“おかしな物が目の前に見えるようになる”飛蚊症、光視症そして加齢黄斑変性
自分の疾患を紹介することになってしまい、小恥ずかしところですが、誰しも加齢により“おかしな物が目の前に見えるようになる”という眼のトラブルが多くなるようです。小生が味わった眼のトラブルが、表題にした「飛蚊症」、「光視症」そして「加齢黄斑変性」の3つで、これが代表的なもののようです。
今72歳の小生ですが、10年くらい前から4年くらい前までずっと「飛蚊症」で悩まされていました。もっとも、数年経過したら、“ものは慣れ”でして、真っ白な紙に向かってチラシ原稿を書くとき以外はほとんど気にならなくなりました。
「飛蚊症」とは、“視界に黒い蚊や糸くず、ごみのような物体が浮遊して見える”状態。眼球内の硝子体が何らかの原因で濁り、その濁りがゴミのような形の浮遊物として視界に現れて自覚するようになる、というものです。これは、加齢に伴う生理的な自然現象としてみられるケースがほとんどで、たいていの場合、放置しておいてよいとのことです。
これが4年くらい前、あるとき全く“蚊が飛んでいない”ことに気がつき、少々ビックリしました。これは、眼球内の硝子体の濁りがいつしか消滅していた、ということになり、“俺の目は若返った!”と大いに喜んだところです。
何が原因で“若返った”のか。思い当たるのは、ちょうどそのとき西式健康法「平床寝台&硬枕利用」に取り組み、「硬枕」でもって頸椎(首骨)の矯正を図りました。頸椎が正常化すれば、首から上の血液やリンパの流れが良くなり、新陳代謝も促進されるということですので、ひょっとしてこれによって眼球内の硝子体の濁りも消えたのかもしれません。
飛蚊症でお悩みの方は「硬枕」を試されるのもよいかと思いますが、これは少々ハードですので、これに勝るとも劣らない「タオル枕」のほうをお勧めします。
(参考記事)首・腰タオル枕健康法(三宅薬品・生涯現役新聞N0.272)
次に経験したのが、ここ1年ぐらいの間に2、3度味わった「光視症」です。
「光視症」とは、眼に直接光が当たっていない状態でありながら、“キラキラ・チカチカとした光が視野の一部に現れる”症状を指します。発症する原因は、主に加齢により網膜と硝子体に強い癒着が生ずると、目を動かすたびに硝子体が揺れて網膜が引っ張られ、その刺激により実際にはない光を感ずるとのこと。癒着が長く残り、光視症が数週間から数年間持続することもあるようです。
なお、失明リスクをはらむ網膜剥離や網膜裂孔の初期症状として発症することもあるようですが、小生の場合、数分もしたら症状が消えましたから、一過性のものであっのでしょう。加えて、頻発するものではなかったですから、問題なしと捉えています。
「光視症」が発生したときは、朝からずっとパソコンに向かい合っていたときで、目が随分と疲れた、昼下がりのことだったと記憶しています。
さて、先日、突如として現れたのが「加齢黄斑変性」です。
「加齢黄斑変性」は、“ものが歪んで見える”、“視野の中心部分が暗くなる(中心暗点)”といった症状を呈します。小生の場合は、中心暗点の出現でした。
「加齢黄斑変性」には、滲出型と萎縮型の2タイプあり、日本人の場合はたいてい前者とのことです。
その原因は、新生血管が網膜と色素上皮の間に広がっていくことで生じるとのこと。色素上皮は網膜細胞の老廃物を取り除く働きを持っていますが、加齢に伴い、この働きが低下していき、本来取り除かれるべき老廃物が残ったままとなる傾向が出てきます。この老廃物を取り除くために、脈絡膜という所から新しい血管が伸びていき、この新生血管が網膜と色素上皮の間に入り込み、その新生血管は脆弱であるがゆえ出血、滲出物の貯留が起きたりするようです。そのときに滲出型加齢黄斑変性の症状が起こるとのことです。
日本人によく見られる滲出型は、50代以上の80人に1人に生じ、男性の発症割合が高く、また、たばこを吸う人は4倍も加齢黄斑変性の発症リスクが高まるとのことです。男でヘビースモーカーである小生、ダブルで利いてきますから、発症確率は10%にもなろうか、です。
