過去20年間にわたる研究から、
私たちの天の川銀河を含む、ほとんどの銀河の中心には、巨大質量ブラックホールがひそんでいることが分かっています。
周囲の物質を引き込みながら成長するブラックホールの周囲には、吸い寄せられたチリが集まるドーナツ状構造が存在するんですねー
そして、銀河中心ブラックホールの中には、
その成長過程で、ひじょうに明るい放射をする“活動銀河核”を形成するものもあり、そうした“活動銀河核”が放つ強い赤外線放射のほとんどは、ドーナツ構造からやってくると考えられてきました。
でも、カリフォルニア大学とキール大学の観測研究から、意外なことが分かったんですねー
研究チームは、ヨーロッパ南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡(VLT)干渉計を用い、
ケンタウルス座の方向にある活動銀河“NGC 3783”を観測しました。
“活動銀河核”の周囲で、高温のチリと低温のチリの詳細な分布をいっしょに観測したのは、これが初めてのことになります。

NGC 3783の活動銀河核
(イメージ図)
その結果、約700~1000℃の高温のチリは予定通りドーナツ構造に分布していたのですが、ドーナツ構造の上下(極)方向に膨大な量の低温のチリが存在していることが分かりました。
これらのチリは、ブラックホール周辺から外向きに押し流されいました。
ブラックホールは、その重力で物質を取り込む一方で、
強力な放射を発生させ、物質を吹き飛ばしもします。
この2つのプロセスが、どうやって両立するのか?
銀河の中でブラックホールが成長するには、どう関わっているのか?
これらはまだ、はっきりしていません。
でも、強力な放射によってチリが押し出されていることを直接明らかにした今回の発見は、
ブラックホールや“活動銀河核”を取り巻く複雑な環境の理解に欠かせない、新たな要素といえるんですねー
私たちの天の川銀河を含む、ほとんどの銀河の中心には、巨大質量ブラックホールがひそんでいることが分かっています。
周囲の物質を引き込みながら成長するブラックホールの周囲には、吸い寄せられたチリが集まるドーナツ状構造が存在するんですねー
そして、銀河中心ブラックホールの中には、
その成長過程で、ひじょうに明るい放射をする“活動銀河核”を形成するものもあり、そうした“活動銀河核”が放つ強い赤外線放射のほとんどは、ドーナツ構造からやってくると考えられてきました。
でも、カリフォルニア大学とキール大学の観測研究から、意外なことが分かったんですねー
研究チームは、ヨーロッパ南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡(VLT)干渉計を用い、
ケンタウルス座の方向にある活動銀河“NGC 3783”を観測しました。
“活動銀河核”の周囲で、高温のチリと低温のチリの詳細な分布をいっしょに観測したのは、これが初めてのことになります。

NGC 3783の活動銀河核
(イメージ図)
その結果、約700~1000℃の高温のチリは予定通りドーナツ構造に分布していたのですが、ドーナツ構造の上下(極)方向に膨大な量の低温のチリが存在していることが分かりました。
これらのチリは、ブラックホール周辺から外向きに押し流されいました。
ブラックホールは、その重力で物質を取り込む一方で、
強力な放射を発生させ、物質を吹き飛ばしもします。
この2つのプロセスが、どうやって両立するのか?
銀河の中でブラックホールが成長するには、どう関わっているのか?
これらはまだ、はっきりしていません。
でも、強力な放射によってチリが押し出されていることを直接明らかにした今回の発見は、
ブラックホールや“活動銀河核”を取り巻く複雑な環境の理解に欠かせない、新たな要素といえるんですねー