観劇☆備忘録

ミュージカル大好き!

「レミゼ」8/8マチネ

2007年08月29日 | レ・ミゼラブル
山口バルジャン/石川ジャベール/坂本ポニーヌ/山崎ファンテーヌ/辛島コゼット/山崎マリウス/駒田テナルディエ/瀬戸内マダムテナルディエ/岸アンジョルラス

岸アンジョルラス
力強い歌声、逞しい腕、広い背中。

頼り甲斐あり過ぎ!(笑)

でも仲間には厳しいだけでなく、結構優しく話し掛けてくれるんですよね。

何より、時折見せてくれる爽やかで優しげな笑顔が最高


この日、バリケードを登る時に片足を滑らせてしまい、ほんの少しその場で立ち止まり、それからゆっくり頂上へ。

足を傷めてないか気になって、じっと見ていたら、気付いてしまいました。

バリケードの頂上に立つ後ろ姿が、かなり素敵な事に

(もちろん、前も素敵もですよ/笑)


芝居の呼吸と言うか、丁寧な演技も好き。

「ラマル将軍が死んだ」の後、充分間を取って歌い出してくれるところとか、「マリウス!」と呼び止めた後、間を取って優しく「少し休め」と言ってくれるところとか。

戦いが始まり、マリウスが打たれて砦の上から駆け寄る時に、文字通り飛んで来る(バリケードの途中から勢い良くジャンプする)のにはドキッとするし。

その後グランテールと見つめ合い、何とも言えない笑顔を残して駆け上がり、旗を振る最後なんて本当に切ない。


最も印象に残ったのは‥

『最後の戦い』で「死のう僕らは 敵など怖れはしない」か「立つのだ仲間よ 世界に自由を!」のどちらか(すみませんちょっと記憶があやふやです)で、爽やかな笑顔を見せてくれるところ。

「この戦いは絶望だけでは無い、何か意味のあるものを残す」と信じて戦った・・・。
最後まで理想と希望を捨て無かった、骨太で前向きなアンジョルラスの人間性が感じられていいなぁと


2005年の大阪とは、まるで別人の様・・・。
凄く成長(努力)されたんだなぁと感じました。
(単に私が「レミゼ」慣れしていなくて、ちゃんと観れていなかったのかも‥。いや、きっとそうに違いない!)

今期、私の中では岡さんに引けを取らない、理想のアンジョルラスとなりました

願わくば来期も是非!



山崎マリウス

すっかり落ち着いていて、「本当に初めての舞台ですか?」と突っ込みたくなりますよね。

歌は安定しているし、芝居もスムーズ

エポが仲間に運ばれた後、立ち上がろうするんだけれど、ふらついて前に倒れかける演技が良かった
それを岸安アンジョルラスが良いタイミングでしっかり支えたから、バッチリ絵になってドキドキ

まだまだ進化して、いろいろやってくれそうな期待の持てる育マリウスです。

本当に舞台向きの方ですよね。

山口バルジャン・辛島コゼット・坂本ポニーヌだったので、二重奏・三重奏も美しく聴けて満足

そこに、石川ジャベール・岸アンジョルラスが加わった「ワン・デイ・モア」も良かった


山口バルジャン×禅ジャベール、駒田テナルディエについては、また後程ねちねち・・・いや、じっくりと

「レミゼ」アンサンブル編(2)

2007年08月23日 | レ・ミゼラブル
私の学生ベストメンバーは、

伊藤グランテール
近藤コンブフェール
松原フイイ
港レーグル


そして、

中本ジョリ


中本吉成君、可愛すぎ!

『ABCカフェ』で遅刻して来たマリウスのテーブルの向かいに座ってニコニコと話を聞いている姿が愛らしくて、以前から「誰あの子は?」と気になっていたんですが8月の後半になってやっと役名が分かりました。

常に可愛らしい笑顔で、仲間の演技にも細かく反応しておられますね。

マリウスには優しく、アンジョルラスには憧れと尊敬の眼差し、グランテールはちょっと苦手?


