井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

お花畑を求めて上ホロから富良野岳を歩く! その2

2014-07-18 20:18:10 | 十勝岳山系の山
 久し振りの山小屋泊ですが、皆さん行儀がいいのか7時過ぎにはシーンとしています。
私も簡単な夕食を済ませてしまうと何もすることがないので寝袋の中でラジオを聞いて時間を潰します。

 何時頃でしょうか?
突然激しい雨の音で目が覚めました。
その音たるやもの凄いのです。
イヤホーンで聴いているラジオの音が屋根に当たる雨音でかき消されるのです。
「バケツをひっくり返したほどの雨」という言い方がありますが、そのたとえを使うならバケツ2~3杯ほどの水を屋根に吹き付けているといったところでしょうか?

 しかし、ここは山小屋です。
このもの凄い雨音を聞きながらウトウトできるのですから人間というものもいい加減なものです。

 10時を過ぎたので本格的に寝る準備をします。
時折強くなったり弱くなったりの雨音を子守歌代わりに寝てしまいました。

 明け方目を覚ましましたが、雨は上がりつつあるようですが、今度は風の音が強くなっています。
小屋を揺するような風が吹いています。
これでは、天気待ちをした方がいいかななどと考えながらまどろんでいます。

 6時過ぎたのですが、誰も起きてきません。
1階に寝ているツァーの人達も静かなものです。
さすがに7時過ぎると話し声が聞こえてきます。
でも、外の天気を考えると出発する判断がつきません。

 私は、富良野岳を回るなら8時には小屋を出発しなければならないと考えていました。
トイレタイムを利用して外へ出てみましたが、風の強さは何とかなるのですが、雨が時折強く降っているのです。
これでは富良野岳は無理かなと思い朝食を済ませます。

 9時には小屋を出発するつもりでパッキングを済ませているとドアの開く音がします。
どうやら単独の人が登ってきたようです。
その人の話では登山口の方は晴れており、稜線から上が風に雨のようです。

 8:55分、雨具を着込んで小屋を後にします。
外へ出てみると風こそは強いものの視界はあるし雨は降っていません。
    
   手前にある雪渓が水場です。

 この小屋周辺にはエゾツガザクラの大きな群落があります。
   
   拡大するとこんな具合です。
   

 上富良野岳へ向かって上ホロの山頂を登らず、トラバースコースを登ります。
すると前方から単独の男性が降ってきます。
すれ違うときに挨拶をすると、その男性が「十勝岳温泉へはここを降ればいいですか?」というのです。
私は、「十勝岳温泉へ降るなら反対方向へ来ていますよ。」というと怪訝な顔をしています。
どこから降ってきたか聞くと上ホロからだといいます。

 私は、「これから十勝岳温泉へ降るので一緒に行きましょう。」と声をかけて先を歩きます。
歩きながら話をすると群馬から来ている方でした。

 上ホロの南斜面にもお花畑が広がっています。
   
   チングルマの花が満開でした。

 30分ほど登ると上富良野岳です。
   

 この天気を見て下山するのを止めました。
雲が広がっており富良野岳の山頂が見えないものの雨は降っていません。
北側の視界は市街地が見えるほどです。
このまま下山する手はありません。

 群馬の男性には十勝岳温泉への下山路を教えて私は三峰山へ向かいます。
   
   この景色を見て下山できるはずはありません。

 少し進んで振り返ると上富良野岳への登山路が見えています。
   

 砂礫地の稜線を登ったり降ったりしていると25分ほどで三峰山です。
   
   ここには、ハイ松の陰で休んでいる男性がいました。

 ここから、さらに富良野岳に向かっての稜線歩きが続きます。
この稜線にも沢山の花が咲いています。

   
    イワブクロです。

   
    タカネバラ

   
   この花を拡大したのが次の写真です。
   
   どうやらミヤマセンキュウでしょうか。

 富良野岳に向かって降る斜面にチングルマの大群落がありました。
   
    これぞ、お花畑という感じでした。

 そこを降ったところに1株だけコマクサが咲いています。
   
   このコマクサには作為を感じます。

 ここに数株しかないのです。
最近、天塩岳において、本来無かったコマクサが咲いているという報告があります。
そこで、誰かが勝手に植えたものだということです。
本来自生していない花を植えたのはいけないことです。
そんなことで発見した人はコマクサを除去するようにという話があるのです。

