MOBU'S MUSIC MAZE

音楽のこと好きなことなどよしなにほどほどに・・・

村上春樹氏とビリー・テイラー・トリオ

2020-10-19 22:12:21 | 音楽夜話(ジャズ)
村上春樹全作品1990~2000〈1〉短篇集(1) [全集叢書](講談社)


「ずっと昔に国分寺にあったジャズ喫茶のための広告」


1974年 東京都国分寺市にて開店
1977年 東京都渋谷区千駄ヶ谷に移転
1981年 閉店


「ロンドンハウスのビリー・テイラー」


コルトレーンは少し、ゲッツはあり、K・ジャレットはない。
クロード・ウイリアムソンはそろってる。


ジャズ喫茶のレコード・ライブラリーには、その店の
レコード・リストがあったりする。


それで、何があってリクエストできるのかわかる仕組みになってた。
当時わからなかった、某店のレコードリストを後年見つけて、
ページをくってみた。マスターの思いがあり、ピーターソンはあったが、
ジャレットのケルン・コンサートはなかった。ブレーメン・ローザンヌは
あったけど。そんなことがわかる。


村上春樹氏が営業していた「ピーターキャット」は最初国分寺にあった。
私はそんなことは知らず、その後、千駄ヶ谷に移ったことも知らず。
就職してある程度動けるようになっても、この店のことは知らなかった。
彼の作品を読むようになって、この店の存在を知るに至った。


短編集にJAZZ喫茶時代の短編があった。その中に店主は、ビリー・テイラー
が好きだと語っている。


「そりゃたいした演奏じゃありません。でも、店主はこのレコードが
割合好きなのです」P176.


1日中レコードをまわしていると、リラックスした演奏も聴きたくなると思う。
店のレコード棚にありそうな1枚。
ビリー・テイラーは初めて聴いた。雑誌の紹介にも何枚かはあったりするが、
3巡目4巡目購入対象みたいな感じで、このようなアルバムがジャズ喫茶に
置いてあることが多い。それも耳を惹いてしまうアルバムだったりして、
個人的名盤になったりする。他人はどうであれ、多分、村上氏の
個人的名盤なのかもしれない。


The London House (At The London House)
https://www.youtube.com/watch?v=fxkb9JpYaNU&list=OLAK5uy_l26ofguioCZyg400G5LNcokl64hO1D9I8&index=11


クリスチャン・マチェラル指揮フランス国立管弦楽団演奏会

2020-10-19 20:47:31 | 音楽夜話(クラシック)
クリスチャン・マチェラル指揮フランス国立管弦楽団演奏会




03:00-05:30 20.00-22.30 FranceMusique


ブラームス:ハンガリー舞曲集~第1番,第3番,第10番


J.シュトラウス2世:喜歌劇「ウィーン気質」~でも文句はいえません


ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 op.98




ファトマ・サイード(ソプラノ)
クリスチャン・マチェラル指揮フランス国立管弦楽団
2020年10月15日 パリ、フランス放送オーディトリアムから生中継


ハンガリー舞曲第1番
つかみはあり。
ハンガリー舞曲第3番
木管の活躍がいい。
ハンガリー舞曲第10番
だんだん熱を帯びる終曲。
盛り上がりは素晴らしい。


J.シュトラウス2世:喜歌劇「ウィーン気質(かたぎ)」「~でも文句はいえません」。
この1曲のためにコンディションを整え本番に臨むという緊張感はなかなかな
モノだと思う。そして最後はオクターブ上の一点を歌いきるこの緊張感。
大変な1曲だ。初めて聴いたけどオペレッタでもこのような曲があるのだという
ことは初めてわかった。


後半はブラームスの4番。好きな曲は積極的に聴いたりするが、最近は、
1番でなく、4番がプロに乗ることが多い。時期的なものもあるのか、
123はちょっと影を潜めている。
さて、フランスの楽団はドイツのそれより軽い感じという雰囲気がある。
自国の曲ではないからそれもあるのかもしれない。
また、彼は、今年9月にフランス国立管弦楽団の音楽監督に就任しました。


就任後のコンサートがドイツ物。なかなかでした。


1楽章は終わってから拍手が来ました。標準的なテンポでしたが、重厚な
進め方ではなく、ある意味標準的というか、聴きやすい一楽章でした。
2楽章は若干遅めで、途中の弦楽と木管のアンサンブルのところは結構
歌わせていて印象的でした。2楽章ちょっとふり幅あって熱いところも聴かれる。
歌曲の様な進み具合。
3楽章。活気のある進め方。音楽が前向きに進んでいく。息深く演奏しているところも
あり。厚みがあり、軽くないぁ。
終楽章
ゆっくり入っていく。ふり幅は広く、ダイナミックな展開。
途中でだれることもなく終演。声がかかる。ある意味熱い演奏。
フランスも変わってきているのかもしれない。

Masabumi Kikuchi (Piano) 1939-2015 10月19日  生誕81周年

2020-10-19 17:50:45 | 音楽夜話(ジャズ)
Masabumi Kikuchi (Piano)  1939-2015 10月19日  生誕81周年


この方の演奏はあまり聴いたことがない。有名だったし、活動されてたのだから
どこかで聴いていた可能性はあっても、ほかのメンバーの兼ね合わせで
スルーしてしまうこともあるからだ。


以前、ブログで触れた気もしたが、勘違いだったようだ。


初見参。
音楽家といった方がいいのかもしれない。
常に時代の先端を行っていて、パイオニア的な
働きをしていた。


最終的には自分の音楽をつくっていったのだけれど、
私の音楽聴取歴とは交差しないところにいらした。


Masabumi Kikuchi – Susto 1981(菊地 雅章 key)
https://www.youtube.com/watch?v=2lAhUuehyQ4



