萌え本図書館

世界に広がる萌え本の輪

体感する数学

2014年05月03日 | ★☆☆☆☆
『体感する数学 』
竹内 薫 (著), あらゐ けいいち (イラスト)

 
エンターブレイン (発行) 角川ホールディングス (発売)
B6判、ソフトカバー、200ページ
2013/06/27発行
ISBN-13 978-4-04-728888-1
NDC分類: 410.4

定価 :1,296円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
あらゆる数学用語があらゆる日常生活に置き換わっていく、前代未聞の体感型数学雑学本!!驚くほど身近な“体感エピソード”で数学の本質がわかってしまう!

 内容(下記出版社の紹介ページより)
「これはこういうものなんだ」とただ覚えなければならなかった数学用語を、すべて“体感できる”エピソードに置き換えてご紹介します。


はじめに p.03
目次 p.06
PART1 体感してみよう! p.11
01 素数 p.13
02 無理数 p.19
03 乱数 p.25
04 四元数 p.31
05 キス数 p.37
(中略)
16 ラグランジアン p.103
17 群論 p.109
18 トポロジー p.115
PART2 もしも○○だったら… p.121
19 ラジアン p.123
20 因数分解 p.129
21 階乗 p.135
22 行列 p.141
23 無限 p.147
(中略)
28 陰関数 p.177
29 波動関数 p.183
30 ガウス分布 p.189
column p.195
おわりに p.198
奥付け p.200


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:(無名のセーラー服少女と正体不明の動物、が全編を通じて登場)。

カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は黒の縁取りつき黄色と白。和風の座敷に10人のナビゲーター少女と4匹の動物さんが集合しているイラスト。
中表紙:タイトルロゴと著者名、赤ベコのアイコンイラスト。
折込ポスター:なし。
本文:縦書き、一段組み。
構成・設定: 数学の基本概念(用語)30語の解説書。日常生活のありふれた状況や行動をキーワードに、数学用語の概念を「体感」するのが目的。本文は前半18項目の「 〇〇を体感してみよう! 」と、後半12項目の「もしも〇〇だったら? 」に大別される。各項目はいずれも、タイトル(設問)1頁、解答とその解説に2頁、「要するに〇〇とは… 」の概説1頁、「〇〇のおはなし 」こと詳細解説3頁、の計6頁構成で、各項を「体感」するイラストが、タイトルおよび解答の2頁に掲載されている。巻末のコラムは「儲かる数学の実例」がテーマ。参考文献・索引は附属しない。  


評価:
萌え絵度:  カバーを含めたイラスト担当はあらゐけいいちさん。独特のほんわかした絵柄とシュールなキャラクターは、いわゆる萌え絵とは一線を引くものではあるが、個人的にはこれでも充分萌えると思う。
テーマ萌え度:  一般にはなじみの薄い数学用語を、日常行動や意識を例にとって直観的に理解することを目的とした数学の解説書である。「数学初心者以前の方のための入門書」と前書きにあり、「数学に苦手意識をもっている人を数学の世界に引き込むための本」とされている。提示される「体感」が誠に日常に即したものであるため、一読して感じる「体感」の質にはかなり個人差が大きいものとおもわれる。とりあえず、「日常」をテーマとする本書の挿画担当に、『日常』のあらゐけいいちさんを持ってきた編集部の判断は評価できるんでないかい。

萌え本的意義:  エンターブレイン発行の萌え本としては、
萌え占い 』(05/12)、
(萌える都道府県)もえけん 』(06/02)、
『(萌える参考書シリーズ)もえっと。 [ダイエット篇] 』(06/12)、
ツングリ! (本当はツンデレなグリム童話) 』(07/03)、
男の制服図鑑【完全版】 』(07/05)、
『デジタルでコミックを描いてみよう(~ComicStudio編~) 』(09/04)に次ぐ7冊目。
タイトルからわかる通り、エンターブレイン発の萌え本には一貫したテーマが皆無。
 数学関連の類書としては、
オーム社発行の「マンガでわかる- 」シリーズより『 -微分積分 』(05/12)、『 -フーリエ解析 』(06/03)、『 -線形代数 』(08/11)、『 -微分方程式 』(09/11)、『 -虚数・複素数 』(10/11)の5冊、
九天社発行の『萌える数学(萌える探偵“モエ探”萌子の数学事件簿!!) 』(07/04)、『(マンガで学ぶ)線形代数 』(08/04)の2冊、  
PHP研究所発行の『フェルマーの最終定理(萌えて愉しむ数学最大の難問) 』(09/12)、
『ツンデレ微分・積分(成功したいなら数学を使うことね!) 』(10/10)の2冊、
総合科学出版発行の『ライトノベルでわかる微分積分(3時間でだいたいマスター) 』(11/06)、
学習参考書では中継出版発行の『(大学入試によく出る!)数学の公式が面白いほど使える本 』(11/08)、
『とある魔術の禁書目録』と学ぶ数学I・A 』(12/04)の2冊などがあげられる。
更に、ライトノベル形式の「数学解説書」も数多く出版されている。
 純粋な萌え本としての評価は下記のように低くなるが、書籍自体の評価は別物であろう。


総合萌え度 :★☆☆☆☆


紹介記事:

ファミ通.com  2013年06月11日づけ記事、
竹内薫の数学雑学本『体感する数学』が6月15日エンターブレインより刊行
https://www.famitsu.com/news/201306/11034753.html
 プレスリリースより抜粋。
「「体感する数学」では、数学用語を日常生活に置き換えて紹介。身近なエピソードで数学を感じることができれば、数学をもっと楽しめるはず。数学を勉強中の学生の方も、数学を改めて勉強したい大人の方も必読の一冊です。 」
 カバーイラストのほかに、内容見本6頁分を転載。

コミックナタリー  2013年06月17日づけ記事、
イラストはあらゐけいいち、数学雑学本「体感する数学」
http://natalie.mu/comic/news/93025
「 あらゐが描いたセーラー服の少女や動物は、表紙だけでなく誌面にも登場。あらゐのイラストとともに、数学を新たな視点で学んでみては。 」


エンターブレイン紹介ページ
「 あらゆる数学用語が、あらゆる日常生活に置き換わっていく、画期的な解説方法。
「ご飯を1日我慢する」ことは「指数関数」?
「嫌いな上司を飲みに誘う」ことは「対数関数」?
目からウロコの体感エピソードで、数学の理解度は格段にアップするはず!
数学をわかった気になっている人も、数学は意味不明だと毛嫌いしている人も、
まずはここから!! 」
 詳細目次あり。


Amazon.co.jp         の紹介頁
honto              の紹介頁
楽天ブックス         の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店         の紹介頁


付記:
Amazon、楽天、公式サイト上の発売日は06月15日、hontoの取り扱い開始日は14日、その他の発売日は06月との記述が主。