ミネラル危機で万病蔓延。現代は特にマグネシウム不足で大変なことに
ミネラル不足で命取り。癌細胞も増え放題。
生命活動は、ミネラルの働きで維持されます。
ヒトに必要なミネラルは、海水に含まれる元素とほぼ同様の構成になっています。
これは、生命が海から誕生した証拠です。
違いは、現在の海水は、当初に比べて濃度が3倍ぐらいになっていることです。
ただし、細胞内と細胞外では濃度差が極端に違うミネラルが多いです。
ヒトは、微細な電気信号を使って、脳から命令を出し、筋肉を動かします。
ナトリウムとカリウム、カルシウムとマグネシウムがセットになり、それぞれ違う役割を持ち、それらのイオンが細胞から出たり入ったりして、電気信号の役割をしています。
これらのミネラル(主要ミネラル)は、バランス良く摂りたいものです。
カルシウムとマグネシウムのバランスが崩れて、極端なマグネシウム不足に陥ると、突然死!
マグネシウムは、筋肉を緩める電気信号の担い手ですから、これが大幅に不足すると、心臓の筋肉は縮みっ放しになり、ついに心臓停止となるのです。
体内は巨大な化学工場です。絶え間なく痛んだり老朽化した細胞を化学的に分解し、代わりに、正しく働く細胞を化学合成し続けています。(これを新陳代謝と言います。)
皆さん誰もが、中学校や高校の化学の実験で、物質の反応に金属触媒を使った覚えがお有りでしょう。
体内では、酵素がその役割を担います。酵素の中心には、金属等の元素が位置し、それでもって、触媒の機能を果たします。
それに必要な金属等が、微量ミネラルと呼ばれるものです。(主要ミネラルも同様です。)例えば、亜鉛、鉄、銅、マンガン、クロム、モリブデン、セレン等々。
これらは、一つでも欠けると、生命活動に大きな支障を来たすことになります。
フランスでは、「ルルドの泉」の水を飲むと難病が治るとして有名ですが、その水にはゲルマニウムがかなり含まれていて、その欠乏で病気になった人に効くからです。
(参考:各種ミネラルの働きについては、別立てブログの下記の記事をご覧ください。)
「 各種ミネラルの働きを知って生活習慣病改善 」
ミネラルは、幸い、骨や肝臓などで、ある程度備蓄が可能ですから、昔は、さほど問題にはなりませんでした。
しかし、昭和30年を境として、食生活が洋風化しだし、かつ、化学肥料と連作障害で、野菜のミネラルがアンバランスになり、欠乏するミネラルが多くなりました。
更に、塩の専売制度が続き、マグネシウムや微量ミネラルを除去した精製塩が一般的になり、加えて、塩分の取り過ぎは体に悪いという、間違った教育によって、問題を大きくしています。
(2012.8.5追記)誠に申し訳ありませんが、文字を色変えして表示した部分は、誤りであることが分かりました。詳細は、2012.8.4の“ 粗製塩が良いのか?「にがり」の功罪を考える ”で記事にしましたから、そちらをご覧いただけるとありがたいです。なお、概略を申しますと、粗製塩であってもマグネシウムはどれだけも含まれておらず、また、主要な微量ミネラルはゼロに等しい量しか含まれていませんので、粗製塩であってもミネラルバランスは全く取れないですし、欠乏しやすいミネラルの補給もほとんどできないのです。
こうして、「ミネラル危機」が到来したのです。
ミネラル不足で、免疫力もガタ落ちです。
マグネシウム、亜鉛、セレンは、癌に対する免疫力を発揮する上で欠かせませんが、この3つが恒常的に不足しています。
癌を発病する方が年々増えてきています。これも、ミネラル不足による免疫力低下が一つの要因となっているのです。
さあ、皆さん、ミネラルを積極的に補給しましょう。
なお、十分に補給しても、腸内環境が悪いと、ミネラル吸収が阻害されます。よって、便秘症の方は要注意です。
また、ストレスでミネラルが尿から流出しやすくなります。特にマグネシウムがそうです。ストレスは溜めてはならないのですが、そうしようとすると、余計に溜まるのがストレス。その抜き方は難しいかもしれませんが、このブログのカテゴリー「心に安らぎを」で幾つか紹介していますので、参考になさってください。
(この記事は、当店「生涯現役新聞」2003年2月号を一部改変したものです。)
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