『 もし女子高生が家を設計したら(萌える!建築基準法 完全版) 』

エクスナレッジ (発行)
B5判、ソフトカバー、160ページ
2012/07/11 発行
ISBN-13 978-4-7678-1398-1
NDC分類: 527.1
定価 :2,520円(税込み)
内容(下記出版社の情報より)
萌える!「建築基準法」(建築知識 2012年1月号)完全版。
確認申請にも役立つ法規制チェックシート付き。
目次 p.02
プロローグ p.05
column 建築基準法とはどんな法律か? P.08
第1章 はじまりはいつも敷地から(道路・用途地域編) p.09
第1章のおさらい 現地調査時にチェックしたい法令 p.19
column その他必要な現地調査 P.24
第2章 建物の大きさが決まるとき(形態制限編) p.25
第2章のおさらい 建築物の大きさを決める形態制限 p.35
第3章 街を火から守る 防火の約束(防火編) p.47
第3章のおさらい 防火の基本は「燃え拡がらない建築物」 p.57
第4章 人が集まる所は逃げ道が必要(避難編) p.65
第4章のおさらい 安全に逃げられる避難経路を用意する p.75
第5章 快適に過ごす居室の決まり(採光・換気編) p.85
第5章のおさらい 快適に住むための居室の基準 p.95
column さまざまな「無窓居室」 P.101
エピローグ p.102
column 既存不適格ってなに? P.104
確認申請にも役立つ 法規制チェックシート p.107
チェックシート一覧 p.108
道路 p.109
用途地域 p.112
容積・建ぺい率 p.119
(中略)
防火 p.142
居室 p.148
既存不適格 p.156
索引 p.158
奥付け p.160
萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:漫画の主人公である女子高生3名(中村明日香、九条七海、小川美咲)。「各章のおさらい」中では3人のちびキャラがナビゲート役を務める。
カバー表紙:タイトルは縦書き。タイトルの字色は青、藍色。無地の背景に建築模型を手に立つ主人公(中村明日香)のイラスト。
中表紙:タイトル(縮小版)のみを配置。
折込ポスター:なし。
本文:文書は縦書き五段組みが基本。 図表、後半のチェックシート、索引部分などは横書き。
構成・設定: 漫画部分はモノクロ、それ以外は赤黒の二色印刷。漫画のストーリーを下敷きとして、「建築基準法」の全体像を易しく解説する前半と、関連法規の内容を項目毎にチェックシート化した後半の二部構成よりなる。プロローグ漫画が3ページ、前半各章は10ページの漫画と6~10ページの文書解説「おさらい」から構成される。
建築設計所の娘である中村明日香は、社長令嬢の九条七海に乗せられて同級生の小川美咲と3人で、「楽しく暮らせる理想の家」を建てる計画を始める。最初は土地に用途別の種類があることさえ知らない3人だったが、周囲の建築関係の大人達から様々な指導を受けながら、「3人が楽しく暮らせる家」を目指して建築プランを建てていき、ついに建築基準法に則った実現可能な「みんなの家」の設計図が完成したが…。というストーリーの進行に添って、用途地域や道路、建築形態の制限、防火構造、避難経路、採光や換気など建築基準法の基礎が自然に理解できる。
評価:
萌え絵度: ストーリー漫画としてはややオチが弱いがキャラクター・ストーリーともに完成度は高い。
テーマ萌え度: 漫画原案は守山高至さん、漫画部分の編集担当は「サイドランチ」、作画はプロの武田みかさんと分業が徹底しているが、本書ではその分業体制が良い方向に作用している。「おさらい」の解説部分は図表を多様した実用的なマニュアル形式で、雑誌掲載時よりかなり増補改定されている。本書で追加された後半のチェックシート部分は実用性一点ばりの書式で、こちらは萌えのかけらもない。
萌え本的意義: 本書は2011年12月24日紹介の雑誌、『 [建築知識 2012年1月号] 萌える!「建築基準法」(もし女子高生が家を設計したら) 』の増補改訂版にあたる。「建築知識」は1959年創刊の建築専門誌としては由緒ある雑誌。 発行元のエクスナレッジの看板雑誌で、(実際1978年から2000年までは社名が「(株)建築知識」だった)上記の1月号発売時には、オンライン書店で各種メディアで取り上げられ話題となっていた。 11年12月号の特集記事は「マンガでわかる![建築基準法]再入門」であり、また「エクスナレッジムック」のシリーズ中では、一冊まるごとストーリー漫画の『ストーリーで面白いほど頭に入る01 建築設備』(11/12)、『ストーリーで面白いほど頭に入る02 木構造』(12/01)が出版されているが、
いずれも、劇画っぽい絵柄の漫画解説書である。
雑誌掲載との変更点は、タイトルの他には「おさらい」パートの増補改定とチェックリストの追加がメインで、解説部分のちびキャラが1名から3名分担になるなど細かい変更点はある。
タイトル配置の変更で副題が前面に出てきたことにより、一層「もしドラ本」っぽくなってしまった点や、漫画パートが雑誌掲載時のままなので、導入部(プロローグ)展開が唐突だったり後半のチェックリストとの関連性が皆無であることなど、単独の書籍としてはバランスのよくない点がめだつ。