鈴木雅明指揮NHK交響楽団 演奏会

2020-10-19 17:06:19 | 音楽夜話(クラシック)
18:00-20:15 NHK-FM


ハイドン:交響曲第101番 ニ長調 Hob.I:101「時計」 


モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調 K.543


鈴木雅明指揮NHK交響楽団


2020年10月17日 渋谷、NHKホールから生中継




ハイドンの後期後期交響曲の一つ。
古楽系の指揮者がモダンオケを振ると・・・。
という興味は大きい。また、BCJを
けん引している指揮者が、N響の様な団体に
チャレンジしていくというのも、昔では考えられない
ことだった。


ドイツ系の音楽を中心に展開してきた団体だけに、
その様な人選が多かったし、近年、色々な名のある指揮者を
招へいして楽団の多様性を拡大した感がある。


デュトワやアシュケナージやプレヴィンが、まさかN響の
指揮台に君臨していくとはだれが考えたか。


そして日本人指揮者、森 正氏から始まるであろう指揮者団。
冠はつかないけれど、定期に呼ばれた方が幾多あったが、


最近では山田氏がよばれたりしている。
鈴木パパが呼ばれることはもしかしたらなかったのかもしれない
けれど、面白いもので、なんでモダン・オケが、古楽の指揮者の下で
ハイドン・モーツァルトを演奏しなくてはならないのか・・・。
なかなか、現場も大変なのだな。クラシックのフュージョン状態。


確かに古楽の指揮者が単発で指揮台にのぼることもこれまであったし、
これからもあるだろう。放送交響楽団の宿命であるなんでもこなせる団体
となるのか・・・。


古楽のピリオド奏法、楽器も違う中で、古今折衷案の様な演奏になるのか、
鈴木氏の考えるような古典派になるのか・・・。


多分、N響ファンはお手並み拝見というところか。


喰いついてますよね。オケがハイドンに。
演奏法も違うのに、頑張っています。鈴木氏の指揮に
喰いついていっています。ちょっとウルウルきました。
ダイナミック・レンジの広い演奏です。


いやぁ、すごいな。この団体に本番でがっぷり四つで
ハイドンはなかなか聞けないと思う。
いい演奏でした。


モーツァルトの後期交響曲のしょっぱな。
39番。堂々と鳴り響く。ノン・ヴィヴラートが清々と
響く。NHKホールではどのように聞こえるのだろう。
重くない39番。重心は低くないけれど、その分軽さや
爽快感は十分で、モーツァルトが表現したかったことは
もしかしたらこんなことだったのではと思ったりした。
説得力は十分ある演奏だと思う。
いい演奏でした。

鈴木パパ、ブラヴォー!!。




エンリケ・アルトゥーロ・ディーメッケ指揮ブエノスアイレス・フィルハーモニー管弦楽団演奏会

2020-10-19 10:03:06 | 音楽夜話(クラシック)
08:00- 20.00- TeatroColon
エンリケ・アルトゥーロ・ディーメッケ指揮ブエノスアイレス・フィルハーモニー管弦楽団

ベートーヴェン:序曲「コリオラン」 op.62
同:三重協奏曲 ハ長調 op.56
同:交響曲第7番 イ長調 op.92


ミッシャ・マイスキー(チェロ)
サッシャ・マイスキー(ヴァイオリン)
リリー・マイスキー(ピアノ)
エンリケ・アルトゥーロ・ディーメッケ指揮ブエノスアイレス・フィルハーモニー管弦楽団
2018年11月15日 ブエノスアイレス、テアトロ・コロン歌劇場


ちょっと前のコンサート。
マイスキー親子の共演ってちょっとないかも。
地球の裏側で実現されていた。
コロナの前だから、マスクもなくフリーだ。


コリオラン序曲も落ち着いて進んでいく。
ベートーヴェン250周年前のコンサートだから、
集客を含めたプログラムだろうけど、
マイスキー親子が三重協奏曲が演奏できる
ちょうど、ピアノ・ヴァイオリン・チェロだったとは
面白い。


三重協奏曲親子共演はなかなか見ごたえがあった。
ライブ配信だったけれど、あまり広くないテアトロの
ステージに三人が立った。オケは2管編成に刈り込まれていて
それ程パワーで鳴らす感じではない。
しかしながら劇場は音響もよく残響もありそうだ。
曲はすらすら進んでいき、ソリストの技の競い合いも
上手く表現されているようで、マイスキーのチェロは
やはり美音だ。娘さんのピアノ、息子さんのヴァイオリン、
申し分なく絡んでいる。
親子共演成功しています。


後半の7番。人気曲です。
今日の演奏は、ベートーヴェンの時代のテンポ感で行っているようで、
決してスピード演奏ではありません。きっと馬車で移動するテンポ感だと
思います。それ程早くないんです。
でもその分説得力がある。
後半になってもテンポ感は上がりません。じっくりと詰めていきます。
終楽章になってもアクセル踏み込んでいきませんが、それでいいのです。
馬車の時代なので。その辺の節度はしっかり守られているのですが、
終演後には大ブラボーです。聴衆には受けてました。
地球の裏側ではこんな風にベートーヴェンがよみがえっています。
2管編成もありだと思うし、弦バスは3本。室内管かと思うほど少ないですが、
響きは豊かでした。劇場のつくりもいいのでしょうね。ちょっと、新鮮でした。