8月15日マチネの藤岡マリウスの時に、気付いたジョリ君のツボ

★遅刻して来たマリウスがテーブルに座り酒を飲んでいる時に、「さあグイッと」といった感じでカップの底に手を当てて促す。

★飲み終わったマリウスがジョリに話しかけようとすると、「今が決断をする時だ~♪」とアンジョルラスが歌い出したので、指を立てて「シッ、静かに。アンジョルラスの話を聞こうね」といった感じでマリウスを制する。

(この演技は16日の育三郎マリウスの時は無し。藤岡マリウス限定?)


とにかく砦の癒し系担当といった感じで、ひたすら可愛い

16日で私の「帝劇レミゼ」は終了なので、暫く会えないのが寂しいですね。


2003年公演のCDの冊子の香盤表を見るとジョリ君は『下水道』で死体役。
でも今期は緑のタイの学生(クールフェラック?)。

徳井テナに引きずられたり、三谷テナに手荒に扱われる(乱暴に降ろす→足蹴りで裏返し→踏んで跨いで→とどめに「ドン!」と尻乗せ」→更に頭を小突く)姿を見ずに済んで良かったかも
(クールフェラックと彼のファンの方ごめんなさい/笑)



近藤コンブフェール
工場長「怠けてりゃパンも買えない」の後「ティッ!」と軽く蹴りを入れてる?スケベなだけじゃなく気も荒い?
丸いを更に大きく開けて頑張ってる、旅人の小芝居も楽しくなってます



松原フイイ
結構、お顔に特徴があるので他の役でも直ぐ分かる。
「来い相手になるぞ~♪」で、坂元アンジョルラスだと小さいけれど拍手が来る率高し


皆さん、良い感じになってますよね。

次の「レミゼ」(10月後半)が楽しみです。

「レ・ミゼラブル」アンサンブル編(1)

8月遠征(後半)とトークショー動画

2007年08月22日 | レ・ミゼラブル
8/15マチネ(山口さん×岡さん) ソワレ(今井さん×今さん)
8/16マチネ(山口さん×禅さん)


山口さん二連発
今井さん×今さんも、砦の仲間達も熱くて大満足

前半のレポが書き終わらぬまま、後半の遠征となりましたが、これで今期の「帝劇レミゼ」は終了
後は、のんびり気ままにレポをまとめて行きますね


今回の遠征で悔しかったのが、16日のソワレと17日マチネのトークショーが見れなかった事

後、一泊できれば見れたのに・・・。

17日から仕事なので、16日マチネ終了後に即行で帰らなければならなかったんです。
手の届きそうな所にあるのに取れなかった・・・この悔しさ!
劇場で「トークショーのお知らせ」の案内を見たり、アナウンスを聞くのがどれほど辛かったか


仕事も少し落ち着いて、今日やっとブログの動画を見てスッキリ

(公式だけではなく、トークショーを丁寧にレポって下さった方のブログも読ませて頂き、当日の様子が手に取るように分かりました。
公式と個人ブログの管理人様に感謝感激です
私も何かに当たったら頑張ってレポしますね)


大笑い出来るイベントって最高ですよね

私もたまにイベントに当たる事もあるのですが、凄く真面目だったり、ちょっと微妙だったり・・・

いつか帝劇で大笑いしてみたい・・・

「ミス・サイゴン」期待してますよ(笑)


『レ・ミゼラブル』公式ブログ

「レ・ミゼラブル」8/8ソワレ

2007年08月14日 | レ・ミゼラブル
今井バルジャン/岡ジャベール/新妻ポニーヌ/シルビア・ファンテーヌ/菊地コゼット/泉見マリウス/三谷テナルディエ/森マダムテナルディエ/坂元アンジョルラス


坂元アンジョルラス絶好調

彼のバズーカが炸裂すると、砦の仲間の熱気も20%増量!?