コマクサが1株だけ咲いているのはおかしく感じました。
このコマクサをみてこの話を思い出しました。

 10:30分、富良野岳山頂への分岐に到着です。
   

 この分岐にザックを置いて空身で山頂を目指します。
この分岐から山頂にかけて花が楽しめる場所なのです。
階段状の急斜面を登り左手に回り込んだところで目に飛び込んできたのがハクサンイチゲの群落です。
   

    ハクサンイチゲの群落です。
   

 数は少ないのですがミヤマキンポウゲも咲いてます。
   
    タカネバラ
   
    エゾヒメクワガタでしょうか。
   
   
 そして、一株だけ咲いているのがエゾルリソウです。
   
   2年前はもう少し大きな株だったと思います。
  
 10:55分、富良野岳の山頂に到着です。
ここには休んでいる人が沢山います。
   
 しかし、今日はとっとした事情がありますので写真を1枚写しただけで下山します。

 今日は、下山後に観光で来ているKo氏とファーム富田で待ち合わせをしているのです。
下山後にお風呂も入りたいですし、待ち合わせ時間も近づいているので先を急がねばなりません。

 下山路は三峰山の下をトラバースします。
この下山路を飛ばしに飛ばして2時間で駐車場に到着です。

 下山すると稜線の雲も取れてすっきりとした山容を見せてくれます。

   
    ファーム富田から見た十勝岳連峰です。

 今日は少し忙しい山となりましたが、花を楽しみ、白銀荘のお風呂にも入り満足な1日でした!
そして、今回の山行は、小屋泊りと山の花の二つが堪能できました。 
   
   

お花畑を求めて上ホロから富良野岳を歩く! その1

2014-07-17 19:39:14 | 十勝岳山系の山
 少しノンビリとした山歩きがしたくなっていました。
出来ことなら高山植物の花も楽しめる山へ行きたいものです。
ノンビリするなら小屋泊まりが最高です。
そこで選んだのが、十勝岳の隣にある上ホロかメットク山から富良野岳の縦走です。
そして、上ホロカメットク山には避難小屋があるのです。

 この小屋泊まりを楽しみリフレッシュしたいと思います。

 
 7月14日(月曜日)

 天気予報は、昼から雨が降るかもしれないというものです。
その雨は夕立が降るという予報です。
札幌を朝の8時に発ちます。

上ホロカメットク山の登山口は十勝岳温泉となります。
この登山口から上ホロの避難小屋までゆっくり歩いても3時間あれば十分なのです。
あまり早く着いてしまうと時間をもて遊んでしまいます。
(ゆっくりしたいといっても時間をもて遊ぶことができない性格です。)

 10時を回ったところで登山口となる十勝岳温泉の駐車場に着きました。
この時間になると駐車場は満杯です。
やっと、1台止められるスペースを見つけたのでそこへ車を止めます。

 登山準備も整い、10:35分、登山開始です。
まずは、石ころがゴロゴロした林道を歩きます。
正面には安政火口の黄土色した地面を目指して谷の奥に向かって歩きます。

 この安政火口に向かって谷の右岸を歩くのですが、この辺りで数年前の11月雪崩に遭って数人の方が命を落としています。
夏に見るとそんなことが信じられないほどどって事無い地形なのです。
山の恐ろしさを教えてくれる山が上ホロです。

 さて、安政火口の噴煙が見えてくると谷を渡らなければなりません。
渡った後は尾根をトラバースするように乗り越えます。
   
   下の方には登山口にある凌雲閣という温泉宿が見えています。

 尾根を回り込むと正面に富良野岳が見えてきます。
   
   その富良野岳の山頂が雲に隠れています。

 この雲は積乱雲ですので発達すると雨を降らせます。
雲の様子に注意しながら歩きます。

 ほどなく上ホロと富良野岳の分岐です。
この分岐を左に曲がり狭い谷に沿って登ります。
例年ですとこの分岐から雪が残っているのですが、今年は雪融けが早いので地面が出ています。
ゴロゴロした石を避けながら歩きます。

