薬屋のおやじのボヤキ

公的健康情報にはあまりにも嘘が多くて、それがためにストレスを抱え、ボヤキながら真の健康情報をつかみ取り、発信しています。

「食の進化論」のブログアップ

2020年09月13日 | 食の進化論

 2007年5月に「食の進化論」と題して、小生の処女論文を発表した。発表といっても、ワープロ打ちしてコピーした手作り出版物であり、知人友人100名ほどに配っただけのものであるが。
 それから13年も経ち、もうこれはお蔵入りにし、他の論文のようにブログアップするのはよそうと思っていた。その論文の一部は勉強不足で、通り一遍の中身のないものになっており、将来の食については断片的にしか取り上げていない。これが原因だ。
 ところが、新たな論文(テーマはまだ未定)を書くようにと、幾人かからケツを叩かれ、今、模索し始めた。処女論文とも関りがありそうな雰囲気もある。よって、その論文を一度精査し、改訂版としてブログアップしておいたほうがいい感じがしてきた。
 というようなわけで、初版物はワープロ打ちでフロッピーディスクに収められており、それもどこへやら行ってしまったので、1冊保存してある手作り出版物を眺めながらパソコンのキーボードをこつこつと叩き、改訂版を作り上げていこうと思い立ったところである。
 ブログを何本も立てている小生である。「食の進化論」をどのブログに載せようか迷ったが、このブログ「薬屋のおやじのボヤキ」は食学に重点を置いているので、ここが座りが良かろうと思い、カテゴリーを1本新設して掲載することとしました。
 読者の皆様に、どれだけお役に立てるかわかりませんが、興味ある方はお読みいただけると幸いです。
 なお、できるかぎり毎週日曜日に1章ずつブログアップしたいと思っています。

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 永築當果の真理探訪
     
 人類誕生以来ヒトは何を食べてきたか
 <2007年(平成19年)4月30日 第1刷発行>
 <2020年9月 一部改訂> 

目次
はじめに(このページに収録)
第1章 はじめに結論ありき(9月20日アップ予定)
第2章 類人猿の食性と食文化(9月27日アップ予定)
第3章 熱帯雨林から出た日人(近日アップ予定)
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(製本した論文の知人友人への送付書 2007年5月)
拝啓 野に山に新たないのちが芽吹いて人に生気を授けてくれる季節となりました。
貴方様におかれましても益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

小生は団塊の世代の生まれです。近年、我々の2、3年先輩たちが定年退職されるに当たり、人生の中間決算として自費出版で書物を世に出すのが一つの大きなブームとなっています。それら先輩と同様に、小生も57歳になって直ぐに、どういうわけか無性に本を書きたくなりました。そして、去年の3月に、40ページほどの詩の雰囲気を持たせた随筆「ヤーコンの詩」という小編ものを処女作として発刊しました。ヤーコンというアンデス原産の芋の栽培記録を元にしたものです。これを農業をこよなく愛する方などほんの一部の関係者にのみお送りしたのですが、思わぬ激励をたくさんいただいたものですから、がぜん自信が湧いてきて、本格的な物書きをやってみようという気にさせられてしまいました。

そこで、小生が13年間の薬屋稼業をするなかで最も関心を持ち続けている、人の「食」について、一般的に正しいと言われているもののなかに、あまりにも間違っていることが多すぎると感じられるものですから、そもそもヒトは何を食べてきたのか、そしてヒト本来の「食性」とは何かを深く切り込んで調べ、つまり、真理を探訪し、それを書物にまとめようという気になってしまいました。
早速に関連する本を買いあさって読みふけり、また、インターネットで調べたり、前から持っている本を読み返したりしながらワープロ打ちに入りました。
全体を打ち終えてからも、論理的飛躍があったり、根拠薄弱であったりする部分が多々あり、再びそれらに関することをインターネットで検索し、出てこなければ新たに本を取り寄せて補強作業を続けました。稼業の合間にこれを行ない、1年かけてやっと作り上げることができました。
こうして完成したものを読み返してみて、本筋では当初から自分で思っていたことが正しかったと確信した次第です。全くの独自の理論となってしまい、世の常識と外れるものではありますが、皆様に「食」というものを正しく再考していただく一助になれば幸いと考えております。

