
※この記事は
ネタバレを含みます。
キン肉マンII世を
これから読むという方は
読むのをやめておいた方が
賢明です。

Web連載中の
『キン肉マン』が
新型コロナの影響で
当面休載とのことですので
連載が再開するまで
『キン肉マン』の
これまでの歩みを
順不同でざっくりと
振り返りながら
感想を書いてみたいと
思います。
・・・と言うのも
2018年に書きました
キン肉マンII世
~究極の超人タッグ編~の話
・・・という記事が
いまだにこのブログの
人気記事ランキングで
上位に入ってくるんですよね。
『キン肉マン』という
作品の偉大さに
敬意を表しつつも
あわよくばそれに
乗っかってしまおうという
小賢しい考えです、ええ。
今回触れてみたいのは
『キン肉マンII世』。
第1話から
前回の記事で書きました
『究極の超人タッグ編』の
前までの話になります。

青年誌掲載に
移ったこともあり
迷いとかトラウマとか
そういうものを抱えた
キャラクターが沢山
登場するんですけど
それがかえって
少年漫画時代の
シンプルな熱さを
損ねている印象を
受けるんですよね。
作風にも
微エロと微グロが
増えたように思いますが
これも正直、蛇足。
そういうものを期待して
この漫画を読む読者は
そういないでしょうに。

主人公のキン肉マンII世、
キン肉万太郎は
普段はドジでスケベながら
爆発的な潜在能力を秘めた
父親譲りのキャラクター。
臆病さに関しては
父親以上なところがあり
ほとんどの場合、
敵キャラクターとの
戦いを前に
一度は逃亡しようと
企みます。
・・・これがまぁ
読んでてイライラ
するんですよ(笑)
時代とともに
漫画のあり方が
変わってきて
1話の中での
物語の進み方は
当時の漫画よりも
遅くなってきているのに
万太郎が逃げ出すパートが
必ずと言っていいほど
入ってきますからね。
『キン肉マン』において
「友情」というテーマは
切っても切り離せない
ものだということは
理解しているつもりですが
「ギャルにもてたい」とか
そういう邪な気持ちで
戻ってくることも
多々ありますからね・・・。

万太郎の必殺技は
キン肉バスター
→マッスルミレニアム
→マッスルグラビティ
・・・と
進化していきますが
私は2番目の必殺技、
マッスルミレニアムが
お気に入りです。
ロープを利用して
決めるところが
プロレスっぽくて
好きなんですよね。


ガゼルマンや
セイウチンなど
万太郎を取り囲む
正義超人レスラーたちは
優秀な設定を付加されながら
ほとんどの場合、
噛ませ犬扱いです。


彼らを噛ませ犬にして
登場させたキャラクターは
ビジュアルの
カッコ良さもあって
敵としては魅力的に
映るんですけど
味方になると途端に
噛ませ犬ポジションに。
この噛ませ犬
スパイラルを
延々繰り返したのが
『II世』の作風であり
『初代』を超えられなかった
最大の理由だったように
思いますね。

『II世』だからできた
熱い展開もあります。
たとえば
テリーマンの息子、
テリー・ザ・キッドは
父と同じ"2番手"の
ポジションに甘んじることを
よしとせず
我が道を行こうとしますが
徐々に父の偉大さに
気づいたり
選択を迫られる場面で
父と同じ道を選んだり・・・。
苦悩しながらも
成長していく様が
描かれています。

ブロッケンJr.の愛弟子、
ジェイドは
血の繋がりこそ
ありませんが
他の2世キャラ同様、
師匠との信頼の
揺らぎを突かれる
精神面での葛藤を
強いられます。
これもまた
『II世』ならではの
展開ですよね。


・・・まぁそんな2人も
結局、噛ませ犬に
されるんですけどね。


超人オリンピックの
準決勝で戦う
ヒカルドというキャラは
個人的には
かなり惜しいキャラだと
思ってます。
悪行超人ながら
正義超人として育てられ
その血に苦悩するという
展開なのですが
悪行超人の血に逆らえず
悪行ファイトで
万太郎と戦い敗北。
「結局、悪行超人は
悪行超人でしかない」
・・・的な悟りを開き
姿を消すのですが
このキャラ、
もう一度本編で
登場させていれば
オモシロイ展開に
なったと思うんですよね。
・・・っていうか
万太郎の仲間になった
チェックメイトや
スカーフェイスの
立場は・・・!?

