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私はこうしてサバイバルした

2017年08月26日 | ★★★☆☆
『 (こころの科学)(メンタル系サバイバルシリーズ)私はこうしてサバイバルした 』
松本 俊彦, 斎藤 環, 井原 裕 (監修), 宮内 由香 (イラスト)


日本評論社 (発行)
A5判、ソフトカバー、144ページ
2017/08/10発行
ISBN-13 978-4-535-90443-9
NDC分類: 493.72


定価 :1,404円(税込み)


 内容(「TRC MARC」の商品解説より)
統合失調症、うつ病、双極性障害、BPD、依存症…。メンタル系の病気の当事者が自身のサバイバル体験を語るほか、当事者であり、精神科医など支援者でもある人の証言や、当事者が切り拓く新しい支援のかたちを紹介する。

 内容(下記出版社の紹介ページより)
生きづらさを抱えて苦しむあなたへ。それでも生き抜いてきた当事者、回復者たちが贈る、人生をサバイバルするためのヒントとエール。


目次 p.-03
(既刊紹介) p.00
私のサバイバル p.01
 元廃人サバイバーマン(月乃光司) p.02
 こころの養生訓(小林和彦) p.12
 統合失調症ワンポイントサバイバル(卯月妙子) p.19
 サバイバルの親友・悪友・戦友としての摂食障害(鶴田桃エ) p.26
 私はこうしたよ(市川左千子) p.36
 寛解してわかった対人依存との悪戦苦闘(たなかみる) p.45
 自殺衝動に襲われたら? ──慢性うつ病患者による漫画療法の一例(黒木俊秀+とおりすがり) p.51
 不登校サバイバルのための私の10ヵ条(貴戸理恵) p.60
(既刊紹介) p.67
当事者と援助者のあいだで p.68
 私がいないという病 ──児童虐待による解離性障害と摂食障害(まさきまほこ) p.70
 ドラッグを求めた自分を振り返る(Andy) p.77
 BeとDoの狭間に揺れる ──援助者として、当事者として(市川岳仁) p.85
 「ひきこもり新聞」の挑戦から見えた当事者の可能性(木村ナオヒロ) p.98
 「しらかば派」動き出す(林 直樹) p.105
新しい支援を求めて p.113
 僕が“本当に”知りたかったこと(増川ねてる) p.114
 新しい支援としての精神保健医療福祉の「見える化」(島田豊彰) p.127
 当事者研究とはなんだろうか(熊谷晋一郎) p.136
(既刊紹介) p.143


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:なし。

カバー表紙:タイトルは縦書き。タイトルの字色は黒。無地白色の背景に男女高校生、ビジネスマン3人のイラスト。
中表紙: 無地白色の背景に、緑系の縦書きタイトルとネコそ抱く女性のイラストを配する。
折込ポスター:なし。
本文:縦書き、二段組み。目次は一段組み。
構成・設定:  巻頭4ページ(中表紙から既刊紹介まで)を除いて、全ページモノクロ印刷。
本文は3章構成で、各章は章扉1頁、一部にコミック形式を含む体験談および支援に関する論考により構成される。
コミックは「私のサバイバル」中に3本、各6~7ページの短編でコマ漫画形式。絵柄はバラバラで特に萌え系の作品はない。表紙(裏表紙)、中表紙、目次の背景、本文3章の章扉には青少年から成人男女のイラストが付属し、章扉のイラストはその章内の項目下に切り出しカットとして使用されている。
参考文献は一部の項目の末尾に(論文形式で)付属する。索引は特に付属しない。