なお、「ヤーコンの詩」の第1刷に誤字が4つもありました。それをご指摘くださった同期のN君にこの場をお借りして感謝申し上げます。本書についても当然にあります。ページ数からすると誤字脱字が何十個と出てきそうです。加えて主語述語の関係がおかしかったり、修飾語の係りが不明であったりする文章もあったりして大変読みにくい所が多々あろうかと存じますが、国語能力に落ちる小生のこと、何とぞお許しいただきたくお願い申し上げ、処女論文送付のご挨拶とさせていただきます。            敬具

                                        永築當果こと三宅和豊
 2007年5月吉日

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食の進化論

はじめに

 肉は麻薬である。牛肉、豚肉、鶏肉そして魚の肉に至るまで、それは麻薬である。
 麻薬は人間を幸せな気分にしてくれる実に有り難いものです。
 ただし、はまると強い習慣性が生じて、心身ともに害するから恐ろしい。アヘン、コカイン、これらは今日では麻薬として世界中で禁止されています。でも、アヘンはアヘン戦争で有名ですが、当時の清王朝の貴族のたしなみとして愛用されていたもので、アヘン中毒に陥る者は少数であったそうです。
 コカインとてアメリカインディアンの儀式で飲まれていたものですが、それがコカ・コーラという清涼飲料水として米国で発売されました。当然にして常飲する者が現れ、中毒症状を呈して、コカインを入れてはだめとなりましたが、名前だけはそのまま使ってよいというから、米国文化は面白いです。コカインの害はたいしたことないとの背景があったのかもしれません。

 大麻から作られるマリファナという麻薬があります。日本では所持しているだけでも厳罰に処せられますが、大麻は習慣性が比較的少ないという屁理屈で、オランダなどでは容認されています。
 酒も麻薬です。イスラムの世界では絶対に飲んではならない麻薬です。かつて仏教においてもそうでした。また、タバコに含まれるニコチンも麻薬の一種で、習慣性がかなり強いものですが、どういうわけか程度の差こそあれ、喫煙は世界中で認められています。
 日本の法律で成人に認められている麻薬であるからといって、酒はやはり飲まないほうが健康的でしょうし、タバコを吸わないというのは絶対的な健康法でしょう。でも、この2つを小生から取り上げたら、ストレスが溜まりすぎて発狂すること間違いなしです。酒とタバコなしの生活をするくないなら死んだほうがましだなどと息巻いたり、屁理屈をこねたりして家族を黙らせています。酒に弱い小生ですから、たいして飲めるわけではないので、毎日たしなむ程度の晩酌は全く問題ないと考えていますが、タバコに関してはヘビースモーカーでもあり、自分でも何とかしなくてはと、ちと心配しています。
 でも、止めるのはとても無理です。この2つは明らかに麻薬です。正真正銘の麻薬であるアヘンと何ら変わりはありません。程度を超えて習慣化すると、必ず心身を壊すのが麻薬です。したがって、麻薬であろうが心身に良い物であろうが、法律でだめだからだめとか、国が推奨しているからもっと積極的に摂取しようとか、そうした観点から善し悪しを決めるのは的外れとなる危険があります。もっとも、覚醒剤を推奨するわけではありませんので誤解のなきよう。今日のストレス社会にあっては、一度はまったら止められなくなるのが覚醒剤の怖さであり、決してアヘンを時折吸っていた清の貴族のようにたしなみでは済まなくなりますから。

 もう一度言いますが、人間にとって肉は麻薬である。
 たまに食うと体は温まり、気力が湧いてきて滋養強壮薬として最高のものです。必須アミノ酸がバランス良く摂取できるからです。ヒトの体は蛋白質でできており、蛋白質を分解したものがアミノ酸です。ヒトの体を構成する蛋白質と極めて類似しているのが肉であり、これを食べれば、それが消化されてアミノ酸になり、ヒトの体にとって不可欠の蛋白質をいとも簡単に体内で再合成できるからです。
 江戸時代には生類憐みの令があって犬の肉を食べることはご法度でしたが、薬と偽って食べていたという記録があります。四足動物の肉をまず食べたことがない江戸時代にあって、病人にとって漢方で肝臓の滋養強壮になるとされている犬の肉は、朝鮮人参に勝る薬であったことでしょう。
(ブログ版追記 まれにしか獣肉を食べなかった江戸時代、俳人小林一茶がこれを「薬食い」として俳句を詠んでいます。→ “行く人を 皿でまねくや 薬食い”(小林一茶)の“薬”とは? 何と“肉”なのです!
 植物性の蛋白質からでは何種類もの食品をバランスよく摂取しないことには、必須アミノ酸を十分に摂取することは容易ではありません。随分と多くの量の植物を摂らないことには追い付かな
いからです。そんなことは病人にはとても無理です。ここに肉の有り難さがあります。
 ただし、はまると強い習慣性があり、心身ともに健康を害するようになります。我々はこれに気づかない。皆がはまっているから、これで正常だ、健康だ、と思い込んでいるだけです。加えて、動物性蛋白質は体に良いと教え込まれていますから、体調を崩しても原因は別のところにあると考えてしまう。

