薬屋のおやじのボヤキ

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4月5月は目まぐるしく季節が変化します(三宅薬品・生涯現役新聞N0.242)

2015年03月25日 | 当店毎月発刊の三宅薬品:生涯現役新聞

当店(三宅薬品)発行の生涯現役新聞N0.242:2015年3月25日発行。
表題:4月5月は目まぐるしく季節が変化します
副題:春(~4/16) 土用(4/17~5/4) 夏(5/5~)

漢方五行論より解説。
春=肝=怒、土用=脾(胃)=思、夏=心=喜
春は肝の季節で、肝臓が正常に働けば「奮起」し、やる気が出ます。しかし、肝の働きが空回りしてしまうと「激怒」してしまい、頭に血が上り、爆発!
土用は脾の季節で、脾は胃と考えていいです。脾が正常に働けば「正常思考」できますが、不具合があると「苦悩」することになります。
夏は心の季節で、こころウキウキ「歓喜」します。しかし、心が高ぶりすぎると「狂喜」してしまいます。
このように、季節・臓器・こころの在り様には密接なものがあります。
それをこころして4月5月を乗り切っていいただきたいです。

(表面) ↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。裏面も同様です。

 

(裏面)瓦版のボヤキ
別立てブログ「ファーマー・ファーマシーの日記」で書いている記事から編集。
春の土用に悩み多き小生です。

 

 

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抗がん剤と「MMS(二酸化塩素)」、どっちもどっち?とは言えないようです。

2015年03月20日 | 癌(がん・ガン)

抗がん剤と「MMS(二酸化塩素)」、どっちもどっち?とは言えないようです。

 このように表題を訂正し、再追記することとします。
 2015年3月20日に『抗がん剤と「MMS(二酸化塩素)」、どっちもどっち』と題して記事を投稿しました。その後、2016年3月6日に賛否両論を若干追記しました。
 そして、2016年10月から11月にかけて、コメントやメッセージで治療法がない難病に非常に効果があったという体験例を複数の方からいただきました。
 そこで、これまでのご意見そしてMMSに関するサイトや実体験ブログを今一度拝見して、“副作用の出方は抗がん剤とMMSとでは、その大小に違いがあるのではなかろうか。そして体細胞内細菌感染にはMMSが威力を発揮するのではなかろうか。”との思いも出てきましたので、本稿に再追記することとし、それを今までの記事の冒頭に貼り付けました。本件については、まだまだ手探り状態ですので、間違いの指摘、足らず前の補足など、ご意見をいただけると幸いです。
 

(2016年11月16日再追記)
 一番問題となるのは、副作用についてです。
 抗がん剤の場合はほとんどの方に大きな自覚症状が現れるのが常のようでして、抗がん剤を使っている期間ずっと続いたり、遅れて出てくるものもあるようです。これは、
抗がん剤は細胞分裂の活発な細胞によく働きかけるように作られており、抗がん剤は正常細胞に比べて細胞分裂を活発に繰り返しているがん細胞を攻撃するも、併せて細胞分裂を活発に繰り返している諸器官の正常細胞に対しても攻撃してしまい、それによって副作用が出てしまうのです。もっとも抗がん剤の強弱、使用量の大小で、副作用の出現に差が出ますし、個人差も大きいようです。
 一方、MMSの場合は二酸化塩素というフリーラジカルの1種が強い酸化力をもつことから、環境中のウイルス除去、除菌、抗カビ効果が知られており、これが体内に一定濃度以上投与されれば体細胞も細菌と生体反応の基本は同じですから、何がしかのダメージを受け、副作用として自覚症状が生ずることにもなりましょう。これも個人差が大きいと思われます。ただし、これは先に本稿で紹介しましたが、「ヒトの体内では白血球(主として好中球)が塩素系フリーラジカルを放出し、病原菌などを殺傷するために使用しています」から、ヒト細胞は塩素系フリーラジカルに時としてさらされるという環境にあり、一定程度までの二酸化塩素には十分に絶え得るとも考えられます。
 こうしたことから、MMS使用時の副作用は、抗がん剤投与時の副作用より小さいもので済むと考えられる面があります。

 ところで、MMSの使用説明について気になったのは、ネット検索を重ねる中で、MMSの服用による副作用、そして改善しなかったり悪化するケースについての説明が不十分ではないかと思わせられたことです。
 今回、ざっと検索してみたところ、前回と同様でしたが、MMSの飲用により「用量を増やしていくに従って“嘔吐、吐き気、下痢”を伴うことがある」旨、書かれているのをどれだけか見つけました。そして、これは「好転反応[=瞑眩(めんげん)現象]であって、この現象は一過性のもので、改善されるときに起こる一種の拒否反応」である旨の説明を下記サイトで見ました。これは漢方の世界でもときどき登場するものですが、本稿をアップするときも確かこれを見た記憶があります。
https://jhumblemms.sharepoint.com/Pages/mmsintroduction.aspx
 そして、販売や推奨サイトでは「使用は自己責任でお願いします」と書かれているのですが、この一言だけでは無責任すぎやしないか、小生にはそう思われます。

 漢方の世界では、好転反応[=瞑眩現象]について次のように言っています。
 一部の漢方薬においては、病状が改善されるときに起こる一部の細胞の拒否反応であったり、あるいは代謝によって変質細胞が正常細胞に修復されて有害物質が体外に排泄されるときに起こる反応現象が起因して、体調が一時的に悪くなることがあります。
 これを「瞑眩(めんげん)現象」といいます。
瞑眩の期間は様々ですが、1週間程度で現れ、2週間から1か月で治まることが多いようです。アトピーなど長く患っている皮膚疾患などは期間が長くなることが多く、何回か繰り返すこともあります。また、不規則な生活で滞りが強い方は強く出る傾向があるです。瞑眩を乗り越えるためには、食生活、睡眠などを見直して適正化することも大切です。ただし、今出ているのは瞑眩なのか、副作用なのか、症状だけで判断するのはなかなか難しいものです。症状が現れたら、漢方薬局とよく相談し、そのアドバイスに従ってください。
(引用ここまで)
 これと同様なことがMMSを飲用した場合にも多く生ずるようです。症状が強く出た場合には、飲用量を一時的に減ずるなどの具体的な処置法はリンクしたサイトに詳しいですから、その詳細を知って、くれぐれも慎重に対処していただきたいです。

 もう1点は、「体細胞内細菌感染にはMMSが威力を発揮するのではなかろうか」というものです。
 現代医学では、恒常的な体細胞内細菌感染を軽視し、なかでも腸内細菌の体細胞内感染はないものとして無視しています。
 これが高度成長期以降に次々として出てきた難病に何ら有効な手当ができず、いたずらに症状を悪化させるだけの治療しかできていないと考えられます。
 このことについては、このブログの過去記事「リーキーガット症候群を克服しよう」において次のように書きました。
 子供や大人にしろ赤ちゃんにしろ、本来は体内に入れてはならない未消化物や雑菌が腸壁からすり抜けて体内に侵入するのが恒常化すれば、どうなるでしょう。
 当然に大変なことになります。様々な疾病を引き起こすことになりましょう。
 まずは、これはよく知られたことですが、未消化のたんぱく質が食物アレルギーの原因となり、また、アトピー性皮膚炎を起こしたりします。これはアレルギー反応が皮膚へ出た症状ですが、皮膚以外にも体中で様々な炎症を引き起こすことになります。…
 なお、過敏性腸症候群(脳が不安や精神的ストレスを受けると、自律神経を介して腸の運動異常を引き起こし、便秘や下痢を繰り返す)を併発することも多くなります。
 次に、腸壁から体内に雑菌が侵入したらどうなるでしょう。
 まずは病原菌ですが、これは免疫機構でもっていち早く発見して殲滅しようとしますから、発熱などを引き起こし、ある程度の免疫力があれば撲滅できます。…単なる雑菌であれば、侵入する数はさほど多くはなく、掃除役の白血球が少しずつ食べてくれて大事に至らないことが多いでしょうが、油断ならないのは莫大な数が生息している腸内細菌です。腸内細菌がなだれをうって体内侵入したらどうなるでしょう。
 これに関しては全くと言っていいほど関心が寄せられていないのですが、西原克成氏は、医学界みな、これを見落としていると言っておられます。
(注:2014年6月、順天堂大学の研究グループが、“腸内細菌が血液中に移行することを初めて発見した”と発表し、糖尿病との関わりだけを論文にしていますが、既にその10年前、西原氏は著「究極の免疫力」の中で様々な疾患との関わりを述べておられます。)
(転載ここまで)

 このように、リーキーガット症候群においても、雑菌を含む腸内細菌の体内侵入による細胞内感染が大きな問題になると小生はにらんでいます。
 ここで、西原克成氏のサイト「西原研究所」の免疫病治療のページに書かれている冒頭の言葉を紹介しましょう。
 風邪、ぜんそくにアトピー性皮膚炎、花粉症、歯周病。最近では誰もが耳にする病名です。こうした疾患は、総括して免疫病と呼ばれています。この免疫病すべてにあてはまることは、身体の器官や組織を構成する細胞群への腸内細菌やウイルスの細胞内感染症ということ。そして、こうした疾患は、その場しのぎの治療や薬では完治しないのです。
(引用ここまで)

 このことについては、例示された疾患のみならず、高度成長期以降に新たに生じてきた各種難病についても言えることを西原氏は述べておられます。
 そして、そうした疾患について、
西原博士のブログ(2016.11.04)に、とある講演録の全文が投稿されており、その一部を紹介しましょう。
 
