井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

古の道・濃昼(ごきびる)山道を歩く!

2013-11-18 08:08:57 | 札幌近郊の山
 札幌から日本海を北に向かって走ると厚田村(現在は石狩市)という町があります。
この町からさらに北へ向かう海岸線は、山が海まで迫りしかも断崖なっているため海岸沿いに道を造ることが不可能となっています。
現在は、海岸沿いに滝ノ沢トンネル、太島内トンネルに新赤岩トンネルで5キロほどで濃昼の集落へ行けますが、山の上に付けられた路が濃昼山道です。

 その古の道の一部が整備され安瀬(やそすけ)から濃昼(ごきびる)までの約10キロを歩くことができます。
今年は、この濃昼山道を使ってトレ・ランの大会が開かれました。

 この道の存在は数年前から知っていましたが、なかなか歩く機会がありませんでした。
今回は、mocoさんが、歩いてみたい道だといっていたので一緒に歩くことにしました。

 11月4日(月)

 今日の天気は晴れの予報です。
石狩市の望来(もうらい)にあるコンビニで待ち合わせをします。
今回は、都合の付いたmocoさんのご主人も一緒に行けることになり3人で歩きます。

 安瀬(やそすけ)の登山口を確認してからゴールとなる濃昼(ごきびる)の集落へ車を回送します。
戻ってくると10人ほどに人達が出発の準備をしています。
   
    ここは、5~6台の車を止めることができます。

 出発準備をしているのは、ピオレ山の会の人達でした。
mocoさんの知り合いがいたようで挨拶をしています。

 8:05分、お先に出発します。
   
    山道は両側が綺麗に刈り払われており、歩くと落ち葉がカサカサと音を立てています。

   
   とても気持ちよく歩けます。

 海岸段丘の上まで急な坂を上がるとあとは等高線に沿って歩きます。
何本かの沢を渡るのですが、水量は少なく簡単に渡渉できます。
   
   ここは、橋が架かってたようで石垣が組まれていました。

 こんな石垣があるところが、いかにも古の道といった風情です。

   
    小さなゴルジュもあり沢音が心良く聞こえてきます。

 陽が高くなってくると山道にも日射しが入ってきます。
   
    背中から陽が当たると温かくなってきます。

 紅葉の盛りは過ぎていますが、黄色く色づいた葉に日射しが当たり綺麗に輝いています。
   

 9:50分、休憩所に到着です。
   
 
 左手には海が見えます。
その海を見ながらなだらかな路を歩くのは気持ちがいいです。

 11:35分、濃昼峠に到着です。
ここで休憩することにして、山道裏側にあるの陽の当たる場所で休みます。
mocoさんがお湯を沸かしてカップ麺をごちそうしてくれます。
mocoさんのご主人がこういったことに憧れていたようです。

 40分ほど休んだでしょうか?
この峠からは、濃昼が見えますが山の陰です。
   

 ドンドン降っていると2人の方が登ってきます。
男性が自転車を押しているのです。
話を聞くとマウンテンバイクで降るといっています。
この山道は海側にスパッと切れ落ちた場所があります。
そこを走るのは勇気のいることで、私にはできません。

   
    水準点です。

   
    この砂防ダムが見えてくるとゴールが近いです。

 12:20分、濃昼に着きました。
   

 天気に恵まれ、気持ちよく歩けた古の道でした。

 今度は新緑の時期にでも山菜を捜しながら歩いてみたいと思いました。

講演会を2つ続けて!

2013-11-11 12:35:23 | その他
 11月9日(土)は、講演会を2つ聴きに行ってきました。

 1つ目は、「雪崩から身を守るために」と題した雪崩防止研究会など4団体が主催した講演会です。
この雪崩れに関する講演会はできるだけ聴きに行くことにしていますす。

今回の講演内容も雪崩れ発生のメカニズムから昨シーズンに発生した雪崩事故の概要、さらに、低体温症に山岳救急医療についてのお話と盛りだくさんです。

 私はこの講演の中で雪崩れ発生事例の詳細を聴くことができるので参加しています。
雪崩による死亡事故があれば新聞などの報道がありますが、具体的な内容が詳しく書かれているわけではありません。
事故の詳細を知ることが雪崩事故に遭わないための知識の集積に繋がると思います。
今回も実際に事故に遭った(起こした)人からのお話もありました。

   
    司会は樋口和生さん(左の男性)でした。右の女性は手話通訳者です。

   
    会場は北大構内にあるクラーク会館でした。

   
    昨シーズンの雪崩れ事例について発表する大西人史さんです。

 講演は12:30分から17:00を超える内容の濃いものでした。

 残念ながら私は次の講演があるので最後まで聞けなかったのです。

 今回の講演を聴いた中で、雪崩に遭った人達が結構な割合で雪崩についての講習会などを受講経験者であることが気になりました。
雪崩れ講習会などで発生のメカニズムや雪崩が起きる可能性を確認する弱層テスト方法などを受講しているはずです。
でも、それらの知識が実際の登山やスキー現場で実践されないなら講習を受けても意味のないことになってしまいます。
  
