薬屋のおやじのボヤキ

公的健康情報にはあまりにも嘘が多くて、それがためにストレスを抱え、ボヤキながら真の健康情報をつかみ取り、発信しています。

今月の笑い話ベスト5<チャイナ版>(11月)

2012年11月30日 | 笑い話&回文物語

<笑話:950>あぁ、男よ、男!

あぁ、男よ、男!

彼が誰だか分かりますか?

ある男がいました。
彼は19歳のとき18歳のガールフレンドと結婚しました。
24歳のとき若干18歳の秘書と出来て結婚しました。
28歳のとき宋という名字の女性と知り合って1年でその可愛さにぞっこんになりました。
31歳のとき日本に滞在中に15歳の女中と知り合い、かつ翌年早熟な10歳の女性と知り合い、日本滞在中ずっとその女中や少女と交際しつづけ、
38歳のとき少女と結婚、39歳で帰国。
49歳のとき22歳のかわい子ちゃんを娶り帰家。
そのような生活を59歳まで続けて没す。

そこで質問です。このような人生を大満足に生きた歴史上の人物は誰でしょう。

<解答>

(年代、女性名、出来た子を入れた詳細説明がここに入る<省略>)

これは誰あろう 孫中山 先生

 以前、先生は国父孫中山先生(選者注:「孫中山」とは、中国革命の父「孫文」のこと)を見習えと常におっしゃいましたが、成人するまでこのような話を先生から聞くことはありませんでした。もっと早く知っていれば良かったと今になって本当に後悔しています…

 

<笑話:949>董存瑞(選者注:中国の有名な革命英雄)と毛沢東

董存瑞が死んだ後、関連部門は彼の老母を呼んで中央に報告に行くように伝えました。

老母は普通の農婦だったので行くのを嫌がりました。

関連部門は彼女を説得しようと次のように言いました:

「恐れることはない、演壇に登ったら3つの話をするだけでいいんだよ。つまり董存瑞は私の孝行息子です。董存瑞は毛主席の孝行息子です。董存瑞は中国人民の孝行息子です、とね」

老母は上京して演壇に登りました。

見ると最前列に毛主席が座っていました。

彼女は緊張して次のように話しました。

董存瑞は私と毛主席の息子です」…

会場は一瞬、雷光に打たれて聴衆全員が死んでしまったかのようにシーンと静まりかえりました。

毛主席はしばらくぼーっとしていましたが、声をひそめ顔を寄せて聞きました。

「恩来(周恩来のこと)、俺たちが長征したとき、あの女のいた村を通ったっけ?」

※舜子(訳者)曰く:「お盛んな毛沢東は各地各地にご落胤を残しています。きっとご自分でも記憶にないほどだったんでしょうね。

 

<笑話:961>精神病の検査方法

記者:「あなた方は、患者が治癒したかどうかどのようにして試験するのですか?」

精神病院院長:「私たちは、水を満々にたたえた浴槽の傍らに匙とお椀を置いて、患者に水を空にしなさい、と言うのです」

記者は得意げに言いました:「それは当然お椀を使うでしょう、ね?」

院長:「正常な人は直接栓を抜きます…」

 

<笑話:957>離婚したい

阿強は友達に言いました:

「離婚したいんだ。妻はもう2か月もオレと一言も口をきかないんだ」

友達は言いました:

「お前、考え直した方がいいで。いまどきそんな妻は見つけようったって見つからないんだぞ」

 

<笑話:955>試験不合格

娘が試験に落ちました。

父親はいいよ、いいよと慰めて言いました。

「お父さんはね、お前の成績を見てカンニングしていないと信じたよ。」

すると娘は言いました。

「違うわよ。カンニングが成功しなかったのよ。」

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最適食事量は「腹5分」、よって「1日1食」にするしかない!

2012年11月20日 | 朝食抜き・断食で健康

最適食事量は「腹5分」、よって「1日1食」にするしかない!

