薬屋のおやじのボヤキ

公的健康情報にはあまりにも嘘が多くて、それがためにストレスを抱え、ボヤキながら真の健康情報をつかみ取り、発信しています。

今月の笑い話ベスト5<チャイナ版>(1月)

2011年01月31日 | 笑い話&回文物語

<笑話 428> 全国人民を喜ばせる

 某国の高官何十人もが飛行機で遊覧しておりました。

 その中のある省長(日本でいえば知事)が言いました。
 「俺がここから100元紙幣を投げ捨てれば、拾った奴は誰でも喜ぶぞ」

 ある市長は言いました。
 「10枚の10元札を投げ捨てた方がよい。10人全部が喜ぶ。」

 別の区長は言いました。
 「100個の1元硬貨を放り投げた方がいい。拾った100人全員が喜ぶ。」

 それを聞いていたパイロットが言いました。
 「お前達全員を投げ捨てた方が良い。そうすれば、全国民が大喜びする。」

 

<笑話 420> 預金と引き下ろし

 銀行の中で後ろに並んでいた美女が私に問いかけました:

 「預金ですか?」

 「あぁ!」

 「私は丁度引き下ろすところです。反対にあなたは預けるのね。 あなたが私にお金を預ければ、私たちは並ばなくてもいいんじゃない?」

 私が考えたところ、それは理屈に合っていると思って、お金を彼女に渡してしまった!


<笑話 418> 娘の作文

 娘の作文に、こんなことが書いてありました。

 とても分かりやすくて、素直な作文でした。

 「私の家では、パパとママがよくけんかをします。」

 「ママが勝ったり、パパが負けたりします。」 


<笑話 413> 新しくやってきた秘書

 会社に美しい女性秘書が新しくやってきました。

 3日目、社長が意気揚々として副社長に言いました:

 「君、昨夜わかったんだが、あの秘書は、うちの女房より強いぜ。」

 副社長は、それに付け加えて言いました:

 「私も、あなたの奥さんに比べて強いと思います。」



<笑話 436> 広告効果絶大

 馬さん:「昨日テレビでうちの会社の倉庫保安係の求人広告をやっていたな」

 王さん:「いま失業者が多いから、あの広告はきっと効果絶大だろう」

 馬さん:「そうだろうよ!お昼に広告を出したから、夜にはきっと泥棒が入ったさ」

(選者後記)
 今月は、秀作ぞろいで選定に悩みました。他の作品をご覧になりたい方は、左のブックマーク「一日一笑 おもしろ情報館」をクリックしてください。
 

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傑作「回文」物語Vol.1:食事風景「昼飯の楽しめる日(ひるめしのたのしめるひ)」

2011年01月29日 | 笑い話&回文物語

傑作「回文」物語Vol.1:食事風景「昼飯の楽しめる日(ひるめしのたのしめるひ)」

 昼飯の楽しめる日 (ひるめしのたのしめるひ)
  母(はは)
    「うどん、どう?」 (うどんどう)
  父(ちち)
    「ん、どうしよう・・・よし、うどん!」(んどうしようよしうどん)
  母:「軽く作るか。」 (かるくつくるか)
  
父:「あ!」
    「何か いかんな・・・」 (なんかいかんな)
  母:「は?」
    「卵、また?」 (たまごまた)
  父:「ああ」
    「スタミナ満たす。」 (すたみなみたす)
  母:「ふふふ」
    「夜、すき焼きするよ。」 (よるすきやきするよ)
    「手伝つて!」 (てつだつて)  
  父:「ええ!」
  母:「あーあ」
    「イカ食いに行くかい。」 (いかくいにいくかい)
  父:「ああ」
    「食いに行く。」 (くいにいく)
    「へっへっへ」
  母:「イカ食べたかい?」 (いかたべたかい)
  父:「食べた。」 (たべた)
    「ん?」
    「多分、ブタ。」 (たぶんぶた)
  母:「え、え、え!」
    「私、負けましたわ。」 (わたしまけましたわ)

 以上、回文(前から読んでも後から読んでも同音の言葉や文)でもって、食事風景を物語にしてみました。お楽しみ頂けたでしょうか。
 なお、ここに登場させた回文は自作ではなく、「私、真似ましたわ(わたしまねましたわ)」でありまして、ネット検索の中から寄せ集めたものです。
 1回で終わりにしませんので、「定期的に来て聞いて(ていきてきにきてきいて)」 ください。
 

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傑作「回文」物語Vol.2:食事風景「酒飲みの今朝(さけのみのけさ)」

2011年01月29日 | 笑い話&回文物語

傑作「回文」物語Vol.2:食事風景「酒飲みの今朝(さけのみのけさ)」

 Vol.1に引き続き、回文で食事風景の小物語を創作しました。
十分に味わいながら、
お楽しみください。

    酒飲みの今朝 (さけのみのけさ)
     意外や意外 (いがいやいがい)
     今朝飲んだ普段の酒 (けさのんだふだんのさけ)
     ええぞ ええ!
     今朝食べた鮭 (けさたべたさけ)
     ヨボヨボでボヨボヨ
     あーあ
     最低さ! (さいていさ)
     ははは

    家内は田舎 (かないはいなか)
     あーあ
     田舎行かない (いなかいかない)
     つまんねえ年末 (つまんねえねんまつ)
     えっ、え!
     意外や意外 (いがいやいがい)
     いいぞ いい
     鯛だ!鯛をいただいた! (たいだたいをいただいた)
     ん?
     関西産か? (かんさいさんか)
     へっへっへ
     なんだい旦那 (なんだいだんな)
     良く気が利くよ (よくきがきくよ)
     はっはっは
   

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傑作「回文」物語Vol.3:食事風景「鉄火丼 今度買って(てっかどんこんどかって)」

2011年01月29日 | 笑い話&回文物語

傑作「回文」物語Vol.3:食事風景「鉄火丼 今度買って(てっかどんこんどかって)」

 前巻に引き続き、回文で食事風景の小物語を創作しました。
 十分に味わいながら、お楽しみください。

   とんと
   寝てしまいましてね (ねてしまいましてね)
   ははは
   寝ると太るね (ねるとふとるね)
   悩み並やな (なやみなみやな)
   ああ・・・
   稲荷 食べ足りない (いなりたべたりない)
   ないな
   軽く作るか (かるくつくるか)
   へっへっへ
   タイヤキ焼いた (たいやきやいた)
   ホッホッホ
   夜鍋 食べなよ (よなべたべなよ)
   奥さん、さ、食お! (おくさんさくお)
   ええ
   ふふふ
   鉄火丼 今度買って (てっかどんこんどかって)
   いい?
   ん。