 紀元前の大昔に、既に肉は麻薬であることを知っていた節があります。
 それは、一部の原始宗教のなかから推察されます。彼らは肉は麻薬であるとは言っていませんが、決して常食することなく、儀式に伴って食べるだけという文化を持っているからです。
 日本人の食文化は、今や肉を常食するようになってしまいました。おいしいものがいつでもどこでもたらくふ食べられる飽食の時代を満喫しています。豊かで平和な時代が続いています。輪をかけるように農林水産省は、畜産振興がためにやれ肉を食え、牛乳を飲め、卵を食えと大号令をかけ、水産振興がために肉より魚が良いから魚をもっと食えと言い、農業振興がために米をもっと食え、野菜は倍食べろとくる。加えて、厚生労働省や文部科学省は、朝昼晩1日3食きちんと食べないと体に悪いと、子どもから大人までしっかり教育する。
 そんなに食ったら体がどうなるか。健康を害するに決まっています。
 ついに、厚生労働省は、昨年(2006年)「メタボリックシンドローム」なる、舌を噛みそうな言葉を登場させました。メタボリックとは代謝のことですが、分かりやすいように「内臓脂肪症候群」と訳されています。もっともこれは、もう20年前に「死の四重奏」として、肥満、高血糖、高脂血症、高血圧が重なると命が危ないと警鐘が鳴らされたことと同じ内容で、何も目新しいことではないのですが。
 何にしても食べ過ぎであることは間違いありません。それも、おかしな食べ方をしているから、そうした危険が出てくるのです。