口・喉・鼻腔・胃腸には数え切れないほどにおびただしい数の微生物が生きて住み着いています。これらは、口呼吸を続けたり、腸が冷えたり、手や足、頭を冷やしたりすれば、腸扁桃(パイエル板)から未分化間葉細胞内に自動的に吸収されて顆粒球となり、体中を巡ってこれらをいたるところの細胞内に播種します。細胞内感染症ともなれば、糸粒体の栄養分が横取りされて細胞の働きが駄目になります。これが難治性疾患の本態です。
元々ヒトの身体の血液内には全く無害の微生物が少しは共存しています。余り多量になると障害がでるのです。
(引用ここまで)

 このように、ヒトの体というものは、病原菌や雑菌のみならず腸内細菌の巣窟と化していることが往々にしてあり、これが近年顕著なものとなり、それでもって様々な疾患を抱えるようになった高度成長期以降の日本人なのです。
 その最大の要因は、冷蔵庫文化が隅々まで行き渡ったことにより、異常に冷えた飲食物を口にするようになったことにあるに相違ないです。
 これに、恒常的な口呼吸が加わると、これは日本人に多いのですが、よりいっそう細胞内細菌感染が進むのです。

 こうしたことからすると、MMSは雑菌や腸内細菌などの細胞内感染症に効果を発揮し、適正な飲用量であれば感染菌を殺し、それが排出されるときに瞑眩現象が起きる、というのが理解できます。
 ただし、腸内に存在する腸内細菌には影響を与えないとするMMSの説明文が存在するのですが、これは矛盾する面があるのではないでしょうか。もっとも、腸内の水分は体内へ吸収され、MMS飲用後に水分補給を十分にすれば、腸内のMMS濃度は薄まり、影響を与えないということも考えられましょうが、残念ながら、そうした説明を目にすることはできませんでした。

 以上のことから、現代医学では治療法がない難病に対しては、「毒をもって毒を制す」ことになる「MMS」でもって「荒療治」するのも一法となりましょう。
 ただし、好転反応(瞑眩現象)なのか、単なる副作用なのか、症状だけで判断するのはなかなか難しいものですから、慎重の上にも慎重に対処する必要がありましょう。
 なお、細胞内感染症に対する安全な治療法としては、先に紹介した
西原克成氏のサイト「西原研究所」の免疫病治療のページに「ミトコンドリアを元気にさせる生活習慣7カ条」が紹介されています。こちらは安全な対処法ではあるものの、かなり根気がいり、完治に長期間を要するものとなりますが、併せて取り入れられることをお勧めしたいです。

 なお、難病治療法には、MMSやここで紹介した西原氏の免役病治療の他にも、幾つかあります。以下に、実績をあげられておられる、お2方を紹介しておきます。
①西式健康法の断食療法
 1週間か10日あるいはそれ以上の期間にわたって行う「長期断食」(期間をおいて複数回)です。腸壁を健全にするとともに体細胞のクリーンアップにもけっこう効果的なようです。ただし、ちゃんとした指導者がおられる断食道場に宿泊しての実施となります。自宅で勝手に長期断食すると、大きな危険を伴うことがありますので、ご注意ください。
 小生は自宅での短期断食の経験が幾度かあり、それを積み重ねても、まだ3日断食が最長でして、1週間や10日間の長期断食は単独ではまだまだできない状態です。
 参考までに、西式健康法の断食療法を受け継いでおられる、断食療法の第一人者、故・甲田光雄氏の著書を2つ紹介しておきましょう。
  「断食療法50年で見えてきたもの」(2003年 春秋社)
  「第三版 断食療法の科学」(1976年 春秋社)
②松本理論(松本医院院長 医学博士 松本仁幸氏)
 膠原病をはじめ難病を独自の理論でもって漢方治療され、多くの実績をあげておられます。大阪府高槻市で開院されており、通院の必要があります。
 例えば、リウマチについては、「リウマチ完治の理論と証拠」の論文の冒頭に次のように書かれています。
 膠原病やアレルギーは決して怖れるものではありません。この理論は全ての膠原病やアレルギーに通ずるものです。免疫反応を抑制せずに、痛みだけを楽にすれば、リウマチは抗体のクラススイッチ(*1)と免疫寛容(*2)によって完治する。漢方と鍼灸と漢方浴剤で、松本理論に従って、リウマチは必ず治してあげます。
(引用ここまで)
(*1)膠原病とアレルギーは抗体の種類に違いがあり、前者はIgG抗体という武器を用い、後者はIgE抗体という武器を用いています。IgG抗体はIgE抗体に変えることができ、この変換を抗体のクラススイッチといいます。
(*2)「免疫寛容」とは、正確には「自然後天的免疫寛容」のことで、例えば、蚊の多い地域に住んでいる民族は幼少の頃から長期間蚊に刺され続けているため、皆が蚊に刺されても腫れなくなるというものです。これは日本人にも当てはまり、蚊がいる環境で長年働いていて歳を食うと蚊に刺されても腫れなくなる人がけっこういます。

 以上、今回の追記文がたいへん長くなり、それを本稿の冒頭に貼り付けましたので、読みにくくなりましょうが、ご容赦ください。
 以下が再追記前の2015年3月20日付け『抗がん剤と「MMS(二酸化塩素)」、どっちもどっち』の全文です。

抗がん剤と「MMS(二酸化塩素)」、どっちもどっち

 まずは抗がん剤について、おさらいしておきましょう。
 今日、幾多の抗がん剤が使われていますが、その抗がん剤が「効く」として採用、承認される基準がどうなっているかといいますと、それは「レントゲン写真など画像の上で、がんの大きさ(面積)が半分以下になっている期間が4週間以上続くこと。そして、抗がん剤を使った患者の2割以上がそういう状態を呈すること」というのが条件です。
 ということは、「効かない」という面に着目すると、8割もの患者は、出来ているがんに対して全くあるいは不十分にしか反応しないことが十分に有り得るということになります。
 このような代物が薬として認可されるなど、他では考えられないことです。

 それにもかかわらず、医療現場では、がんの除去手術後に、目に見えない小さながんがあちこち転移しているかもしれないからと、予防の意味を込めて暫くの間は抗がん剤を投与するのがセオリーになっています。抗がん剤でがんを消滅させることはほとんど不可能なのに、誰もが副作用だけはたんまり味わされます。
 こうしたなかで、滅多に抗がん剤を使わない医師も何人かいらっしゃいます。そのお一人が新谷弘実氏で、その著「病気にならない生き方」の中でご自身の考えを述べておられますので、それを紹介しましょう。なお、新谷氏は内視鏡外科の先駆者であり、たぶん世界一の臨床例(著書発刊時で日本人・米国人合計30万例)をお持ちでして、胃がん、大腸がんなどの施術の超ベテランの方です。

…私は、抗がん剤は猛毒以外の何ものでもないと思っているので、よほどのことがないかぎり使用しません。たとえば、大腸の外側のリンパ腺にがんが見つかったような場合でも、私は抗がん剤は使いません。私の治療法は、まずがんに侵された部分を切除し、目に見えるがんが一応取り除けたら、あとはその患者さんががんになった原因と思われるものを排除していきます。まずたばこやアルコールの習慣を断つことはもちろん、肉類、牛乳、乳製品も4、5年は完全にやめてもらいます。そして動物食を少量に抑えた新谷食事健康法を実践していただくとともに、毎日の生活に幸福感をもっていただけるよう精神面でのフォローもしていきます。こうしてがんが再発しないように体の免疫力を高めていくのが、私の治療法です。…
 抗がん剤がなぜ「猛毒」なのかというと、体内に入ったとき大量の「フリーラジカル/活性酸素」を出すからです。抗がん剤は毒性の強い活性酸素を大量に作り出すことで、全身のがん細胞を殺しているのです。しかし活性酸素は、がん細胞だけを殺すわけではありません。そのため正常な細胞も、抗がん剤によってたくさん死ぬことになります。「毒をもって毒を制す」という言葉がありますが、抗がん剤を使用する医師の発想はまさにそれといえるでしょう。抗がん剤は同時に発がん物質にもなりうるのです。
 しかしどんなときでも、人間の体というのは恒常性を保とうと働きます。そのため毒性の強いフリーラジカルをが体内で大量に発生すると、体中のミラクル・エンザイム(“原”酵素とでもいうべきもの=その存在は新谷氏の仮説)がそれを解毒するためのエンザイム(酵素)に姿を変えます。体は全力を尽くしてもっとも被害の大きい活性酸素の中和に取り組むのです。
 現実には抗がん剤治療でがんを克服した人もいます。しかしそうした人の多くは、年齢的に若く、多くのミラクル・エンザイムを保持していたと考えられる人です。ミラクル・エンザイムは年齢を重ねれば重ねるほど量が減っていきます。もちろん個人差はありますが、年齢が若いほうが抗がん剤治療が成功する確率が高いのは、抗がん剤によってミラクル・エンザイムを消耗しても、まだダメージから回復するのに必要なだけのミラクル・エンザイムをもっているからだと考えられるのです。
 抗がん剤の副作用としては、食欲不振や吐き気、脱毛などが有名ですが、それらの症状はすべて、大量のミラクル・エンザイムが解毒に使われた結果、各所でエンザイムが不足して起きる症状だと考えられます。それほど抗がん剤の解毒に消費されるミラクル・エンザイムの量は莫大なのです。
 消化エンザイムが不足すると食欲はなくなります。同時に代謝エンザイムも不足するので、細胞の新陳代謝が滞り、胃や腸の粘膜がぼろぼろになり吐き気を誘発します。皮膚がぼろぼろになり、爪が割れ、髪の毛が抜けるのも代謝エンザイムが欠乏したことが原因です。レベルの差はありますが、薬が体内に入ると、これと同じことが起きるのです。
(引用ここまで)