   皆 花見 (みなはなみ)
   良き月夜 (よきつきよ)
   松茸焼けた妻 (まつたけやけたつま)
   マイタケ焼けた今 (まいたけやけたいま)
   シメジ飯 (しめじめし)
   炊いていた (たいていた)

   わたし、真似ましたわ (わたしまねましたわ)

   ええ
   いかにも2回 (いかにもにかい)

   ああ
   わたし、たぶん昆布足したわ (わたしたぶんこんぶたしたわ)
   そして、シソ
   納豆とツナ (なつとうとつな)
   たぶん豚 (たぶんぶた)
   

   足しました (たしました)

   えっえっえ!
   私、負けましたわ (わたしまけましたわ)   

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腹「X」分目健康法:腹八分、腹七分、腹六分、腹五分そして腹二分まであります

2011年01月18日 | メタボ・糖尿病

腹「X」分目健康法:腹八分、腹七分、腹六分、腹五分そして腹二分まであります

 食っちゃ寝、食っちゃ寝の正月。あなたのメタボ度はいかになりましたか。
 何にしても、食べ過ぎて体重が増えたことでしょう。そして、例年になく寒い冬ですから、体をあまり動かさない。よって、体重は右肩上がり!
 何もかも右肩下がりの中で体重だけが・・・

 ところで、日本人は1日にどれだけのカロリーを取っているのでしょうか。平成20年国民健康・栄養調査によれば、男が平均2100、女が平均1700キロカロリーです。
 これでは取りすぎだから、腹八分目にして、男は1600、女は1400キロカロリーにしなさいというのが、糖尿病食事療法の一つの目安になっています。これは、糖尿病でない人も守った方が良いと言われている、昔からある基本的な健康法です。
 この世に様々な健康法がある中で、どの健康法も、正しいと言われるものであっても間違っていたり、合わない方が多かったりするのですが、唯一、「腹八分」だけは、絶対に間違っていない健康法と言えます。

 ところが、糖尿病であるなしにかかわらず、もう一歩進めて腹七分目にすれば、もっと健康になれるという調査データが幾つもあります。
 例えば、小林博・元北海道大学医学部教授が、ガンの予防にも役立つと、「がんの予防・新版」(岩波新書)の中で述べておられます。

 じゃあ、人に最適な栄養摂取量はどれくらいでしょうか。
 生活習慣病予防医学の第一人者である小山内博先生は、更にもう一歩進めて、腹六分目あたりがちょうど良いと、著書「生活習慣病に克つ新常識」(新潮社)の中で、次のように言っておられます。
 「さて、適正な体重を維持するための摂取カロリーですが、私の考えでは成人1日1100キロカロリーあたりでしょうか。もちろん体の大きさや仕事の内容にもよりますが、その前後といったところでしょう。老人ホームのお年寄りなら1日700キロカロリーであれば、体重減少がないということです。」

 数段その上を行く、ビックリものもあります。少食健康法で難病を治療されておられる甲田光雄先生によると、少しずつ進めていって、何と腹二分目、1日400キロカロリーで通すようになっても一切問題なく、誰もが皆、より健康になれるとのこと。これは余りにも極端すぎて、とても付いていけませんが、いすれにしても、カロリー摂取量は、少なければ少ないほど健康に良いのは確かなようです。

 ただし、カロリーは、三大栄養素(炭水化物、脂肪、タンパク質)のことであって、ミネラルやビタミンはしっかり取らねばなりませんよね。
 つまり、毎日、野菜をパクパク食べねばいかんのです。
 お雑煮(地方によって様々ですが)を食べるに当たっては、小松菜(当地では、基本的にこれ以外は入れない)ばっかりにして、餅はカケラを1個入れるだけに。
 そうすれば、健康この上ない丈夫な体になりますし、ダイエットは必ず成功します。

 でも、10キログラムの減量をする必要がある方は、何と7万キロカロリー(約2か月分のエネルギー量)を皮下脂肪として備蓄している計算になるそうですから、おいそれとは痩せませんが。
 何にしても、正月に体重が増えた方は、腹の回りに付けている備蓄タンクを外す努力をせねばなりません。
 いくら先行き不透明な世の中と言えども、突如として飢餓が訪れて2か月も3か月も何も食えないという事態は決して来ることはなく、よって、10キロなり20キロもの備蓄タンクを肌身離さず持ち歩く必要はどこにもないのですからね。
 そういう小生も、餅の食い過ぎで2キロも体重増加。ギョッ!
 腹「X」分目にしなきゃ!

(関連記事)
 最適食事量は「腹5分」、よって「1日1食」にするしかない!
 “腹八分”どころか“腹4分の1”健康法というのがあります
 人はどれだけ食べれば生きていけるのか?毎日生野菜150g(60kcal)で十分!!

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なぜ、白米を食べるの?「一物全体の法則」=「糠」:「米」が人を健「康」に、「白米」:「粕」=カス

2011年01月13日 | 食養

なぜ、白米を食べるの?「一物全体の法則」=「糠」:「米」が人を健「康」に、「白米」:「粕」=カス

 今一度、「一物(いちもつ)全体の法則」を考えてみませんか。
 五穀豊穣の実りの秋がやってきました。
 五穀の一つが米。日本人の主食になって久しい米です。
 魚沼産さんのコシヒカリの新米ほど美味しいものは他にはありません。
 まれにしか手に入りませんが、今年も食べてえなぁ・・・。
 でも、これは白米の話です。白米を食べるようになった歴史は新しく、日本中がそうなったのは明治になってからで、それまでは雑穀混じりの玄米食でした。これが体に一番良いのですし、米は玄米が理想的です。米の栄養を丸ごと全部いただけるからです。

