑だったので、それをさらに簡単にして多くの人が参考にできるようにしたいと思います。

また、あまり文章が長くなると複雑になるので必要に応じて分けて整理をしたいと思います。

・・・・・・・・・

まず第1にどのくらいの放射線を浴びても良いかということを、自分ではっきりと決めておくことです。

ご不安はあるでしょうけども、とにかく決めないと決断をすることができません。

その参考のために二つの例を挙げます。

一つは、日本の放射線障害防止の法律と国際放射線防護委員会の勧告で、これは同じ値です.この値を使うということは、専門家に判断をゆだねるということを意味しています。

値は1年に1ミリシーベルトですから、1時間あたりに直しますと約0.1マイクロシーベルトです。

つまり、一つ目の決断の数値は、

「1時間 0.1マイクロシーベルト」

であるということです。

・・・・・・・・・

2番目は政府や NHK が言っている「レントゲンの被爆」との比較です。私は医療行為であるレントゲンと日常的に被曝するのを比較できないと思いますが、ここでは「政府の考え方」を尊重する人のために、計算しました。

レントゲンには、胃のレントゲンと胸のレントゲンがありますが、1回あたりの胸のレントゲンで被曝する量は50マイクロシーベルです(文末に資料をつけました)。

胸のレントゲンを1年に20回ぐらいは良いということになると、1年に1ミリシーベルトになるので、1時間あたり、0.1マイクロシーベルとになります

つまりもう一つの決断の数値(政府より)も「1時間 0.1マイクロシーベルト」であることがわかります。

(これについては、テレビ等で言っている値と少し違うので。文章の下に説明を加えておきました。)

つまり、私(法律とICRP)と政府(レントゲン)とはまったく同じ数値(1時間0.1マイクロシーベルト)なのです。(ただし、レントゲンを1年に20回までOKとすれば。もし1年に2回とすると政府の方は一桁下がって0.01になる。)

・・・・・・・・・

次に現在の放射線がどのくらい続くかということです。

放射線は徐々に減っていきますが、これには大きな原則があり、

「40日で約10分の1」

になるということです。

すでに放射線が漏れてから、7日以上たっていますので、現在の時点から見ると、

「5分の1」

程度になるということがわかります。それから後は半減期が30年ものが主になるのでほとんど変わりません。

さらに現在、発表されているデータは「外からの放射線」のことですから、空気中に浮いている粒子は呼吸で体内に入りますので、発表された数字を2倍にしなければなりません(チェルノブイリの実績)。

次に、水道や食品から取り入れられる放射性物質の量は、おおよそ外部からの放射線と同じと考えていいのです。

つまり、これからしばらくたって放射線が減少する量が(5分の1)、食品や水、自分の体に入った放射性物質は(3倍)ですから、結局、発表される放射線の強さに0.67(=3÷5)をかけると、この4月になると、1年間に概ね浴びる放射線の量を計算するときには、

「今、発表されている量  ×0.67」



「0.1マイクロシーベルト」

を越えるかで判断ができます。


・・・・・・・・・

(発表値の例)  全て1時間あたりです。

原発の周囲   90マイクロシーベルト

福島市      4マイクロシーベルト

福島県の周辺   2マイクロシーベルト

東京新宿     0.1マイクロシーベルト

(1年間、実際に被曝する放射線の予想値)

原発の周囲   60 マイクロシーベルト

福島市      2.7マイクロシーベルト

福島県の周辺   1.3マイクロシーベルト

東京新宿     0.07マイクロシーベルト

これに対して、

限度       0.1マイクロシーベルト

・・・・・・・・・

原発の周囲    直ちに待避

福島市      できるだけ早く待避

福島県の周辺   できるだけ早く待避

東京新宿     大丈夫

・・・・・・・・・

この結果は、4月から1年間の判断ができるように、放射線の減少も具体的に示してあります。テレビでは「そのうち減るから」と言っているだけです

また、数値が越えたからと言って、100人が100人、放射線の障害がでるわけでもありませんが、国際的に危険が生じる可能性があるという基準と認識してください

後は、ご本人のご判断です. ここで示した数値は、赤ちゃん、妊婦も範囲に入っています. また1歳児から5歳児までは放射性ヨウ素が危険ですから、できるだけ「雨、水道を飲むこと、群馬などの野菜」を控えてください。それは1年ではなくヨウ素の半減期が短いので、4月中旬までです。

(平成23年3月27日 午後2時 執筆)武田邦彦
http://takedanet.com/2011/03/34_8cc5.html
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当ブログの武田邦彦さん関連記事まとめ(リンク集)
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武田邦彦さんのブログ なぜ、雨の後・・・

2011-03-27 14:32:22 | ニュース
武田邦彦さんは現在、たかじんに出演されていますね。

武田さんは以前ブログの中で「微量の放射線ならむしろ健康には良い」と発言している
専門家を批判していました。

今日、出演している放射線の専門家が正にそのように発言しています。

テーマが多すぎて討論は消化不良に終わりそうです。

やっと現政権をちゃんと批判する番組がみられました。しかし、ローカル番組なんですよね。

辛坊次郎もローカルと全国ネットだと言う事が全く違っています。
勝谷氏は、大手メディアの有力者を呼んで問い詰めたいと話していましたが、
そこにいる辛抱氏に話させればいいんじゃないでしょうか?

