井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

ネパールの入国管理事務所で・・・

2006-10-16 20:00:43 | カイラス巡礼・旅行記
  グレゴリーの番が来ます。
グレゴリーも申請書に写真を貼っていません。
係官がグレゴリーのパスポートと申請書を見て何か話しかけますが、
グレゴリーが何も言わないのです。

どうしたのかと思ってグレゴリーの顔を見ると彼は自分の口を指さして、
カウンターの上にある紙に何か書きます。
どうやら口がきけないと言っているようです。

さらに係官がグレゴリーに話しかけますが、グレゴリーは
知らない顔をしています。
どうなるか、じーっとこの様子を見ていると係官が仕方がないという
ような顔をしてパスポートの裏にスタンプを押してから
顔でグレゴリーに左手の部屋へ行くように合図します。
グレゴリーはちょっと首を折って係官にお礼をします。

結局、グレゴリーは1円も払うことなく入国の手続きを
終えたことになります。
 
これにはちょっとビックリしました。
と同時に、グレゴリーのしたたかさに脱帽です。
さすが旅慣れたグレゴリーです。
私はこの目の前で起こったこのグレゴリーのしたたかさを生かすために
私も頑張ることにしました。

私の番が来たのでパスポートと申請書を係官に渡します。
係官が申請書を見て写真が貼られていない申請書を私に見せながら
「ピクチャー」といいます。
私は、「ノー!」といって黙っていました。

何回か係官が私の顔を見ますが知らない顔をしていました。
すると係官がぶつぶつ言いながらパスポートにスタンプを押します。
お金も要求されません。

私は心の中で「ヤッター!」と叫びましたが、そのことを顔には出さずに、
係官がパスポートを返してくれて左の部屋に行くような仕草をしたので
「サンキュー!」といってそちらへ行きます。

左手には小さな部屋があり、その部屋一杯に据えられている大きな机に
若い事務官が座っています。
彼がこの事務所の責任者なのでしょう。

電話を掛けながらビザに押されたスタンプのところに彼がサインをします。
これで入国手続きが終了しました。

事務所の外で先に手続きが終わっていたゲリー達3人と握手をします。
そしてゲリーから借りた15ドルを返します。

 さて、さて、グレゴリーの荒技には感心してしまいました。
これが西欧人のしたたかなところなのでしょうか?
私には真似の出来ないことです。

こういったことが出来るのはグレゴリーにはいろいろな経験が
あるからこそかもしれませんが、口がきけない振りなんて
なかなか出来ることではありません。
ウーン!人種の違いかな?

入国管理官事務所で不思議な光景を目にしました。
それはカウンターに並んで待ったいるときのことなのですが、
ビザ発給の時にゲリーが払った15ドルは机の引き出しに
入れられました。

その引き出しには他の人が支払ったお金も入れられています。
係官がそのお金を取り出して数えると無造作に自分のワイシャツの
ポケットに入れて部屋を出て行ってしまいました。
ビザ発給のお金は公金のはずです。

そのお金をこのようにポケットに入れてしまうことにビックリしました。
まるで自分のお金のような扱いをしているからです。
ビザ発給のお金に公金という意識がないのでしょうか?

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4 コメント

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Unknown (siga)
2006-10-16 20:29:36
目の当たりにされましたね。

私見ですが、たぶん賄賂、たかりの部類ではないでしょうか。



私もハンガリー入国の際に、ガイドさんが難癖をつけられて、所謂“袖の下"を払って通してもらいました。



旅には思いもかけない事がおこるのですねぇ。

これもまた今となっては!な思い出の1ツです。
そうですか・・・? (MIKO)
2006-10-16 22:29:31
そうなのでしょうか?

私は初めての海外旅行ですので判断がつきません。

でも、お金の管理がずさんに見えるということは

そういう素地が十分にあるということは間違いがないと思います。

そこら辺が、発展途上国の特徴なのでしょう。

公務員が特権階級として利権に預かるという図式は

よく聞くことです。



本当は、これでは困るのですが!
ネパールビザの規則 (通りすがり)
2006-10-17 14:33:11
ネパール滞在が3泊4日以内の場合「無料のビザ」が発行される。

前回のネパール滞在が15日間以上あれば「無料ビザ(30日間)」が発行される。



何れもスタンプが押されます。

有料のビザ(30米ドルで60日間or30日間)はスタンプではなく「シール」が貼られます。



上記の条件以外で無料(未払い)で入国した場合、出国時にチェックされて問題になる可能性大。



お金を払った時は必ず領収書を貰うこと。

領収書を要求しなければプレゼントと思われたかも。

領収書を書かなければ懐に入れ易い。

しかし15米ドルとは半端な金額ですね。
ありがとうございます! (MIKO)
2006-10-17 18:56:06
通りすがりさん、ネパールビザの説明ありがとうございます。

私も帰ってから調べたのですが、私の場合には歳入国は滞在が2日で申請したので3日以内の場合は無料でビサがでるようです。

これは、日本人の場合であって母国がどこかで違う場合もあるのだと思います。

ゲリーは南アフリカ、ミッシェルはフランス、それぞれ違いますので、その辺でビサの発給料金も違うのかもしれません。

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