 玄米は、大きく3つに分けられます。外側の糠と胚芽と内側の白米。
 栄養の主成分は、一言で言えば、糠に脂肪、胚芽にミネラル、白米に炭水化物ということになります。「糠」は、「米」の中で人を健「康」にしてくれる部分ですし、「白米」は、「粕」の字のとおり、カスでして、カロリーがあるだけで栄養が無いのです。
 大昔に漢字を作った人は、栄養学者でもあったのです。
 玄米が嫌われるには、糠に特有の臭いです。
 加えて、おかしな栄養学者がいて、糠には農薬が凝集されているとか、栄養吸収を阻害する物質があって、白米でなきゃだめだと言います。
 たしかに、農薬は白米に比べれば糠に多いですが、食品全体から見れば、野菜より1桁も2桁も少なく、誤差の範囲です。
 また、フィチン酸によるミネラル吸収阻害があるようですが、糠に多く含まれる食物繊維によって大量の便が出て、腸内環境が大幅に改善され、その結果、ミネラル吸収が良くなり、かつ、免疫力がアップします。
(ただし、炊飯方法に問題があります。→
玄米VS白米論争」 をご覧ください。)

 いずれにしても、食べられる所はその全部を食べなさいという、「一物全体の法則」に従うべきですよね。栄養バランスから、そうなります。
 でも、玄米はまずいから食べたくない。そこで、妥協策として、うちでは胚芽米を食べています。これに、麦なり、雑穀を少々混ぜ込みます。白米のような美味しさはありませんが、代わりに香ばしさが出てきて、美味しく食べられます。 
 それと、炊き方に一工夫いります。少し硬飯に炊き上げて、熱いうちに食べることです。なお、冷やご飯は貯めておいて、チャーハン、カレーライスに使い、臭いを隠すのです。

 10年来こうしたご飯を食べ、胚芽米は近所のスーパーで買っていたのですが、経営者が代わって大手スーパーになったら、残念ながら置いていません。スーパー銀座となっている我が岐南町なのですが、他の4スーパーにもなし。やむを得ず、米屋さんにお願いして配達して頂くことにしました。
 胚芽米は素晴らしいと思うのですが、皆さん、あんまり食べていないんですねえ。これじゃ、ミネラル不足になっちゃうのでがねえ・・・
 

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玄米VS白米論争:軍配はどちらに?

2011年01月12日 | 正しい栄養学

(改題)「玄米VS白米論争:軍配はどちらに?」
 2011.01.12付け「玄米VS白米論争:軍配はどちらに?猛毒の玄米ですが、炊飯の仕方で無毒化できます。」と題して記事にした本稿に追記することとし、併せて表題も変更しました。(以上追記:2017.4.18)

 このブログの2010.10.29(並べ替えのため、2011.01.13に日付を変更)に、「なぜ、白米を食べるの」を書き、白米をケチョンケチョンにけなしました。
 でも、玄米食に変えたことにより、体調を悪くしたり、アトピーが悪化したりすることが数多くあることを最近知りました。不勉強で申し訳ありません。

 アトピー治療では、この方に勝る人はいないと思われます西原克成先生が、「アトピーが治った!」(たちばな出版)の中で、玄米信仰について、痛烈に批判されています。
 玄米食によって、理工系大学生が九九ができなくなったり、突然死したり、ギョッとする例さえも出ているとのことです。
 原因は、胚芽に多く含まれるアブシジン酸やフィチン酸などの毒素が体を蝕むというものです。アブシジン酸は、ミトコンドリア(細胞内小器官でエネルギーを生産する)の毒となり、フィチン酸はミネラル吸収を阻害するというのが、その根拠になっています。
 便利な圧力釜で玄米を短時間で炊き上げ、毎日これを食べている人は、自覚症状が出なくても、皆共通して、顔色が悪く、土気色をしているとのことです。
 1940年生まれのベテランの大先生ですから、豊富な臨床例をお持ちで、これは間違いのないことでしょう。

 でも、ご安心ください。一方で、発芽玄米や七分搗きの米は問題ないと西原先生はおっしゃっておられます。アブシジン酸やフィチン酸は、発芽に伴って無毒な物になり、また、これらは胚芽の表面に多いから、七分搗きすることによって、大半が削り取られるからとのことです。

 うちで10年以上にわたって食べ続けている胚芽米は、どうか。
 これについては調べても分かりませんでしたが、小生思うに、七分搗き米に胚芽がまだかなり付いていることから、糠を全部そぎ落とす胚芽米は、胚芽がこぼれないように丁寧な精米をする中で、胚芽の表面をけっこう削っていると考えられ、七分搗き米と同等でしょう。小生も女房も、顔色が悪くなったりしていませんから、ホッとしているところです。

 なお、別の文献によりますと、アブシジン酸は、胚芽が芽吹くのを防ぐ物質ですから、発芽環境、つまり水に漬すと、その役割を終えて消滅するのですし、フィチン酸は、ミネラルを抱き抱えて離さない力があるのですが、発芽後はミネラルを離して新たに生まれる細胞に必要なミネラルを供給しますから、これも無害な形に変性しているとのことです。

 日本人の主食の米、これは、はるか昔の弥生時代からです。そして、精米技術が中国から伝わったのは室町時代で、それも酒造のためとかで、白米を食べるようになったのは、ごく最近のことです。ずっと玄米食を通してきた日本人です。もっとも、庶民は雑穀米でしたが。その雑穀とて米と類似した種ですから、胚芽があり、米と同様に、アブシジン酸やフィチン酸の類を大なり小なり含んでいましょう。
 こうした毒素をたっぷり含んだ穀類を食べ続けてきた日本人でありながら、世界的には、ずっと健康優良児を通してきました。
 これは、欧州キリスト教宣教師の古文書の記述内容から明らかなことです。

 なぜでしょうか。どうやら、これは、炊飯方法の違いにあるようです。
 多少とも圧力釜に近い「炊き干し法」(釜に重い蓋を乗せ、おこげができるほどに水を控える)になったのは江戸時代です。それ以前は、鍋で煮たり、煮た後で蒸したり、その逆であったり、といった具合で、時代によって様々でした。
 この方法で玄米なり雑穀米を水洗いするだけで普通に炊いたら、芯があって食べられたものではないでしょう。芯まで十分に火を通そうとすると時間がかかり、燃料代もかさみます。よって、その昔は、どの時代にあっても、前日から十分に水に漬し(そのままで、あるいはザルに上げ)、発芽玄米とはいえないものの、前発芽状態になったところで、やっと炊飯に取り掛かったようです。
 なお、この状態になれば、アブシジン酸やフィチン酸の類の大半が無毒化されるのです。これは、実証されています。

