
桜の美しさが目を引く時期になってきたが、田の畔を見ると健気に咲く花も多い。

虫を呼んだり、風に乗せるために工夫したりと、花たちは子孫を残すためにいろいろな策をめぐらす。

閉鎖花のように花が開かずに種を作るものもあるが、大体は綺麗に見せたり着飾ったり・・・。
でも、中には必要最小限のものでおまけ小さくして済まそうというものもある。
その代表格の一つが、このコバナキジムシロ。

農耕雑草の嫌われ者(帰化植物)である。

他の花たちが大切にする花びらを「なくてもいいんだが、まあ付けとくか」といった感じで、小さいことこの上ない。虫眼鏡で見ないとよく見えないほど。
これでも、嫌われ雑草となっているのだからその繁殖力は強いと言わざるを得ない。

花びらが綺麗でも実を結ばない花、花びらをけっちっても繁殖力旺盛な花。花の世界は人間の常識を超えたところにあるのかもしれない。