井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

奥手稲小屋に泊まる!

2016-04-30 21:28:26 | 札幌近郊の山
 奥手稲小屋に1泊してきました。
 この山行は東京から来るIsさんのために企画したものです。
Isさんが所用で札幌に来ることになり、せっかく冬の札幌まで行くのだからどこかの山小屋で1泊したいとの話がMOcoさんに来ました。
私はmocoさんからのお誘いで参加することになりました。

 以前、この3人で風不死岳にある楓沢を目指したことがあります。
この時は、地図読みがいい加減だったために目的の楓沢を降ることが出来なかったのです。
今回は、きっちり小屋泊まりと奥手稲山の山頂を踏ませてやりたいと思っていました。

 3月24日(木曜日)

 朝、遅い時間ですが奥手稲山の登山口に11時過ぎに集合します。
3月下旬なのに、前日に降った雪が30センチほど積もっています。
今回は、Isさんがスキーを使えないのでスノーシューと輪カンで歩きます。

私は、輪カンを使いましたが、積雪がスネほどの深さがあり歩くのに難儀しそうでした。
幸いにトレースがありましたのでそれを使わせてもらいます。
この時期にしては軽い粉雪が積もっています。

    
    Isさんの装備は、ほとんどmocoさんからの借り物です。

 小雪がチラチラする中、10:45分、スタートします。
まずは林道を歩きますが、スキーでのトレースがあるので何とか歩けます。
トレースを忠実にたどりますが、2人ほどが先行しているようです。

 Isさんの足取りは着実で私達に遅れないで付いてきます。
何回か休憩を取りながら歩きますが、時々晴れ間が出たかと思うと小雪がちらついてきます。
3時間ほどかかって、やっと、奥手稲の小屋に到着です。

 先行していたのは、北大ワンゲル部の男女2名の方達でした。
すでにストーブに火を付けてくれていたのですが、なかなかストーブが暖まってきません。
このストーブは石炭ですので、mocoさんが石炭を多めに投げ入れるとやっと火が大きくなってきました。

   

      昔、高校の教室にあったような鋳物製の大きなストーブです。

      この小屋の流しです。
   この小屋は、小屋の中に沢水が引きいられているので自由に使えます。
   また、トイレ(ボットントイレです。)も完備されています。

 この小屋は、北大ワンゲル部が管理しています。
石炭は、ワンゲル部の部員が秋に人力で運んでいるということです。

 石炭ストーブが燃え出すと身体も温まり、mocoさんの料理で今夜は煮込みジンギスカンを食べます。
お酒を飲みながら楽しい時間を過ごします。
小屋泊まりは、この夕食とお酒なしでは過ごせませんね。

 この小屋は3階建てとなっています。
わたしたちは2階に寝ることにします。


 3月25日(金曜日)

 朝、目を覚まして外の様子をうかがうとどんよりした曇り空で時折小雪が降っています。
朝食を済ませて外へ出ます。
あまり雪が深いようなら山頂はあきらめて下山するつもりでしたが、幸いに昨夜の積雪は5センチほどです。
これなら何とか山頂まで行けるかと思い、ラッセルを覚悟して山頂を目指します。

   
   外観は木造の雰囲気のある山小屋です。

   
   小屋の横にある松の木に鐘が備え付けられていました。

 雪の深さは膝ほどありますが、何とかラッセルできる深さです。
小雪がチラチラしており視界はあまりありません。
まずは水平を維持しながら右手の斜面をトラバースします。
そこから磁石を切って山頂を目指します。

 夏道ですと30分ほどで山頂へ着くはずですが、1時間を超えても山頂へ着きません。
方向に間違いがあるか時々GPSを確認しながらラッセルを続けます。
    

 1時間30分ほどかかって、やっと山頂に来ることが出来ました。
    
    この標識を見ることが出来て、正直、ホッとしました。

この山頂からは、晴れていると日本海が望めるのですが、今日の天気では望みは叶いません。
それでも、喜んでくれるIsさんです。
    
    彼女の笑顔を見るとここまでラッセルした辛さも忘れてしまいます。

    
    粉雪の中に大の字に背中から倒れて雪の感触を味わうIsさん。

 今回は、彼女が楽しく雪山を歩き泊まってもらうのが目的でしたので、その目的は充分達成できたようです。

 さあ、天気が今ひとつですのでそうそうに下山します。
ここからは、適当に尾根を歩き、左手の沢へ降り、前日のトレースを歩く予定です。
登りでは苦労したラッセルですが、下りとなると足裁きが楽になります。

 ドンドン降って、前日のトレースに合流。
ここからのmocoさんは早かった!
ドンドン離されるのです。
私は平地を歩くスピードはそれほど速くないのです。

 山頂から2時間で駐車場まで戻ってきました。
しかし、ここでもう一つ仕事が待っていました。
雪に埋まった車を道路まで出すのに一苦労です。
それを何とか終えたところにワンゲルの2人がやってきます。

彼らの車は一番奥に止まっているのでこの車を道路まで出すのを手伝います。
40分ほど雪と格闘して、やっと、道路まで車を出すことが出来ました。

 さあ、つぎは登山後の温泉です。
この温泉もIsさんの楽しみにしているものです。
朝里温泉の武蔵亭で温泉に入り、体を温めます。

この2日間、久しぶりに輪カンでのラッセルでしたが気持ちよく歩けました。
たまには、こんな山もいいですね!

羊蹄山・マッキモコースを滑る!