 自然の状態で暮らしている動物の生息数は、基本的に許容限度いっぱいいっぱいになっています。生息数が許容限度を超えてしまうと、1個体が生きていく上で必要な食糧が絶対的に不足し、子が生まれなかったり育たなかったりして生息数が少しずつ落ちます。そして、何かの事情で生息数がガクンと減ると、1個体が生きていく上で必要な食糧が十分に得られるようになりますから、子が次々と生まれ、皆育ち、あっという間に許容限度に達します。こうして、生息数は一時的に増減しながらも、許容限度いっぱいのラインにずっと張り付くことになります。
 ですから、自然の状態で暮らしている動物は、通常、生きていく上で必要な食糧がギリギリ得られるだけですから、体の生理機構もそれに適応したものになっています。
 よって、摂取した食糧は無駄なく吸収され、余剰栄養分は飢餓に備えてしっかり備蓄されます。でも、備蓄能力には限界があり、それもかなり低いレベルのものになっています。これは、際限なく余剰栄養を体内備蓄できるという状態が歴代にわたって延々と続くような自然環境を経験したことは全くなく、大量備蓄に適応した生理機構を作りようがなかったからです。

 さて、動物園で飼われていたり、実験用の動物には、定期的に餌が与えられます。どの程度が適量なのかは経験的に分かっているようで、過剰には餌を与えないようにしているようですが、動物は、飢餓に備えて体内備蓄可能な限度いっぱいまで、食べられるときに食べておこうとし、餌を欲しがって暴れるでしょうから、経験的な適量値というものは、どうしても過剰投餌傾向になるでしょうね
 そこで、これは別の目的でなされたのですが、どの程度餌を減らしたら、どの程度寿命が変わるかの実験が行われました。その結果は、どんな動物も、餌を4割減らしたときが最も長生きし、寿命が4~6割も伸びたのです。そればかりでなく、毛並みが良くなり皮膚の張りも出てくるというオマケ付きです。
(2016.3.14挿入:こうした動物実験は今までに幾つか行われており、概ね同じような結果が出ているようですが、2009年にウィスコンシン大学が発表したアカゲザル[25年以上の観察結果で継続中]の中間報告が有名になり、広く知れわたったのですが、その数か月後に米国国立老化研究所から発表された同じアカゲザル[20年以上の観察結果]での実験結果では「効果は認められなかった」というものになっています。同研究所の見解では「環境や食事の質など様々な要因が影響するのではないか」としています。)
 たぶんこれは、自然の状態では、飼育下と比較すると、いつも(平均すれば)4割減の食糧しか入手できていなかったからでしょう。自然の状態で生きていくのに過不足ない量、つまり、もっとも生理機構が円滑に働く最適な量が、4割減の餌であったと言えます。
 この最適量をベースに置けば、いつもは7割増しの餌を与えられていたことになります。
 7割も多く餌を食べれば、当然にして体がおかしくもなろうというものですよね。

 さて、我々現代の日本人が摂っている食事は、ヒトの生理機構が円滑に働く最適な量になっているでしょうか。
 1日3食、欲しいだけ食べて飽食しています。
 たぶん、飼育動物より多めに食べていることでしょうね。飼育動物には過剰に餌を与えないようにしているでしょうから、きっと腹八分程度に留め置かれているのではないでしょうか。それでも飼育動物は餌の与えすぎであることがわかったのですから、ヒトの生理機構が円滑に働く最適な食事の量は、2割減のさらに4割減、これを計算すると、0.8×0.6=0.48となり、5割減が最適量となることでしょう。
 ヒトも動物でして、飽食時代なんてものは、近代に入って暮らしが豊かになって初めて経験するようになっただけですから、ヒトの生理機構は、とても過栄養に適応できているはずはなく、最適量の2倍量もの食事を取っていては、毛並みも悪く皮膚もたるんだ不健康体になってしまうのは、当然の報いでしょう。
 それにもかかわらず、人の平均寿命が延びたのは、別の要因によります。
 一昔前までは、平均寿命は今より随分低かったですが、これは乳児死亡率が高かったり、子供の疫病が大きな原因となっていて、また、大人は感染症でどれだけか平均余命を縮めていましたから、そうなったのですし、昨今では老人医療が丁寧に行われるようになりましたから、寝たきり老人が多くなって、それでもって平均寿命を延ばしているだけのことです。

 我々現代の日本人が、最適量の2倍量もの食事を取っているがために、必然的に不健康となり、様々な生活習慣病を抱え込む羽目に陥ります。
 単に、肥満は体に悪いと経験的に言われてきましたが、新たな知見を紹介しましょう。もっとも、これは随分前に分かっていたようで、小生が知らなかっただけのことですが。
 これも、前号に引き続き、南雲吉則著“「空腹」が人を健康にする 「1日1食」で20歳若返る”からの抜粋です。