『II世』最大の成功は
ケビンマスクを
生み出したこと、
これに尽きますね。
レジェンド、
ロビンマスクの息子ながら
ロビンのスパルタ教育に
嫌気がさし、
悪行超人へヒールターン。
『キン肉マン』でも
屈指の誇る
ロビンマスクの息子が
不良少年なんて設定、
最高じゃないですか!
しかもこのケビン、
初登場は
かなり早い時期なんですが
本格的な戦いを見られるのは
超人オリンピックの頃まで
待たされます。
決勝戦でいよいよ
万太郎と対戦することに
なるのですが
当時週刊連載を
リアルタイムで
追っていた私も
「ようやく来たか!」と
熱くなったものです。

しかもその試合が
めちゃめちゃ面白かった!
いまだに私の中で
『キン肉マン』シリーズの
ベストバウトといえば
この試合ですからね。
OLAPからのビッグベンは
震えました。

その後、物語は
デーモンシード編に突入。
万太郎は
かつて悪行を働きながら
正義の心に目覚めた
アイドル超人
(このネーミング・・・)
たちとともに
恐怖の将の復活を
阻止する為に戦います。
・・・が・・・
超人オリンピックと
比較すると
イマイチ盛り上がりに
欠ける展開でした。
アイドル超人を
名乗るメンバーにしては
魅力が足らず
高い人気を誇る
ケビンマスクと
スカーフェイスを
最終戦のタッグで
抱き合わせにしたのは
失敗だったと思いますね。
途中でダレてしまいました。

そして私が思う
最大の失敗は・・・
アシュラマンを
敵として再登場させたこと!
ココだと思います。
いやそりゃね、
『初代』を見ていた
ファンにしてみれば
かつての登場キャラが
かつての姿のまま
再登場したら
最初はテンション
上がりますよ!
・・・でもね、
私たちは
ソルジャーとともに
超人血盟軍として戦った
あのアシュラマンが
好きなんですよ。
「若い姿に戻りたい」とか
息子とのトラウマとか
そんなの見せられても
熱くなれんのですよ。
最終的には
落としどころとして
醜態を晒しながら
倒されるわけですし・・・。
ちなみにもし
恐怖の将を
復活させたいたらと
想像すると・・・。
もしかすると
傑作と評判の高い
「完璧超人始祖編」が
なくなっていたかも
しれませんよね。
いやはや、恐ろしい!!

以降、『II世』は
第2部として
「究極の超人タッグ編」に
突入するのですが
この頃のゆで先生は
『II世』の見せ方に
限界を感じていたのか、
旧キャラを復活させる
→魅力的に描けず終わる
・・・を
繰り返してしまいます。
アシュラマンの復活は
『II世』という作品の終焉を
予感させる結果と
なってしまいました。

私にとって
『キン肉マンII世』は
ケビンマスクの
活躍を描く漫画、
そんな印象がありますね。
主人公の万太郎は
初代キン肉マンと比べると
非常に魅力に欠け、
他の2世キャラたちは
父親や師匠との
因縁を克服できず、
オリジナルキャラは
噛ませ犬に終わる。
そんな感想しかありません。
やっぱり2世モノは
難しいんでしょうね~。
【関連記事】
キン肉マンII世
~究極の超人タッグ編~の話
キン肉マンで好きな技ベスト5
私の少年時代編
キン肉マンで好きな技ベスト5
スレた現在編

↑バナーをクリックでランクアップ!
ご協力よろしくお願いします。