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5年をかけて金星へ、“あかつき”の再チャレンジは12月7日。

2015年02月10日 | 金星の探査
JAXAの金星探査機“あかつき”が、
今年の12月7日に、金星周回軌道への投入に再チャレンジします。

“あかつき”は2010年12月に、メインエンジンの不具合で軌道への投入に失敗。
今回は代替エンジンを利用して、予定とは異なる軌道に入ることになるんですねー


2010年5月に打ち上げられた“あかつき”は、同年の12月7日に金星周回軌道に入る予定でした。

でも、メインエンジンの不具合により失敗…

このあと金星軌道付近で太陽を回っていて、
金星軌道よりも内側に入るという予定外の高温環境に耐えながら、
再び金星に近づくチャンスを待っていたんですねー

そして今年12月の再チャレンジでは、姿勢制御用のエンジン4基を約20分間噴射します。
ただ、推力がメインエンジンの2割ほどしかないんですねー

なので、当初の予定軌道(30時間周期)に比べて、
金星から大きく遠ざかる、8~9日周期の軌道に入ることになります。

当初の予定軌道と、新たな軌道を比較した観測計画の概要。

金星に到着してから3か月間は観測機器のチェックを行い、
2~4年のミッション期間をかけて、大気の動きを観測していきます。

近金点(“あかつき”と金星が最も近づく点)での高度や速度は、
ほぼ当初の予定軌道と変わらないのですが、遠金点では金星から大きく遠ざかってしまいます。

なので、詳しい観測ができる時間が限られることに…

まぁー 大気の動きを追跡しながらの観測が出来なくなった分、
大規模な現象を長期にわたって追いやすい っというメリットもあります。

それに、金星到着が遅れたことで、
昨年の12月に運用を終了したヨーロッパ宇宙機関の“ビーナス・エクスプレス”の最新成果を、
観測に活かすこともできるようですよ。



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