 メタボが寿命を縮める本当の理由
 …本来、内臓脂肪は一時的な「飢えや寒さ」に備えて体内に蓄えておくべきものでした。ところが飽食の現代では、過剰に蓄えられた内臓脂肪が、四六時中、燃え続けるようになってしまいました。
 そのため、余分な内臓脂肪をため込んでいる人は、季節を問わず、しょっちゅう汗をかくわけですが、ここで問題になるのは、それだけではありません。
 物が燃えるときには、必ずスス(煤)が発生します。内臓脂肪も例外ではありません。このススが、じつは私たちの体に、大きなダメージを与えているのです。
 内臓脂肪が燃焼する際に発生するススを、医学的には「サイトカイン」と呼びます。このサイトカインはそもそも原始的な動物に備わっている免疫物質です。
 外から菌や毒物などが体内に入ってきたとき、リンパ球はこのサイトカインという攻撃物質を出して、それらの敵に立ち向かいます。サイトカインは、外からの悪者に体の中から対抗するためのいわば「武器」ともいうべきものなのです。
 ところが、このサイトカインには、自己と外敵との見分けがつかないという弱点があります。そのため、敵が体内に入ってきたときに、敵に向かって放った弾で、自分自身も傷つけてしまうということになるのです。
 体中で内臓脂肪が燃焼している最中にも、内臓脂肪から「アディポ・サイトカイン」といううススが発生し、私たちの血管の内皮細胞をさかんに傷つけます。傷ついた血管にできたかさぶたは血管を硬く硬化させて「動脈硬化」を起こすのです。
 アディポ・サイトカインには、血管の柔軟性を保ち、動脈硬化を予防する「善玉アディポ・サイトカイン(アディポ・ネクチン)」と、血栓(血液のかたまり)をつくりやすくし、動脈硬化を促進させる「悪玉アディポ・サイトカイン」があります。
 正常な状態では、それぞれの分泌量はバランスよく保たれていますが、内臓脂肪が蓄積した状態では、善玉の分泌量が減り、悪玉が過剰に分泌されてしまいます。
 メタボの体型の人が動脈硬化を起こしやすく、心臓病や脳卒中を起こす割合が非常に多いというのも、内臓脂肪を燃やす際に出るススである悪玉アディポ・サイトカインが、自らの血管を痛めつけているからにほかなりません。
 人類が飢えや寒さから身を守るために発達した内臓脂肪が、飽食という新たな環境下で燃焼した結果、寿命を縮めるというのは、本当の話なのです。
 何万年もかけて獲得した遺伝子の最適化は、急激な環境の変化には、すぐに適応できないというのが一番の欠点だといえるでしょう。

 長い引用となりましたが、メタボの本当の恐さをご理解いただけたでしょうか。
 メタボの方が健康体を取り戻すには、今現在、ヒトの生理機構が円滑に働く最適量の2倍量を食べている
のですから、食事の量を半減させるしかありません。
 それには、「1日1食」以外に取るべき方法はないでしょう。
 一般的に、メタボの方は、朝食2、昼食3、夕食5の比率でしょうから、「夕食だけの1日1食」にすれば、最適摂取量に半減されることでしょう。なお、朝食3、昼食3、夕食4の比率の方であっても、夕食だけにすれば、普段の夕食より食べる量が増えましょうから、やはり半減することになります。そして、メタボの方は、今は20キロ、30キロにもなる重い脂タンクを腹の周りに巻いて動き回っているのですが、脂タンクがだんだん軽くなるにつれ、エネルギー消費量も減りますから、腹いっぱいと言えども、食事の量は順次減ってくることでしょう。
 小生も「夕食だけの1日1食」にしており、夕飯を腹いっぱい食べています。
 
それでもって、健康、健康!皆さんにもお勧めします。
 一時の空腹感を乗り越えれば誰でも出来ます。もっとも、いきなり1食にすると、体を壊しかねませんから、まず朝食を少しずつ減らし、次に昼食を少しずつ減らすなどの方法で、体を慣らす必要がありましょう。

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糖尿病は人類進化の兆候か?このまま行くと“イモムシ”に変化?!

2012年11月14日 | メタボ・糖尿病

糖尿病は人類進化の兆候か?このまま行くと“イモムシ”に変化?!