萌え本として出版したかったわけじゃないんだろうけど、雑誌掲載時の体裁が非常に完成度高かったがゆえに、あと一工夫あれば更に高い水準が期待できたと思われ、少々残念な結果におわっている。
そのせいか本書の刊行は、雑誌の発行時とくらべてあまり話題になっていないようだ。
総合萌え度 :★★★☆☆
紹介ブログ記事:
漫画原案の森山高至さんのブログ:
建築エコノミスト 森山のブログ
http://ameblo.jp/mori-arch-econo/
作画担当、武田みかさんの公式サイトとBlog
Yellow Palette
http://www2.ocn.ne.jp/~silph/
>Works
http://www2.ocn.ne.jp/~silph/info.html
12/07/02 エクスナレッジ「もし女子高生が家を設計したら」コミック作画、表紙イラスト
>blog 2012年07月09日づけ記事:
もし女子高生が家を設計したら
http://yellow.pazru.com/Entry/45/
「「もし女子高生が家を設計したら」(萌える!「建築基準法」完全版)がエクスナレッジ様より発売中です。
私はキャラデザとコミックパートの作画担当させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします!」
編集プロダクション、サイドランチの公式サイト:
>書籍一覧
http://www.sideranch.co.jp/publish/sample/index.html#15
エクスナレッジ の紹介ページ:
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/76781398
(基本情報のみ)
Amazon.co.jp の紹介頁
オンライン書店bk1 の紹介頁
楽天ブックス の紹介頁
セブンネットショッピング の紹介頁
紀伊国屋書店BOOK WEB の紹介頁
付記:
Amazon.co.jpの発売日は07月02日、hontoの取り扱い開始日は06月30日。
公式頁を含めその他のサイトでは、7月発売との記載が主

エクスナレッジ (発行)
B5判、ソフトカバー、160ページ
2012/07/11 発行
ISBN-13 978-4-7678-1398-1
NDC分類: 527.1
定価 :2,520円(税込み)
内容(下記出版社の情報より)
萌える!「建築基準法」(建築知識 2012年1月号)完全版。
確認申請にも役立つ法規制チェックシート付き。
目次 p.02
プロローグ p.05
column 建築基準法とはどんな法律か? P.08
第1章 はじまりはいつも敷地から(道路・用途地域編) p.09
第1章のおさらい 現地調査時にチェックしたい法令 p.19
column その他必要な現地調査 P.24
第2章 建物の大きさが決まるとき(形態制限編) p.25
第2章のおさらい 建築物の大きさを決める形態制限 p.35
第3章 街を火から守る 防火の約束(防火編) p.47
第3章のおさらい 防火の基本は「燃え拡がらない建築物」 p.57
第4章 人が集まる所は逃げ道が必要(避難編) p.65
第4章のおさらい 安全に逃げられる避難経路を用意する p.75
第5章 快適に過ごす居室の決まり(採光・換気編) p.85
第5章のおさらい 快適に住むための居室の基準 p.95
column さまざまな「無窓居室」 P.101
エピローグ p.102
column 既存不適格ってなに? P.104
確認申請にも役立つ 法規制チェックシート p.107
チェックシート一覧 p.108
道路 p.109
用途地域 p.112
容積・建ぺい率 p.119
(中略)
防火 p.142
居室 p.148
既存不適格 p.156
索引 p.158
奥付け p.160
萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:漫画の主人公である女子高生3名(中村明日香、九条七海、小川美咲)。「各章のおさらい」中では3人のちびキャラがナビゲート役を務める。
カバー表紙:タイトルは縦書き。タイトルの字色は青、藍色。無地の背景に建築模型を手に立つ主人公(中村明日香)のイラスト。
中表紙:タイトル(縮小版)のみを配置。
折込ポスター:なし。
本文:文書は縦書き五段組みが基本。 図表、後半のチェックシート、索引部分などは横書き。
構成・設定: 漫画部分はモノクロ、それ以外は赤黒の二色印刷。漫画のストーリーを下敷きとして、「建築基準法」の全体像を易しく解説する前半と、関連法規の内容を項目毎にチェックシート化した後半の二部構成よりなる。プロローグ漫画が3ページ、前半各章は10ページの漫画と6~10ページの文書解説「おさらい」から構成される。