「群れとなりて~」で拍手喝采

松原フイイの「来い!相手になるぞ~♪」もバッチリ決まって、小さいながらも拍手が

泉見マリウスも更に暑く‥いや、熱く細かくなっていて惚れ直すことしきり

本当に熱くて気持ちの良いバリケードでした


坂元アンジョルラス、2005年の大阪では短い毛をツンツンに立てていたイメージがあったんだけど、今期の髪型の方が自然で好き。

砦でグランテールの「死など無駄じゃないのか?」に対して、じっと見つめた後、腰のバネを使って上半身をガバっと思いっきり前に倒して彼の肩に手を置くのがツボ
そっと肩に触れるとかしない
細かいところまで、常に体育会系(笑)


岡ジャベールは相変わらずお美しくて、包容力と安定感抜群の今井バルジャンとも相性バッチリ

対決も綺麗に決まって迫力倍増!

新妻エポニーヌは切なさがしてて、ソロと「恵みの雨」はウルウル

このメンバーでの『ワン・デイ・モア』は正に圧巻

大満足のソワレでした

<おまけ>
三谷テナルディエ
下水道のシーンの担いで来る死体の扱い方・・・。

「乱暴に降ろす→足蹴りで裏返し→踏んで跨いで→とどめに「ドン!」と尻乗せ」に頭を小突く動作が加わり、死体役の人が更に気の毒に(笑)

石川ジャベール(「レミゼ」8/10マチネ)

2007年08月14日 | レ・ミゼラブル
前回観たのは6月14日。(8/8マチネ(山口さん×禅さん)の感想は、また後ほど)

禅さんにとってジャベールとして二度目の舞台だったのですが、その完成度の高さに驚きました

今回は、あれから更に深められて、ほぼ完成版って感じですね

もう今期は禅さんに驚かされっぱなしの、惚れ直しっぱなし


バルジャン(ジャベールは罪人だと思ってる)やテナルディエなど、悪人に対する嫌悪感をしっかり出している

だから、対決や「stars」も迫力満点
もうバルジャンが気の毒になるくらい


後、「あいつはジャベール~」で登場してから少し溜めて、もう嫌で堪らないって感じで「またも喧嘩か」と、たっぷり凄んで歌い出すところとか‥。

「泳がしておいて~捕まえて~や~る」でテナルディエをがっしり掴んで、「ゴミを始末しろ」で投げ飛ばすところも密かなツボ

どのテナにも容赦なし(笑)
(この掴まれた時の表情は、駒田テナルディエが最高)


別所バルジャンも楽で熱演だったし、個々の演技はとっても良かったんですけど、やっぱり別所バルジャンには岡ジャベールの方がしっくり来るような気がしたかも


石川ジャベールは前半迷いがなくて、別所バルジャンの愛情攻撃も岩のごとき石川ジャベールの意志には通じない感じ

砦で、首に掛けられたロープも早々と自分で外しちゃうし☆

でも彼の中で静かに何かが芽生え始めて‥、下水道まで追い詰めたバルジャンにあっさり道を譲ってしまう。

この時の「そんな自分の行動が信じられない」というように、目を大きく開いて愕然とする表情が強く印象に残ってます

愛情を知らずに生きて来たから、バルジャンから与えられても、それが何なのか、どう扱えばいいのか分からない。

「法と正義」を守って生きて来た自分の意志さえ曲げさせる何か。

「何だこれは?認めないぞ!」
「認めれば自分が壊れてしまう!認めるくらいなら消えてやる!」といった執念の自殺といった感じがしました。

(全然違ってたら、すみません)

同じものを与えられて全く正反対の答えを選んだ、バルジャンとジャベールというのが明確に現れた組み合わせかな?


どこがどうとは言えないんだけれど‥。
石川ジャベールには、橋本バルジャンがしっくり来た様に感じました。

(気が付いたら、今井バルジャン以外の全ての組み合わせで石川ジャベールを観てる いつの間に・・・/笑)


美しくて儚い岡ジャベール。
怖くて哀しい石川ジャベール。


どちらも大好きだ~

さて、次はいよいよ今ジャベールです。

(阿部ジャベールは遠征の都合上、博多までお預け)

8/9「レミゼ」ソワレ

2007年08月11日 | レ・ミゼラブル
別所バルジャンが凄い気迫で、吹き飛ばされそうでした
(後で知ったんですが、前楽だったんですね)

演劇はもちろん歌も良い
歌の終わりを少しでも長く、丁寧に伸ばそうされているのがよく分かりますね。


<別所バルジャン岡ジャベール>
前回観た時は自分の幸せを諦めているかのような「哀」の感情を強く感じたのですが、今日は力強い愛情に満ち溢れていました。

「溢れる愛 ジャベール お前にもやろうみたいな

それが顕著だったのが、砦での二人のやりとり。

とても優しい口調・仕草・視線でジャベールに接し、首に掛かっていたロープを外してあげたり、優しく肩に手を置いたり‥。

サービス満点(笑)

受ける岡さんの演技も良かった!