 少しずつ傾斜が増してきます。
上空は厚い雲に覆われてきます。
雨の心配があるので足早に登ります。

 階段が現れてきます。
この階段が延々と稜線近くまで続くのです。
私は、「階段地獄」と名付けています。

この階段地獄に耐えて登っていると高山植物の花が疲れた心を癒してくれます。
   
    エゾコザクラです。

   
   コケモモの花です。

   
   エゾイソツツジです。

 尾根の上にたどり着くと安政火口が目の下に見えます。
   

 ここから一気に視界が開けます。
そして、花の種類も多くなります。
   
   ヨツバシオガマです。

   
   チングルマですが、すでに花が散り風花となっています。

   
   私の好きなイワヒゲの登場です。

   
   雪渓が出てくると谷の向こうには三峰山が見えています。

   
   エゾツガザクラの可憐な花を楽しみます。

   
   正面に上ホロが見えてくると稜線がもうすぐです。

 やっと稜線に到着です。
振り返ると今し方登ってくる登山道が見えています。
   

 12:30分、上富良野岳に到着です。
   

 ここから上ホロの山頂までは、ほんの15分ほどなのですが、この間のお花畑がすごかった。
   
   こんな感じで咲いています。

   
   イワヒゲの花も大きな株があちらこちらにあります。

   
   チングルマも大群落となって咲いています。

   
   左手は荒涼とした安政火口ですが反対側の右手は高山植物のお花畑です。
   
 12:45分、上ホロカメットク山に到着です。

山頂には若いカップルが昼食を食べていました。

 ここで、安政火口側の谷に向かって手を合わせます。
昨年11月、この山頂下の谷で(元北見山岳会に所属していた)女性が低体温症で亡くなるという遭難事故がありました。
私も昔この山岳会に所属していたこともあり、慰霊のために手を合わせたしだいです。

   
   安政火口の全容が一望できます。

 そして、今日泊まる避難小屋も見えています。
   

   さらに、花々が今を盛りと咲いています。 
   

   

 コルまで降ると正面の山は三段山です。
   
   この山の反対側の斜面が、冬には山スキーのパウダーを楽しませてくれるのです。

  
   稜線分岐から見た避難小屋です。

  
   小さな小屋ですが2階建てです。
   トイレは小屋の裏側にありますが、ボットントイレです。
   水は少し離れたところにある雪渓の雪融け水を使います。

  
   中はこんな様子です。
   この日は、1階にツァーの人達、2階は私や2組の個人で使いました。

  
   小屋の周りはエゾコザクラの大群落があります。
  
   拡大するとこんな具合です。
   

 小屋についてホッと一息です。
雨にも当たらず良かったです。
早速水汲みです。
その時に缶ビールを2缶ほど雪渓の雪に埋めます。
私はアルコールが無くても良いのですが、今回はゆっくりしたかったので缶ビールを持参しました。

 この缶びーるは日暮れ時に小屋の前のベンチに座って楽しく飲みました。
 極楽、極楽といったところでした。


 上ホロからの下りが岩がゴロゴロした斜面です。
注意しながら降らなければなりません。 

風不死岳から樽前山を歩く!

2014-07-13 21:49:47 | 札幌近郊の山
 台風8号が週末に北海道の太平洋沖を抜けましたが、札幌近辺にはそれほどの被害もなく天気が回復しそうなので近郊の山へ出掛けてきました。
今回は、支笏湖の周りにある二山を歩くことにしました。

 この二山は、隣り合わせにある山なのですが対照的な山容となっています。
風不死岳は支笏湖に面した山ですが、緑が濃く、山頂部も低木に囲まれています。
一方、樽前山は今も噴煙を上げている活火山ですので地肌は砂礫地となっています。

 今回は、風不死岳の北尾根を登り、樽前山の外輪山をほぼ一週しようというものです。


 7月5日(土曜日)

 まずは樽前山五合目にある駐車場で一緒に登るウッチーさんと合流します。
1台の車をこの駐車場に残し、その後、風不死岳の登山口へ向かいます。
駐車場はすでに満杯の有様です。
ここは、人気の山のようです。

 7:40分、北尾根の登山口を出発します。
   
   林の中ですので空気がヒンヤリして気持ちがいいです。

 この林の中を歩くのですが、登山道はいきなりからかなりの急勾配となっています。
この急勾配に負けないようにゆっくりとした足取りで歩くのですが、すぐにジワーッと汗がにじんできます。
汗が目に入りそうですので時々拭いながら登ります。