 原因の一つとして、食欲煩悩というものは自己努力だけでは容易には抑えられない、ということがあります。人間は、新たな食の誘惑には滅法弱いものです。
 その最たるものが、朝食をとるという習慣の定着です。
 歴史時代を通して、ほとんど世界中が朝食をとらず1日2食でした。西欧社会においては、古代から平和が長く続くときには富裕層が朝食をとり、ひどい生活習慣病を患うという繰り返しが起こり、朝食は体に悪いという考え方が定着し、今日の西欧では朝食は口寂しさを紛らす程度に消化のいいものをほんの軽く食べるだけにしています。
 それが日本ではどうでしょうか。
 徳川家康の時代までは、一部例外があるも総じて上から下まで1日2食でした。徳川政権が安定して平和が続き、まず武家が朝食をとるようになり、これが江戸町人にも普及しました。相前後して、米を精米し白米を多食するようになって、江戸患いという脚気に悩まされることになったのですが、農民や地方の商人はずっと1日2食で通し、雑穀米を食べていました。
 そして、明治維新を迎えました。明治新政府が富国強兵のため兵隊募集のキャッチフレーズに使ったのが「1日3度、白い飯が食える」でした。訓練中の兵隊が次々と脚気にかかることから、原因は白米にあると気づき、早々に麦飯に切り替えたので脚気を防ぐことができましたが、その後「募集要項」を復活させた陸軍は、日清・日露戦争で、戦死者の何倍もの脚気による病死者を出すという悲劇を生んでしまいました。ちょっとした食の誤りが大変な健康被害をもたらした一例です。
 兵隊に始まった庶民の1日3食は、あっという間に全国民に広がったようです。兵隊が郷里に帰って、1日2食では口が寂しいからと1日3食にするのは食欲煩悩からして自然の流れです。そうして全国民に1日3食があっという間に定着してしまいました。
 でも、たいていは麦飯に味噌汁と漬物という粗末な朝食でしたから、西欧のようには明確な生活習慣病は発生しませんでした。しかし、たっぷりと朝食をとった後に、すぐに体を動かすわけですから、胃での消化と筋肉運動を同時に行うことにより、胃に十分な血液が回らず、胃は酷使され続けます。
 以来、日本人は「胃弱の民族」になってしまいました。
 典型的な例が、東南アジアでのコレラの発生時に見られます。旅行者のうち西欧人は滅多にコレラに感染しないのに、日本人は多くが感染します。コレラ菌は酸に弱いですから、胃が丈夫であれば胃酸で死んでしまい発病しないのです。世界一朝食をたくさん食べる民族、日本人の弱さがここに顕著に現れています。朝食は、胃弱と食べ過ぎを招くだけで、健康上何の御利益もないないことを知るべきです。
 小生の健康法で大きな成果を上げているのが朝食抜きです。さらに一歩進めて昼食も抜いています。もう一段上が断食です。「ときどき1日断食」に取り組んでいますが、これは慣れてもけっこうきついです。毎日の食事に気を付ければいいんだから、そこまではせんでおこうと妥協している今日この頃です。
 朝食を抜くとは何と不健康な。昼食まで抜くとはあきれて物も言えん。あんたは痩せすぎで、あと5キロは太らなあかん。その体で断食するとは何事ぞ。
 多くの方々から、そのようにご心配いただいておりますが、様々な健康法を勉強し、試したりするなかから、これがきっと健康にいい方法だという結論に至り、女房ともども体験した結果、やはりよかったと実感できましたので、ここに紹介した次第です。すでに3年にわたりこれを続けており、お陰で心身ともに快適な生活を送らせていただいております。
(ブログ版追記 その後10年間、夕食だけの1日1食を続けましたが、女房も高齢となり、昼食に何か軽く口にしたいと言いだし、小生の体重増加希望もあって、昼食におにぎり1個食べるようになり、3年経ちます。でも、昼食のおにぎりは義務的に食べているだけで体重減少も防ぎ得ないです。なお、3日断食にも何度か取り組みましたが、空腹感も生ぜず、その間に農作業もしましたが、ほとんど平気であったものの体重減少が大きすぎて、数年前から1日断食さえやっていません。)
 これ(朝食抜きのミニ断食)は万人向けの健康法ですが、素人考えで取り組むと逆に健康を害することがあり、朝食抜きはやはり体に悪いということになってしまいます。それみたことかと朝食支持派に大々的に発表されたりして、朝食抜き健康法は劣勢にあり、どれだけも広がりをみていません。誠に残念なことです。
 腹も空いていないのに朝食を食べないかんという観念から無理に食べておられる方は、一度お試しになってください。早い方で2週間、遅くても2、3か月で習慣づけされ、体調が良好になったことを自覚できます。体重が少なくとも2キロ減ることでしょうし、確実に体脂肪が落ちます。
(参照 朝食抜き、1日2食で健康!昔は皆がこれで驚くほど元気だったんですがねえ…