 いかがでしょうか。ここで注目していただきたいのが、フリーラジカルの恐ろしさです。活性酸素がその一つで、これを中和する酵素がないと連鎖反応的に際限なく体内物質を破壊し続けるのです。フリーラジカルを分かりやすく言えば、可燃物が燃えることと同じ性質のもので、その着火剤がフリーラジカルと言えましょう。抗がん剤はこのように実に恐ろしい治療薬でして、正に毒をもって毒を制す、ということになります。
 ただし、体内では白血球(主として好中球)がフリーラジカル(主として活性酸素、他に過酸化水素、次亜塩素酸など)を放出し、病原菌などを捕捉し殺傷するために使用していますから、生命体にとっては不可欠なものであり、フリーラジカルは「両刃の剣」とも言えます。ここで注目しておいていただきたいのは、白血球(主として好中球)が病原菌に対して放出するのは活性酸素だけではなく、「次亜塩素酸」も使われているということです。

 さて、抗がん剤と同等の性質をもつ「MMS」やそれに類似するものがネット上でちょくちょく見られるようになりました。小生のところへも「MMS」類似品の副作用についてご相談がありましたので、以下に私見を述べさせていただきます。
 「
MMS」とは、「The Miracle Mineral Solution of 21st Century(21世紀の奇跡のミネラル溶液)」の略字のようですが、「Master Mineral Solution」と表記されたり、「ミラクル・ミネラル・サプリメント」と日本語表記されたりしています。
 これを開発されたのは、米国のジム・ハンブル氏だそうで、
南米のジャングルに持って行ったある溶液をマラリアにかかった現地隊員に飲ませたところ、数時間以内に症状がおさまり、翌日には元気になったことをきっかけに、アフリカのマラリア感染者を対象にした臨床実験と研究を行うなかで、最も効果的なものとして「MMS」を開発され、かなりの実績を挙げられているようです。その後、マラリア以外に、エイズや難病さらにはがんやその他の疾病への応用にも着手され、米国国内でも様々な疾病に対してこれを利用する人が現れ、日本国内でも販売されたりして利用者がどれだけかありそうです。 
 この「
MMS」なるものはどんな化学薬品かといいますと、単なる亜塩素酸ナトリウム(NaClO2 )の28%水溶液で、これ50%クエン酸溶液を混ぜると、二酸化塩素が発生し、その二酸化塩素の殺菌作用でもって、生体内に入り込んでいる細菌、バクテリア、ウイルスなどを死滅させるというものです。それ以外にも有害化学物質の解毒に効果があるとうたわれています。
 これは、要するに「遊離塩素」による殺菌効果を狙ったもので、二酸化塩素は浄水場において従前から大掛かりな水道水の殺菌にけっこう使われています。先ほど申しました白血球(主として好中球)が病原菌に対して放出する次亜塩素酸も同類のものです。
 従って、「MMS」の主体となる亜塩素酸ナトリウム(NaClO2 )でなくても、
次亜塩素酸カルシウム(Ca(ClO)2 :さらし粉=プールの消毒液)、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO :水道水の殺菌剤)であっても、同様な効果が出るものと考えられます。案の定、「MMS2」というものが販売されており、これは次亜塩素酸カルシウムです。なお、遊離塩素は活性酸素と同質のフリ-ラジカルですから、標的としての微生物に止まらず、抗がん剤と同様に際限なく正常な体内細胞も破壊し続ける性質のものです。
 少々難しい説明になりましたが、
水道水に含まれている残留塩素の殺菌力のことは、おおかたの方が知っておられましょう。遊離塩素も残留塩素も同じと考えてよく、その高濃度の溶液を飲むことによって、それが体内で薄められ、体液が水道水と同様な状態になって、体内で殺菌効果などを発揮するというものです。

 抗がん剤は活性酸素というフリーラジカル、「MMS」は遊離塩素というフリーラジカルの強烈な化学反応力(ともに酸化作用)によって、抗がん剤にあってはがん細胞を、「MMS」にあっては細菌などを、特異的(選択的)にたたく、ということになればいいのですが、どっこい、そうは思うように参らず、正常な細胞や腸内細菌まで無差別的に殺してしまうことになりましょう。
 フリーラジカルの特性からして、どちらも標的を特異的にたたくことは不可能で、「毒をもって毒を制す」という性質のものとなるのは自明のことです。

 ここで、二酸化塩素の働きについて、日本二酸化塩素工業会HPからの抜粋し、少し補足しておきます。
 二酸化塩素はラジカルの1種であり、強い酸化力をもつことから、ウイルス除去、除菌、消臭、抗カビ等のはたらきを有することが知られています。これらの力を利用してプールや浄水処理等の現場における消毒剤や低濃度での空間除菌剤として使われています。通常の利用に加え、2001年に米国で発生した炭疽菌の芽胞が送りつけられるバイオテロの際には建物の除染に用いられた実績があるなど、その能力は非常時にも高く評価されています。

 二酸化塩素は、酸化作用により、標的とするウイルス・細菌のタンパク質を変化させます。具体的な反応のターゲットは、タンパク質を構成するアミノ酸残基のトリプトファンとチロシンです。この作用によって、ウイルス、細菌の構造が変わり機能が低下すると考えられています。ウイルス、細菌の他、カビにも直接はたらき、その構造を変化させて除菌することができます。
 (抜粋ここまで:<注>ラジカルとフリーラジカルとは同じ意味と考えていいです。)

 ところで、「MMS」の商品説明によりますと、「二酸化塩素の働きには選択性があって、酸化する対象物を選択し、健康な細胞や善玉菌には被害を与えない」となっています。
 その根拠の一つとして、「善玉菌は好気性であり、病原菌は嫌気性であり、二酸化塩素は嫌気性生物を選択的に破壊する」とあります。しかし、微生物学の分類上では、善玉菌も様々な種類があって、どちらかというと嫌気性のものが多く、病原菌も概ね同様な傾向にあって、中には好気性のものもありますから、好気性・嫌気性の説明に間違いがあります。また、二酸化塩素が酸化反応を起こす対象物は、ごく普通に存在するアミノ酸であるトリプトファンとチロシンのようですから、これは人の体内細胞、善玉菌、病原菌、ウイルスなどあらゆる生物に普遍的に存在していると思われ、ターゲットを選択するのはとうてい不可能と考えられます。

 いずれにしましても、このように「毒をもって毒を制す」ことになる抗がん剤と「MMS」(類似品を含む)は、勧められたものではありません。
 なお、「MMS」(類似品を含む)は、殺菌剤であるがゆえに医薬品としては認可されない性質のもので、現に2010年7月30日付で
アメリカ食品医薬品局(FDA)から「MMSの飲用は脱水症状を起こして命に関わる」と警告されたとのことです。つまり、「毒だから飲むな」というものです。
 しかしながら、「MMS」はマラリアにはけっこう効くようですし、先般騒がれたエボラ出血熱の対応に当たっては、ある種の抗がん剤が効くのではないかと言われましたが、その効く仕組みはフリーラジカルの働きでしょうから、エボラ・ウイルスには「MMS」であっても充分に対処可能ではないのでしょうかね。もっとも、かなりの副作用を覚悟せねばならないでしょうが。
 そして、抗がん剤も「MMS」と同質のものですから、「MMS」と同様に抗がん剤も「毒だから飲むな、命に関わる」と警告を発していただきたいものです。また、どちらも野戦病院の医学に端を発する代物ですから、これは質実剛健な若者に対する「荒療治」であって、虚弱体質の方や中高年の方には決して適したものではないことをご承知置き願いたいです。

(2016.3.6追記)
 この記事に対して、「MMS」は正常細胞にはダメージを与えないという理論的な説明(根拠:酸化電位)を半年以上前に、ある研究者からメールでいただきました。
 しかし、現実にはどうか、臨床的にはどうか、となると、副作用なしに済むとはとても思えないのは、この記事で書いたとおりです。
 また、「MMS」が様々な病気に効くというのであれば、かつて塩素臭がぷんぷんしていた大阪の水道水を飲んでいた人たちは様々な病気が治り、真水を飲んでる人たちや脱塩素装置を使っている人たちよりも病気の罹患率が少なくなっていなければなりませんが、とても、そんなことは考えられません。
 なお、小生の元に、メールや電話で2件、「MMS」の副作用で相談を受けました。
 その概要は次のとおりです。
①アトピーの子供さんに飲ましたケース
Q 親がまず実験台になって「MMS」を飲んでみて、何ら障害が出なかったので、アトピーの子供に飲ませた。すると、アトピー症状がひどくなり、飲ませるのを止めるも、悪化した症状の回復が思わしくない。「MMS」が体の中に残留していて、ずっと副作用に悩まされるのではないか、心配だ。
A 体内で作られる抗酸化剤でもって既に「MMS」は消滅しており、残留は全くないから安心してよい。アトピー症状の悪化により、いったんただれた皮膚の炎症は、どんな場合にあっても気長に養生するしか対処法がない。
②胃がんの消滅を目指した例
Q 胃がんの手術を医師からすすめられたが断り、別の対処法で手術せずに済む状態になったが、胃がんの消滅を目差し、「MMS」を飲み続けた。その結果、体重が20kg減り、貧血にもなり、大変なことになった。肝臓へもがんが転移してしまった。救急車で運ばれたのを契機に「MMS」を止め、体調が回復してきたが、今後が心配だ。
A 体内で作られる抗酸化剤でもって既に「MMS」は消滅しており、残留は全くないから安心してよい。肝臓のみならず他の臓器もがんになっている恐れもあるが、がんは単なる塊であって体に悪さをするものではなく、抱えたままの状態であって差し支えない。生き方を変え、明るく前向きな毎日を過ごせば、がんはおとなしくしてくれている。場合によっては塊が消滅することもある。がんは恐れるにあらず。