評価:
萌え絵度:  カバーを含むイラスト担当は宮内由香さん。絵柄は少女漫画風で画力は高い。萌え度もかなりのもの。
テーマ萌え度: 臨床心理学系の隔月刊誌「こころの科学」の増刊「メンタル系サバイバルシリーズ」の一冊で、「当事者によるサバイバル体験記」の特集。第一部では依存症・統合失調症・摂食障害・双極性障害・境界性パーソナリティ障害・うつ病・不登校などの経験者自身による「生き残り」の体験談が、続く第二部では、精神科医ら支援にあたる役割の人間が自ら当事者としての解離性障害・摂食障害・依存症・ひきこもり・LGBTについて語っている。最終章はやや内容が異なり、「支援」に関する当事者おとび支援者の体験談が主題。テーマがテーマだけに内容はいずれも非常に重い。
萌え本的意義:  日本評論社発行の萌え本としては確認される範囲でおそらく初の萌え本。
同社刊行の「(こころの科学)(メンタル系サバイバルシリーズ) 」では、『 中高生のためのメンタル系サバイバルガイド 』(12/07)、『 中高生からのライフ&セックスサバイバルガイド 』(16/08)などが萌え系イラストを使用している。
 精神医学(NDC分類: 493.7)に関する類書としては、
(マンガでわかりやすい)うつ病の認知行動療法(こころの力を活用する7つのステップ) 』(きずな出版、15/03)、
『 (マンガで読む)メンタルクリニック診察室(心の病の治し方) 』(ブックマン社刊、16/03)、
(マンガでわかりやすい)ストレス・マネジメント 』(きずな出版刊、16/03)、
(マンガでわかる)私って、ADHD脳!? 』(大和出版刊、17/02)などがあげられる。
 挿画を宮内由香さんが担当しているあたりが、わかる人にはわかる仕掛けとなっている。当事者コミックの絵柄が結構萌え系に近いのは、当節の風潮からみて妥当なところか。万人向けの本ではないが、見かけたら手に取っていただくのも一つの体験としては貴重だろう。


総合萌え度 :★★★☆☆


紹介記事:

 イラスト担当、宮内由香さんの公式Blog:
ウサギの穴ブログ
https://plaza.rakuten.co.jp/miyautiyuka/
 2017年08月現在、本書に関する記載はない。

 体験コミック執筆、卯月妙子さんのTwitter:
卯月妙子【公式】人間仮免中つづき発売中 @udukitaeko_  2017年08月08日づけTweet より、
https://twitter.com/udukitaeko_/status/894810701004328960
「 こころの科学増刊号「私はこうしてサバイバルした」
執筆しています! 」
 下記日本評論社の紹介頁をリンク。

 体験コミック執筆、とおりすがりさんのTwitter:
とおりすがり @xtohrisugari  2017年07月31日づけTweet より、
https://twitter.com/xtohrisugari/status/891933077383004160  
「 こころの科学メンタル系サバイバルシリーズ「私はこうしてサバイバルした」に、「自殺衝動に襲われたら?」という漫画を掲載して頂いております 」
 下記日本評論社の紹介頁をリンク。

同、pixiv:
とおりすがり  2017年08月01日づけ更新 より、    
https://www.pixiv.net/member.php?id=4369073
私はこうしてサバイバルした「自殺衝動に襲われたら?」 【画像あり】
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=64159069
 コミック1頁分を転載。
「うつ病当事者として「自殺衝動に襲われたら?」というテーマで描かせて頂きました。
漫画は7ページですが濃い内容です。」


日本評論社紹介ページ
 項目目次を掲載。

同、公式Twitter:
日本評論社 @nippyo  2017年08月03日づけTweet より、  
https://twitter.com/nippyo/status/892931285156380673
「 【新刊】本日発売!こころの科学メンタル系サバイバルシリーズ『私はこうしてサバイバルした』松本俊彦・斎藤環・井原裕/監修 」

  2017年08月03日づけTweet より、
https://twitter.com/nippyo/status/893354887802527744
「 【書店様へ】好評『私はこうしてサバイバルした』(こころの科学メンタル系サバイバルシリーズ 松本俊彦・斎藤 環・井原 裕/監修)のポップを弊社サイトにアップしました。ダウンロードしてお使い下さい。 」
 販促用POPを掲載。


Amazon.co.jp         の紹介頁
honto               の紹介頁
楽天ブックス          の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店         の紹介頁


付記:
Amazon、hontoの発売日は08月03日、楽天の発売日は同02日、その他の発売日は08月との記載が主。
08月10日、郊外型書店の店頭で確認。

 上記の各サイト間では、サブタイトルの表記にかなりの振れがみられる。
Amazon.co.jp        私はこうしてサバイバルした メンタル系サバイバルシリーズ (こころの科学)
honto             私はこうしてサバイバルした (メンタル系サバイバルシリーズ)
楽天ブックス        私はこうしてサバイバルした (こころの科学 メンタル系サバイバルシリーズ)
セブンネットショッピング 私はこうしてサバイバルした
紀伊国屋書店       こころの科学 メンタル系サバイバルシリーズ 私はこうしてサバイバルした
公式サイト上        こころの科学増刊 メンタル系サバイバルシリーズ 私はこうしてサバイバルした


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