 もう一つの日本人の胃弱の原因が、時代の移り変わりとともに食習慣がヒト本来の食性から段階的にどんどん離れていき、それが民族により大きな差が生じてしまって、健康で生きていける食の許容範囲に明らかな違いが付いてしまったことに起因しています。
 日本人が西欧人の食をそのまま取り入れると健康を害するまでに、生物としてのヒトの食性が異なってきています。胃袋の厚みや腸の長さが違い、消化酵素の出の良さ悪さに差があり、これはそれぞれの民族に生まれつきのものです。数千年から数万年の経過でそうなったと思われます。
 蛋白質は胃で半分消化されます。肉を食べると胃は重労働をしなければなりません。胃袋を長時間動かし続け、消化酵素をたっぷり出さねばなりません。これを何万年も繰り返していれば、胃は丈夫になります。日本人に比べドイツ人の胃袋の厚みは3倍あるという研究結果も出ています。
 半面、日本人は西欧人に比べ、腸の長さは5割も長いと言われます。これは、玄米、雑穀や芋の多食を繰り返してきた結果です。これらの主成分は炭水化物・食物繊維であり、胃はふやかすだけが仕事で、消化は主に腸が受け持っているからです。
 これ以外にも民族による違いがあります。脂肪の消化酵素がよく出るかどうか、牛乳に多量に含まれる乳糖を分解する消化酵素を持っているか否かということが日本人には大きな問題になります。
 加えて、日本人が好んでよく食べる魚は蛋白質と脂肪が主成分ですが、これを多食するようになったのも最近のことです。はたして、これに対応できる胃袋を持っているのか、体内に吸収された後に代謝されときに何ら問題はないのかも疑問です。肉に代えて魚なら良いとは安易には言えないのです。
 ここは、原点に立ち返って、抜本的に検討し直さねばなりません。
 室町時代に西欧から日本に布教に訪れたキリスト教宣教師が異口同音に日本人の類いまれなる体の丈夫さと頭の賢さに驚きの声を上げています。これは、食によるところが大変大きいのです。
 日本は世界でもまれにみる豊かな自然環境の生態系に恵まれています。
 ヒトが誕生して以来、探し求めてきたあらゆる動植物が野にも山にも湖沼にも海にも豊富に自生しています。そして、それらを大切にし、神として敬い、四季折々にその恵みを神様から少しずつ頂戴して、自分たちが住んでいる自然と共存を図ってきたからに他なりません。
 木を切った後に植林するという文化はずっと昔から日本にはありましたが、明治初期にこれを知った欧米人は、なぜにそのようなことをするのか、全く理解し得なかったというから驚きです。
 これは、日本人が自然を「恵み」と考える文化を持っているのに対し、西欧人は自然からは「収奪」すればよいとしか考えない文化を持っていることによる差です。
 加えて、日本人は食事時に「いただきます」「ごちそうさまでした」という、世界に誇れる生き物を敬う挨拶文化を持っています。「もったいない」の語源も同様でしょう。
 飽食時代の今日にあっては、我々はこうした食の有り難さをつい忘れがちになってしまっています。歴史上、戦後の混乱期まではそのようなことはなく、おまんまが食えることに深く感謝していました。
 我々日本人は、少なくとも戦後の混乱期以前、できれば徳川家康の時代まで立ち返って、「食」を真摯に受け止めねばならないでしょう。

 拙論は、歴史を大きくさかのぼり、人類誕生時からの「食」がどのようなものであったかを探訪しようとするもので、「ヒトの食性」を明らかにしようと試みたものです。
 そうしたことから、その大半は数百万年前の猿人や原人の食性に始まり、古代文明前の食性に多くを費やさざるを得なくなりましたが、ヒトの消化器官の形態や機能、そして代謝機構というものは、千年やそこらでは容易に変わり得るものではなく、基本的には百万年単位の時間を必要とするからです。
 したがって、随分と基本的な内容ばかりを追い求めることになってしまい、今日、即応用できるような食については触れておりません。その点ご容赦くださるようお願いします。
 「食」は健康の源です。「食、正しければ病なし」です。自然の生態系のなかで暮らして
いる野生動物は病気しないと言います。人間もそうありたいものです。
 小生の力不足で、本論はその一部しか明らかにできていませんが、「食」の基本にはどれだけか迫ることができたと思っています。
 皆様方に、正しい「食」とはどういうものかについて、今一度じっくりお考えいただき、明日からの食生活改善の参考にしていただければ幸いです。

   2007年4月
  (2020年9月 一部追記)

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漢方五味で秋の健康食を(三宅薬品・生涯現役新聞バックナンバーN0.199)

2020年09月10日 | 当店発刊の生涯現役新聞バックナンバー

 毎月25日に発刊しています当店の「生涯現役新聞」ですが、これをブログアップしたのは2014年陽春号からです。それ以前の新聞についても、このブログ読者の方々に少しでも参考になればと、バックナンバーを基本的に毎月10日頃に投稿することにした次第です。ご愛読いただければ幸いです。

当店(三宅薬品)生涯現役新聞バックナンバーN0.:2011年8月25日発行
表題:漢方五味で秋の健康食を
副題:秋食は、主=辛味、従=酸味、添=塩味が美味しいですよ。

 ↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。

 

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24節気の健康と食養:白露から秋分まで

2020年09月07日 | 24節気の健康と食養

 24節気の健康と食養:白露から秋分まで

 24節気を約5日ずつ3区分した「七十二候」というものがあり、気象の動きや動植物の変化を知らせています。「略本暦」に掲載された七十二候で、本節気は次のとおり。
 白露 初候 草露白(くさの つゆ しろし)草に降りた露が白く光る
      次候 鶺鴒鳴(せきれい なく)鶺鴒(せきれい)が鳴き始める
      末候 玄鳥去(つばめ さる)燕が南へ帰って行く

