mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

いるもんですねぇ~・JR東海のICカード不正処理

2010年06月11日 | ニュースな話題

 昨日6月10日付け中日新聞朝刊記事からです。第一面と社会面に掲載された記事によれば、JR東海のIC乗車券「Toica」若しくは他のIC乗車券を使って、不正に他社線乗車の入場情報を取り消して運賃支払いを免れていた例がこのところ出ておりますが、JR東海の全社的な内部調査により、既に判明している分を含めて85人に上ったとのこと。

 しかしいるもンですねぇ。数年前にJR西日本で、使用開始されたIC乗車券「ICOCA」で、入場の際に使用したICOCAを下車駅で、窓口備え付けの処理機で入場情報を取り消して、運賃の支払いを定期的に免れていたという「事件」がありました。その後はこの種のモノはなりを潜めていましたが、またぞろ出てきたようですね。あちこちの会社で。

 しかも共通しているのは、不正を行った社員の属する交通機関ではなく、共通使用を行っている他社線の運賃を免れている点。そりゃ確かに社員は自社線に乗れる職務乗車証がありますので、自社の運賃支払いには関係ありませんね。

 手口は極めて簡単で、JR東海と乗り入れている他社線の駅改札口を通り(ICカードに入場記録書込み)、連絡駅でJR東海に乗り換えて、JR東海の駅窓口備え付けの処理機で、入場時にICカードに記録された入場情報を消すという、社員しかできないけど極めて単純なやり方。そこで社内調査では、共同使用駅(乗り換え駅)の勤務経験者の聞き取りの他、機器の記録を調べて不正を確認したとのこと。

 このため対策として、駅員なら誰でも操作出来るICカード処理機を、駅長クラスなどごく一部しか使わせない方法も考えられているそうですが、これはどんなものだろう。窓口備え付けの処理機は何らかの事情で、お客さんに素早く対処する為に置かれたもの。それを社員の不正の恐れがあるという理由で使用に制限を与えるのは、やってはならないことです。

 実は私、三回この処理機のお世話になった事があり、うち二回は改札機通過の際に上手く読み取られなかったことで情報確認のために調べて頂きました。後の一回は今回の不正の手口の様な入場取り消し。これは入場したものの、運行が出来なくなって乗るのを止めた時です。

 ところで記事では「(免れた他社線の)運賃を全額弁償させた」とありますが、この場合の運賃算定方法はどうしたのだろう。ICカードの情報抹消でも改札機を通ったという事実は記録されている様子ですね。ICカードに限らず改集札機に関してはセキュリティの面で書けない事がありますし、私も全貌を存じ上げませんが、そんな記録でもないと算定できないと思うんです。そして乗車日と区間が分れば、その区間の普通運賃だけなのか、二倍の増運賃込みとなったのか、その辺りどうしたのだろう。小市民ですな。