 今日11月14日は、世界糖尿病デーです。この日にちなみ、先日“糖尿病は人類進化の兆候であるらしい”ことを知りましたので、それを記すことにします。
 
“「空腹」が人を健康にする 「1日1食」で20歳若返る!南雲吉則著 サンマーク出版)
 この本を読んでいて、糖尿病について、アッと驚かされる記述(これを“逆転の発想”というのでしょうか)にぶつかりました。それを紹介しましょう。

(P179~180)…私たち人類の体は、つねに環境に最適化するように進化してきました。 しかし、そのためには何万年という歳月が必要で…急激な環境の変化に適応することができません。
 歴史上、一度もなかった「飽食」という時代に、人間の体はどう適応したらいいか、非常にとまどっている状態です。
 応急措置的にあらわれてきた適応のひとつが、糖尿病です。
…この先、「飽食」の時代が続けば、やがて人類は摂食に関するほとんどの感覚器と運動器官が退化してしまうでしょう。最後には、口とお尻の穴だけがある、頭でっかちな、イモムシのような動物に変化していくだろうと想像されます。
 そうした変化が起きるまでには、さらに数万年という時間が必要でしょうが、とうていそこまで地球はもたないでしょう。…

 なんで?と思われるでしょうが、それについては、糖尿病やその合併症は生体の防御反応であり、それが獲得されていくとして、P91~93に次のように書かれています。

 …スイーツを食べると、血糖値はだいたい140mg/dl以上に上昇します。それは…血管の内側の細胞を傷つけます。こうした糖のもつ毒性は「糖毒性」と呼ばれ、動脈硬化や脳卒中、心臓病などの原因となるだけでなく、内臓脂肪を増やすので、ダイエットの大敵にもなります。…
 それだけに、本当にスイーツには気をつけていただきたい。血糖値を急激に上昇させてしまう砂糖を摂取して体を傷つけるようなことは、いますぐやめていただきたいのです。
 それでもあなたが甘いものをやめなければ、体は高血糖の環境に何とか適応しようとします。すなわちいくら甘いものを食べても太らない体質を獲得しようとするのです。
 そのために高血糖はまず膵臓に対して強い攻撃を行います。膵臓のランゲルハンス島β細胞を破壊するのです。β細胞はブドウ糖をエネルギーとして細胞に吸収する働きのあるインスリンというホルモンを分泌するところです。インスリンがどんどん働くと血糖値が下がる代わりに内臓脂肪がどんどん蓄えられ太ってしまいます。それを防ぐためにβ細胞を破壊して太らない体を獲得するのです。それが糖尿病です。
 糖尿病になったら、次の標的は捕食器官です。食事を摂るための機能が優れていれば、どんどん食べて太ってしまうので、捕食器官を攻撃して太らないようにするのです。
 そのために、まずは目の網膜です。網膜を破壊して失明させればエサを見つけられなくなります。次は腎臓です。腎臓を破壊すれば糖が尿中にどんどん出ていってしまうので太れなくなります。そして足です。足の血管を破壊して足を腐らせてしまえば、もう獲物を追っかけることはできなくなってやせてしまいます。
 「糖毒性」は、甘いものをやめられないあなたをこれ以上太らせないための、生体の防御反応なのです。

 いかがでしょうか。糖尿病は、生活環境に適応するために、糖を吸収させず排泄させるだけでなく、エサを探し回るための目も足も不要としてしまうという形質を獲得させんとしているのですから、これはまさに進化の兆候と捉えることができようというものです。
 糖尿病末期の方は、失明し、足が壊疽(えそ)しても、それでも口から栄養が流し込まれて、しぶとく生きているのですから、その強い生命力が獲得されてしまうと、やっぱり人間は「頭でっかちなイモムシ」にいつぞや進化してしまうのではないでしょうか。
 必要のなくなった器官は、どんどん退化していくのが自然の摂理なのですからね。
 その時代の到来は、人類が地球を破壊しなければ、数万年後にやってこようというものです。
 食欲の秋、自分が人類進化の原動力になるべきか否かについて、十二分に思いを巡らしつつ、食事やおやつをお召し上がりください。
 いずれにしても、スイーツは、この先数万年間おあずけにしたほうが良さそうです。