実は愛情に飢えていた事が露呈し動揺するジャベールといった感じで、もろにツボに来ました。

岡さんってこういう芝居が絵になりますよね。

SPでガブローシュの死で、放心状態になった岡アンジョルラスにもドキドキさせられましたし

その後の「下水道」もバルジャンを捕まえ来たというより、「自分はバルジャンの愛情など求めてはいない」という事を確かめる為に追い縋って来たといった感じで非常に切なかったですね
(交差する照明が当たった時に、肩でハアハアと息をしているのがまた良いんだわ

バルジャンの愛情に一番影響を受けるジャベール。
この組み合わせが今期ベストになりそう


<東山アンジョルラス>
熱演&熱唱。
元からあったカリスマ性に加えて、声が太く力強くなった分、存在感と頼もしさも増した!?
エポニーヌが死に「彼女が最初の~♪」と歌い始める前に衝撃と悲しみを噛み締める様に目を閉じて間を取っていたり、「命を大事に、子供もある者と女達は去りなさい」は柔らかい表情で優しく歌っていたり。
結構、演技も細かい。
そんな熱演の後だから、恒例の「最後の振り返り微笑み」も今まで以上に胸に来ました。
いろんな事に傷つき、それを振り払うかの様に革命に突き進んでいく「美しいリーダー」と言った感じでとても良かったです。


<藤岡マリウス>
こちらも東山アンジョルラスに劣らぬ熱演と熱唱。
二人とも熱い熱い。
弾がなくなって、弾丸の様に「僕が行きます」と飛び出す藤岡マリウスを「いかせないそれは危険だ」とガッシリと肩を掴んで抑え込む東山アンジョルラス。
その手を藤岡マリウスが勢いよく振りほどき、激しく揉み合う二人。
別所バルジャンが「任せろ俺が行く~」と仲裁に入っても、構わずまだ揉み合ってる(笑)

藤岡君の歌は本当に心地よいですね。
これに辛島コゼットと新妻エポニーヌが加わり絶品の三重奏でした。
「正統派バズーカはやっぱり良いなぁ」と惚れ直し。
熱く力強い「カフェ・ソング」も好きだ~。


<テナルディエ夫妻>
今期初めてでお久し振りの、瀬戸内マダム。
相変わらずの見事な姐御っぷりは懐かしかったです。
お初の徳井テナ、硬いかなとも思ったけどそんなに悪くはなかったような・・・。


<いろいろ>
港司教、やっぱり上手い

近藤コンブフェール、やっぱり好きだ~♪
ちょっぴり副官らしくなった?

ガブローシュの新井君はやや大人しめ?
「おいらの名はガブローシュ!」じゃなくて「ブローシュ~」と流しちゃう。
ちょっと物足りない感じがしないでもないけれど、声に色気があるというか、丁寧に歌っている感じが良い。


<カーテンコール>
岡ジャベールと熱く抱きあった後、前に進み出るも立ち位置が真ん中からズレいて慌てて横移動。

あれだけの熱演の後、さすがに満身創痍といった感じ。

でも笑顔全開。
二階のお客さんにも気を使っておられたし、自分の側のキャストにも「僕より前に出てね」というように手でソフトに押し出して自分は一歩下がおられました。

その後ファンティーヌを抱っこしてクルクルクル。
最後にそのまま何度もポーズを決めてくれてサービス満点♪

別所バルジャンへの好感度が、かなり上がったカーテンコールでした

8月遠征(前半)と別所バルジャン

2007年08月11日 | レ・ミゼラブル
8/8「レミゼ」マチネ&ソワレ
8/9 「錦繍」と「レミゼ」ソワレ
8/10「レミゼ」マチネ

ハードでしたが、非常に充実した遠征でした。


7月11日以来、一ヶ月ぶりの『レ・ミゼラブル』。
アンサンブルに厚みと迫力が出てきた様に感じました。
やはり2ヶ月は大きいですね

元々は8月8日の「レミゼ」マチソワ+9日の「錦繍」だけの予定でしたが、7月の別所バルジャン×岡ジャベールがとても良くて、別所さん×禅さんの演技派対決が観たくなり、8/9 のソワレ(別所さん×岡さん)と8/10のマチネ(別所さん×禅さん)のチケットを買い足して一泊追加する事に。