 処暑の次にやってくる24節気が白露で、毎年9月7、8日頃(2020年は9月7日)になります。大気が冷えてきて露が多くでき、白色となることから、白露と呼ばれます。
 残暑を感ずることは大幅に減り、乾いた涼しい風が吹き、秋になったことを実感できるようになります。また、白露から秋分にかけて夜は一晩ごとに涼しくなるとも言われ、本格的な秋の訪れを感ずるようになります。

 この時期になりますと、時に朝晩の急な冷え込みがありますから、風邪や下痢から身を護るため、身体を露出した服装は避けたほうがいいことになりましょう。
 一方で、日中は35度を超えるような猛暑日もあり、熱中症対策もおろそかにできません。→熱中症と夏ばての原因は一緒(三宅薬品・生涯現役新聞N0.295)
 そうした日には、まだまだ冷たい物が欲しくなることが多いです。冷蔵庫で冷やし過ぎた飲食物の摂取は、再々記事にしていますが、「冷たい物中毒」の恐れがあり、要注意です。暑いときは暖かいお湯がおすすめなのは当店新聞で解説したとおりです。→ 暑い時期はお湯を飲むべし(三宅薬品発行の生涯現役新聞N0.271)

 さて、朝晩の涼しさを感ずると同時に、体のけだるさを感ずるようになることがあります。これが本来の「夏バテ」です。その対処の仕方は、「何でも“夏バテ”にされては困りもの。暑気当たり=“夏負け”とは区別して対処しましょう。」で詳細に記しましたが、ミネラル不足が原因であることも多いです。

 ミネラルの補給には、まずもって緑黄色野菜や小魚を丸ごといただくということが重要です。前回(処暑)紹介しました、そろそろ旬になる魚、秋刀魚(サンマ)が白露の頃から本格的に出回ります。スタミナ食にもなるサンマですから、この時期大いに食していただきたいですし、新鮮なものであれば、はらわた、これはミネラルたっぷりですから、これも食べていただきたいです。ところで、サンマはここ何年か不漁続きで、特に今年はチョウ不漁でなんともなりませんが。
 なお、市場に出回る野菜は昔に比べてミネラルが随分と減っていますから、夏バテした方は総合ミネラル剤をお飲みになることをおすすめします。

 涼しさの訪れとともに食欲もだんだん出てきます。食欲の秋の到来です。
 前回(処暑)紹介しましたが、
野菜では立秋以降が旬となるカボチャが一押しです。保存が利き、栄養価が高いですから、大いに食していただきたいです。
 それ以外の野菜となると、皆、夏野菜の類となりますが、ピーマンやシシトウがピークとなります。これも前回説明しましたが、秋には辛味の食材を大いに食していただきたいですから、ピリッと辛いシシトウなどが求められます。

 果物も夏物の晩生のものとなりますが、この時期に多く出回るものがあります。
 梨は旬が続いており、食味は寒性で、体を冷やしますから、食べすぎには注意したいですが、体を潤してくれますから、この時期の食後のフルーツに最適でしょう。
 イチジクは旬が長いですから秋果の最盛期となり、出回っています。女性ホルモン様成分を含むことから更年期障害にいいですし、食物繊維は不溶性と水溶性の両方ともたっぷり含まれ便秘にいいです。一言で申せば「女性保健薬、それはイチジク」なのです。

 海産物では、秋刀魚(サンマ)の他にカツオがあります。三陸沖で捕れる戻りカツオが旬となります。北の豊かなプランクトンを食べて肥え、脂がのっていて美味しいです。カツオのタタキが一般的ですが、薬味をたっぷり添えたいです。刻みネギ、ミョウガ、青シソに、おろしショウガとおろしニンニクです。具沢山といわれるほどに薬味をたっぷり添えると、美味しくもあり、野菜もたっぷり摂取できるというものです。うちでは、こうした食べ方をしています。