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胃薬を飲めば飲むほど胃は悪くなる(付記:お茶も薬のうち)

2015年03月10日 | 胃の病

胃薬を飲めば飲むほど胃は悪くなる(付記:お茶も薬のうち)
(最新更新:2018.6.21)

 1997年に抗酸剤H2ブロッカー・ガスターテンがOTC薬として店頭販売できるようになったとき、テレビCMの効果もあったのでしょう、かなり多くの方がドラッグストアでこれをお買い求めになったようです。そして、ガスターテンを飲まれた方が“胃の調子がひどく悪くなってしまった”と、何人もが当店に相談にみえました。その多くは消化不良による胃の変調です。
 発売当初に当店にも若干名のお客様がガスターテンをお求めにいらっしゃいましたが、お客様には「この薬は胃酸が出るのを強くブロックしてしまいますから、胃の荒れからくる痛みは解消してくれますが、消化不良を起こします。胃が空っぽの状態でガスターテンを飲み、次の食事は抜いてください。胃をその間休ませて胃壁が修復されるのを助けてあげてください。」と説明したものです。
 なお、ガスターテンの効き目には個人差があるようでして、全然消化不良を感じない方もいらっしゃいます。これは、それまでの胃薬の常用で胃が慣れてしまい、ブロック効果があまり生じなくなってしまっているからでしょうかね。反面、滅多に胃薬を飲んだことがない方だとバッチリ効きすぎるほど効いてしまう、そんな感がしないでもないです。
 さて、胃薬といえば、太田胃散、サクロンなど制酸剤中心のものがまずあげられます。これは胃酸をどれだけか中和させて胃の中の酸度を下げ、荒れた胃壁が強酸でこれ以上のダメージを受けないようにするものです。ガスターテンほどではありませんが、消化不良にしてしまう傾向にあります。なお、この種の胃薬にはアバロンS(大正製薬)などのように胃粘膜保護剤を加えたものもけっこう多いです。
 次に、大正漢方胃腸薬など、主に健胃成分からなる漢方処方のものがありますが、たいていのものは「安中散」プラスアルファとなっていて、安中散に配合されている「ボレイ」に制酸作用があります。なお、ボレイとは牡蠣(かき)殻粉末のことで主成分は炭酸カルシウムです。これは各種制酸剤の中で中程度の制酸作用がありますが、太田胃散などに含まれる制酸剤の数分の一以下の配合量です。
 これ以外に胃薬としてはガロニン(全薬工業)などの消化薬があり、通常、油っぽいものの消化を助ける胆汁エキスをメインとしてデンプン消化酵素なども配合されていますが、これに制酸剤や健胃薬がどれだけか配合されるのが普通です。
 ところで、ガスターテンがそうですが、パッケージに「胃腸薬」と記されており、全般にこうした胃薬が多いです。でも、決して「腸」に効くものではないです。また、効能が幾つも並べられている場合が多いのですが、この薬にこのような効能があるとはとても思えないというケースもあります。そのいい例がガスターテンの効能「もたれ」です。冒頭で述べましたように、ガスターテンを飲めば消化不良で胃がもたれるのですからね。なぜに「もたれ」が効能として書かれているかというと、2、3週間ガスターテンを飲み続ければそのうち胃が元気を取り戻して「もたれ」を感ずることはなくなる、といったところでしょう。
 このように、どんなときにどんな胃薬を飲んだらよいのか消費者には非常に分かりにくいものになっているのが、日本の胃腸薬です。そして、どんな胃薬にも大なり小なり制酸作用のあるものが配合されているのも日本ならではの特徴です。加えて、何にでも効かせようとして相反するものまであれこれ配合し、結果、ほとんど何も効かない胃腸薬まであります。
 日本で市販されている胃薬は、このように困ったものが多く、また、多くの胃薬は常用することによる害がけっこうあります。
 ここまで、当店に置いている胃薬のオールラインアップを1品だけ商品名を伏して紹介させていただきました。いかに売れていないか、ご推察いただけたかと思いますが、売ろうとしないから売れなくなったと言った方がいいかも。自信を持ってお勧めできるものがないから、必然的にそうなります。
 おっと、1品忘れていました。「御岳百草丸」がありました。これはお年寄りがお1人買っておられましたがお亡くなりになってしまいましたから、期限が来たら廃盤でしょう。これは漢方処方にない生薬が2品目入っている和漢薬で、健胃・整腸・下痢止め効果があり、制酸作用はないものの筋弛緩(けいれん緩和)作用がありますから、これもまた飲み続けてよいものではありません。

 さて、これより表題にしました「胃薬を飲めば飲むほど胃は悪くなる」このあたりのことを根拠を示して説明させていただこうと思います。でも、ここは、医学も薬学も正式に学んでいない小生の口から説明しても“ほんまかいな?”と信じてもらえそうにありませんから、この分野の重鎮でありかつ最も信用がおける新谷弘実氏にご登場願うことにし、最後の最後で新谷氏がおっしゃっておられなかった事項を付言させていただくことにします。
 氏はその著書「病気にならない生き方」の中で、表題の項目以外にもズバズバ述べておられますので、関連することも含めて少々詳しく紹介しましょう。
 なお、新谷氏は内視鏡外科の先駆者であり、たぶん世界一の臨床例(著書発刊時で日本人・米国人合計30万例)をお持ちで、患者が胃薬を常用していたか否か、どんな食事をしてきたかをヒアリングし、それによって胃壁がどうなっているか(「胃相」の良し悪し)をつぶさに観察なさっておられ、その深い経験から導き出された有意義なお話です。
 少々長い引用となりますが、最後までよろしくお付き合いください。なお、引用に当たっては、本書の後ろの方の頁に書かれたものを一部関連する前の方の頁に入れ込んで編集しています。