実はこれが別所さんの前楽・楽だった事に、楽のカーテンコールの挨拶まで気が付いてませんでした


今まで殆ど意識していなかった・・・というより、お目に掛かるのが今回初めての別所バルジャンでしたが、気が付くと

6月の鹿賀さんとのスペシャル
7月平日
8月の前楽と楽


と、まるで熱心なファンの様な観劇スケジュールに(笑)


でもそのお陰で、

SPや楽でちょっと緊張気味の別所バルジャン
7月平日の安定した別所バルジャン
前楽で熱く燃える別所バルジャン
楽日に「やり残した事がある」と強く主張する別所バルジャン


と、いろんな別所バルジャンを堪能させて頂きました(笑)


私が観た中(鹿賀ジャベール・岡ジャベール・禅ジャベール)では意外にも岡ジャベールとの組み合わせが一番ツボで、これが今期のベストコンビとなりそうです

ではこれから、その件も含めた遠征の感想を自由気ままに綴っていきたいと思います

『錦繍 』 8/4マチネ

2007年08月06日 | 錦繍
時間がないので、軽く一通りの感想を・・・。
早く載せないと舞台が終わってしまうので、未完成だけど無理やりUPしますね。
いつも以上に変で読みにくい文章ですみません。
後程、書き直します。
(バタバタしていてパソコンの前に座る時間も無いんです。この文章も携帯で書きました。)


鈍い金色の大きな屏風の様な物が舞台を囲む様に吊るされていて、その後ろに椅子が置かれている。

役者さんは、この椅子に座って舞台を見ていて、出番が来ると前に出て芝居を始める。

時には、この椅子が舞台中央に持ち出されてベットになったり、飲み屋のテーブルになったり・・・。

使われるのは椅子だけ。
衣装も殆ど普段着の様な感じ。
男性陣は着替えもない。
音楽は尺八、一本。(時にモーツァルトのCDが流れます)

余計なものが削ぎ落とされた、本当にシンプルな舞台。

原作通り、往復書簡の形式で進んで行く。

靖明(鹿賀丈史氏)と亜紀(余貴美子さん)だけでなく、男性陣4名と女性陣4名に別れて手紙を読み合う。

先に書いた方が舞台真ん中に手紙を置き、次に読む方が進み出てその手紙を拾って開封し読み始めると芝居が始まる。

靖明が読み始めると、その後ろに男性俳優4名が立ち、順にテンポ良く手紙を読んでいく。

読みながら、巧みに再現芝居が入る。

この手紙と芝居の入れ替わりが実に絶妙!
テンポ良くリズミカルで、あっという間に引き込まれてしまいました。
「原作のあのシーンに、こんな動きが入るのか」と感心する事しきり。
さすがジョン・ケアード

3時間10分(間に15分休憩あり)と、ストレートプレイとしては長い方だと思うけれど、中弛みなどなく常に心地好い緊張感がありました。


役者さんが、ほぼ全員常に舞台上に居る。

舞台上に異なる時間・空間が同時に存在し、瞬時に入れ替わる。

セットはシンプルで演出と役者さんの演技で魅せる。

圧倒的な量のセリフをテンポよく詰め込んでいる


鹿賀さんと市村さんが共演された『デモクラシー』を思い出します。


鹿賀さん、余さんはもちろん、他の役者さんの熱演も素晴らしかった
中でも、私鉄沿線97分署の倉さんこと、高橋長英さんの温かい父親役がツボでしたね。
後、亜紀の子供役の人も何か憎めないし、靖明と心中しようとした瀬尾由加子役の馬渕英俚可さんも色っぽくて良かった。

ジョン・ケアードの演出は、全ての役者さんの魅力・力量を引き出していたと思います。

(役者さんについては、後程詳しく)


何故、書簡形式なのか?