 8:30分、ほぼ1時間ほど歩いたので休憩します。
   
   ここが6合目です。
 幾分高度を稼いだので樹木の合間から支笏湖の湖面が見えてきます。

 さらに高度を稼いでいくと登山道の両側が明るくなってきます。
そろそろ山頂が近くなってきたようです。

 9:40分、約2時間で風不死岳の山頂です。
   

 ここからの眺めが素晴らしかった。
まず支笏湖が目の下に見えます。
湖岸の向こう岸には恵庭岳が聳えています。
   
   残念ながら鋭い鏃のような山頂ドームは雲の中でした。

 反対側には樽前山が見えます。
   
   外輪山とその中央に溶岩ドームが見えています。
 木の生えていない荒涼とした風景が特徴的な山です。

 ここで少し休んでいると次々に樽前山の方向から登ってくる人達がいます。
そうです、北尾根を登る人より樽前山の5合目にある駐車場から登ってくる人がメインなのです。

 軽く休憩を取った後は、いったん降ります。
この降りもなかなかの傾斜なのです。
途中1カ所には鎖場もあります。
林の中を降り終えると、今度は樽前山に向かって登ります。

   
   樽前山と駐車場に向かう分岐点です。
11:15分、監視員の方がパトロールしていました。

 樽前山の外輪山に向かって登ります。
   
   溶岩ドームがドンドン近づいてきます。

 そして後ろを振り返ると風不死岳が遠くなっています。
   
   
 外輪山にはいるとタルマエソウ(樽前山ではイワブクロのことをこう呼びます。)の群落が目に入ってきます。
   
   溶岩ドームから噴煙の吹き出している様子がよく見えるようになってきます。

   

   

 西山への登りは少し急になってきます。
それを我慢して12:10分、やっと西山に到着です。
   

 西山で昼食を取ることにします。
風が急に強くなってきました。
あたりが暗くなってきます。
風不死だけの山頂が黒い雲に隠れるとどうやら雨が降っているようです。
その黒い雲が樽前山に方にも広がってきます。
   
   ポツポツと雨が飛んできます。
降るというよりは横から吹き飛んでくるのです。
雨具を着て山頂にある観測機器の陰に隠れます。

 幸いなことに西山にはほとんど雨が降りませんでした。
黒い雲が樽前山を越えて流れて行きます。
辺りが明るくなってきたので私達も出発します。

 13:00分、樽前山神社の社に到着です。
   
   小さな社が石積に囲まれています。
中を覗いてみるとこんな様子でした。
   
   
 ここから樽前山の山頂までは20分ほどでした。
   
   これで溶岩ドームをほぼ1周したことになります。

 溶岩ドームの上部は鋭く尖っており、西山よりに火口があるようでした。
札幌からも見える樽前山です。
しかし、外輪山を1周したのは初めてでしたので新鮮な気持ちで歩くことができました。
そして、歩く度に姿を変える溶岩ドームの姿を楽しむことが出来ました。

   
   厚い雲に覆われた風不死岳です。
この雲が雨を降らせたのですが、私達は雨に当たらず歩くことが出来ました。

 山頂からは、外輪山を回り込むようにして降ります。
その登山道にも沢山のタルマエソウが咲いています。
   

 山頂から30分ほどで駐車場に到着です。
   

 これで、今日の登山は終わりです。
樹木に覆われた風不死岳と噴煙を吹き上げる溶岩ドームを持つ樽前山、山容の全く違う二つの山を楽しむことの出来た登山でした。  

羊蹄山でリハビリ登山!

2014-07-06 20:36:34 | 後方羊蹄山・ニセコ・積丹山系・道南の山
 風邪からの回復もようやくといったところです。
咳の方もだいぶん楽になってきたのでこの辺でリハビリ登山をしなければと思っていました。
そこで羊蹄山へ行ってみることにしました。

 羊蹄山は登山口から火口壁まで揺るみない登りが続きます。
この登りにどのくらい身体が耐えられるかで今の状態を判断しようと思いました。
その他には、新しくなった避難小屋を見ておきたいという理由もあります。

 羊蹄山には、比羅夫、真狩、喜茂別、京極からの4コースがあります。
この4コースのうち、今回は比羅夫コースから登ることにしました。
この比羅夫コースを登るのは45年振りとなります。
20歳の頃、1年だけ倶知安に住んでいたことがあります。
この時に2度ほど比羅夫コースを登ったことがあります。
それ以来の事ですから45年振りに歩くことになります。


 7月5日(土曜日)