2016-04-27 21:20:50 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 ブログの記事を更新していませんが、それなりに活動しておりました。
 ご無沙汰していた記事を何とか思い出しながら書いてみたいと思います。

 3月22日(火曜日)

 この日は羊蹄山のマッキモコースを滑ってきました。
メンバーは4人です。
私とOn氏は昨年滑ったことがありますが、今日はこのコースが始めてとなる2人の女性を案内して滑ります。

 羊蹄山の周りにある京極町から真狩村へ向かって車を走らせます。
すると、真狩村の手前の右側に車が休憩できるように設置された駐車帯があります。
この駐車帯がスタート地点となります。

 8:30分、準備が出来たのでスタートします。
 融雪剤が撒かれ少し黒くなった畑の上を歩いて羊蹄山を目指します。
   
   ここから見える羊蹄山は裾の一部が見えるだけでほとんどが雲の中です。

 しかし、今日の天気予報は晴れですのでまずは雑木林へ突入します。
このルートの最初の難点がこの雑木林です。
林の中にはいると視界が閉ざされてしまいます。
間近にあるはずの羊蹄山も見えないのです。
そこで、磁石を切って進みます。

 幸いなことに予定していた場所にうまく出ることが出来ました。
   
   ここからは目の前にドーンとした羊蹄山が見えるはずですが、やはり雲の中に隠れたままです。

 後ろを見ると晴れており、尻別岳がくっきりと見えています。  
   

 目の前に見える斜面をドンドン登ります。
このルートは2回目ですのでおおよその地理は頭に入っています。

 針葉樹の林の中をドンドン登るに従って天気の方も良くなってきます。
陽が当たると汗が噴き出してきます。
今日の雪は。クラストした斜面の上にうっすらと降った雪が積もっています。

   
   尻別岳の北面が見えています。
今年はこの尻別岳の南面を2度ほど滑ったのですが、この北面の雪を滑りたいと思っていました。
せっかくの機会ですのでよく観察して来年に備えます。

 約3時間ほど登り、森林限界となりました。
標高で1,200mほどでしょうか?
この上は堅くクラストした斜面ですのでスキーで滑るには危険性が高いので、今日はここまでとします。

 ここで、シールを外し、滑降の準備をします。
ここからの滑降が楽しかった!!

 表面はクラストしていますが、表面にうすく積もった雪がスキーを横滑りさせてくれるので気持ちよく曲がれます。
4人ともスキーを気持ちよく走らせます。

アッという間にいい斜面を滑り降りてしまいます。
その後は、雑木林の中をトレースを外さないように駐車帯を目指します。

   
  
 駐車帯に着いて後ろを振り返ると羊蹄山が姿を見せてくれていました。
今日も一日楽しませてくれた山です。
ありがとう、羊蹄山!!

徳舜瞥山をあきらめ「にょろにょろ」を見物に!

2016-04-02 22:48:22 | 札幌近郊の山
 徳舜瞥山と「にょろにょろ」見物に誘われました。
「にょろにょろ」というのは、洞窟の中に滴り落ちる水が石筍のように凍っているものです。
徳舜瞥山の近くにありますので山の帰りにでも見物しようということになりました。

 3月21日(日曜日)

 伊達市大滝地区にある登山口に着いたのは8時30分頃でした。
今日は4人で登ります。

   
   登山口となる農家さんの横に車を駐車させてもらいます。

 この農家さんで飼っているハスキー犬が私達について登ってきます。
   

 8:50分、登山準備が出来たので山へ向かって登ります。
今日の天気はあまり良くなく、風が強く山頂は雲に隠れて見えていません。
まずはゆっくり原野を登ります。

 何本か林道を横切って登りますが、山頂は依然として見えず、おまけに風が強くなってきます。
山頂下の標高1,200m辺りで人工林の松林を抜けます。
ここから先は一気に傾斜が増します。
視界がない上に風も強く吹いています。
雪面がクラストして堅くなっているのでスキーアイゼンを付けることにしましたが、スキーアイゼンを持っていない人などもいて、あっさり撤退することにします。

撤退を決めるとあとは滑り降りるだけですので、アッという間に下山できました。
下山は視界がないのでテープを何カ所か付けて、方向を間違わないようにしました。

 ここからは、「にょろにょろ」の見物です。

 徳舜瞥山の登山口から「にょろにょろ」のある場所は近いのですが、標識がないのでケイタイの地図を頼りに向かいます。
近くの道路上に車を駐車して畑を横切り沢に向かいます。
沢に沿って林道を歩きます。
   
   この辺りでは青空が顔を出し、暖かくなって来ました。

 約30分ほど歩くと沢の左岸に洞窟が見えます。
   

   
   この洞窟の中に「にょろにょろ」があります。

   
   入り口近くのは白くなっており、高さもあまりありません。

 しかし、奥には透き通ったもので、天井から下まで繋がったものがありました。
   

    

   

   

   

   

   

 この洞窟は、昔はアイヌの人が使った跡があったようです。

 よく見ると微妙に曲がっているものもあり、不思議な形をしています。

 このようなものは、羅臼町の町はずれにある洞窟でも見たことがあります。
そのときは、あまり珍しいものだという感じは持っていませんでした。

 観光資源として見直されたものですが、駐車スペースもないので観光客が押し寄せると付近の住民の方達にとって迷惑以外の何ものでもありません。

 もし、見に行かれる方は、その辺を十分に理解の上、駐車する場所については注意してください。