 時代が進み、便利になればなるほど、時計の針が早く回るようになりました。今日の玄米ご飯は、米櫃から必要量を1発で計り取り、手早く洗って圧力釜に入れ、スイッチを押す。小1時間で出来上がり。
 これは、昔の人にとっては想定外のことであり、「無毒化工程」を省略するという、この急ぎ過ぎによって、とんでもない落とし穴に、はまってしまったのです。

 これで、「玄米VS白米」論争に終止符が打てると思うのですが、いかがなものでしょうか。ただし、アトピーの方の中には、胚芽や糠に含まれる物質でアレルギーを起こすことがありますので、玄米や胚芽米にはご注意を。

(追記:2017.4.18)
 以上が2011.01.12付けの記事ですが、先に紹介した西原克成先生の弁「胚芽に多く含まれるアブシジン酸やフィチン酸などの毒素が体を蝕む」について、その後において少々疑問に思うところが出てきました。
 というのは、幾多の難病を完治させてこられた甲田光雄先生が、よく取られる治療法として完全生菜食があり、そのメニューとして「生玄米粉」(玄米を生のままで粉にし、それをそのまま食べる)を少々(70gとか80g)摂るというものがあるからです。体が弱っていて抵抗力・免疫力が低い状態にある難病患者にあっては、アブシジン酸やフィチン酸が難病改善にマイナスに働くと思うのですが、でも、そうしたことはなさそうです。
 このあたりが不思議なところです。粉にしたからといってアブシジン酸やフィチン酸が直ぐに酸化したりして無害なものに変化するとは考えにくいからです。
 ヒトは特に肝臓において、かなりの解毒力を持ち備えています。アブシジン酸やフィチン酸の解毒もけっこう行われるのかもしれません。でも、ヒトによってその解毒力に差がある、例えばアルコールの解毒のように、ということで、アブシジン酸やフィチン酸の解毒工程抜きの玄米炊飯でも何ら健康を害することがない方がおられるのかもしれません。あるいは少量(それがどの程度?)の玄米なら西原克成先生の弁「アブシジン酸やフィチン酸は七分搗きすることによって大半が削り取られる」からしても解毒可能とか。
 まるっきり推測ばかりで、確かなことは小生には何も言えないのですが、ただし、体にいい食事というものは長い歴史の中で培われてきたものですし、どれもこれも理にかなったものばかりですから、やはり玄米炊飯についてもそれに従うのが安全なんでしょうね。

(補記:2017.4.18)
 本稿で書きましたように、我が家では長く胚芽米を食べていたのですが、その後、アトピー体質の娘が同居するようになり、やはり胚芽に含まれる物質はアレルギーを起こすことがあるようで、白米食に変えました。今は娘は同居していないのですが、最近は当店のお客様(専業農家)からお譲りいただく米がめっぽう美味しく、その方から、七分搗きに精米するとよいとのアドバイスを受け、コイン精米機でそうしているのですが、精白米と七分搗きとの差はいかに? 見た目では七分搗きには胚芽がどれだけかくっついているだけで、精白米と味は変わらない感がします。また、ときどき娘にも七分搗き米を送ってやるのですが、アレルギーを起こすこともないようです。何とも不思議な七分搗き米です。

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ヤーコン芋で糖尿病が奇跡的に完治!オリゴ糖の力はスゴイものがあります。

2011年01月08日 | メタボ・糖尿病

ヤーコン芋で糖尿病が奇跡的に完治!オリゴ糖の力はスゴイものがあります。

 このブログで2011年1月1日に「お正月は高血糖にご注意」を記事にし、また、当店のお客様にもDMを差し上げました。そしたら、思いのほか多くのお客様に、食後過血糖を防いでくれる「ヤーコン葉・桑葉」のエキスをブレンドした養生食品をお買い求めいただき、ここに深く感謝申し上げます。
 この養生食品は、糖尿病の方にご愛飲いただいておりまして、血糖値を安定させる力が大きく、また、糖尿病の治療薬と併用しても問題のない、すぐれものです。(当然にダイエット効果も期待でき、2、3キロは直ぐに減量できます。もっとも、それ以上の減量となると、他の方法との組み合わせが必要になりますが。)

 さて、うちでも栽培し、お客様に差し上げているヤーコン芋ですが、これを常食すると、腸内環境が大改善され、間接的に糖尿病にも効いてくることは分かっていたのですが、重い糖尿病であっても完治する例があることにビックリしました。

 ヤーコン芋に関して私の師匠である渡辺最昭さん(三井ヘルプ株式会社社長)がブログ「ヤーコン社長の人生日記」Vol.224の中で、次のように述べておられます。
 …
新年早々、鹿児島の男性の方から、ヤーコンについての電話をもらいました。「ヤーコンをバリバリ食べたら奇跡が起こった。」と、喜びの長電話。「これまで、血糖値500、体重90キロで、失明していたが、ヤーコンを常食するようになったら、血糖値は正常になり、目も見えるようになり、医者も驚いている。ヤーコンの何が良かったのだろうか。」との問い合わせでした。…

 さて、このように糖尿病が奇跡的に完治したのは、1年365日酷使されていた膵臓に、たっぷりと骨休みさせてあげたことと、腸内環境の大改善により自然治癒力がアップした結果と考えられます。そのあたりの考察については、小生の別立てブログ「ヤーコンおやじのブログ」(左のブックマークにあります)の中の記事 「ヤーコン芋で糖尿病が完治」
クリック → https://yahkon-oyaji.blog.so-net.ne.jp/2019-03-28-9 
をご覧になってください。
 また、その中で取り上げた「オリゴ糖」の働きについては、このブログの左サイドバーのカテゴリー「オリゴ糖」の記事を参照してください。
 そして、糖尿病の方、糖尿病が心配な方は、少しでも畑があれば、ない方は家庭菜園を借りてでも、今年こそヤーコン栽培に取り組んでください。
 栽培法も、小生の「ヤーコンおやじのブログ」で紹介させていただきます。その手始めとして、「さあ皆さん、ヤーコンの栽培を始めましょう」をご覧になってください。
クリック → https://yahkon-oyaji.blog.so-net.ne.jp/2019-03-24-1

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第1の栄養素はオリゴ糖と考えるべき。ヤーコン芋にご注目を。