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「1日1食」で20歳若返る!南雲吉則氏

2012年11月07日 | 朝食抜き・断食で健康

「1日1食」で20歳若返る!南雲吉則氏

 “「空腹」が人を健康にする”(南雲吉則著:サンマーク出版)の副題に、“「1日1食」で20歳若返る!”とあります。20歳も若返るなんてクエスチョンマークですが、著者は10年も1日1食で通してみえますし、今56、7歳のようですが、顔写真を見る限り36、7歳に見えますから、決して嘘ではありません。
 

 (上記著作のブックカバーにある写真)
 
経歴も立派なもので、現在、ナグモクリニック総院長、慈恵医大などの非常勤講師、乳腺専門医、医学博士。
 小生も1日1食生活になって、間もなく10年になろうとしているのですが、たしかに1日1食生活は、体も心も健康にしてくれますし、どれだけか若返らせてくれるのも実感できていますから、1日1食は理想的な食事回数であると自信を持って言えます。

 “1日3食しっかり食べてはじめて健康体になる。”と、厚生労働省も文部省も農林水産省も大キャンペーンを張っていますが、“朝食を摂るのは体に悪い。朝食を抜いて1日2食の生活にしなさい。”と主張する医学者、生態学者など数多くいらっしゃって、本もたくさん出されています。このブログでも、このことについて何度も紹介してきました。
 でも、時代は進み、今や“1
日1食でなければ健康は確保できない。”という論が数多く登場してきているようです。

 世はまさに飽食時代。美味しい食べ物が安く簡単に手に入り、調理も短時間で簡単にでき、食べるに当たって、よく噛む必要はなく、短時間で食事が済ませられます。こうして、難なく1日3食を1日の生活の中に組み込むことができます。
 しかし、どんな動物でも“食べたら休む”という生活を絶対に崩しません。もっともサバンナに住む野生の草食動物は、小さな草の葉を少しずつ少しずつ齧り、一日中食べていますが、彼らは目の前の草を齧ったら半歩前進し、また齧るというふうに、ほんの少しずついざって行くだけですから、“食べつつ休む”という生活です。

 唯一の例外である“食べたら直ぐに動く”という動物は、ヒトの中でも日本人ぐらいのものです。西欧では朝食は口の寂しさを紛らわす程度にしか食べませんし、イタリア人ともなると昼食後はたっぷり2時間は休憩しますからね。
 “食べたら直ぐに動く”という生活は、筋肉系への血流が多くなりますから、どうしても消化器系への血流を細くしてしまい、真っ先に胃がやられてしまうのは必然で、コマネズミのように早朝から動き始める日本人の生活習慣からして、朝食がよくないのは論を待たないところですし、昼休み時間が短い日本の労働時間パターンからして昼食をたっぷり摂るのも問題です。

 こうしたことから、まず「朝食抜き1日2食」をよしとする論が登場し、これは既に戦前において西勝造氏が科学的に立証されたものですが、この「西式健康法」の流れをくむ何人かの医師が本を出されています。その中から、自らも1日1食を実践し、患者に指導して実績を上げ、この方がより健康に良いと主張されているのが甲田光雄氏です。

 次に、小山内博氏が、日本人はアメリカ人に比べて胃がんの死亡率が10倍高い原因を調査する中で、日本人の中で最も胃がん死が多い奈良県吉野地方の「きこり職人」、その食生活は茶粥「一日数十食」にもなるのですが、これが胃がん死の原因と特定され、“食べて直ぐ動く”ことがいかに体に悪いかということから、自らも1日1食を実践され、本を出しておられます。

 3つ目が、食生態学入門を著された西丸震哉氏です。
 動物の採餌行動は、休息ー興奮ー労働ー食事ー休息という順序しかなく、生理機構がそれに適応しているのであるからして、ヒトも1日1食あるいは1日断食しか取りようがない。ヒトの祖先たちはそうしていたのであり、1日2食の習慣も比較的新しいものであって、ヒトの生理機構からして望まれるのは1日1食である。このように論じておられます。

 そして、今回知った南雲吉則氏の著“「空腹」が人を健康にする”ですが、この本を読んでみますと、著者ご自身に急激に起こった肥満・便秘症・不整脈からの脱却のために、どうしたら良いかと試行錯誤する中から、自己流で編み出されたのが1日1食で、これは、万人に勧められる健康法だとして紹介されておられます。
 なお、著者が1日1食生活を自信を持って勧められるようになったのは、「延命遺伝子(長寿遺伝子)」が発見されたのが切っ掛けとのことで、その辺りの解説として次のように述べておられます。