「加齢黄斑変性」は、放置しておくと失明の危険性もあるとのことですが、まだ単発的に1回症状が出ただけですから、何も気にすることはない、と捉えています。そして、これには幾つかの治療法があるようで、それを施せばまず失明の恐れはないでしょう。
こうして加齢とともに人間、身体の部品は、必ずあちこちでガタがくるものです。小生の場合、ここ2、3年は特段何も生じなかったですが、眼だけが、一過性であるも少々異変を生じだしたところです。
幸い「飛蚊症」は消え去ったものの、「光視症」がやってくるようになったですし、そして、突如として先日現れた「中心暗点」には、いささかびっくりさせられました。そのとき、軽い「光視症」も随伴。あわてて、気休めにしかならないですが、目薬を差してしばらくじっと目をつぶっていたところです。なお、これは左目だけに生じ、そのとき目が腫れぼったくなりましたから、新生血管の出血があったのでしょう。でも、その腫れも中心暗点も3分もしたら治まってしまいました。ホッと一安心。
通常、身体の器官は使えば使うほど丈夫になるのですが、どうやら眼だけは違うようす。ヒトは五感のうち圧倒的に視力に頼って生きている動物です。目が覚めているときは必ず何かを見ており、もうこれ以上使いようがないほど四六時中使っています。
そうしたところで、自然の状態では経験したことがない人工的な光刺激を間近で長時間浴びるとなると、能力オーバーとなるのでしょう。小生に「加齢黄斑変性」の「中心暗点」が出現したときは、ブログ記事を数時間、一心不乱に書き進めているときでしたから、眼に相当のダメージを受けていたことでしょう。「光視症」のときもそう。
これからは、歳を考えて、あまり根を詰めてパソコンに長時間向かい合わないことだ、と反省したところです。休み休みボツボツ、何事も。
(参考文献)
日本白内障研究会 飛蚊症 光視症 加齢黄斑変性
西井院長の院長ブログ 加齢で起こる6つの眼の症状
新宿東口眼科医院 飛蚊症 光視症 加齢黄斑変性
小西眼科医院
日大・眼科教授・湯沢美都子の一文
www.skk-health.net/me/07/index.html
によると、
(3) 亜鉛と抗酸化ビタミンを多めに摂る
(4) サングラスなどで日光から目を守る
(はブルーライトも同じですね)
概ね賛成です。
ところで小生、ようやく著書が20冊(単著は2冊だけ)。おわかりのように、眼を酷使していまして、本を書いてる時には2回、結膜下出血をおこしました。視力も両眼とも0.7程度で、免許に眼鏡必要の危機があったのですが、独自の健康法で今は両目とも1.2をキープできています。
その健康法は端的にいうと①目洗い・目の暖め・目の周囲のマッサージ、②全身の老廃物対策です。
おかげさまで、白内障なし、目洗いを勧めてきた患者さんたちも、視野がくっきり、視力もあがり、
喜ばれています。
それは眼の中の老廃物を洗い流すので、黄斑変性を予防することにも、なることでしょう。
1年半も前の記事にどうして?とビックリしましたが、「タオル枕」を紹介させていただいたからですね。
さて、この記事を書いたとき、「加齢黄斑変性」は初経験でしたが、その後、2回ぐらい出現したでしょうか。そして、このコメントをいただいた昨日、また出ました。気持ち目が腫れぼったくなり、目薬を差して目をつむり、3分ぐらいで消えましたが。
良き改善法をご教授いただき、感謝、です。
2番目にお勧めは、目あらい。目洗いで、眼内の毒を流せおとせることは、証明すみなので、色々とその方法を試行錯誤されるとよいでしょう。
「体の治し方は色々で楽しみばかり」
言われてみると、そうですね。当店のお客様とてマニュアルどおりにはいかないことが多いですから。
今日から、目の周囲のマッサージと目あらいを毎日やることにします。いろいろ試行錯誤して。