2011年01月07日 | 整腸&オリゴ糖の働き

第1の栄養素はオリゴ糖と考えるべき。ヤーコン芋にご注目を。

 現代人にとって“生活習慣病の救世主”と言える「オリゴ糖」について、4回シリーズで取り上げることとします。
 
栄養素は、炭水化物から始まって最後の6番目に「食物繊維」が掲げられていますが、「食物繊維」に勝る栄養素が「オリゴ糖」(これもヒトの消化酵素では消化できず、腸内善玉菌の餌になるもので、「食物繊維」の1種にされています)でして、飽食時代の今日にあっては、これを、「食物繊維」から切り離して、真っ先に挙げるべきでしょう。
 なお、近年、厚生労働省は、栄養素の第1に、欧米と同様にたんぱく質を掲げ、3番目に炭水化物を、それに類似する食物繊維を4番目にしているようです。
 さて、私がこだわりをもっているところの「オリゴ糖」を際立って多く含んでいる食品が、「ヤーコン芋」です。従前、オリゴ糖高含有の両横綱と言われていた、ゴボウ、タマネギの何と3倍も含んでいます。アンデス原産で、近年、国内各地で少しずつ栽培されるようになった「健康野菜の王様」です。

 このヤーコン芋は、イノシシが食べず、サルが食べます。山間地では、芋は動物の食害が多いようですが、不思議なことに、芋を探し当てる名人のイノシシは見向きもしないとのことです。(注:一部地域ではイノシシによる食害があるとのことです。)
 これは、ヤーコン芋には澱粉が全く含まれていないことによると考えられます。
 澱粉を最も好む動物は、ヒトとイノシシ・ブタです。優れた澱粉消化酵素を大量に分泌できる能力を持っていることからも、それは推し量られます。
 よって、澱粉がないヤーコン芋がヒトの世界に広まらなかったのも当然です。
 じゃあ、サルがヤーコン芋を食べるのはなぜか。
 よく分かりませんが、サルとヒトは近い種で、食性が似ていて、消化器官が類似していますから、「はらぐあい」が悪くなれば、整腸剤になるものを自然界の中から動物的勘によって探し出したのではないでしょうか。
近年は、自然が荒らされて、サルたちも、おかしな物を食べざるを得なくなっていることでしょうからね。

 ヒトも同様で、飽食を満喫し、油脂や動物性たんぱく質をあまりにも過剰に摂取している現代の日本人です。「はらぐあい」がおかしくなっているのは、間違いないことです。
 「私はそんなことありません。毎朝、快適なお通じがあります。」と、おっしゃる方であっても、ウンチをした後、トイレットペーパーなしでは済まないでしょう。
 でも、自然界では、その動物に最適な食生活が保たれている場合は、排便の後、肛門は全く汚れていません。スパッと便が切れて、肛門の回りに便が付かないのです。
 ヒトも、本来はそうあるべく出来ています。でも、誰一人そうは参らない。
 やはり、大なり小なり「はらぐあい」がよくないのです。

 さて、ヒトがヤーコン芋を食べるようになったのは、随分と昔からのことですが、最近までアンデスの原住民だけでした。それも、澱粉の多いジャガイモなどとは違って、主食にすることはなく、副食なり果物として少々食べるだけのことです。
 そのヤーコンが、近年、特に日本で広まったのは、カロリー源としてではなく、サルと同様に「はらぐあい」を良くするためです。
 ヤーコン芋を毎日のように食べていると、確実に「はらぐあい」が良くなります。
 大量のウンチが出るようになります。それも、くさくないウンチが。
 どんな整腸剤よりも優れていると言えましょう。

 この「はらぐあい」、少し高級な言葉を用いれば「腸内環境」、これを改善する必要性が、近年、声高に叫ばれています。
 あらゆる生活習慣病にとどまらず、アトピーや難病の治療にもなることが、だんだん分かってきたからです。

 ヒトは、ヒト本体のみでは生きていけません。様々なヒト常在菌と共生することによって、はじめて円滑な生命活動が可能になるのです。
 特に、腸内においては、主役はヒトではなく、「腸内善玉菌」です。食べ物の消化吸収、免疫力の向上、有用物質の生成など、極めて大きな働きをしてくれています。
 この腸内善玉菌を増やし、活性化してくれるのが、オリゴ糖であり、食物繊維であり、発酵食品であるのです。

 これらの中で、近年特に注目されるようになったのが、オリゴ糖です。市販されるよになって久しいですが、今は、健康食品としては、あまり人気がないようです。
 今日のオリゴ糖の主な利用先は家畜用でして、これを家畜の離乳食に配合することで、下痢を防止し、丈夫な家畜に育成するために重宝されているようです。また、ブラジルでは、離乳後も餌としてオリゴ糖を与え続けると生育が良くなることから、安く手に入るヤーコン芋を家畜に食べさせるようになったとのことです。
 配合飼料ばかり食わされて「はらぐあい」が悪くなっている日本の家畜にもぜひ食べさせたいものです。
 なお、ヤーコン芋をペットフードに混ぜて、犬や猫に食べさせると、健康が保たれ、便の臭いが少なくなるとのことです。当然のことでしょうね。

 それにしても、もったいない話ですね。
 従前のどんな食品よりもずっとたくさんオリゴ糖を含んでいる、これほどすばらしい「ヤーコン芋」を動物の餌にし、人間様があまり食さないとは。
 大いにヤーコン芋を食べていただきたいものです。
 当店(薬屋)は、幸い広い畑がありますから、可能な限りヤーコンを作付けし、お客様に差し上げています。
 畑があるなり、家庭菜園が確保できる方は、ぜひ栽培なさってください。(栽培法や料理法は私の別立ブログ「ヤーコンおやじのブログ」をご覧ください。
 それが不可能なら買うしかありませんが、通信販売なら「ヤーコンドットコム 三井ヘルプ」がおすすめです。加工食品に良い物が有りますし、私も時々利用しています。

 <以下、 “栄養素「オリゴ糖」の不思議(その1)” に続く。> 

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栄養素「オリゴ糖」の不思議(その1):ヒトの消化酵素では分解不能。善玉菌のご馳走に。