…人類滅亡の危機を何とかかいくぐって、生き延びてきた者の子孫である私たち現代人には、飢えや寒さや感染症のときこそ生きる力が湧いてくる「生命力」というものがあるのです。その生命力の源こそが、私たち人類が危機を乗り越えることによって獲得してきた「生命力遺伝子」なのです。
 生命力遺伝子は一つの遺伝子ではありません。飢餓に打ち勝つ「飢餓遺伝子」、飢餓状態において生き残る「延命遺伝子」、飢餓状態のときこそ出生率を高める「繁殖遺伝子」…など数え切れないほどの遺伝子が、私たちの体には備わっています。
 ただやっかいなのは、飢えや寒さの状態におかれないと生命力遺伝子は働かないこと。さらに飽食状態では逆に、体を老化させ、出生率を下げ、免疫が自分の体を攻撃するように働いてしまうということです。
…「飢餓遺伝子」は、わずかな食事から最大のエネルギーを蓄えることができる、いってみれば「省エネ遺伝子」です。この遺伝子とともにもう一つ、人類の生命を維持するために働いてきた重要な遺伝子があります。
 それが、最近にわかに注目を集めている「延命(長寿)遺伝子」、正式名「サーチュイン遺伝子」です。…この遺伝子は、空腹状態におかれたとき、人間の体内に存在している50兆個の細胞の中にある遺伝子をすべてスキャンして、壊れたり傷ついたりしている遺伝子を修復してくれる、ということが明らかになりました。
 これは、寿命だけでなく、同時に「老化や病気をくい止める働き」にも関与しているということを示しています。…

 これが、本書のテーマである「1日1食健康法」の根拠となっています。
 少々長い引用となりましたが、いかがでしょうか。あなたも一度ここに紹介した本を読まれ、1日1食生活に取り組んでみられたらどうでしょうか。

 参考までに、古代中国においては、1日1食であったことをうかがい知る記述があります。それは、前漢時代(紀元前206年~紀元8)に完成した基本古典医学書「黄帝内経素問」の第40編「腹中論」の中にありますが、「1日2食にすると、“鼓張”(消化不良による腹部膨満?)という病気になることがある」というものです。

 世の中が平和で豊かになるにつれ、飽食するようになり、かつ、食事回数も増えるという流れが、歴史を振り返ってみるとよく分かります。
 今、NHKの大河ドラマで栄華を極めた平家が没落し始め、田舎武士の源氏が天下を取ろうとしていますが、その源氏は、出陣に当たっては食事を取らず、「梅干と水」だけで戦に出かけています。「腹が減っては戦ができぬ」は、大ウソなのです。

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中高年女性のアイドル三羽烏(血圧降下剤・高脂血症剤・精神安定剤)

2012年11月05日 | 生活習慣病一般

中高年女性のアイドル三羽烏(血圧降下剤・高脂血症剤・精神安定剤)

 更年期以降の女性が、体調が思わしくないと感じて、お医者さんにかかると、検査された上で、たいてい次の3点セットで薬が処方されます。

1.血圧降下剤 
 体に不安を感じている状態で血圧を測ると、その緊張から血圧が20程度は上がってしまいます。よって、高血圧と診断され、薬が処方されるのです。
 そうでなくても、「白衣性高血圧」といって、医院で測ってもらうと、身構えてしまい、同様の結果になりなりがちです。
2.高脂血症剤
 更年期に差し掛かれば、コレステロール値は上がります。血液検査すれば、基準値を超えることが多くなります。よって、脂質異常症状と診断され、薬が処方されるのです。
3.精神安定剤
 更年期はホルモンバランスが崩れます。これによって、精神状態が不安定になります。よって、精神安定剤が処方されます。なお、自覚症状が不眠だけであれば、精神安定剤の一種である睡眠導入剤が処方されます。

 この3点セットに何かいい名前はないかと思い、考え付いたのが見出しの「中高年女性のアイドル三羽烏」です。
 中高年女性は、これらの薬を飲み続けつつ、定期検診を受け、「異常なし」の判定をいただいて、「自分は健康だ」と安心されます。この3つの薬は、生涯の友であり、死ぬまで頼りになる「アイドル」として位置づけられることでしょう。
 また、処方するお医者様にとっても安定した収入源となる「アイドル」でしょうから、「中高年女性の生涯の友三羽烏」よりも、「中高年女性のアイドル三羽烏」とした方が…皮肉を込めて…ふさわしいでしょうね。