今回の記事は東京の放射線量がなぜ下がらないのかという話です。
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原発 緊急情報(33) なぜ、雨の後、放射線が下がらないのか?

(簡単ですがご質問が多いので、解説をしておきます。春休みも終わりに近づき、今後、お子さんをどうしたらよいかとお考えの方も、このことは直接的ではありませんが、大きな参考になりますので、お読みいただければと思います。)

20日前後に降った雨の後、各地の放射線の濃度が大きく上がりました。その後、放射線の濃度が下がらないのでご心配になっている人が多くおられます。

まず原理原則を話します。

福島原発から出る放射線物質は、核爆発で起こったものですから、多くの放射性物質を含みます。その中にはヨウ素のように半減期の短いものと、ストロンチュームなどの放射性物質のように半減期が30年のものとがあります。

半減期の短いものは最初の段階でどんどんなくなっていきますし、半減期の長いものはずっと放射線の強さは変わりません。

原子炉から近い福島県で降るものは、放射線の濃度は高いのですが、まだ半減期が短いものが多いので、放射線は減少していきます。

これに対して、東京などの遠いところは、福島原発から出た後、かなり時間がたって東京に流れてきて、しかも東京の上空にしばらく滞留してから雨で落ちてきますので、半減期の短いものはすでにあまりないのです。

核爆発でできる放射性物質の多くは半減期が30年ぐらいありますから、一旦雨で地表に落ちるとそのあと急速に減少するということはありません。

ただ、東京の場合にはコンクリートやアスファルトで覆われていますので、激しい雨が降ればあらい流されるかもしれません。雨が降らなければ、原則的には道路や壁等に放射性物質がついていますので、なかなか放射線が減らないということになります。

このようなことに多くの方が疑問に持つのは、 NHK 等で「福島の放射線の減少だけを説明している」ということにもあります。

現在、東京など福島原発からやや遠いところは、放射線は規制値より少し低いところにあります。しかし、急速には減っていかないでしょう

(平成23年3月27日 午前9時 執筆)武田邦彦
http://takedanet.com/2011/03/33_4343.html

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武田邦彦さんのブログ プルトニウム

2011-03-27 09:00:20 | ニュース
武田邦彦さんのブログが更新されました。

今回はプルトニウムについて書いておられます。

この件については、反論もあると書いておられますので。
武田さんの意見として読まなければいけない部分が多いようです。

ネットで見かけた「角砂糖5個で日本人が全滅する」という話と武田さんの考えは
かなり違っているようです。

厚生労働省が、放射能汚染された食品のプルトニウム許容量を設定しているらしい
ですが、武田さんの意見に近いものなのでしょうか。
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原発 緊急情報(32) プルトニウムの毒性

(メールのご質問に十分にお答えできず誠に申しわけありません。今のところは全数を読んでおりますので、順次ブログでお答えしていきたいと思います。ここではご質問も多かったプルトニウムについて解説をしたいと思います)

今回の福島原発では、1号機、2号機、4号機が通常のウラン燃料を使っています。ウラン燃料というのはウラン235を核爆発させるもので、多くの原子炉で使われているものです。

これに対して3号炉は、プルトニウムという元素を燃料に使っています。これはウラン235を核爆発させますとプルトニウムはできますので、それを回収して再度、燃料として使うのです。

つまり、普通のウラン235の燃料の時には4.5%程度のウラン235の純度で燃料として使うのですが、プルトニウムは9%程度で使用します。

また少しややこしいのですが、ウラン235燃やすとプルトニウムができます。お役目が終わって燃料を取り出すときにはある程度のプルトニウムを含んでいます。

・・・・・・・・・

ところで、プルトニウムがなぜ問題かというと、一つにはプルトニウムというのは自然界にはない元素でウラン235の核爆発で作られます。第2番目はプルトニウムには非常に強い特性があるという考えられていることです。

大震災と福島原発の事故の後なので、これまで話を控えていましたが、広島の原爆がウラン235、長崎の原爆がプルトニウムでした

そこで今回、万が一、3号炉が水素爆発したときに、プルトニウムの飛散が予想されますので、それに対して事前に準備をしておくべきかどうかを中心に話をしたいと思います。

・・・・・・・・・

プルトニウムの毒性は次の三つです。

1. 放射線が強い、

2. 放射線の中でも体の表面や内蔵の表面を損傷する


3. 人体へ特別強い毒性を持っていると言われている。

わたくしがウラン濃縮の研究をしている当時、プルトニウムの毒性を知ることが大切だったので、かなりの量のアメリカの文献を読んだことがあります。

ウランが核爆発をする条件とか、プルトニウムの毒性の基礎的な研究は、第2次世界大戦時代のアメリカに最も多く、特に初期の研究では研究者の死につながるような事故等も伴いながら研究をしています。従って、その時代の文献はとても大切です。