2011年01月07日 | 整腸&オリゴ糖の働き

栄養素「オリゴ糖」の不思議(その1):ヒトの消化酵素では分解不能。善玉菌のご馳走に。

 厚生労働省は、「オリゴ糖」を栄養素として認定していません。食物繊維なり炭水化物の中に含めてしまっています。
 少しばかりややこしいのですが、同省の「食事摂取基準」では、食物繊維と炭水化物は別のものとしていますが、同省の「栄養表示基準」では、食物繊維は炭水化物に含まれ、食物繊維を除く炭水化物は、糖質と言っています。
 糖質とは何かと言うと、ブドウ糖などの単糖類、しょ糖(砂糖)などの二糖類、澱粉(ブドウ糖がたくさん繋がった多糖類)の総称で、ヒトの消化酵素によって消化吸収されるものを指します。なお、これ以外に、酢などの短鎖脂肪酸が加わったり、アルコールが除かれたりしますが、話がややこしくなりますから、一先ずこれらは除外しておきましょう。
 次に、糖質を除く炭水化物、つまり食物繊維とは何かと言うと、植物の細胞膜など、ヒトの消化酵素によって消化吸収されないものを指します。
 これに「オリゴ糖」を含めてしまっています。

 さて、「オリゴ糖」とは何かと言うと、定義の仕方がいろいろありますが、栄養学的観点からは、二糖類と多糖類の中間に入る、数個から10個程度のブドウ糖が繋がった化合物を言います。この「オリゴ糖」は、水溶性で、砂糖の3割程度の甘みがありますが、ヒトの消化酵素では残念ながら、というよりは幸いにして、消化吸収されないものです。
 何でこんな中途半端な糖を特定の植物、ゴボウやタマネギそしてヤーコン芋といった植物がその生体内にたくさん作っているのか、このあたりが摩訶不思議で面白いところなのですが、これは、きっと、保存性に優れた不溶性の多糖類(澱粉)を作る能力が獲得できなかったからでしょう。
 特に、ヤーコン芋の場合は、どの植物よりも格段に「オリゴ糖」を含有しており、その形状は「芋」ですから、本来なら澱粉を作るべきところでして、これは、きっと進化途上にある芋であって、きっと遠い将来には、その形状からしても、澱粉が多いサツマイモと同じ姿になろうとしていることでしょう。

 さて、栄養にならない食物繊維ですが、日本国厚生労働省は世界に先駆けて、これを栄養素として認定しました。随分前のことですが、ご立派です。(ろくな行政しかやらない同省ですが、まれに良いことをします。)
 食物繊維は腸内環境を改善し、ヒトを健康にしてくれるからですが、皆さんご存知のとおり、腸内善玉菌が食物繊維を餌にし、腸内善玉菌はヒトとの共生関係にあるからです。
 その食物繊維の大半は、植物の細胞膜でして、ブドウ糖やその他の物質が複雑に強く結合しており、彼ら善玉菌であっても、容易には分解できず、相当な時間がかかります。
 草食動物、例えばウシは反芻(はんすう)胃に、こうした善玉菌を住まわせていて、彼らが嫌気性発酵を行い、短鎖脂肪酸を作り出し、これを宿主のウシが栄養にしています。
同じ草食動物でもウマの場合は後腸発酵となり、大腸で同様なことが行われています。
 ヒトの属する霊長類(サル)にあっても、コロブス類は食物繊維を前胃発酵させていますし、ゴリラは不完全ながらもけっこう後腸発酵させています。ゴリラが巨漢なのは、そのために大腸を大きくしたとしか考えられません。なお、ゴリラは後腸発酵が不完全なゆえに糞食することがあります。ヒトは、ゴリラほど大きくありませんが、チンパンジーより大きく、かなり大腸が大きいですから、どれだけかは後腸発酵できているのは確かです。

 やっと、ここで本題の「オリゴ糖」の栄養化の話に入ります。
 もうしばらくお付き合いください。
 動物の消化器官の内に住む善玉菌にとって、宿主が消化できない「オリゴ糖」は、食物繊維に比べ、その単純な構造からして容易に分解できる物質です。彼ら善玉菌のご馳走になること請け合いです。真っ先に分解し、彼らの栄養にするでしょう。
 そうなれば、彼ら善玉菌はイキイキして活性化するでしょうし、大きく増殖するに決まっています。そして、食物繊維の分解もはかどるに違いありません。
 つまり、腸内環境が大改善されるのです。

 さて、食物繊維と同様なのですが、「オリゴ糖」も、彼らによって分解されると、単糖類のブドウ糖にされるのではなく、酪酢、酢酸、乳酸などの短鎖脂肪酸に変性されます。
 草食動物は、これらの短鎖脂肪酸をブドウ糖の代わりにして、エネルギー源にしています。ヒトにあっても、これらは最終的にエネルギー源になります。
 これが共生関係の面白いところでして、善玉菌は自分が生きていく上で必要な量以上に有用物質を作り出し、宿主に家賃として支払っているのです。そして、宿主は、その多大な恩恵にあずかっているのです。
 「オリゴ糖」たっぷりのヤーコン芋を食べると、即効的に腸内環境が改善されるのは、短時間で短鎖脂肪酸が腸内にたくさん作られるからなのです。そして、宿主のヒトは、天然醸造の酢の類を知らず知らず、ただで手に入れているのです。

<以下、栄養素「オリゴ糖」の不思議(その2)へ続く>

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栄養素「オリゴ糖」の不思議(その2):母乳に含まれているオリゴ糖が、腸内善玉菌のご馳走に

2011年01月07日 | 整腸&オリゴ糖の働き

栄養素「オリゴ糖」の不思議(その2):母乳に含まれているオリゴ糖が、腸内善玉菌のご馳走に

 胎児は母親の血液を通して栄養を得ていますが、誕生後の赤ちゃんは母乳で全ての栄養をまかないます。その母乳の最大の成分が乳糖で、唯一のエネルギー源になります。この乳糖は、哺乳動物の母乳に共通していますが、赤ちゃんしか消化吸収できません。離乳年齢に達すると、その消化酵素を失うのです。
 ただし、ヒトにあっては、太古より動物の乳を飲んでいる民族は、離乳後もその消化酵素を失うことなく、大人になっても消化吸収が可能な能力を遺伝的に獲得しています。
 ちなみに、古来から日本列島に住んでいた民族は、そうした習慣がなかったので、その能力は獲得できていません。今日の日本人の大人で乳糖を消化できる能力を持つ人は、大陸の遊牧民族の末裔と思われ、残念ながら5~10%に過ぎず、牛乳を飲む価値はどれだけもないのです。