 さて、当ブログの読者から相談を受けました。かかりつけのお医者様から「中高年女性のアイドル三羽烏」を処方されているが、飲み続けていいのか、という質問です。
 「もう、いりません」と言えば角が立つし、飲み続けては健康を害するのではないかと不安になるし…といったところでしょう。

 もっとも簡単な方法は、「いただいたお薬はきちんと飲んでます」と言いながら、全部捨ててしまうことです。ずるがしこいお年寄りがよく採る方法です。
1.血圧降下剤について
 血圧計を買ってきて、自宅で、精神的にも肉体的にも安静な状態のときに計測するのです。これが正しい血圧です。これで、上が150(後日追記:控え目に150と言いましたが、本当は180)までなら、全然心配いりません。
 (詳細は、このブログのカテゴリー「高血圧」の記事をご覧ください。)
 なお、医学書などには、「家庭の血圧計は数値が低く出がちだから20足すこと」などと書いてありますが、そんないい加減な血圧計は不良品であって医療機器の許可がおりる訳がなく、決してこのような高血圧患者を作らんとする策略にはまってはなりません。
 ところで、何かで緊張し、血圧が異常に高くなることが往々にしてあります。そうしたときの備えとして血圧降下剤を持っていると安心できますから、全部は捨てずに少量持っているといいでしょうね。

2.高脂血症剤について
 更年期以降の女性は飲む必要は全くありません。飲めば毒になるだけのことです。
 全部捨ててしまいましょう。
 (詳細は、このブログのカテゴリー「脂質異常症」の記事をご覧ください。)

3.精神安定剤について
 精神安定剤は即効性です。これを毎日飲み続けるのは、完全な精神病患者だけであって、一般の人は、「お守り」として持っているだけとすべきです。
 当店では、市販薬の精神安定剤をお売りすることがあるのですが、「効能書き通りに飲んではダメです」と、お話しています。ストレスなり精神不安なりに、まずは自力で立ち向かって、どうにもならないときに助けを借りるだけにしておかないと、精神力はどんどん落ちてしまうからです。
 なお、ストレスなどへの立ち向かい方は、真っ向から受け止めるだけではなく、うまくいなすという方法や別のものに注意を向けるという方法
もありますから、ケースバイケースで対応することになります。
 このことについては、このブログのカテゴリー「ストレス解消法」、「心にやすらぎを」やその前後カテゴリーの記事をご覧ください。)

 「中高年女性のアイドル三羽烏」に対しては、以上のような対応をすべきでしょう。
 そして、1か月、2か月が経って、何ら体の変調が感じられないとなれば、お医者さんに、こう言えばいいでしょう。
 「ここのところ、運動を心がけたり楽しいことがいろいろ続いて、体調が良くなりましたし、定期検診の結果もさほど悪くないようですから、血圧降下剤と高脂血症剤は、しばらくの間、なしにしていただけませんでしょうか。精神安定剤もまだ残っていますし。」
 ウソも方便です。お医者さんにとって、処方箋料が入らなくて残念でしょうが、患者さんが元気になってくれれば嬉しいでしょうから、プラスマイナスゼロでしょうし、今後も定期検診には来てくれると思うでしょうから、「じゃあ、今回は薬を出さないでおきましょう。」とすんなり行くのではないでしょうか。なお、その後は、定期検診も「行くのを忘れていました。」とでも言って、行ったり行かなかったりにすればいいのです。
 上手にお医者さんを使うことにしましょうよ。

 ところで、ご相談を受けた読者さんは、和漢薬「命の母」を飲んでお見えですが、これはホルモンバランスを整えてくれる、副作用のない薬ですから、飲み続けても問題ないです。もっとも、即効性はありませんから、効き始めるまでに1か月はかかるものと思ってください。そして、体調がよくなったら、飲む必要はないです。
 滋養強壮薬(健康食品を含む)も同様の飲み方で良いです。
 マルチビタミンを飲んでおみえですが、ビタミンはまず欠乏することはなく、不足するのはミネラルですから、マルチミネラルに切り替えられた方がよいです。

 以上、ご相談に対する回答とさせていただきます。

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