 …薬で病気を根本的に治すことはできません。薬は激しい痛みや出血など、どうしてもすぐに食い止めなければいけない症状を抑えるためのものと考えたほうがよいでしょう。私も胃潰瘍を起こして出血と痛みを訴えている患者さんにはH2ブロッカーのような抗酸剤を処方します。でも、その期間はどんなに長くても2~3週間です。そして、薬で痛みを止めているあいだに、潰瘍の原因を取り除くのです。胃潰瘍の原因は、食事の量、質、時間やストレスなどさまざまですが、そうした原因が取り除かれないかぎり、いくら薬を飲んだところで効果はありません。一時的に薬で潰瘍が治癒したように見えたとしても、必ずまた再発してしまいます。
 病気を根本的に治すことができるのは、日々の積み重ねだけです。ですから、原因を取り除き胃潰瘍が治ったら、その後は二度と胃潰瘍を起こさないよう、規則的な食生活と生活習慣を実践していくことが大切です。
…だいたい「胃酸過多」という考え方自体が間違っていると、私は思っています。胃酸が出すぎるということは、実際にはありません。胃酸は健康を維持するために必要だから出ているのです。そうした体の仕組みを無視して薬を飲むことは、文字どおり命取りにつながります。
…薬に思わぬ副作用があるものも少なくありません。たとえば、消化性潰瘍治療薬やH2ブロッカー系の胃薬を男性が常用すると、インポテンツを起こす可能性があります。さらにインポテンツにならなくても、精子の数が急激に減少するというデータも出ているのです。ですから、近年、問題となっている男性の不妊の原因も、いろいろな強い制酸剤を服用したせいであるといっても過言ではないでしょう。
…人間の顔に人相のよしあしがあるように、胃腸にも「胃相」「腸相」のよしあしがあります。人相はその人の性格が表れるといいますが、胃相・腸相にはその人の健康状態が表れます。
 健康な人の胃相・腸相はとても美しいものです。胃であれば、粘膜が均一のピンク色で、表面にでこぼこがなく、粘膜下の血管が透けて見えることもありません。また、健康な人の粘膜は透明なので、内視鏡が照らす光に粘液が反射し、キラキラ輝いて見えます。…
 人間は誰でも子供のころはきれいな胃相・腸相をもっています。それが日々の食事や生活習慣によって変化していくのです。
 不健康な人の胃は、粘膜の色がまだらで局所的に赤くなっていたり、はれたりしています。また日本人に多い萎縮性胃炎になると、胃粘膜が薄くなるので、粘膜下の血管が透けて見えるようになります。さらに、胃の粘膜が萎縮すると、それを補うために表面細胞が部分的に増殖するため、胃壁がでこぼこになってきます。ここまでくると、もうガンの一歩手前です。
…腸相は肉食文化の影響でアメリカ人のほうが悪いのですが、胃相はじつは日本人のほうがアメリカ人より悪い人がはるかに多いのです。私はアメリカ人と日本人、両方の胃を診ていますが、胃の粘膜が薄くなる萎縮性胃炎になる人は、私の臨床経験では日本人のほうが20倍近くも多いのです。そして、萎縮性胃炎は胃ガンを発生させることが多いため、胃ガン発生率も日本人のほうが10倍も多いのです。
…内視鏡で胃を診ていて不思議に思っていたのですが、日本人とアメリカ人では、症状の感じ方にかなりの差があります。日本人は診てみるとたいした症状でもないのに、胃の痛み、不快感、胸やけなどの症状を訴えることがとても多いのです。ところがアメリカ人は、胃や食道の粘膜がかなり荒れていても日本人ほど胸やけを訴える人はいません。
 こうした違いが生ずる理由の一つに、食事に含まれるビタミンAの量があります。ビタミンAは、胃…粘膜をプロテクトする働きをもっています。…ビタミンAを多く含んでいるのは「油」です。日本の食事も欧米化したとはいえ、油…乳製品…の摂取量はアメリカ人にははるかに及びません。こうした食物は、体全体の健康を考えるとよくないのですが、粘膜のプロテクションという意味においては効果があるのだと思います。
 アメリカ人の胃腸が丈夫な理由として、もう一つ考えられるのが「消化酵素の量」です。…消化酵素の分泌量が不十分だと、消化不良を起こし臓器に負担がかかってしまいます。
 日本人の多くが、胃粘膜の状態がそれほど悪くないのに、胃痛や胃もたれなどの症状を感じやすいのは、(たんぱく質と脂肪の)消化酵素の量がもともとアメリカ人よりも少ないからだと考えられます。
 さらに、日本人は胃の調子が悪いとすぐに胃薬を服用しますが、アメリカ人は胃薬をあまり飲みません。彼らが飲むのはサプリメントの消化酵素です。これは日本では市販されておらず、必要に応じて医師が処方するようになっています。しかし、アメリカでは消化酵素は非常にポピュラーなサプリメントで、健康食品店で簡単に購入できるうえ、毎日飲んだとしても1か月20ドル(約2千円)程度しかかかりません。
 そしてじつは、この胃酸を抑える薬をすぐに服用するということが、日本人の胃を悪化させるのに拍車をかけているのです。最近日本で人気の高い「H2ブロッカー」や「プロトンポンプインヒビター(プロトンポンプ阻害剤)」配合の胃薬などは、胃酸の分泌を抑える働きが高いことを売りにしていますが、胃酸を薬で抑えてしまうと、胃粘膜は萎縮してしまいます。…胃の粘膜には「絨毛」という小さな突起があり、そこから胃酸が分泌されているのですが、胃酸を抑える胃薬を飲み続けていると、その絨毛の機能が低下し、どんどん短くなっていきます。これが粘膜の萎縮です。粘膜の萎縮が進むと、胃粘膜が薄くなるため炎症を起こしやすくなり、萎縮性胃炎へと移行します。萎縮性胃炎を起こしている胃は胃酸の分泌が少ないので、ピロリ菌や雑菌の温床となり、ますます粘膜の炎症を悪化させ、最後には胃ガンを発生させてしまいます。…
 ピロリ菌感染が必ずしもガンの発生に直結するわけではありませんが、ピロリ菌の増殖を防ぐためにも、制酸剤を含む胃薬の服用はできるだけ避けたほうがよいのです。
 日本人は、とても気軽に「薬」を服用します。でも薬はすべて基本的に体にとって「毒」だということを覚えておいてください。…漢方薬であろうが化学薬品であろうが、薬が体にとって毒であることに変わりはありません。
 ですから、胃もたれや胃痛を感じる人は、医師にきちんと自分の体調を伝え、症状にあわせたエンザイム(酵素)サプリメントを処方してもらうようにしてください。また、最近は日本でも海外のサプリメントが購入できるようになってきているので、安易に市販の胃薬(抗酸剤・制酸剤)を飲むのではなく、エンザイム・サプリメントを上手に活用するようにしてください。消化エンザイムのサプリメントを飲むことで、胃の具合は十分に改善されます。(引用者注:胆汁エキスもエンザイムと同等の扱いをしてよいでしょう。)
…人間の体には非常に強い酸で保護されることによって正常に機能する場所が2か所あります。一つは「胃」、もう一つは女性の「膣」です。この2か所はどちらもpH1.5~3という強酸を示しますが、なぜこれほど強い酸が出ているのかというと、一つはばい菌を殺すためです。
…胃にもさまざまな食物とともにばい菌が入ってきます。食事のたびに胃に入ってくるばい菌の数は、3千億とも4千億ともいわれています。そうした膨大な数のばい菌を胃液に含まれる強酸がその大部分を殺してくれているのです。
…体を守るために必要不可欠なその胃酸を薬で抑えてしまったらどうなるでしょう。…
 胃薬が体に与える害はそれだけではありません。胃酸の分泌が抑えられてしまうと、消化酵素を活性化させるペプシンや塩酸が不足し、消化不良を起こしてしまうのです。また十分な胃酸がないと鉄やカルシウム、マグネシウムなどのミネラルの吸収が阻害されます。…
 胃酸の分泌が不十分だと、…食べ物は消化不良の状態のまま腸へと進みます。そのため本来なら腸で消化吸収されるはずの食べ物が、不消化物として腸内に残存してしまいます。…当然のごとく腐敗・異常発酵が起きます。これにより腸内では悪玉菌が異常増殖し、免疫力が低下してしまうのです。
 そのようなところに、さらに胃で食い止められなかったばい菌が入り込んでくるのですから、
具合が悪くならないほうが不思議かもしれんません。
 このように、胃薬を飲めば飲むほど体はダメージを負ってきます。
 では、どうしたらよいでしょう。答えは簡単です。胃薬を飲みたくなるような胸やけや膨満感が起きないようにすればいいのです。なぜ胸やけや膨満感が起きるのかを知っていれば、ちょっとした心がけで防ぐことができます。
 胸やけは、食道に胃酸が逆流していることで生じます。もともと食道というところはアルカリ性になっているので、酸には弱い場所なのです。そのため普段から人間は、胃酸が上がってくると、無意識のうちにアルカリ性の唾(つば)を飲み込むことで、逆流してきた胃酸を洗い流しているのです。しかし、食べすぎや消化不良などによって、唾では洗い流しきれないほどの酸が上がってくると、食道に「びらん」というひっかき傷のようなただれができてしまいます。そこにさらに胃酸が来ると…痛みや不快感を伴う「胸やけ」という症状が起きるのです。胃薬を飲むと胸やけがスーッとひいていく感じがするのは、逆流している胃酸が抑えられるからなのです。
 つまり、胸やけを防ぐには、胃の中のものが逆流してこないようにすればいいということです。それには、まず暴飲暴食とたばこ、アルコール、コーヒーなどを控えることです。そしてもう一つ大切なのが、夕食は寝る前4~5時間前には終え、寝るときには胃がからっぽの状態にしておくということです。

(参考:本書において、「夕食は寝る前4~5時間前には終える」に関連する病気)
 睡眠時無呼吸症候群…もっとも患者数が多い「閉塞型」睡眠時無呼吸症候群をかんたんに治す方法があるのです。それは、睡眠の4~5時間前から、胃に何も入れないことです。もっとわかりやすくいえば、胃をからっぽにしてから寝るようにするということです。
 人間の気管は、空気以外のものが入らないような仕組みになっています。しかし、寝る前に胃にものが入っていると、横になることでその内容物がのどまで上がってきてしまうのです。これが著しく気道が狭くなる「閉塞型」の原因だと私は考えています。… 
 夜、どうしてもおなかがすいて耐えられないという人は、…果物を少し食べるようにするといいでしょう。(果物は消化されやすく)…1時間ぐらいたつと、横になっても逆流を起こす心配はありません。

(付記:本書の中で胃に関する「お茶」の害の記事)
 たしかに緑茶に多く含まれるカキテンには、殺菌効果や抗酸化作用があります。そのため日本茶をたくさん飲んでいれば長生きするとか、ガンの予防になるというストーリーが生まれました。でも私は、こうした「カキテン神話」にかねがね疑問を抱いていました。それは…「お茶をたくさん飲む習慣がある人の胃相は悪い」という臨床データが出ていたからです。
 お茶に含まれるカキテンが、抗酸化作用をもつポリフェノールの一種であることは間違いではありません。しかし、そのカキテンはいくつか結合すると「タンニン」とよばれるものになります。
 タンニンというのは、植物がもつ「渋み」成分で…非常に酸化しやすい性質をもっており、…容易に「タンニン酸」に変化します。そしてタンニン酸には、タンパク質を凝固させる働きがあります。ここからは私の仮説ですが、こうしたお茶に含まれるタンニン酸が、胃粘膜に悪い影響をおよぼし、胃相を悪くしているのだと考えられます。
 事実、タンニン酸を多く含むお茶(緑茶、中国茶、紅茶、どくだみ茶、杜仲茶など)を常飲している人の胃を内視鏡で見ると、粘膜が薄くなる萎縮性変化が起きていることがよくあります。…お茶の先生など仕事で大量のお茶を飲んでいる人には、胃ガンの前駆症状ともいえる萎縮性胃炎を起こしている人が少なくありません。…
…慢性の萎縮性変化、または萎縮性胃炎は、胃ガンになりやすくなることがわかっています。そして、この説を裏付けるように、2003年の9月には、日本癌学会において三重大学の川西正裕教授(衛生学)らが、カキテンによりDNAが損傷するというレポートを発表しておられます。
…お茶が好きな方は、…比較的胃粘膜に負担がかからないように空腹時を避け、食後に飲む。そして、1日2、3杯程度にとどめるようにしてください。

