宮代町の野は今、花の盛りの季節だが、そんな中で奇妙な花も顔を出し始めている。
一つは、緑色の部分が全くなく周りの雰囲気を壊すような花「ヤセウツボ」
もう一つは、ほとんど目立たず「日陰者」のような花「カナビキソウ」
その存在の仕方は大きく違うが、いずれも他の植物に寄りかかって生きる「寄生植物」(カナビキソウは半寄生植物)。
ヤセウツボはシロツメクサ、アカツメクサなどマメ科植物に寄生し、そこから養分を得て勢力を広げる。
宮代町では昨年、笠原小学校前の姫宮落し川の川岸で大いに勢力を拡大したが、
今年は、宿主であるアカツメクサなどに元気がない(昨年たくさん寄生したためアカツメクサが少なくなった)ことから、ヤセウツボも昨年ほどの元気はないようだ。
このように、「多様な植物に寄生するので、在来種や牧草の生育を抑制するおそれがある。現在も分布を拡大しつつある」として、要注意外来生物(被害に係る一定の知見はあり、引き続き特定外来生物等への指定の適否について検討する外来生物)に指定されている。
カナビキソウは、薄い色合いだが緑の葉を持ち自らも光合成ができるものの寄生も行うので半寄生植物にあげられている。
自立するのか寄生するのかどっちつかず。適当でいいかげんというのがこの花の持ち味で
花を見ると花弁状のところが3つだったり、4つだったり、雄しべの数も違う。
中には5つというのもあったり・・・。ここまでいい加減でなければ半寄生の生活はおくれないようである。
野を歩くとさまざまな花と出会える。じっくりと野の花と向き合うといろいろな発見がある。