武田百合子~よしながふみ

2009-04-24 07:52:44 | Weblog
気温の変化が大きすぎるせいか、体調がすこぶる悪いようです。十日程前から咳が気になっていたのですが、一昨日の午後あたりから急速に下り坂となり、昨日はほぼ最悪に近い状態でした。それでも子どもの学費の振り込みの締め切りが迫っていたので金融機関に出掛け、買い物を済ませて帰宅すると、悪寒に咳に鼻づまりに激しい頭痛…所謂【風邪】の症状のフルコース。熱もあったと思いますが測る気にならず、娘と二人なのを幸い、夕方5時には布団へ潜り込んでしまいました。しかしながら熟睡できるわけがなく、目覚めたら本を読みまた眠り…を繰り返し、結局『遊覧日記』(ちくま文庫/武田百合子・武田花)と『諸国空想料理店』(ちくま文庫/高山なおみ)を読了。
子どもの頃は、目を使うと熱が下がらない、と言われ、発熱で寝ている時は読書厳禁、ラジオ関東(今のラジオ日本ですか)の競輪中継に興じていましたっけ(一体どんな小学生だったのやら)。大人になると風邪くらいでおちおち休んでいられませんが、時によってはこのように好きに過ごすこともできるので…たまには悪くない、と考えることにしましょう。
さて、子どもの頃のことを思い出したのは、『遊覧日記』の冒頭が浅草花屋敷だったから。百貨店といえば浅草松屋、遊園地といえば浅草花屋敷、という時期がある年齢まで続きましたから、つい懐かしくなってしまったようです。学齢期となり親よりも同級生と出かけることが増えると、盛り場は上野(百貨店は上野松坂屋)で遊園地は後楽園か豊島園に変わります。同じ学区域に暮らしながら、私と同じ幼児体験を持つ同級生はいませんでしたね。私が連れられた昭和40年代初頭ですら、子供心にも浅草は日中から妖しくセピア色の雰囲気を漂わせていましたから、既に土地勘がなければ子連れでは躊躇われる場所になっていたのでしょう。
いや、話が逸れています。ともかくも、花屋敷に限らず上野や藪塚など個人的には懐かしさが満載の本でした。

よしながふみ『大奥』が、手塚治虫文化賞【マンガ大賞】を受賞したとのこと。いささか旧聞に属することですし、この賞の社会的影響力などはわかりかねますが、愛読者の一人としては目出度いことと申せましょう。

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