 以上、胃薬とそれに関連する事項の抜粋です。いかがでしたでしょうか。
 なお、参考としてあげた睡眠時無呼吸症候群に関する部分は、過去記事2015.2.19「睡眠時無呼吸症候群の治し方」でより詳しく紹介しています。胃を空っぽにして寝ることは、肥満防止もそうですが、健康上いろいろな面で重要なことになります。
 最後に、胃にそして腸にやさしい食事方法について新谷氏は本書において次のことを強調されていますので、併せて実践なさってください。

…入院した経験をおもちの方はわかると思いますが、いまの病院食というのは、何かというとすぐに「お粥」を食べさせます。とくに内臓を手術した後の患者などには、「胃腸に負担をかけないように三分粥から始めましょう」と、いかにも体を思いやっているような言い方をします。でも、これは大きな間違いです。
 私は、胃の手術をした患者さんにも最初から普通食を提供します。なぜお粥よりも普通食のほうがいいのか、それはエンザイム(酵素)の働きを知っていればすぐにわかります。
 普通食がよいのは「よくかむ」ことが必要だからです。よくかむことは唾液の分泌を促します。唾液の中には消化エンザイムが含まれており、かむことによってエンザイムと食物がよく混ざり合い、食物の分解がスムーズに進むので消化吸収がよくなるのです。
 しかし、お粥だと最初からどろどろしているので、ろくにかまずに飲み込んでしまいます。そのため、やわらかいはずのお粥は、エンザイムが充分に混ざっていないため消化が悪く、よくかんだ普通食のほうが消化がよいという皮肉な結果になるのです。
…よくかむとうことは、病人に限らず消化吸収をスムーズに行うためにとても大切なことです。とくに胃腸に問題ない人も、普段から30~50回はかむように心がけることをお勧めします。(
引用ここまで)

 本稿は随分と長文になってしまいましたが、読者の皆様には最後までお付き合いいただきまして有り難うございました。
 最後の最後に小生から1つだけ付言させていただきます。
 東南アジアへの旅行客にコレラが集団発生することがまれにあるのですが、欧米人が罹患することは少なく、たいていは日本人に集団発生します。これは、コレラ菌は酸に弱いので、充分に胃酸が出ていれば胃の中でコレラ菌が死滅してしまうからです。
 いかに日本人の胃酸の出が悪くなっているか、あるいは制酸剤を常用しているかを如実に示している例です。なお、たいていのカルシウム剤も制酸剤の働きをしてしまいます。なぜならば、カルシウム剤の多くは炭酸カルシウムだからです。
 よって、お医者様からダラダラ出し続けられている胃薬は直ちに飲むのを止めましょう。そうしないと、あなたの胃は“胃ガンへ一直線”となりかねません。市販薬もほとんどのものが同様で、我慢ができない痛みや不快感があるときだけにしましょう。なお、カルシウム剤は別の観点(カルシウム不足の米国人、充足の日本人)からもお勧めできません。
 何にしても「
胃薬を飲めば飲むほど胃は悪くなる」、これを肝に銘じておきたいものです。 

(2016.9.14 追記その1)
 胃薬に頼りすぎて、どんどん胃が変調をきたし、どうにもならなくなった方々からコメントやメッセージを幾つかいただき、その対処法をアドバイスさせていただいております。
 本稿の中でも対処法が少し登場しますが、それを含めた対処法の概略を以下に整理しておきましたので、参考になさってください。なお、胃が極端に悪い人は腸も悪くなっていますから、腸の健全化も併せて取らないと体調は良くなりません。

・食べ物はよく噛んで丸飲みしない。「一口30回噛む」を目標にゆっくり食事する。
・暴飲暴食を止め、たばこ、アルコール、コーヒー、濃いお茶など刺激物は控える。
・間食の甘い物は厳禁で、どうしても食べたいときは食後に少々よく味わって食べる。
・夕食は寝る前4~5時間前には終え、胃を空っぽにしてから寝る。
・胃酸の出を良くするには食塩が必須で、減塩しない。
・朝の梅干が効果的で、口の中でよく溶かし、十分な温かい白湯で飲む。
・冷たい物は極力避け、努めて体温より高いものを口に入れる。
・胃に休養を与えるには「朝食抜き」が一番。体を慣らすため、だんだん減らしていく。
・朝食抜きにすると空腹感とともに胃の荒れを強く感じるので、温かい白湯を飲む。これで楽にならないときは、温かい「すまし汁」を飲む。(「すまし汁」は、断食のときに汎用されるもので空腹感も和らぎます。作り方:乾燥椎茸、昆布を水で戻し、醤油(お好みの量)、黒砂糖(なるべく少なめ)を加えて煮出したもの。料理で作るお吸い物に比べ、乾燥椎茸、昆布は倍の濃さが目安。このすまし汁を昼食前まで何度か水分補給のつもりで飲む。)
・牛乳・乳製品は一時的に胃の痛みを緩和したり、空腹感を消してくれますが、腸へのダメージが大きいですから、避けてください。
・必要に応じて消化薬を食事のときに飲む。なお、動物性タンパク質や脂肪の摂取を少なくし、胃腸への負担を軽減する。
・腸内環境を改善するために野菜中心の食事にするとともに、整腸剤の助けを借りる。
・口の中がただれているときは歯磨きは乳酸菌入りのものにするか、整腸剤をよく噛んで、しばらく口の中にふくんでから、のどに流し込む。
 <乳酸菌入り歯磨き> わかもと製薬 アバンビーズ
  http://www.wakamoto-pharm.co.jp/avantbise/index.html
・お腹を温めるツボに貼るカイロのミニサイズを下着の上から貼るといいです。「環跳」というツボで、立ったときにお尻の両脇にできるくぼみです。お腹から離れた場所にありますが、お腹に一番効くツボで、間接的に胃にも効果的です。温まりすぎて気分が悪くなるようでしたら、取り外します。
・新谷弘実氏がおっしゃておられるようにビタミンAの補給もいいでしょう。
 カワイ肝油ドロップSが信頼が置け、お勧めです。 

生薬「刺五加(シゴカ)」(単剤または配合剤)は胃を温めてくれ、胃がホッとします。漢方薬としてイチオシのものです。
 JPS製薬 双参

(2016.9.14 追記その2)
 胃が極端に悪い状態が続くと腸も悪くなってきて、
リーキーガット症候群を引き起こす恐れが多分にあります。これについては別途記事にしましたので、併せてご覧になってください。
  → 
リーキーガット症候群を克服しよう

(2016.9.24 追記その3)
 
この記事を読んで数多く寄せられたこの1年半の健康相談を振り返って見ますと、けっこう慢性胃腸炎の方がいらっしゃいます。そして、慢性胃腸炎になってしまった原因は心因性のものとが多い感がしました。そこで、違った角度から慢性胃腸炎を捉え直し、別途記事を起こしましたので、参考になさってください。
  → 胃の調子が少々おかしくてもヒーヒー言うんじゃない!

(2017.10.12 追記その4)
 「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」と申しますように「敵=慢性胃炎」とはどういうものか、「己=生活習慣・精神」はどんな状態にあるのか、まずはこれをしっかり捉えなければいけないでしょう。そこで、「敵=慢性胃炎」について、別サイドから、どういうものなのかを探ってみることにしました。
  → 慢性胃炎:交感神経の高ぶりで胃への血流は2段構えで絞られます

(2018.1.18 追記その5)
 慢性胃炎の方は胸やけを訴えられることが多いのですが、その真因は胃酸の逆流ではないことを知りましたので、そのことについて解説しました。
 → 胃酸の逆流で逆流性食道炎が起きるなんて大間違い !?
 

(2018.3.13追記その6)
 胸やけを解消する意外な方法があることを知りましたので、記事にしました。
 → 太田胃散が胸やけに効くわけは意外なところにあり

 

(2018.6.21追記その7)
 慢性胃炎の方は、交感神経が高ぶっていることが多いです。福田稔著『実践「免役革命」爪もみ療法』の中で紹介されている“爪もみ療法”は、交感神経を沈め、副交感神経を高めますから、慢性胃炎の方におすすめしたい治療法です。下記をご覧ください。
 →  実践「免疫革命」“爪もみ療法”のすすめ。いろんな病気が改善しますよ。

 

 

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読んだ人の9割が涙した!「鏡の法則」 100万部を超えたロングセラー

2015年03月07日 | 心に安らぎを

読んだ人の9割が涙した!「鏡の法則」 100万部を超えたロングセラー

 2015.3.4 ひすいこたろう著「ものの見方検定」読後感想 を記事にしたところですが、本書の中で推薦されていた幾つかの本の一つが、野口嘉則氏著「鏡の法則」(2006年)です。
 帯封の“読んだ人の9割が涙した!100万部を超えたロングセラー この短い物語にはあなたの悩みを解消し、運を開くヒントがあります。”に釣られて買ってしまいました。
 小生も案の定、涙し、鼻水をたらす、となってしまった次第です。
 早速、本書について紹介しましょう。