 朝6時に札幌を発ち、比羅夫コースの登山口に着いたのは7時40分です。
すでに駐車場は満杯です。
   

 早速、登山準備をして出発です。
空気はヒンヤリとして気持ちがいいです。
   
   登山口で入林許可のカードを記入します。

 ここからは気持ちのいい林の中を歩きます。
   
   マイナスイオンが満載ですね。

 コースは沢の奥に向かったゆっくりとした登りが続きます。
ドン詰まりが1合目となります。
ここから尾根に向かってジグを切って登ります。
このコースは合目の表示がしっかりと付けられています。

 ジグを切って尾根に乗るとあとはこの尾根を忠実に登っていきます。
   
    後ろからラジオの音が聞こえてきたと思ったら黒い1団が足早に横をすり抜けていきます。
トレランの人達でした。
この人達の他にも次々とトレランの人達が登ってきます。
このコースは、トレラン専用か?と思ったくらいです。

 1時間で3合ほどを順調に登ります。
体の調子もいいようです。
呼吸は苦しくないし、足も上がります。

 2度ほど休んでようやく森林限界を超えました。
   
   火口壁に繋がる砂礫地が見えてきました。
ここまで来るとお鉢の縁までもう一息です。

   
   お鉢の縁に到着です。
 正面に山頂が見えています。
ここまで約3時間、まあまあのペースで登ることが出来ました。
お鉢は風が強いので汗で濡れた上着が冷たくなってきます。
以前だとこの冷たさが気持ちよかったのですが、最近はすぐに身体が冷えて震えが来るほどです。

 ウィンドブレーカーを着ると暖かくなるのですが、強い日差しの中ですので今度は暑くなってきます。
この辺の体温調整が難しくなってきました。
これも歳のせいですね。

 上空をペリコプターが飛んできて2度ほど旋回してホバリングをしています。
   
   小屋の上空も通過しただけですので事故ではないようです。

   
    中央火口の底には雪融け水が溜まって沼が出来ています。

   
   京極コースの分岐点です。
沢山の若者が休んでいました。

 30分ほど歩いて11:30分、山頂に到着です。
   

 この山頂の真狩側には休んでいる人が沢山いました。
   
   私のこの風陰で昼食休憩を取ります。

 どうやら大学のワンゲルらしい若者達のようです。
女の子がペットボトルの水を花にかけています。
話を聞いていると2リットルのペットボトルを5本荷揚げの練習で担ぎ上げたようです。
こんな練習が出来るのは若いからですね。

 そうそう、私達も高校生の時には夏の合宿では男子は30キロ、女子でも25キロを背負って歩いていました。
いまではとても無理ですが、若いときには出来るのですね。

 13時に山頂を後にして避難小屋へ向かいます。
山頂から真狩ルートへ向かって歩く方が幾分短縮できるのですが、こちらは火口壁に出来た岩が積み重なった所を歩かねばなりません。
右手の火口壁から落ちるとただでは済みません。
注意しながら歩きます。

 小1時間掛かって避難小屋に到着です。
   
   この通り小さいですが立派な小屋が出来ていました。
   
   
   1階の内部の様子です。
   ストーブは石炭のようでした。

   
   2階は中央に通路があり、左右に一段高くなって寝るところがあります。
   下の部分はザックなどの物置でしょうか。
2階には冬季用のドアもありました。

 この小屋は、真狩コース側に大きな雪渓が残っており、ここの水を自分で汲みに行かなければなりません。
しかし、この雪渓がいつまで残っているのか? 疑問が残るところです。

   
   小屋の全景です。
   左手の大きな小屋が古い小屋です。
   同じような形ですが、右側の小さな小屋が新しい小屋です。
 この小屋には、夏期の間だけ小屋番が常駐しています。

 今度はぜひ1泊してノンビリと小屋の生活も楽しみたいと思いました。

 帰りは、登山道をドンドン飛ばして15時少し前に駐車場へ戻りました。
登り3時間半ほど、降りは3時間ほどでしょうか。

 どうやら体調は大丈夫のようです。
あとは気力の問題でしょうか。


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  ここで、今回の羊蹄山で見かけた花を紹介します。

  
   エゾノツガザクラ

  
   エゾウコギ

  
   チシマフウロ

  
   イワブクロ

  
   珍しくイワブクロとエゾウツギが一緒に咲いていました。

  
   マルバシモツケ

  
   イワヒゲ

  目に付いた花はこのぐらいでしたが、登山道沿いに咲いていた花だけですのでもっといろいろな花も咲いていたかもしれません。