建築設計所の娘である中村明日香は、社長令嬢の九条七海に乗せられて同級生の小川美咲と3人で、「楽しく暮らせる理想の家」を建てる計画を始める。最初は土地に用途別の種類があることさえ知らない3人だったが、周囲の建築関係の大人達から様々な指導を受けながら、「3人が楽しく暮らせる家」を目指して建築プランを建てていき、ついに建築基準法に則った実現可能な「みんなの家」の設計図が完成したが…。というストーリーの進行に添って、用途地域や道路、建築形態の制限、防火構造、避難経路、採光や換気など建築基準法の基礎が自然に理解できる。
評価:
萌え絵度: ストーリー漫画としてはややオチが弱いがキャラクター・ストーリーともに完成度は高い。
テーマ萌え度: 漫画原案は守山高至さん、漫画部分の編集担当は「サイドランチ」、作画はプロの武田みかさんと分業が徹底しているが、本書ではその分業体制が良い方向に作用している。「おさらい」の解説部分は図表を多様した実用的なマニュアル形式で、雑誌掲載時よりかなり増補改定されている。本書で追加された後半のチェックシート部分は実用性一点ばりの書式で、こちらは萌えのかけらもない。
萌え本的意義: 本書は2011年12月24日紹介の雑誌、『 [建築知識 2012年1月号] 萌える!「建築基準法」(もし女子高生が家を設計したら) 』の増補改訂版にあたる。「建築知識」は1959年創刊の建築専門誌としては由緒ある雑誌。 発行元のエクスナレッジの看板雑誌で、(実際1978年から2000年までは社名が「(株)建築知識」だった)上記の1月号発売時には、オンライン書店で各種メディアで取り上げられ話題となっていた。 11年12月号の特集記事は「マンガでわかる![建築基準法]再入門」であり、また「エクスナレッジムック」のシリーズ中では、一冊まるごとストーリー漫画の『ストーリーで面白いほど頭に入る01 建築設備』(11/12)、『ストーリーで面白いほど頭に入る02 木構造』(12/01)が出版されているが、
いずれも、劇画っぽい絵柄の漫画解説書である。
雑誌掲載との変更点は、タイトルの他には「おさらい」パートの増補改定とチェックリストの追加がメインで、解説部分のちびキャラが1名から3名分担になるなど細かい変更点はある。
タイトル配置の変更で副題が前面に出てきたことにより、一層「もしドラ本」っぽくなってしまった点や、漫画パートが雑誌掲載時のままなので、導入部(プロローグ)展開が唐突だったり後半のチェックリストとの関連性が皆無であることなど、単独の書籍としてはバランスのよくない点がめだつ。
萌え本として出版したかったわけじゃないんだろうけど、雑誌掲載時の体裁が非常に完成度高かったがゆえに、あと一工夫あれば更に高い水準が期待できたと思われ、少々残念な結果におわっている。
そのせいか本書の刊行は、雑誌の発行時とくらべてあまり話題になっていないようだ。
総合萌え度 :★★★☆☆
紹介ブログ記事:
漫画原案の森山高至さんのブログ:
建築エコノミスト 森山のブログ
http://ameblo.jp/mori-arch-econo/
作画担当、武田みかさんの公式サイトとBlog
Yellow Palette
http://www2.ocn.ne.jp/~silph/
>Works
http://www2.ocn.ne.jp/~silph/info.html
12/07/02 エクスナレッジ「もし女子高生が家を設計したら」コミック作画、表紙イラスト
>blog 2012年07月09日づけ記事:
もし女子高生が家を設計したら
http://yellow.pazru.com/Entry/45/
「「もし女子高生が家を設計したら」(萌える!「建築基準法」完全版)がエクスナレッジ様より発売中です。
私はキャラデザとコミックパートの作画担当させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします!」
編集プロダクション、サイドランチの公式サイト:
>書籍一覧
http://www.sideranch.co.jp/publish/sample/index.html#15
エクスナレッジ の紹介ページ:
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/76781398
(基本情報のみ)
Amazon.co.jp の紹介頁
オンライン書店bk1 の紹介頁
楽天ブックス の紹介頁
セブンネットショッピング の紹介頁
紀伊国屋書店BOOK WEB の紹介頁
付記:
Amazon.co.jpの発売日は07月02日、hontoの取り扱い開始日は06月30日。
公式頁を含めその他のサイトでは、7月発売との記載が主
ところで、建築知識はまた9月号が初音ミクの表紙で、「最強の木造現場」って特集で女子の新米建築士を主人公にしたマンガが掲載されてましたね。萌え度は低めでしたが、これもなかなか良い出来だったと思います。取り上げる本も多いかと思いますが、またレビューを期待しています。
「建築知識」は前回の「萌える、建築基準法」以来、毎月の表紙絵が漫画・アニメのキャラクター&メカニックになっておりますが、いままでは「名作キャラ」の場合がほとんどでして、今回の「初音ミク」は当世キャラとしては初の登場かと思われます。
ご期待に添うべく、本号のご紹介にも取り組みたいと思います。