 「このお話は実話ですが、登場人物の氏名・職業などを多少変えてストーリーを設定しています。」とありますが、主人公は、夫と小学生の息子がいる家庭の主婦。
 息子がいじめに遭っているがどうにもならなくて悩んでいる。夫はがさつなダメおやじとしか思えない。実家の父はというと子供の頃から嫌いであった。
 これは専業主婦によくありそうなケースにも思えます。
 物語は、息子が一段といじめられ、主人公が藁にもすがりたい気持ちになっていたところで、たまたま間接的に知った某氏に電話相談したところから大きく進展します。
 何度かの電話のやり取りなどで、その日のうちに全て解決!
 クライマックスは、主人公とその父親との電話そして電話を代った母親との電話にならない電話。この感動人生劇場で、小生、涙し、鼻水をたらす。と同時に、母親のうろたえぶりは吉本新喜劇であり、泣き笑いし、鼻水が飛ぶ。
 物語が終った後に、詳しい解説があります。それをかいつまんで紹介しましょう。

 「私たちの人生の現実は、私たちの心の中を映し出す鏡である」という法則、これが「鏡の法則」です。言い換えると、「自分の心の波長にピッタリな出来事が起きる」ということです。「心の中の原因が、結果として現実化する」とも言えます。
 この法則は、伝統的な宗教や東洋哲学の中で教えられてきたこととも共通しています。とても単純な法則なのですが、この法則を知ると、人生をコントロールする方法がわかります。

と、物語の内容を踏まえての解説がまずあります。そして、この物語のキーワードは「ゆるす」ですから、「ゆるすことでやすらぎが手に入る」と題して、次のように解説が続きます。

 「ゆるせない!」と誰かを責めているとき、私たちはやすらぎを感じることができません。
 ゆるすことで、私たちの体も心もゆるんで、リラックスできます。
 まずは自分をゆるす。傷付いている自分を受け入れ、誰かのことがゆるせない自分をゆるすのです。こうして、自己受容ができてくると、人をゆるす余裕も生まれてきます。

と、結論的なことのみを抜粋しましたが、じゃあ、次なるは、どうやったら「ゆるせない人をゆるす」ことができるのか。
 これについては、「ゆるすための8つのステップ」と題して具体的にその手法が述べられています。ここら辺りのことは、本書をお買い求めのうえお読みになってください。
 最後に、次の言葉を刻んでおいてください、と野口氏が言っておられます。

 「人生で起きるどんな問題も、何か大切なことを気づかせてくれるために起こります。そして、あなたに解決できない問題は決して起きません。あなたに起きている問題は、あなたに解決する力があり、そしてその解決を通じて大切なことを学べるから起こるのです。」

 以上、著「鏡の法則」を簡単に紹介させていただきました。
 なお、著者の野口嘉則氏はブログで、ためになる記事をたくさん書かれており、あとがきの最後にURLを記しておられますので、それを下に示しておきます。
  野口嘉則 公式ブログ このブログの楽しみ方

 ところで、「ゆるす」ことの重要性は、このブログの過去記事でも書きました。
 2011.4.29 大きな心の財産、それは“許す心”。相手を許すことで、実は“自分も許される"のです。
 こちらの記事も具体的なステップまでは紹介していませんが、どれだけかの参考になれば幸いです。

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ひすいこたろう著「ものの見方検定」読後感想

2015年03月04日 | 心に安らぎを

 ひすいこたろう著「ものの見方検定」読後感想

 心の健康学と申しますか人間学と申しますか、「こころ」をテーマにした生き方の指南書が近年になって随分と出版されるようになった感がします。
 これは世相を反映してのことでしょうが、昔であればそれは哲学書とか宗教本といったものが拠りどころになっていたと思います。小生の若かりし頃は。
 しかし、それらでは対処できなくなってしまった今日の日本社会なのでしょう。
 夢も希望もない、重くのしかかった閉塞感にさいなまされ、出口が見えないまま、もがき苦しむしかない世情、となってしまっていましょう。

 そうしたなかで、どう生きるか。
 選択肢は2つに分かれるのではないでしょうか。
 ひたすら逃げる、破れかぶれでぶち当たって玉砕する、といったところでしょうね。

 でも、これは、あまりに悲観的なもののとらえ方、悲惨な生き方です。主観的すぎます。
 ここは、冷静になって、まずは客観的に事物を見ることから始めねばいかんでしょう。
 そこで、認識論という哲学的アプローチが必要となるわけですが、哲学というものは実学ではないため、直ちに実践できる、役に立つという性質のものではありません。
 ここまで、ざっぱくに申し上げてきましたが、いずれにしましても科学技術の発展とともにますます小忙しくなってきた世の中ですから、悠長に構えてはいられません。
 誰にでも理解できる単純明快な客観的な「ものの見方」が求められましょう。

 その「ものの見方」に関しては、以前に何度かこのブログで、小林正観さん、「なんでも仙人」こと みやがわみちこさんの著を取り上げたり、また、みやざき中央新聞の記事を紹介したりしたところです。
 そして、
今回は、ひすいこたろうさんを紹介することにしましょう。
 小生が彼を知ったのは、つい最近のことで、なんでも仙人のブログをときどき覗いていてのことです。
 その中で、みやがわみちこさんが、“むっちゃ感動しました!! これは素晴らしい本です!! 感動ポイントがいっぱいありすぎて、書ききれません!”と、彼の最新の著「ものの見方検定」(副題:「最悪」は0.1秒で「最高」にできる!)を絶賛してみえ、小生も興味津々、読んでみたくなり、いつもの本屋:アマゾンよりワンクリックで買ってしまいました。
 早速読んでみたら、彼女の推薦どおりでして、小生もこれはスゴイ!!と感じ、このブログの読者にも紹介せずにおられなくなって、キーボードを叩きはじめた次第です。

 ひすいさんは、すでに10年前から幾冊もの本を書かれており、処女作「3秒でハッピーになれる名言セラピー」がベストセラーになっているようです。
 ところで、
「ものの見方・考え方・とらえ方」と言えば、真っ先に上げられるのが(故)小林正観さん。その著「宇宙が味方の見方道」(2003年)はじめ数多くの著で共通した課題となっています。ひすいさんの本書においても冒頭で次のように引用しておられます。
  すべての物事は、プラスもマイナスもなく、
  ゼロでありニュートラル(中立)である。
  幸も不幸も存在しない。そう思う心があるだけ。
  見方を変えればすべてが変わる。
                  小林正観(心理学博士)

 そして、ひすいさんも本書の前書で次のように言っておられます。
 いままで、辛い(つらい)ことに対しては、「不幸」としか捉えられていなかったと思います。でも、不幸の中にだって幸せは隠れているんです。不幸の背後にひそむ希望に目を向ける見方だってあるんです。
 この本は、あなたの、ものの見方の選択肢を広げる本です。
 つまり、あなたをもっと自由にする本です。
 もっと自由に、この世界を遊べるようになるために、この1冊を贈ります。

 ところで、ひすいさんは何歳なのか。本書全体の文章表現や自伝的な事項そして「この世界を遊べるようになるために」という語句表現からして、小生(66歳)より1世代若い方であろうと、お見受けしたところです。(ネット検索するも年齢不詳)
 よって、本書は、どちらかというと、悩み多き若い方に適した書と言えましょう。
 まず、ひすいさんはどんな経歴の持ち主か。本書を2周り目読んだとき、自伝めいた箇所に付箋を貼ったら11ありました。その部分を時系列に沿って並べ直し、そのときに、ひすいさんがどのようなものの見方をなさったのかを、少々長くなりますが抜粋(一部要約)して以下に紹介することにしましょう。

 僕は大学の頃、まわりとまったくなじめずに、友達もできず、家に帰ったら4畳半の部屋にひとり暮らし。あまりに寂しくなり、ひとり泣いたこともありました。
 卒業後の僕は、小さな通販会社で普通に働いていたサラリーマンでした。
 なぜその会社に入ったかというと、僕が赤面症でひとみしりだったからです。そんな僕を心配してくれた友人が、「オレの紹介ならすぐ雇ってくれる会社があるよ」って紹介してもらったのがきっかけです。
 入社しても、暗く内向的な性格でずっと悩んでいました。営業マンとなってしまったので、これがまた売れない、売れない。当時の僕はうまく商品説明なんて、とてもできませんから、できることといえば話を聞くことくらい。
 でも、この聞くことが、結果的に、僕の人生を変える「役割」になっていったのです。
 僕が最初に、ものの見方を教わった師匠は、社会人デビューを果たした会社の社長です。ダメダメな僕をそれでも雇ってくれた社長。だから僕は社長のことが大好きだったんです。さらに、社長の、ものの見方がとても面白かったこともあり、いつも興味津々に話を聞いていたんです。すると、社長は僕を気にいってくれて、僕としてはただ興味をもって社長の話を聞いていただけなんですが、社長から見たら自分の考えを聞いてもらうことで自分で自分を見つめ直す時間になっていたのかもしれません。
 僕の方は、社長と一緒にさせていただくことで、「そんなふうに考えるといいのか!」と、ものの見方に対するセンスが磨かれていくことになったんです。
 例えば、あるお客さんが「わたしの娘は、いい年なのに結婚せずに困ってるんです」と相談を始めたとき、社長はこう答えたんです。
 「娘さんに早く結婚して不幸になってほしいんですね?」と。僕は「なんて回答ですか」って思わず社長につっこみたくなりました。お客さんも「社長、なに言ってるんですか!娘に幸せになってほしいんですよ」と。すると、社長は、「でも、いま、ひとりで幸せそうなんでしょ?」と。「はい、そうです」 「じゃあ、いまのままでいいじゃないですか?」 「あ、そう言われたらそうですね」
 そんな会話を僕は黙ってわきで聞いているわけです。
 そうか、すべての目的は幸せになるためかって。
 話を聞くことだって、立派な役割になる。事実、このおかげで、僕はたくさんの時間をこの社長のもとで過ごせました。そして、仕事を覚え、いまはこうして、あなたに、ものの見方を伝えられるようにまでなりました。あなたが心地好く感じる役割を見いだして、その役割を丁寧にこなしていくことです。すると、そこに喜びが生まれ、その「役割」は「生きがい」に成長していくことだってあるんです。