 また、ビーコンなどの装備が充実してきたのは良いのですが、これらの装備があれば雪崩に遭っても助かる保証を与えてくれるものではありません。
現に昨年の雪崩による死亡事故でも雪崩れ発生15分で救出されていながら亡くなった方がいるのです。
装備を頼りにしてドンドン急な斜面に入るのは無謀というものです。
もっと謙虚に雪山に向かう必要を感じた講習会でした。

 参加者には若い人の姿が多く、これらの人達が雪山の怖さを理解して謙虚な気持ちでスキーやボーダーを事故無く楽しんでくれると良いなと思いました。


 次に聴きに行った講演会は、服部文祥さんの講演会でした。
この講演会は労山設立50周年記念の一環とした行事でした。

 服部文祥さんの講演はなかなか楽しい講演でした。
初めてご本人を目にして感じた印象は、「いい声をしている!」でした。
良く通る力強い声で会場に良く響きます。

  
   会場はほぼ満員と盛況でした。

  
   年齢44歳、今、人生の中で一番力のある年齢でしょう。

  
   服部さんは知床半島の横断や日高の沢を繋いで北から南へ縦断など北海道の山にも足跡を残している人です。

 会場では、著作を格安にて販売していました。
サイン入りですので求めた人にとっては記念になる1冊でした。


神威岳、烏帽子岳、雪の山頂を踏む!

2013-11-09 21:40:16 | 札幌近郊の山
 10月28日(月)

 昨夜は雨が降りました。
この時期、里で降る雨は山では雪となることが多いものです。
今日は、一昨日に引き続きmocoさんと札幌近郊の山へ行きます。

 今回は、定山渓手前にある神威岳と烏帽子岳です。
神威岳は、山頂部が岩で出来ており帽子のように見える山です。
道路を走っていても一番目に付く山なのです。

 mocoさんに7時に迎えに来てもらいます。
百松橋を渡ると広場があり、その先に林道が続いています。
しかし、その林道のゲートが閉じられているのです。

 数年前から必要のない林道のゲートは解放されているはずなのですが・・・?
とりあえず手前の広場に車を止めることにしましたが、念のためと思いゲートを見に行くと、何とゲートは閉じられているものの鍵は掛けられていません。
ゲートを開けて、林道に入ります。

 しばらく走ると「神威岳登山口」と書かれた標識があります。
でも、その先へ林道は続いています。
今回は、はいれるところまで林道を走ることにして車を走らせます。

 林道が分岐している所へ来ました。
ここは、左に曲がり「烏帽子林道」へ進みます。
ほどなく車を数台止められる広場に着きます。
   
    車はこの広場に止めます。

 登山準備をして7:55分出発します。
歩き出してすぐに林道が沢を横切るのですが、増水により林道が崩れています。
   

 この先少し林道を歩いてからもう1本沢を渡ります。
   
   この沢の対岸は岩が露出しており滑るのでロープが固定されています。

 この沢を渡ると尾根に向かってジグを切って登ります。
尾根に出ると目の前に神威岳が見えました。
   
    やはり昨日の雨が雪になったのでしょう。山頂部は白くなっています。

尾根に出ると神威岳の山頂部に続く急な尾根に向かって笹原を歩きます。
   
    まじかに見える山頂部は登れるようには見えません。

 途中で烏帽子岳の山頂が見えましたが、やはり雪で真っ白です。
   

 急な尾根を喘ぎながら登るとやはり雪が積もっています。
その雪を踏みしめながら神威岳の山頂に到着です。

 9:40分、うっすらと雪が積もった山頂です。
   

 ここからは、定山渓天狗岳や余市岳が目の前に見えます。
    

   
   すぐ横には百松岳の南峰が見えています。

 その左手奥に見えるのは、手稲山です。
    

山頂は風がないので一休みします。
そして、いったんすこし下って烏帽子岳へ向かいます。
この烏帽子岳へのやせ尾根は急なうえに雪が少し積もっているので慎重に下ります。
下り終えると今度は雪が積もって登山道が隠れた斜面を登ります。

 この登りには気を使いました。
登山道を外れると笹や低い灌木があるので足元が滑ります。
登山道を外さないように慎重に歩きます。

 急登を登り終え山頂に続くなだらかな尾根に出ますが、この尾根も登山道に降った雪が邪魔をして足元が不安です。
周りをよく見て登山道を踏み外さないように歩きます。
 
 11:10分、烏帽子岳の山頂に到着です。
   
   登山標識があるだけの山頂です。

 ここから見る神威岳は下に見えるのです。
   

 烏帽子岳の山頂部は何もないので写真を撮ると直ちに下山します。
この下山も雪で登山道が滑るので慎重に下ります。
神威岳への分岐まで登り返し、少し雪が解けて滑り安くなった登山道を下ります。

 慎重に下ったのですが、私もmocoさんも滑って尻もちをついてしまいました。
そんなこんなですが、無事に下山することができました。

 13:25分、車に戻ってほっと一息です。

 帰りがけは、冷たくなった体を小金湯の温泉(松の湯)で温めます。
小金湯の露天風呂からは目の前の山が紅葉の真っ盛り!!
綺麗な景色を見ながらの温泉は、本当に癒されます。