また長崎原爆、チェルノブイリ等、関係する資料も比較的整理されています。

それらによると、プルトニウムの特性は次のように考えられます。

1. 放射線は強いのですが、放射線の量を常に測定して管理しておけば、他の放射性物質と同じと考えられる、

2. 放射線の中でも体の表面や内臓の表面を損傷する特徴があるが、これもプルトニウムばかりでなく他の放射性物質でもその程度は同じ、

3. プルトニウムだからといって人体に特別な毒性はない。


1.や2.はすぐ理解できると思います。まず外から来る放射線は人間にとって「どの放射性物質から出ている放射線か」かということをわかりません。放射線の種類やエネルギーによって人体に対する影響が決まるだけです。

プルトニウムか体内に入った場合ですが、ほとんどは口から入ったら、胃や腸を通って比較的早い時期に排泄されます。その時に、消化器官の表面に放射線があたりますが、これもプルトニウム以外の放射性物質と同じです。

このようなことから、プルトニウムだから毒物だということないというのがわたくしの判断です

・・・・・・・・・

このようなわたくしの判断は今までも機会のあるときに、話してきましたが、それに対して、主に原発反対派の人から強い反論があります

それはプルトニウムの毒性は特別で「角砂糖5ヶで日本人が全滅する」と言われます.

わたくしは責任ある立場でしたから、事実を調べるために、随分文献を読んでみましたが、このような毒性を見つけることはできませんでした。

科学的事実に賛成派も反対派もないのですが、この件についてはわたくしは「推進派」と同じ考えです。繰り返しますが、科学的事実には推進派も反対派もありません。ただ国民の健康だけを考えて判断する必要があります。

それなのに、「プルトニウムの毒性」という問題を、科学ではなく思想の問題に置き換えてしまうことが、これまでこの問題がハッキリしなかった原因です.

おそらくこのブログでも、ここで「プルトニウムの毒性は特別なものではない」と書きましたので、「武田はけしからん」という反論もあると思いますが、プルトニウムの毒性は科学的事実ですから微量のプルトニウムによって、大きな損傷を受けたという医学的事実が必要なのです。

・・・・・・

ところで、「プルトニウムの毒性は特別である」という考えに対して、2006年に電気事業連合会が反論を出しています。

ただ、電気事業連合会の普通の説明と同じで、「プルトニウムを燃料に使うことは安全である」ということを繰り返しているだけで、厳しく言えば答えになっていないという面があります。

少なくともプルトニウムの特性に対して心配している人がいるのですから、形式的な答えではなく、実質的に踏み込んだ答えをしていればプルトニウムに対する不安感はかなり弱まったと考えられるからです。

わたくしはこのブログで常に国際放射線防護委員会 (ICRP)の勧告に基づいて作られた日本の法律の考え方と数値を使っていますが、それによると、プルトニウムはごく普通の放射性元素として分類されています。

わたくしがウラン濃縮研究をしているときに、ウランとプルトニウムの人体内での振る舞いがかなり似ていることを知りました。

ウランもプルトニウムも、

1) 比較的、消化器表面を損傷する放射線を出すこと、

2) 人間にとってプランもプルトニウムも必要のない元素なので口から入ったら比較的短時間で排泄されること、

3) ウランやプルトニウムは腎臓に行きますが、それは排泄のためであり、だから早期に排泄されること、

4) ウランを間違って飲んだ例では、障害がでていないこと


等です。

生物関係の方面ではよく知られているように、「人間は必要なものは取り込み、不必要なものを排泄する」という機能を持っています。

例えば人間の血液に必要な「鉄」を考えますと、鉄の放射性同位体が体の中に入ると、人間の身体は「放射性かどうか」を見分けることができないので、その鉄を体に取り込んでしまいます。

体に取り組むとそのあとずーっと放射線を浴びることになります。

逆に、ウランが入ってきてもどこに使っていいかわからないので、すぐ排泄してしまうのです。

このように、ウランやプルトニウムが人間に対して強い毒性を持たないのは、人間が使う元素ではないということが決定的な理由だとわたくしは考えています。

・・・・・・・・・

従って福島原発からプルトニウムか飛散しても、これまで通り放射線の強さに注意していれば大丈夫ということになります。

プルトニウムを燃料に使う3号炉について、わたくしはこれまで、危険度を他の号機に対して2.5倍にしていました。この理由は、第1にプルトニウムの特性をもう一度調べてみようと思ったこと、第二に燃料の中の放射性物質の状態がウラン燃料と違い、やや危険側にあるということで、2.5倍をかけていました。

現在でも3号炉については、やはり2.5倍程度の数字は必要と思います。これはプルトニウムを燃料とする軽水炉の大事故が初めてであるということです

・・・・・・・・・

3号炉に関する最終的な結論は、「注意しておかなければいけないが、決定的にわたくしたちの健康に影響を及ぼすものではない」ということです。

(平成23年3月27日 午前8時 執筆)武田邦彦
http://takedanet.com/2011/03/32_f654.html
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当ブログの武田邦彦さん関連記事まとめ(リンク集)
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/6a193f9b1db6fea5c154ce23cc3bb9db
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