 母乳に含まれる、もう一つの糖が「オリゴ糖」で、これは、大人と同様に赤ちゃんも消化吸収できません。完全な栄養食の母乳であるはずなのに、なぜ、こんな不要物が入っているのでしょうか。
 それは、腸内細菌の餌にするためとしか考えられません。
 赤ちゃんの腸内細菌は、まだ未熟な状態にあり、これを育ててあげねばならず、ヒトと共生する腸内細菌ですから、彼らにも栄養を与える必要があるのです。全ての栄養が母乳だけですから、母乳に彼らの栄養素も入っているに違いないです。
 母乳の不思議は未解明な部分が多いのですが、新たな発見がされる度に、理にかなった仕組みになっていることが分かり、赤ちゃんに乳糖が最高のエネルギー源になるのと同様に、共生する腸内細菌にとって「オリゴ糖」が最高のご馳走になっているのです。

 一口に「オリゴ糖」と言っても、様々なタイプがあり、動物に由来する「ガラクトオリゴ糖」や植物に由来する「フラクトオリゴ糖」などがあります。母乳に含まれる「オリゴ糖」は前者ですし、健康野菜の王様「ヤーコン芋」に含まれる「オリゴ糖」は後者です。
 赤ちゃん時代は前者だけで良いのでしょうが、離乳後はきっと後者も腸内細菌のご馳走になることでしょう。
 そのあたりを研究されたデータがあり、腸内ビフィズス菌には両者ともに高い効果があるものの、腸内乳酸菌にとっては、それぞれの出自に由来する「オリゴ糖」でないと効果がないことが分かっています。
 世界一の長寿村として有名なコーカサス地方では発酵乳製品を常食し、前者の「オリゴ糖」が腸内細菌全般のご馳走になって、腸内環境が非常に良い状態が保たれているから、長寿なのでしょう。一方、南米アンデスの高地もコーカサス地方に劣らない長寿村であることが判明しました。ここでは、健康野菜の王様「ヤーコン芋」を常食しており、後者の「オリゴ糖」でもって、同様な効果が発揮されていると考えられるのです。
 さて、我々日本人の大半は、ごく最近になって発酵乳製品をどれだけか食べるようになっただけですから、その体質は、南米アンデスの原住民に近く、後者の「オリゴ糖」に優位性があることでしょう。

 とにもかくにも、「オリゴ糖」は、腸内細菌の最高のご馳走になるのでして、これによって、腸内細菌が大増殖し、イキイキと活性化されるのは間違いないことなのです。
 ただし、未消化物(大半の日本人の場合は、牛乳中の乳糖を含む)や食物繊維の分解も進みますので、副産物のガスが発生し、音を伴った「屁」が度々出るようになるのが難点ですが、腸内環境が高い状態で安定すると、これが少なくなります。なお、この「屁」の臭いは、無臭とは言えませんが、さほど気にならない臭いですからご安心を。

<以下、栄養素「オリゴ糖」の不思議(その3)へ続く>

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栄養素「オリゴ糖」の不思議(その3):コレステロール正常化、ミネラル吸収アップまでも

2011年01月07日 | 整腸&オリゴ糖の働き

栄養素「オリゴ糖」の不思議(その3):コレステロール正常化、ミネラル吸収アップまでも

 ヤーコン芋の主成分が「フラクトオリゴ糖」と分かった頃、約20年前のことですが、明治製菓(製薬メーカーでもあります)が「フラクトオリゴ糖」の薬理作用を詳しく研究しました。
 その結果を概説しますと、
(1) 腸内善玉菌のビフィズス菌を増やし、悪玉菌を減らす。
(2) 腸内環境を健全にし、便秘を改善し、整腸効果がある。
(3) ヒトの消化酵素では消化されず、大腸で細菌により分解され、有機酸が生成され
  る。そのカロリーは、砂糖の半分と、低カロリーである。
(4) 虫歯菌では分解不能であり、虫歯になりにくい。
(5) コレステロールを正常化する効果がある。
(6) 大腸が有機酸によっ酸性環境になり、ミネラルの吸収が高まる。
と、いった内容になっています。

 ここで、注目されるのが、(3)と(6)の有機酸(=短鎖脂肪酸)です。
 オリゴ糖はブドウ糖が幾つか繋がってできていますが、ヒトの消化酵素の類であれば、ブドウ糖に分解されるのでしょうが、腸内細菌の消化酵素の場合は、酪酸、乳酸、酢酸などの有機酸に分解されるのです。これは水溶性ですから、大腸で水分吸収されるときに体内に入り込み、細胞内のエネルギー回路で消費され、つまりカロリーとして計算されることになるのです。
 高血糖に注意しなければならない方には、これは朗報で、フラクトオリゴ糖をたっぷり含む「ヤーコン芋」を食べていただきたいものですね。ただし、食べ過ぎると、初めのうちは下痢することがありますので、ご注意ください。
 なお、これらの有機酸は、大腸の粘膜細胞の栄養になるとのことです。ウシなどの草食動物や一部の霊長類は、有機酸を主たるエネルギー源にしていますので、大いに有りうることです。そうなれば、大腸の粘膜が健全化され、大腸の働きが正常化すると考えられます。

 次に、ミネラルの吸収の高まりです。古典的栄養学では、ミネラルは小腸で吸収され、大腸では水分が吸収されるだけで、ミネラル吸収はほとんどないとされています。特に、カルシウムの小腸内吸収について詳しく研究されていて、そのような仕組みは大腸にはないので、こうした考え方が支配的になっています。鉄についても同様で、小腸内吸収が難しいから、摂取した鉄分は1割しか吸収されないとされています。
 しかし、多少とも化学を齧ったことがある小生は、常々これに疑問を持っていました。
 例えばカルシウム剤を飲んだとします。これは、強酸の胃酸によってイオン化、つまり水に溶けた状態になることでしょう。そして、十二指腸で膵液などで中和されることによって、カルシウムはイオンの状態を保てなくなり、カルシウム原子が寄り集まってコロイド状態にならざるを得ません。そのコロイド状のカルシウムが小腸の働きで一部が溶解されて吸収され、残りの多くが大腸内で長く滞留します。そして、大腸内の環境が酸性であれば、コロイド状のカルシウムの溶解が始まり、イオン化されて水溶液となり、大腸の水分吸収の働きによって自然と体内に吸収されようというものです。
 明治製菓の研究成果は、これを裏付けることになりましょう。

