井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

剱岳から立山、大日三山を回る・その1

2012-11-18 21:56:59 | 北アルプスの山
 2009年9月に剱岳を早月尾根から登り、立山を巡りさらに大日三山を歩き称名滝へ降りました。

 この記録は、なかなかアップする気にならずとうとう数年が経ってしまいました。
理由はいろいろありますが、このブログはgooサイトを使っていますが、何故は写真のアップがうまくいかず、記事のアップも時間がかかり嫌気が差していたのです。
よっぽど他のサイトへ移動しようかと考えたほどです。

 でも思い直してgooサイトを使い続けています。
カテゴリーを作ってはいたものの、更新そのものも滞っていたブログですのあまり気にもしないで思いつくままに新しい記事を重ねてアップしていました。

 それが、今年3度目となる北アルプスへ行ったことから記念の剱岳の事を書いて残しておかなければならないという気持ちが湧いてきました。
そんなことで思い出しながら剱岳から立山、大日三山を巡った記録を書きたいと思います。


 前年に初めて本州の山に登りました。
それは西穂高岳から奥穂高岳、さらに槍ヶ岳までを歩き、おまけの蝶が岳まで足を伸ばすことが出来ました。
この時は、Oc氏と一緒に歩きました。
Oc氏に「来年はどこの山へ来ればいいのでしょうか?」と聞いたところ、「穂高の次は剱でしょう」ということから、剱岳を計画していました。

 さて、2009年は「剱岳点の記」の映画が大ヒットしてしまいました。
これは大変なことになると危惧していたとおり剱岳を目指す登山客が大幅に増加したというニュースが駆けめぐりました。

 私は、人で混乱した山は嫌いです。
出来るだけ静かに登りたいと思っています。
そうすると山に自分が深く向き合うことが出来ると思っています。

 残念なことにOc氏は剱へいけないことになり私一人での山行となります。
そこで、剱岳に向き合うために早月尾根から登ることにしました。
早月尾根の登山口となる馬場島の標高は7百メートルほどです。
一方、一般的な登山口となる室堂は標高2千メートルはあるでしょうか。

 北の馬場島から剱岳に登り立山を巡り、さらに大日三山を歩く計画を立てました。
登山時期は、穂高で天気に恵まれた9月初旬としました。
この時期になると夏休みも終わり登山客が減少するとの読みもありました。


 9月8日

 前日、札幌から富山に入り1泊。
今日は朝早くに富山を発ち、富山電鉄に乗り上市を目指します。
電車を見渡しますが、登山客は私一人のようです。
上市駅に到着して出札口を抜けると、いきなり中年の女性から「剱に登るのですね?」と声を掛けられ、「それならこちらへどうぞ。」と手を引かれるようにタクシー乗り場へ案内されます。

そこで、黒塗りのタクシーに乗せられ、一路登山口の馬場島へ向かいます。
以前は上市から馬場島までバスが走っていたのですが、今はそのバスも廃止されたようです。
馬場島まで行くにはタクシーを利用するしかありません。
こんな豪勢な登山は初めてです。
いこごちの悪いタクシーの中で体を小さくしていました。

 タクシーの運転手さんの話を聞きながら最終人家を過ぎると前方から朝日が差し込んできます。
剱岳に掛かっていた雲が晴れてきているようです。
馬場島につくと天気が良くなっています。
タクシー料金7,400円を払い入山届けをするために家族の森中央管理センタに向かいます。
   
    ここで入山届けを出します。

 そこから山へ向かいます。
   
    剱岳の方から朝日が差しています。

   
    神社の社と大きな石碑があります。
   
    石碑には「試練と憧れ」の文字が大きく書かれています。

 神社で今回の登山が無事に終えられるようにお祈りをします。
さらに、石仏があるので重ねてお参りします。
   
 
 7:10分、さあいよいよ剱岳に向かって登ります。
まずは急な尾根に取り付きます。
いきなりの急登をジグザグに登っていきます。
この登りは心を引き締めるのに十分でした。

 ゆっくりゆっくりと心に言い聞かせ登っていきます。
急登を一気に登ると少し傾斜が緩くなります。
標高千メートル辺りから急な登山道となります。
それを登るのですが、あたりは杉の巨木のなる樹林帯です。
   