最初に原作を読んだ時に思ったのは、手紙を書くという事はまず自分と向き合う事だから。

自分は何を考え、何を感じ、そして望むのか‥。

過去の中の自分や関わった人間に対峙し、湧き出た思いを文字にする。
そして、それを最も知って貰いたい相手に手紙という形でぶつける。

そうしたやりとりの中で、失ったものを相手と補い合い、未来へと目を向ける。

人に言われたり教えられたりするのではなく、自分自身の中にあるものを見つめ直し、そこから再生していく。

これが、この話の核となっているからなのでは?


鹿賀さん個人のファンとして
カツラもメイクもなく殆んど『素』の状態に近い鹿賀さんの芝居を間近で見られるのは、至福としか言いようがないです

鹿賀さんが目の前で、拗ねる・甘える・落ち込む・怒る

こんなサービス満点の舞台は、ちょっと無いですよ

いろんな意味で濃厚な3時間、たっぷり堪能させて頂きました

後2回の観劇も本当に楽しみです。
東京でなければ、もっと観たかった。
再演と地方公演、してくれないかな‥。


少し愚痴らせて下さい

今回の観劇は本当にトークショーに縁がなかった

今日知ったのですが、8日と11日にも鹿賀さんのトークショーがあるそうですね。

私の観劇日は9日‥。

『レミゼ』もこんな感じで悉く外れました‥。

イベントに恵まれないのは、私の業なのでしょうか

トークショーなんか嫌いや(笑)

華麗なるミュージカル・ガイド

2007年08月04日 | ミュージカル
鹿賀丈史さんのインタビュー目的で購入

表紙を開くと、いきなり『岡アンジョルラス』が
その次は三角行進、鹿賀ジャベールもいます
(残念ながら石川マリウスの写真はないです
ってな具合に『レミゼの20周年記念公演』レポから始まって、鹿賀さん・山口さん・市村さんの各3ページのインタビュー、そして作品ガイド30選。

掲載されている作品はこちら



『ジキル&ハイド』や『ペテン師と詐欺師』の舞台写真もあり、鹿賀ファンには嬉しい構成です

各作品が2ページに亘って結構大きな舞台写真入りで解説されていて、ホンの少しだけどActor's データーとして助演俳優さんの紹介があります。

『エリザベート』→石川禅さん
『タイタニック』→岡田浩暉さん
『モーツァルト』→吉野圭吾さん
『ミス・サイゴン』→坂元健児さん
『マイ・フェア・レディ』→石井一孝さん
『ダンス・オブ・ヴァンパイア』→浦井健治君

そして
『MA』は鈴木綜馬さん
イッちゃってる、オルレアン様の写真付きだ~

(でも本当に小さいスペースなんで、あまり期待しないで下さいね)

話には聞いていたけれど舞台写真を始めて見る作品もあり、結構楽しめました

特に『プロデューサーズ』の岡さん&藤木さん
藤木孝さんがもの凄い事になってます
ぜひ生で観たかった(笑)


       
『華麗なるミュージカル・ガイド』
2007/7/26(木)発売
A4変型/キネ旬ムック/定価2,100円(税込)

巻頭グラビア
『レ・ミゼラブル』日本初演20周年バージョン舞台ルポ
『ヘアスプレー』『ウィキッド』話題の舞台ルポ
アクターズ・インタビュー
鹿賀丈史/市村正親/山口祐一郎/井上芳雄/中川晃教/森山未來/川平慈英/別所哲也
作品ガイド30選 ―アクターズ・データ付き―
『アニー』『ウエスト・サイド・ストーリー』から『ライオン・キング』『レ・ミゼラブル』まで

特集:宝塚歌劇団/西川貴教がナビゲートするトニー賞
ミュージカルの新潮流:マッスルミュージカル
コンダクターに聞く:塩田明弘
新作ラインナップ’07-’08/劇場案内

「acteur(アクチュール)」編集部のブログはこちら