 その後の僕は、広告をつくるコピーライターとしての仕事が絶好調でした。
 そんな頃に
、僕は妻と離婚したいと考えるようになった時期がありました。そのことで悩んでいたときに小林正観さんの講演(※)に参加し、妻の存在の見方がガラリと変わり、僕の人生に“革命”が起きたのです。
 (※ 講演内容は、「ソクラテスの悪妻」と、夫は隣のおじさん・妻はどこかのおばさんと考えてごらんなさい、というもので、詳細はこのブログ記事「 結婚学入門(下) 」の正観さんの部分をご覧ください。)

 ところで、今の僕の肩書きは、天才コピーライターです。自分で天才と名乗っているわけですが、それには理由があります。誰も言ってくれないから、自分で言うことにしたのです。でも、不思議。自分で言ってると、次第に、まわりがそう言ってくれるようになるんですね。言ったもん勝ちです。
 あるとき、キャラクターグッズの仕事で、キャラクターのせりふを何パターンも考える仕事を頼まれました。締め切りは1週間後というタイトなスケジュールでした。ちょうどその時期は、本の締切りも重なっており、なかなか時間がとれないときだったのですが、なんとか引き受けました。そして、寝ずに考え提出した翌日、電話が入りました。
 「ひすいさん、た、た、大変申し訳ございません! せっかく提出していただいたんですが、キャラクターが変更になりまして。も、も、申し訳ないんですが、その変更になったキャラクターのセリフで新たにセリフをお願いできないでしょうか? み、み、3日後までに…」
 「変更だと? ふざけんな! こっちは寝ずにやったんだ!」
と、ここは、怒ることだってアリな場面でしたが、実際の僕はこう言ったのです。
 「ははははははははははは。変更ですか? よくあることじゃないですか。何度でもやりますよ」
 担当者はビックリしたようです。急な設定変更で僕に怒られると思って電話したら、「何度でもやりますよ」って笑いながら言うので。でも、そのことですっかりその担当者さんは僕のファンになってくれて、「ひすいさんはホンモノだ」と社内で広めてくれたようなんです。ホンモノってなんのホンモノなのか、よくわからないんですけどね。そして、ギャラの高い仕事は、僕に回そう、回そうと根回ししてくれるようになったのです。
 「ふざけんな!」って言いたくなるときや、逆境においこまれたとき、そんなピンチのときほど、見方を変えれば絶好のチャンスなんです。
 なんのチャンスだと思いますか?
 こんな状況で、もし「何度でもやりますよ」って笑えたら、相手のヒーローになれるんです。僕だって、この場面は、「ふざけんな。こっちは徹夜で朝までやったんだ!」ってほんとは言いたいわけですよ。でも、そこをグッとこらえたら、相手の心に伝説に残ることがわかっているので、ムリしてでも笑いましたよ。
 心の中では、よくあってたまるかって思いながらもね。
 怒ることは、僕は悪いことだとは思っていない(引用者注:ここは小林正観さんと異なる)ので、怒りたいときは、怒っていいと思います。事実、僕だって怒ることはあります。でも、この場合は、最後までこの仕事を全うしたいなって思いが強かったので、だったら、同じやりなおすのなら、変更になったから仕方なくやるのと、伝説のためにやるのでは、気持ちのノリがまったく違います。
 相手がこまっているときこそ、相手の想像を超えてやる!
 そう思うときって、自分の限界を超えられるんです。

 さて、僕は、作家になってから講演を依頼されるのが悩みの種でした。緊張して、人前で話せなかったからです。だから最初の3年間は講演依頼はすべて断らせていただいていたんですが、ある方が、「ひすいさん、講演できるとしたら、どうやる?」って聞いてくれたんですね。できる前提で考えたことなんてなかったので考えてみました。僕はこう答えました。「人前で話さない講演ならできるかもしれません」
 すると、その方は、小さな居酒屋を貸し切ってくれて人前で話さない講演を主催してくれたのです。人数は20名限定。20名の前で話はせず、ひとりひとりのテーブルに回って全員と話したら終了というかたちで。そんなことを繰り返すうちに20名の前で話せるようになり、いまは1000名の前でも台本なしに2時間でも3時間でも話せるようになったんです。できる前提で考えて、ムリなくできる小さな一歩を踏み出し続ける。すると新しい自分に会えるのです。

 『3秒でハッピーになる名言セラピー』
 僕のデビュー作につながるブログを書き始めたのが2004年の8月9日です。
 なので、2014年でちょうど10年がたちました。
 この10年で30冊の本を書かせていただきました。
 歴史の本を書いたり、名前の本を書いたり、英語の本を書いたり、日本の魅力を伝える本を書いたり、偉人伝を書いたり、漢字の本を書いたり、シロクマやカタツムリの写真に物語を添えさせてもらったり、さまざまな分野で書かせていただきましたが、そのすべての本の根本にあるものは、
   どんなものの見方をすれば明るく生きられるか、
   心晴れやかに生きられるかというテーマです。
 30冊、毎回切り口は変わっても、根本となるテーマは一緒です。
 どうして、そんな本を書けるようになったのか。それは、
 誰よりも暗くて、明るく生きられなかったからです。
 だから、どう考えれば心が晴れやかに生きられるのか、学生の頃から、ずっとずっと研究してきたからです。そのおかげで、いまこうして、ものの見方を伝えることができることに、とても喜びを感じています。
 コンプレックスや悩みこそが、自分の才能を最大限に引き出してくれるギフトだったなんて思いもしなかったです。
 神様(※)は、僕に、ものの見方を伝えるスペシャリストとしての役をプレゼントするのに、赤面症で、ひとみしりで、根暗な性格をプレゼントしてくれたのです。
 神様は最初から幸せをくれない。
 神様がプレゼントしてくれるのは、幸せに変わる「不幸」です。
 あなたのいまの悩みだってそうです。
 未来において、いつか出会う人のハートに希望を灯すために、
 いま、あなたは悩んでいるのです。
 そう思ったら、乗り越えられるよね?
 後悔することもあるでしょう。
 受け止めきれない悲しみに打ちひしがれる日もあるでしょう。
 でも、それらは全部、未来の糧となる。
 過去はすべて未来の糧にできるんだ!
 いまはそうポジティブに考えられなくたっていいんです。
 振り返ったときに、そう思える日がきますから。
 未来は君の味方だから、変化を受け入れて生きて行こう。
 大丈夫。君は君でいま、最高の道を歩んでいる。
 (抜粋ここまで)

(注)神様に※印を打ちましたが、彼は何かの宗教の信者ではなさそうです。本書の中で彼が引用した「南北戦争 無名の南軍兵士の祈り」の最後の1文が「神の祝福を受けたのだ」で終っており、これを受けて自分の心情を語るのに、たまたま神を登場させただけのことと思われます。

 と、まあ「ものの見方検定」はスゴイ本なのですが、ひすいこたろうさんはサービス精神も旺盛で、本書の最後のページで次のように言っておられます。
   次はここでお会いしましょう。
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   「3秒でHappy?名言セラピー

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 きっと感動が得られることでしょう。すると、ひすいさんがおっしゃっていたように、「見方がガラリと変わり、僕の人生に“革命”が起きたのです。」となったり、「できる前提で考えて、ムリなくできる小さな一歩を踏み出し続ける。すると新しい自分に会えるのです。」となったりすることでしょう。
 ところで、本書の副題は、『「最悪」は0.1秒で「最高」にできる!』となっているのですが、これは本書のクライマックスとなる一番最後のところで3つの実例をあげ、その締めくくりとして次のように書かれているからです。

  人生で起きることは、すべて最高なのだ!
  最悪は最高にできるんです。
  あなたが、この出来事を最高にしてみせると覚悟を決めた瞬間に。
  覚悟を決めるのに要する時間は……
  そう。
  0.1秒!

 その内容については、これ以上ここで書くと…もう、すでにしっかり著作権法違反を犯しているのですが…ひすいさんから訴えられることはないものの、出版社から訴えられかねませんから、ここは本書をぜひお買い求めになってお読みください。
 ほんと、この本いい本です。蛇足ながら小生が一番感動したのは、プロローグとエピローグの部分。ひすいさんの息子が主人公です。この子、アホじゃないの?と疑いたくなるほどですが、子供ならではの感性がスゴイ!のです。ひすいさんも彼に随分と影響を受けていることでしょうね、きっと。ついでながら、小林正観さんのご子息のうちの1人は重いダウン症の障害者でして、その子の豊かな感性に正観さんの心が大きく揺り動かされ、「ものの見方」が激変したと、ご本人がおっしゃっています。
 子を持つなら悪い子(不幸)がいい。親を幸せにしてくれる。不思議なものですね。
 今回も随分と長文になってしまいましたが、読者の皆様には最後までお付き合いいただきまして有り難うございました。皆様方が“心晴れやかに生きられる”ことを陰ながらお祈りいたし、ひすいこたろう著「ものの見方検定」読後感想を閉じることとします。 
 
  

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