    こんな巨木があります。
   
    これらの杉の巨木が立山杉といわれる樹木なのでしょうか?
枝の上部は折れています。
この辺りは日本海からまともに風の吹き付ける豪雪地帯です。
風や雪の重みに枝が耐えられず折れて太い幹だけが残っているようです。

 登山道は千メートルごとに立派な石で造られた標識があります。
この標識を目標にドンドン登ります。
やがて下山する人達に出会います。
挨拶を交わして登りますが、この人達は早月小屋からの下山者達のようです。

 1時間ごとに休憩を取って登ります。
2度目の休憩後に歩き出すと池が見えてきました。
急登続きの早月尾根で見る池は意外な存在でした。
      

 結局、早月小屋(標高2,200m)には10:50分に着きました。
思いの外早く着きましたが、今日はこの小屋で1泊します。
   
    立派な小屋ですが、水には苦労しています。
ここでは、2リットルのペットボトルが8百円でした。
そして、缶ビールの5百ミリリットルの値段と同じです。

 時間をもてあましたので付近を散策します。
   
    小屋前の広場から見た剱岳です。

 そして左手には剱に突き上げる尾根が見えています。
   

 山頂の反対側は大日三山方面です。
   
   

 この日、早月小屋に泊まったのは2人組が1組、単独者が2名、それに私の5名でした。
その単独者1名は、室堂から登り、剱御前小屋に泊まっていた方でした。
剱御前から剱岳へ登り剱御前小屋へ戻るはずが、別山尾根と早月尾根の分岐を間違えて早月尾根へ降ってきてしまったようです。

 途中で出会った人に剣山荘へどのくらいで着くか聞いて道を間違ったことに気づいたようです。
しかし、その時点では日暮れも間近なので早月小屋まで降って泊まることを勧められたといいます。
小屋では、早速剱御前小屋へ連絡を取り登山客を無事に保護しているとの連絡を入れました。

 ガッカリしている人を励まします。
その人は東京から来た初老のAkさんです。
登山系はそれほど無いのですが、「点の記」を観て剱岳のすばらしさに惹かれ登ったといいます。
小屋の人は、年に数人は早月尾根を登った人が別山へ間違って降る人がいるといいます。
でも、反対に別山から登って早月へ降る人は稀だといいます。

 私は、間違って降ってしまったけれど怪我もなく早月小屋まで来ることが出来たのだから登り返して剱御前小屋へ戻ればいいといいました。
しかし、AKさんは、体力的に無理なのでこのまま上市へ降るといいます。

 そこで、私は明日剱御前小屋へ泊まるのでAKさんが小屋に残してきた荷物を受け取り、室堂から自宅へ送ることにしました。

 こんな事件があった一日でした。      



超お手軽な山、砥石山(826m)

2012-11-05 20:26:18 | 札幌近郊の山
 10月も下旬になると登る山が限られてきます。
ちょっと高い山は雪の降る恐れがあり二の足を踏みます。

 10月27日(土)

 朝の天気はまあまあ、今日は晴れのようですので超お手軽な山へ出掛けることにしました。
私の家から見えている砥石山(826m)です。
この山の登山口まで家から車で15分しかかかりません。
 
 9時過ぎの家を出て登山口へ向かいます。
この砥石山へ登る登山口は3個所あります。
家から一番近いのが小林峠からの登山口になります。
   
    小林峠には立派な石碑が建っています。
    その奥に見える階段が登山口です。

 向かいの山も紅葉が進んでいます。
札幌近郊もすっかり紅葉に染まっています。
   

 さて、登山口からまずは急な坂を登ります。
砥石山は標高は低いのですが登り返しが沢山あるため標高以上に登り応えがあります。
   
   
   
   落ち葉に覆われた土の道をゆっくり歩きます。

 時折差してくる日差しが黄色い葉を輝かせています。
こんな林の中の道を登ったり降りたりしていると汗が噴き出してきます。
   
   

 登山口から2時間弱で山頂に到着です。
   
    山頂には10人ほどの人が休んでいました。
その中に外人の3人組がいます。
白人の中年男性です。
その外人さん達におばさん達が食べ物を分けてあげています。
ちょっとした異文化交流となっています。

   
    山頂の向こうには神威岳、その奥に先日登った定山渓天狗岳も見えています。

 30分ほど休んで日差しの中でノンビリしました。
汗も引いてきたので帰ります。

 今日は、身近な山で紅葉を楽しむことが出来ました。