 またまた前回の繰り返しになりますが、立秋以降、体は秋モードに変化しています。その秋は、五臓では肺の季節。肺が活動的になります。その肺が好む味が辛味です。詳しくは、「立秋は秋の入り、五味を上手に秋食に取り入れましょう。まずは辛味が重要です。」をご覧ください。
 この時期、まだまだ暑いですが、熱いカレーライスを食べるのもいいです。汗をかくほどに熱いカレーライスは、冷えた胃を温めてくれますから、初秋の料理としては効果的です。そして、料理には意識的に唐辛子を振っていただきたいです。

 次回は、「秋分」(9月23日頃)からの健康と食養です。

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ミネラル剤で免疫力アップ(三宅薬品・生涯現役新聞N0.307)

2020年08月25日 | 当店毎月発刊の三宅薬品:生涯現役新聞

当店(三宅薬品)発行の生涯現役新聞N0.307:2020年8月25日発行

表題:ミネラル剤で免疫力アップ

副題:体が重だるい…これはミネラル不足のサインです

(表面)↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。裏面も同様です。

(裏面)瓦版のボヤキ

    濁河温泉1泊2日の湯治旅

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24節気の健康と食養:処暑から白露まで

2020年08月22日 | 24節気の健康と食養

 24節気の健康と食養:処暑から白露まで

 24節気を約5日ずつ3区分した「七十二候」というものがあり、気象の動きや動植物の変化を知らせています。「略本暦」に掲載された七十二候で、本節気は次のとおり。
 処暑 初候 綿柎開(わたの はな しべ ひらく)綿を包む萼(がく)が開く
      次候 天地始粛(てんち はじめて さむし)ようやく暑さが鎮まる
      末候 禾乃登(こくもの すなわち みのる)稲が実る

 立秋の次にやってくる24節気が白露で、毎年8月23日頃(2020年は8月23日)になります。「処」とは、身を隠す、終えるという意味と「次」という意味があります。よって、処暑とは、「暑さもその身を隠そうとし、秋の気配を感じるが、秋でありながら残暑もあり、その暑さが夏に次ぐ」という意味になります。

 8月15日のお盆から1週間が過ぎただけですから、“ひところに比べて早朝は涼しくなった”と感ずるものの、まだまだ残暑厳しい日も訪れます。でも、空気がますます乾いてきますので幾分過ごしやすくなったのを実感できます。
 これは例年のことですが、今年2020年は、お盆から猛暑が始まったばかりで熱帯夜がずっと続き、1週間10日ずれている、といったところですが。

 「大暑から立秋まで」、「立秋から処暑まで」の記事でも書きましたが、まだまだ暑い日が多いですから、注意点を再々掲します。
 
昼間、暑い盛りに、体の芯を冷やしてくれるスイカがとてもおいしく感じます。でも、冷蔵庫で冷やし過ぎたスイカの食べ過ぎは「冷たい物中毒」の恐れがあり、要注意です。
 そして、快適な冷房も長時間あたると、体が冷えすぎてしまい、様々なトラブルが発生します。その対応策は、前々回の「夏至から小暑」の記事で書きました正しい入浴法や、前回の「小暑から大暑」記事で書きました貼るカイロの利用があります。参考になさってください。(引用ここまで)

 “ホット”な情報を一つ紹介します。
 「暑い時期はお湯を飲むべし:漢方医学の本場、中国人たちが教えてくれています」
 こう題して2017.8.25発行の当店「生涯現役新聞」で記事にしました。中国人、特に女性は、日本人のように冷たい水や氷入りの水は飲まず、お湯しか飲まないという習慣が身についているというものです。これは理にかなったもので、臨床実験も紹介しています。冷蔵庫で冷やしたペットボトルのミネラルウオーターは必ずポットで熱くして飲みましょう。

 まだまだ残暑厳しい日もありますから、食事が淡白なものになりがちで、スタミナを付けたいです。野菜では立秋以降が旬となるカボチャ、そして今では年中出回っていますが枝豆が栄養価が高いですから、大いに食していただきたいです。
 海産物で、そろそろ旬になる魚、秋刀魚(サンマ)が出回り始めます。ここ何年か不漁続きでしたが、さて今年どうなるでしょうか。豊漁を期待したいです。
 小生が子供の頃は秋になれば魚といえばサンマでした。毎年豊漁続きで、安くて美味しい。これからの時期、脂が乗っておいしくなってくるサンマです。ところが近年は不漁のことが多く、今年2020年は特に不良のようで寂しいかぎりです。
 よく焼いて脂を切って食べる、というのがサンマの食べ方です。青背の魚の脂が体にいいからと、脂を切ってしまってはもったいないと考えるのは間違いです。他の油、霜降り牛など四足の脂、てんぷら油などを、昨今はあまりにも摂り過ぎているから、オイルバランスが崩れているのでして、これらをうんと減らし、サンマの脂も切るべきなのです。なんせ現代は戦前の約20倍もの油脂を取っているのですからね。