 また、当店(薬屋:三宅薬品)では、多くのお客様に総合ミネラル剤をお勧めし、飲んでいただいているのですが、大半の方に想定された効果が認められるものの、2~3割の方には全く効果が出ません。そうした方の食生活や便通の状態を聞いてみますと、皆さん、腸内環境が非常に悪いことが判明しました。つまり、良好な腸内環境の目安となる「酸っぱいにおいであまり臭くないウンチ」が全く出ていないのです。大腸で有機酸が生成されていないのです。
 こうしたことからも、ミネラルの吸収は、大腸が有機酸による酸性環境の下にあれば、大きく進むと考えて良いのです。
 20年も前に、こうしたことが分かっているのですから、栄養学も大幅に書き直していただきたいものです。
 なお、このことについては、明治製菓の研究以外にも、同様な結果が数多く報告されており、今や常識になっていることを申し添えておきます。

 ここまで、オリゴ糖に関して、4回にわたって長々と説明してまいりましたが、皆様方にはご精読賜りまして深く感謝申し上げます。
 これを機に、皆様方がオリゴ糖に興味をお持ちいただき、ヤーコン芋、これが入手できなければ、タマネギやゴボウを努めてお召し上がりいただきたいです。
 そうすれば、健康増進に大いに役立つこと請け合いです。
 なお、ヤーコン芋のすごさについては、小生の別立てブログ「ヤーコンおやじのブログ」の中で、重い糖尿病が完治した例「ヤーコン芋で糖尿病が奇跡的に完治」などを詳しく紹介していますので、覗いてみてください。
 

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お正月は高血糖にご注意

2011年01月01日 | メタボ・糖尿病

お正月は高血糖にご注意

 正月3が日は、誰しも、「食っちゃ寝、食っちゃ寝」の生活になります。
 おいしい物をたらふく食べて、体をちっとも動かさない。
 「年に一度ぐらい、骨休めして、極楽を味わうのは、いいじゃないか。」と油断していると、正月明けのお医者さんの検査で、「高血糖」の判定が下されます。
 つまり、「糖尿病」と診断されるのです。
 一時的に「高血糖」になっただけで、「糖尿病」ではない、と思われるかもしれませんが、
インスリンの出が、たいそう悪くなっていることは、間違いないです。
 毎日の飽食によって、膵臓(すいぞう)が酷使され、その働きが落ちて、容易には血液中の糖を細胞に仕舞い込めない状態になってしまっているのです。
 1日3食しっかり食べ、3時のおやつをつまむという生活では、どうしても過食になりがちです。加えて、重労働をしなくなった昨今ですから、入れ込んだ糖を、全部は消費することができず、血液中に糖があふれてしまうのです。
 一度、物言わぬ膵臓の立場になって考えてみませんか。

 毎日、何度も大量の糖が血液中に送られてくる。
 この糖を直ぐに細胞に受け取ってもらわねばならぬ。
 でも、細胞は糖が満タンだから、受け取ろうとはしない。
 無理やり受け取らせるには、大量のインスリンがいる。
 私(膵臓)の体に鞭を振って、インスリンを大量に生産せねば。
 こうして、私は365日、重労働を強いられる。
 特に、「食っちゃ寝」の正月3が日は、悲惨な目に遭うよ。

 膵臓が物を言うことができたら、
 
「私も、正月3が日は、休ませてほしい。あんた、3日間、何も食べないでくれ!」
と、言うでしょう。きっと。
 膵臓さんにも、骨休めさせてあげねば。
 でも、「それは絶対不可能だわ。」と、食欲煩悩が横着を決め込んでしまう、毎年のお正月です。

関連記事:2014.1.1 骨休めの正月3が日。内臓にも骨休めを!

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90歳にして立つ!90歳を過ぎて詩作を始め、98歳にして詩集を出版された柴田トヨさん

2011年01月01日 | 心に安らぎを

90歳にして立つ!90歳を過ぎて詩作を始め、98歳にして詩集を出版された柴田トヨさん

 今年、100歳になられる栃木県在住の柴田トヨさん。
 「人生、いつだって、これから。誰にも朝は必ずやってくる。一人暮らし20年。私しっかり生きています。」とのこと。週に1回、息子さんが立ち寄られるほかは、ヘルパーさんの世話に。でも、自立してみえます。
 この方、90歳を過ぎてから詩作を始め、98歳にして、詩集「くじけないで」を出版されました。明治44年生まれの、ごく普通のお婆さん。貧乏家庭で苦労して育ち、ろくな教育も受けず、最初の結婚に失敗し、33歳のときに、賭け事好きの料理人と再婚し、働きながら子供を育て上げられた女性です。
 唯一言えるのは、読書好きであっただけです。
 90歳になった頃に腰を痛めて、気落ちしていたところ、息子さんの勧めで詩を作り始め、それをたまたま産経新聞に応募したら、入選。また、入選。とうとう、飛鳥新社から、詩集が出版されることになったのです。
 その詩集から2つ紹介しましょう。

    あなたに
     出来ないからって
     いじけていてはダメ
     私だって96年間
     出来なかった事は
     山ほどある
     父母への孝行
     子供の教育
     数々の習いごと
     でも 努力はしたのよ
     精一杯
     ねえ それが
     大事じゃないかしら
     さあ立ちあがって
     何かをつかむのよ
     悔いを
     残さないために

    さびしくなったら
     さびしくなった時
     戸の隙間から
     入る陽射しを
     手にすくって
     何度も顔に
     当ててみるの
     そのぬくもりは
     母のむくもり
     おっかさん
     がんばるからね
     呟(つぶや)きながら
     私は立ちあがる

 詩の選者の詩人、新川和江さんの評は、「いい風に吹かれたみたいに、さわやかな気分になるのです。今もなお、みずみずしい感性をお持ちでいらっしゃるとは、何と素晴らしいことでしょう。」と、ベタ褒めです。さらに、「この詩集をいつも座右に置いて、1日1日の心の糧をいただくことにいたします。有り難うございます。」とまで、おっしゃっておられます。私も、こうした尊敬される年寄りにならなあかんと思った次第です。
 1年の計は元旦にありと、申します。まずは読書。1冊1000円で買えますよ。

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