 ここで、小生が行っている、こだわりのサンマの食べ方を紹介しましょう。
 焼いたサンマをキッチングペーパーを敷いた皿に載せ、少しでも脂を吸わせます。箸で背と腹の境を少し開いて醤油を注します。最初に食べるのは、サンマの腹の部分です。はらわたがけっこううまい。腹周りの小骨、周りの肉もはらわたと一緒に口に放り込み、よく噛んで食べます。なお、消化にいいように大根おろしをたっぷり用意しておき、サンマと大根おろしを交互に口に運びます。
 はらわたが嫌いな方であっても、肝は小さいですが、少なくともこれだけは食べていただきたいものです。はらわた、特に肝はミネラルたっぷりですからね。
 また、サンマの骨は冷凍保存しておき、まとめてフライパンで炒って酒の肴にする、これもけっこううまいです。食べないのは頭と尻尾だけ。
 食べられる所は全部食べるという「一物全体」、なるべくそうしてほしいものです。

 中国では、処暑に内臓を取り去ったアヒルを丸ごと野菜と煮込んで食べる風習があります。季節の変化が感じられる時期でもあり、秋の臓器である「肺」を潤し、血を補い、熱を取り去り、弱った脾(胃)を元気にするのが、アヒルとされていることによるものです。また、鴨(カモ)の肉を処暑に食べるという風習もあるようです。なお、漢方五行論では、秋の肉は鶏となっていますから、同じ鳥類のアヒルなり鴨がいいということになりましょう。
 これでもって
滋養をつけ、夏バテを防止しようという意味もあります。
 前回も書きましたが、「夏負け」と「
夏バテ」の違いについて、もう一度説明しておきましょう。暑さ真っ盛りの時期に体調を崩すのが「夏負け=暑気当たり」で、涼しくなってから体がおかしくなるのを「夏バテ」といい、対処の仕方が大きく違います。
 詳しくは、「何でも“夏バテ”にされては困りもの。暑気当たり=“夏負け”とは区別して対処しましょう。」をご覧ください。

 また、前回にも書きましたが、立秋以降しばらくすれば朝の涼しさを感ずるようになり、体は秋モードに急速に変化してきています。
 秋は、五臓では肺の季節。肺が活動的になります。その肺が好む味が辛味です。詳しくは、「立秋は秋の入り、五味を上手に秋食に取り入れましょう。まずは辛味が重要です。」をご覧ください。
 立秋の頃から本格的に収穫できるようになっているのがピーマンやシシトウで、昔はけっこう辛いものが混じっていました。最近はシシトウの一部にそうしたものが若干ある程度になってしまい、少々残念ですが、辛味のある野菜を大いに食していただきたいです。
 なければ意識的に唐辛子を振っていただきたいですし、この時期、熱いカレーライスを食べるのもいいです。汗をかくほどに熱いカレーライスは、冷えた胃を温めてくれますから、初秋の料理としては効果的です。なお、季節は秋ですから、先ほど言いましたようにチキンカレーがおすすめです。

 果物では、梨が旬となり、出回り始めます。梨の食味は寒性で、体を冷やしますから、食べすぎには注意したいですが、体を潤してくれますから、この時期の食後のフルーツに梨は最適でしょう。
 また、イチジクが旬となり、出回り始めます。イチジクにはポリフェノールが多く、活性酸素を消してくれ、様々な生活習慣病の予防になります。また、女性ホルモン様成分を含むことから更年期障害にいいですし、食物繊維は不溶性と水溶性の両方ともたっぷり含まれ便秘にいいです。一言で申せば「女性保健薬、それはイチジク」なのです。ぜひお召し上がりください。

 次回は、「白露」(9月7、8日頃)からの健康と食養です。

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